日記・予定表


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塾の情報

2014 8月


8月1日 勉強は自分で

いよいよ8月になりました。本格的な夏期講習が始まります。
夏休みといっても学校の補習もあるので、拘束されていないのは2週間程度ですが
ここでどれだけ力を伸ばせるのかが、受験本番に繋がってきます。

1、2年生は新しい単元の授業+今までの総合演習
3年生文系は全単元を基礎から総復習、3年生理系は大学入試問題演習を行います。

しかし勘違いしてはいけないのは、塾での勉強はあくまでもプラスアルファです。
学校の課題などで基礎的な学習をして、数学以外の教科も自分で学習する必要があります。
勉強は自分でやっていくんだという意思を持って、有意義な夏を過ごしてほしいと思います。


8月2日 個別指導

TOPページで8月のスケジュールを更新していますが
8月前半の個別指導の時間が随分埋まってきています。
元々予定していなかった時間帯でも、そこでしか対応できないときには
出来る限り対応しています。
現在は1人ずつ対応していますが、3人までは同時に見れるので
混み合ってくればそのようにするかもしれません。

8月後半はまだまだ予定が入っていないので
個別指導も利用して苦手な分野を克服してほしいと思います。


8月3日 漸化式

3年生は演習の授業に入る前に苦手な分野があれば、ピックアップしてやっています。
やっておいて欲しい分野はあるかと聞くと「漸化式」と答える生徒が多かったので
集中的にやっています。

学校で教えているときもそうでしたが、漸化式が苦手な生徒(受験生)が多いようです。
苦手な原因としては、何故そのように変形すれば解けるのかという理由を考えずに
解き方だけを覚えようとしているからだと思います。

数学はどの分野でも、ある程度解き方を覚えないといけませんが
大切なことは、何故そのようにすれば解けるのかという理由を理解することです。
問題の解説をしているときに、生徒が理由を理解しているのか、確認しながら指導しています。
短期集中でやった分野ですが、後半は随分反応がよくなってきたので
理解が深まっていることが確認できました。

出来るようになるために私の出来る仕事は、全体の半分です。
あとの半分は生徒の仕事で、理解しただけで終わらせずに反復練習をしなくてはいけません。




8月4日 うちの塾の利点

7月は塾生が増えた月だった。
1、2年生で入った生徒は、受験までにまだ時間があるのでじっくりと力を付けることを
考えて受験には頻出ではない問題まで演習して、地力の思考力を強化している。
一方、3年生でこの時期に入塾してきた生徒は、とにかく時間がないので
受験に向けて無駄なことはそぎ落として指導をしていなければいけない。
うちの塾では受験までの時間を逆算して、それぞれの志望にあった実力が付くように
授業を行っている。

そのために生徒のレベルに合わせて教材や学習する分野の順番を変えている。
必要だと感じたら、授業の途中でも内容を変更することもあり
当初予定していたことを、目的に合わせて変更することが多い。
1人で教えているので、全体の状況を常に理解して、私の判断で最もよいと思える
指導を行っていける。

このように生徒の様子に応じて、その場の判断で指導方法を変えていくということは
正直、大学生には難しいと思っているので、バイトの講師などは雇っていない。
問題を解かせれば解ける優秀な大学生はたくさんいるだろうが
指導をするとなれば、必ずしも優秀とは限らないからだ。

うちの塾に来れば、必ずプロの指導を生で受けることができる。
私1人しかいないので、講師によって教え方に差が出るということもない。
通っている生徒全てに、均質な授業を提供できるということが何よりの利点だと思っている。


8月5日 自信の裏付け

夏の気候のせいか、最近、体調を崩している生徒が増えてきた。

3年生はこれから更にハードなスケジュールとなっていくが
今の時期にしんどいからは勉強できないなどとという日が2、3日続くと致命傷だ。
それは絶対にに2、3日では終わらない。次からもしんどくなれば、勉強しないということだ。
やらなければならないという意思をどれだけ持てるかが大切になってくる。

その姿勢は受験だけでなく、働き始めても同じことがいえる。
どこかの企業のように48時間連続で働いたり、月に500時間働いたりすることは
なくても、働いているとどうしても追い込みをかけないといけない時期が存在する。

受験期にしんどくても、これだけはやりきると決めて完遂した人間は
働いていても、責任を持ってやりきるということが出来るようになる。
そしてそれが、自分に自信を持たせて成長に繋がっていく。
自信というのは努力せずに得られるものではなく、裏付けがあって初めて持ちえるものだ。
そういう経験を学生時代にして、社会に出て行ってほしいと思う。


8月6日 差を埋めるのは難しい

3年生が苦手だという範囲と、1年生の習っている範囲がかぶっているので
現在、夏期講習では1年生と3年生が同じ分野(図形の性質)を勉強している。
1年生は初めて学ぶ分野なので時間をかけて説明するのだが
1年生の1時間に進む内容を1とすると

1年生:3年生文系:3年生理系=1:4:10

位の割合になっている。
始めからそうしようと思ったわけでなく、生徒の理解するスピードに合わせて
授業をした結果こうなった。
これは、理系がすごいとか、文系がだめだとか言っているわけではない。
得手、不得手がある中できちんと理解していくことが大切なので比べること自体に意味はない。
それに、どのクラスでも、受験に間に合う速度で授業は出来ている。

では、何がいいたいのかと言うと
勉強は、一度差が付くとなかなか逆転が難しいということだ。
基礎学力が付いていると、復習をしたときの理解の速度、問題を解くときの速度が
かなり速くなるので同じ時間でも学習効率が高くなる。

単純に1年生と3年生を比べるのはおかしいかもしれないが、上記の比率の通りならば
基礎学力がある生徒とない生徒では、同じ時間、勉強をしても約10倍の差が開いていく。
この差を埋めるには10倍の時間をかけるしかないが、それは物理的に不可能だろう。
だから、1年生のうちから基礎の部分をしっかり作り、3年生になるまでに
勉強効率を高めていかなければ、難関大学に合格することは出来ないのだ。

大学受験は高校1年生から、いや、中学生のときから始まっている。
今現在、目標に到達するレベルにない人は、まずは勉強時間を増やすことでしか
差は埋まらないと思ってほしい。


8月7日 3年生の個別指導

写真は今日の3年生の個別指導終了後の机。



普段の授業は、授業前に教材を決めて、どのように説明するかを大体予定している。
しかし、夏から通っている高校3年生で、しかも個別指導となると、なかなかそうはいかない。
何度か教えていると、数学の力がどの程度あるのかは大体分かるが
極端に苦手な分野があったりすると、どれくらい出来るのか教えてみるまで分からない。

教えてみて、あまり出来ないと判断した場合は基礎的な内容を何度か反復させて
逆に出来ると判断した場合は、飛ばしたり、少し難しめの問題で演習させる。
そして復習のために、家でどの問題をやってくるかを選んで、どのように教えるかを考える。
その作業をしながら、生徒の様子を確認して、微妙に修正を加えて
スムーズに理解できるように指導していく。
そうすると、終わった後は上の写真のようになるわけです。

苦手な分野がある生徒や、塾の授業に追いついていない生徒には個別指導を行っていきます。
ある程度、時間がかけられるのも学校が休業中の今のうち。底力を蓄えたいものです。


8月8日 教え子たち

昨日は、塾の生徒たちに予定が入っていることが多く、授業が夕方には終わって
夏期講習の中休みのような日になった。
そうしたら、昔の教え子たちが一緒にご飯を食べましょうと誘ってくれたので行ってきた。

彼らは島の学校の生徒で、とても心根が優しい。
元々島に住んでいて通っている生徒もいれば、松山市内から船に乗って通う生徒もいる。
市内から通う生徒の中には中学時代、色々と抱えるものを持っている生徒が多い。
しかし、自然が豊富で、人の優しい島の学校でリスタートをして驚くほど成長する生徒もいる。
私が勤めた学校の中でも思い入れが強く、教育とはこうあるべきだと感じた学校だった。

昨日、誘ってくれた生徒たちは一年生の時にしか関わりが無かったが、濃厚な関わりだった。
進学校では無かったため、受験に対応したカリキュラムが組まれていなかったので
進学を考える生徒を集めて夏休みに毎日8時間以上、数学の補習をやっていた。
補習を受け終わった後に生徒から、今年の夏は親よりも先生と過ごした時間の方が長かったです
という感想を言われたときは可笑しかった。

補習を受けた生徒たちの中からは2、3年次も他の先生の指導についていき
進学のカリキュラムがないにもかかわらず、国公立大学に進学する生徒もいて
あの夏にあれだけやったから苦しいことにも耐えられるようになったと言ってくれた。

関わったときに16歳だった生徒たちが、もう22歳になっていて、仕事の話をしているのを
目の当たりにすると、人はあっという間に成長するんだなあと驚く。
久しぶりに会った生徒たちの成長している姿を見て喜べるのは、教育職の特権かもしれない。

現在、夏期講習で毎日10時間ほど授業をしているが
これから先も若者の成長した姿が見られるように頑張ろうと思わせてもらえる
非常にありがたい食事会だった。


8月10日 文字の量

夏期講習は、ホワイトボードマーカーの消費が激しいです。
通常の授業のときは1週間くらいは持ちますが、夏期講習中は3日に1本はインクが切れます。

書いた文字の量と、学力は正の相関関係があるはずなので
うちの塾では生徒も先生も、文字を書きまくる夏になっています。




8月11日 真似をしよう

今日、3年生の文系の授業で、真似をしようという話をした。

数学が出来るようになるには、先生を信用して解き方を真似しないといけない。
式の立て方、図の描き方、計算の仕方、考えていく思考の過程
全てにおいて先生の真似をしていくことが最も効率が良い。

数学が苦手な生徒の傾向として
図を描かない、もしくは、描いても雑であったり
計算を効率の悪い方法や、間違えそうな手順で行ったり
解き方をただ覚えるか、論理的に破綻している自己流の解き方で解こうとしたりする
というようなことがある。

そうならないために、授業では
問題を解くための解法をどのような思考で思いついているのか
何故そのように考えなければならないのかということに重点を置きながら
計算が苦手な生徒には、間違えにくい、効率の良い計算の仕方まで指導している。
なので、それを真似してもらわないと指導している意味が半減してしまう

数学が出来るようになってくれば、自分の内側から問題に対応する力が沸いてくるようになるが、そうなるためには真似をしないといけない。
授業をしている私にも、当然、教えてもらった先生はいて
私だってその先生の解き方や考え方の真似をしている。
その中で、自分で勉強したことを加えて、更に
今の受験であったり、目の前の生徒のレベルに合わせて
マイナーチェンジを繰り返しながら、自分の教え方で教えている。

何事も出来るようになるためには、自分より出来る人の真似から入るのが最も良い。
先人の経験に学べることは、とてもありがたいものだと思って真似してほしい。


8月12日 自習室の効能

夏期講習中の日程は
3年生理系は午前中に2時間(+1時間延長する人もいる)で
3年生文系は午後初めに2時間となっている。
生徒によっては早く来たり、残ったりして自習室で勉強している。

1、2年生の授業は夕方からになっているが、授業前に自習室で勉強する生徒は
3年生と一緒に勉強をすることになる。これはとてもいいことだ。
受験のときの話を先輩から聞くことはあったとしても
実際に3年生がどのように取り組んでいるかを見る機会はあまりない。

得をするのは1、2年生だけではない。
見知らぬ人が周りにいた方が、だらけずに緊張感を持って勉強できるので
自分のためにも、後輩のためにも3年生には是非出来るだけ自習室を使ってほしいと思う。


8月13日 1年生の演習

1年生の授業が予定していたところまで進んだので今日は大学入試問題の解説を行った。
1問の解説に30分以上かかるような、難易度の高い問題も取り扱った。

はっきり言って、現時点で地力で解くことが出来る生徒はいないが
反応が出来ている部分もあり、論理的思考力の伸びを感じられる生徒もいる。

基礎をある程度身につけたら
難易度の高い問題に挑戦することも、力を伸ばすには必要なことだ。
直ぐには自分で出来なくても、論理的な解説を聞くことで考える力が付いてくる。
2年後を見据えて、本物の力を付けていってほしい。


8月14日 8月前半の夏季講習終了

今日で、8月前半の夏季講習が終了した。
8月4日からは、ほぼ毎日10時間以上授業をして
どの学年も予定したところまで進めることが出来たので、進行には満足だった。
学力が上がってくるのはタイムラグがあるので、今後伸びてくることを期待したい。

どの学年も毎日のように塾に来る日が続いたので、最後に少し話をしておいた。
このように連続して授業をすると、日程が消化されたときに、頑張ったとか
終わったとかという気持ちになってしまうが、それは講習の日程が終わっただけで
勉強することが終わったわけではない。
特に高校3年生は、夏季補習で基礎的な復習に随分時間を使ったので
むしろここからが本番で、今まで以上に頑張らないといけない。
ここからは、体調管理をしっかりとして計画的に勉強していけた者が
結果を出すことが出来るので、気を緩めずに努力を継続することが大切だ。

明日から3日間は、久しぶりの休みになるが
夏期講習のために用意しておいたプリントや教材のストックを
ほぼ消化してしまったので、授業は休みでもそのような作業をしておかないといけない。
生徒にも言ったように、こちらも終わったと思わず
次の準備に取り掛かっていきたい。


8月17日 教え子たち2

昨日は、学校時代の教え子が3人訪ねて来てくれた。
その中の1人は現在、防衛大学校に通っている。
以前会ったときに、次に来るときは制服を着て来てほしいと言ったら、本当に着て来てくれた。
ここに写真を載せることは出来ないが、とても凛々しくて格好良かった。

集団的自衛権のことがマスコミで取り上げられたりしているが
これから実際に、現場で働く可能性のある若者がどのような思いでいるかなどを
聞くことが出来てとても興味深かった。

5、6時間余り色々な話をしていたが
人は人と出会ったり、様々な経験をしたりすることで
考え方や姿勢が少しずつ変化していくものだなあと感じた。
当たり前だが、訪ねてきてくれた3人とも
一番初めに出会ったときと、一年間一緒に過ごした後では随分変わったと感じたし
高校を卒業して半年後に会った時と、それから1年経った今も少しずつ変わってきている。
そんな変化をした彼らと話をして、私も変わっていくかもしれない。

とりとめもない話でも、お互いの考えを話せるというのはとても大切なことだと思う。
こういう関係が持てる生徒と出会えたことは、とてもありがたいことだ。


8月18日 夏休みの終わり

今日から、夏期講習の後半戦の始まりです。
そして通っている生徒のほとんどは、今日から学校の補習も始まります。
実質、学校が始まっているのと同じです。今の高校生はとても忙しいと思います。

私が学生の時には、学校で夏季補習はほとんどありませんでした。
あっても希望制で、行っても行かなくても良かった記憶があります。
夏季補習で授業を進めるようなことはなく、進学のための補習であったので
行かなくても良かったのだと思います。だから夏休みは8月末までありました。

しかし現在、愛媛県の進学校の夏季補習では
英語や国語は、問題集などで演習をしているところが多いようですが
数学は教科書を用いて授業を進めているところがほとんどのようです。

これは、そのようにしないと予定しているところまで進めることが出来ないからです。
新教育課程になってから、数学TAの内容が増えたため
従来通りに授業をしていては、受験に間に合いません。
特に数学Aは3分野、「場合の数と確率」「図形の性質」「整数の性質」
の中から2分野を選択して習得すればいいとなっていますが
受験には3分野とも必要になってくるため、進学校での負担は大きいものとなります。

教科書に載っている内容には受験の出題頻度が低いものも含まれているので
そういう範囲は思い切って飛ばして、重要な分野を優先的に学習するなどすればよいのですが
未履修問題で学校現場が叩かれたことがあったためか、学校現場も昔に比べ
弾力的な運用が難しくなっているようです。

私立高校は土曜日に授業をするなどして対応しているところもありますが
公立高校では週休二日制に一度してしまったことで、部活の大会などの絡みで
土曜日に授業をすることの抵抗があり、昔のように戻すことは難しそうです。

しかし、現状を嘆いてばかりいても仕方がありません。
現在の高校生が自覚しないといけないことは、小学生や中学生のときとは
おかれている立場や環境が全く違うということです。
宿題などで休んでいる暇はなかったと思いますが、夏休みはもう終わりです。
受験では早く切り替えられた者、早く覚悟を決められた者が有利になります。
学校のある生活に早く慣れていってほしいと思います。


8月19日 ライブ授業の利点

うちの塾は、ライブ(映像媒体を使わない)授業にこだわっている。
人対人の授業では、生徒がどこまで理解しているか確認しながら進めていくことができるし
生徒のレベルに合わせて解説の仕方をその場で変更することもできる。
それに、相手を気遣ったり、同じ質問をすることは出来ても
同じ授業を2回受けることは出来ないという緊張感が集中力を増す効果があると考えている。
上記のように、ライブ授業にこだわるには理由があるが
うちの塾の特徴は思考過程を意識した解説が聞けることだと思う。

今日の授業では、生徒が持ってきた京大オープン模試の解説を行った。
このレベルの模試になると、問題を初見で解説すると
さまざまな解法の中からベストな解法を見つけることが難しいこともあるため
教える側に相応の実力が要求される。
だからこそ、こちらも緊張感を持って授業をすることが出来る。

解説をしながら、どのように考えているか、どの方向に向かったら楽に解くことが出来るか。
論理的に破綻しないためには、どこに気をつけて進んでいけばよいかを
実際に問題を解きながら解説していくのは、こちらも生徒も楽しい。
今日の授業では、生徒が、そういうふうに試験で解けたらカッコいいですねと
感想を言っていた。
そういう感覚を持ってもらえたのなら、授業をした甲斐があったと思う。
入試本番で問題が解けるようになるためには、どのような思考過程で問題に
臨んでいく必要があるのか。そこを意識して指導している。


8月20日 観劇

今日は、午前中から高校時代の教え子たちと連れ立って
高校演劇の愛媛県中予地区大会を観劇に行って来た。
時間の都合上、二校しか観ることが出来なかったが
二校とも非常にいい舞台で、観に行った甲斐があった。

演劇と言うとアングラなイメージがあったり
面白くないという人が多い(私の周りだけかもしれません)が
それは、出来の良い芝居を観たことのある人が少ないからだと思う。
実際に、良い芝居を観れる確率はとても低いように思う。

しかし、面白い舞台に当たったときは、テレビドラマや映画など比にならないくらい面白い。
それは、やはりライブの強みではないかと思う。
生で人間が動いたり話したりしていると、緊張感があり
感情が直接伝わってくるため、観ている側も引き込まれやすいのではないだろうか。
私はテレビや映画などを観ていて感動することはほとんどないが、演劇は感動することがある。

愛媛の高校演劇は個人的にはレベルが高いと思う。
愛媛県大会は例年、11月の中旬から後半にかけて行われるので
興味のある人は是非、観にいってほしいと思う。


8月21日 学校の進度予定

シラバスに書いてある内容と実際の授業の内容、進度が異なる学校があると以前書いたが
今日生徒から聞いた話によると、2学期から、シラバスに載っている分野とは異なる順番で
更に、シラバスに載っていない分野の授業を行うらしい。
これは新課程云々の話でもなく、すでに新課程になっている上の学年とも進め方が違う。
そして、今後の進度予定として配布されている紙に書かれていることがアバウトな書き方で
全くどのように進めるのかが理解できず、しかも変更の可能性ありと書いてある。
その紙に長期学習計画を立てるためにと書いてあるのは笑い話にもならない。
更にダメなのは、そのことがクラスによって連絡されたり、連絡されなかったりしている。
今後連絡されるにしても、同じ日に授業があるのに同時に連絡されていないことは
やはり、特定の生徒に不利益になっている。

塾に通っている生徒はもちろんだが、意識が高く個人で勉強を進めている生徒の中には
夏休み中に、2学期の内容の予習をしていた生徒もいるかもしれない。
今回のことは、そういう生徒の努力を活かすことの出来ない学校の行為であると思う。

今後の方針を報告する義務と言うのが学校側にはある。
特に生徒の進路がかかった学習内容のことに関しては、細かな配慮がなされないといけない。
こちらのやり方に従っておけばいいという傲慢な態度ではなく
生徒のためにどのようにすれば、勉強しやすい環境を整えてあげられるか。
そのように考えて、学校が対応されることを望む。


8月22日 努力の飽和点

努力をしているが結果が出ないという生徒がいる。

数学に関して言えば、勉強時間が単純に点数には結びつかないことがある。
学校のテストでは、勉強したことがそのまま試験に出るので点数がすぐに上がるかもしれない。
しかし、どの分野から出題されるか分からない状況で、見たことのない問題を解く場合には
各分野における本質的な理解と、各分野の横断的な理解が必要になり
基本的な公式の定着と、複雑な問題を論理的に処理する思考力も必要で
更に解答作成の経験が求められる。

大学入試問題は、努力をしても、全ての能力が一定ラインを越えないと解けるようにならない。
水に塩を溶かしても一定以上でなければ目に見えないように、努力にも飽和点が存在する。

そこまで多くの能力を問われない英単語テストで、なかなか結果が出ない生徒がいる。
話を聞くと努力はしているようだし、実際にノートを見ると努力をしているようだ。
しかし、それで点数が出ないということは、努力が飽和点に届いていないのだと思う。
単純に繰り返す回数が少ないか、もしくは取組み方に問題があるのだろう。
10回ずつ書いて出来ないなら20回ずつ書けばいいし
20回ずつ書いて出来ないなら30回ずつ書けばいいし
30回ずつ書いて出来ないなら40回ずる書けばいい。
そして、出来るようになっているか自分で確認して、出来るようになっていなければ
出来るようになるまで繰り返すという作業をやるしかない。
単純に覚える作業の場合、努力が飽和点に届いていなければ作業が無駄になってしまう。
1度覚えて忘れた場合は、2度目は覚えやすくなるからいいのだが
1度目が覚えられていないというのは問題がある。

個人差はあるだろうが、人の出来の良さを羨んでも何にもならない。
自分が出来るようになるにはどうすればよいかを、自分で理解することが大切だ。
せっかく努力をするのなら、それが無駄にならないように飽和点を超えるところまで
頑張ってほしい。


8月24日 計算ミスを減らすには

大学入試において数学で問われることは
大きく分けて「論理的思考力」と「計算力」である。

「論理的思考力」に関しては、一人で鍛えていくことが難しい。
論理的思考は客観性が求められるため、一人で勉強していると身に付きにくい。
何故そうなるのかという問いを自問自答できるレベルになれば
後は一人で伸ばしていくことができるが、そこまで達するには人の助けをかりたほうが良い。

「計算力」に関しては、一人でも鍛えていくことが出来る。
まずは反復練習をすれば、ある程度のスピードと正確性は身に付いていく。
しかし、間違うことがほぼないというレベルに達するには、やはり工夫が必要になる。
それは本番だけでなく、普段の練習からいかにチェックポイントを多く作れるかによる。

例えば、因数分解や平方完成をしたときには、頭の中で一度展開をして
(頭の中で出来ないのなら実際に書いて確認して)元の式に戻っているかの確認する。
数列で一般項を求めたときには、n=1,2,3を代入して合っているかを確認する。
積分して出てきた式は、微分して元に戻るか確認する。
こういった作業を、普段から実行できているかどうかが、本番でいきてくる。
そして、そういう確認を癖にしておくと、計算も早くなってくる。

以前にも書いたが、そういった確認作業やチェックポイントを作ることは
普段の生活の中から身に付けていかなければいけない。
自分が行動した後、掃除をした後、その場は適切な形になっているか
ミスをしていないか、そういう練習を繰り返していくことが
受験、その先の仕事の質に関わってくる。


8月25日 夏期講習の成果

夏期講習で長時間指導をしても模試で点数がすぐに上がるということはなかなか起こらない。
以前は反応できていなかった問題に対して、解けなくても考えられるようになってきている
と報告してきた生徒がいるが、現時点ではそれくらいだと思う。

今は土を耕している段階で、やっと種まきが終わったくらいだ。
受験当日までに、芽が出て花が咲くように、毎日欠かさず手を加えていかないといけない。
こちらが多くの時間を費やせることは、これから受験までにはあまりない。
夏期講習で学んだことをいかして、本人たちが頑張らないといけない。
夏期講習の成果というのは、実はそこの部分だったりする。
自分で参考書を見たり、学校の授業を聞けば、以前より勉強が進めやすくなるような
ポイントをおさえて指導をしてきたつもりだ。

塾の理想的なあり方は、塾に依存して勉強させることではなく
生徒を自主的に勉強ができる状態にしてあげることだ。
これから少しずつ、その成果が現れてほしい。


8月26日 大学の価値

受験業界で仕事をしている者としては
代ゼミの業務大幅縮小の件は、考えるところが多い。
浪人するという選択肢が減り、現役志向になった昨今では
浪人生をメインとする予備校の経営は難しくなっているのかもしれない。

少子化が進んでいることに加え、大学が乱立している現在では
選びさえしなければ誰でも大学に入学することが出来る時代になり
私立大学では、半数近くの大学が定員割れを起こしている。
もう少しすれば大学が潰れていく時代が来るかもしれない。

誰でも大学にいける時代になっても、変わらないのは
本気で勉強しなくては入れない大学の価値だ。
大きな枠組みで言ってしまえば、国公立大学の価値は下がらないと思われる。

今の日本を学歴社会という風に揶揄する人もいるが
努力して能力を高めた者、難しい試験を突破した者が優秀である確率が高いのは当然だ。
勉強だけ出来れば良いなどということは全く思わないが
勉強もせず、努力もせず、自分の思い通りの人生が送れるとも思わない。
最大限努力して、自分の能力を伸ばした者が認められる可能性が高い。
そういう社会が健全な社会であると思う。


8月27日 夏期講習終了

明日から公立高校は2学期が始まるため、夏期講習は今日で終了です。
明日からは昼間の補習は無くなり、通常授業のみとなる予定
でしたが、まだまだ演習が必要であったり、特別な補講が必要な人には
引き続き土日などを利用して、個別指導をしていきます。

夏の間に、ぐんぐん伸びてきた生徒にとっては
今、勉強をすることが楽しく感じられているのでは、と思います。
伸び悩んでいる生徒にはフォローを入れて、その状態になるように
2学期も指導をしていきたいと思います。


8月28日 教え子が来てくれた

教員時代の最後に担任をしていた生徒が、訪ねてきてくれた。
今年の3月に卒業したばかりなので、そこまで懐かしさは感じなかったけれど
半年そこそこで、随分垢抜けた顔つきになっていて
良い学生生活を送っているんだろうなと感じた。

今日来てくれた生徒は、高校時代に力を入れていた部活動を怪我をして出来なくなり
一時、全てのことにやる気を失っていた。
しかし、自分のやりたいことを見つけてからは人が変わったように努力するようになって
ああ、人は目標を持つとここまで変わるんだなと改めて感じさせられた生徒だった。

目標を見つけなさい、やりたいことを探しなさいと、よく言われるが
私は正直、高校生の段階でやりたい仕事や将来の目標が見つかるということは
稀なんじゃないのかなと思う。
だから、明確な目標を持っていなくても焦らなくていいと思う。

しかし、だからといって目標が見つからなかったら頑張らないでいいのかというとそれは違う。
目標が見つかったとき、自分の就きたい仕事に就ける可能性を残すために
目標がある人以上に頑張らないといけない。
やりたい仕事が分からないという人は、就ける仕事の可能性を広げておくことが
今の自分に出来ることだと考えて、出来る限りの努力をして進学してほしい。


8月29日 連日、教え子が来てくれた

教員時代の最後に担任をしていた生徒(昨日とは違う生徒)が、訪ねてきてくれた。
その生徒と一緒に、担任では無いが授業を担当していた生徒と
授業を担当していなかったが数学を教えていた生徒も来てくれた。

3人とも同じ部活だったので仲が良いらしく一緒に来てくれたが
別々な状況で指導をしていたので、一緒にいるところを見ると不思議な感じがした。

さて、授業を担当していなかったが数学を教えていたという生徒は
良い意味で、学校の先生をとても上手く利用できた(運の良かった)生徒だったと思う。
その生徒は真面目だったが、数学が得意では無かったらしく
担任の先生に相談をするために職員室に来ていた。
そこで、数学が分からないから質問をしたいのだが、担当の数学の先生は忙しいため
放課後いないので、どうすればいいか分からないというような話をしていた。
そのときに、担任の先生が
「じゃあ、他の数学の先生に聞いたらいいんじゃない。一色先生も数学なんだし、教えてもらったら?」
と、隣の席だった私に話をしてきたことがきっかけで、放課後、数学を教えることになった。

私も忙しくなかったわけではないが、非常に熱心な生徒だったので
何とか時間を作って教えてあげたいと思い、長いときには1回3時間程度は教えていたと思う。
そういうことが1年半以上続き、その生徒は国公立大学に合格することが出来た。
そのように教えてもらえる環境があったということは、非常に幸運だったと思うが
自身が努力をするという姿勢で、周りに助けてあげようと思わせる生徒だった。

勉強で悩んでいる生徒は、まず学校の先生に相談してみるべきだと思う。
しかし、忙しくて生徒の勉強をみたくてもみれない先生ばかりの学校もあるかもしれない。
そういう環境にいる生徒は学校外の塾などに頼ればよいと思う。
塾を始めたきっかけの一つに、そういう生徒の受け皿になりたいという思いがあった。
教え子と話していて、そういうことを思い返していた。


8月30日 友人

自分でいうのもなんだが、私はこだわりが強い方だと思う。
仕事に対して、このようにしていきたい。この点では妥協が出来ないということが多々ある。
だからかどうかは分からないが、友人にもそのような人が多い。

昨日、訪ねてきた生徒たちは、私の友人がシェフをしている店へ連れて行った。
彼とは幼馴染だが、彼もやはりこだわりが強い。
食事にいったのは昨日で4度目だったが、行く度に美味しくなっているように思う。
料理も店内も細かな配慮が感じられて、非常に居心地が良い。
そのように頑張っている友人を見ると
自分も頑張らないといけないなと思えて非常にありがたい。

その友人が経営しているのは
松山の喜与町にあるフレンチレストラン「apero」です。
落ち着いた雰囲気で、お洒落な食事を楽しみたい方にお勧めです。


8月31日 鍛えるためには

今日は、ほぼ連続で8時間授業を行ったが、あまり疲労を感じなかった。
これは生徒たちが塾に慣れてきたということもあるだろうが
ハードな夏季補習をこなしてきたところが大きいと思う。

8月の前半は、毎日、ほぼ連続で12時間授業をしていた。
今までそこまで連続で授業を行った経験は無かったが
生徒だけでなく、自分にも負荷をかけようと思いスケジュールを組んだ。
正直、やっているときは肉体的にしんどいと感じる部分はあった。
しかし、そこを耐えた結果、それ以下の日程では以前よりも疲労を感じなくなった。

何事も楽な状況だけこなしていては、力は付かないし
いざというときに戦えるようにならない。
しかし、元々の基礎体力や、重い負荷に耐える力が無ければ
しんどいメニューをこなすことが出来ない。

受験生にも同じことが言える。
まずは、日々の反復練習をおこない、負荷に耐えられるだけの力を付けて
受験本番に力が出せるように、十分に負荷をかけた練習をしていけるようになってほしい。



松山数学塾
住所 愛媛県松山市小坂3丁目4−32 ホワイト岡田ビル1F
TEL 089-948-8908