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2014 10月


10月3日 中毒

世の中には中毒性のあるものがあります。
タバコやコーヒーなどの嗜好品であったり、薬物であったり、賭博行為であったり。
もちろん、反社会的なものや、体や精神に害をなすものに関しては、法律で取り締まられますし
決して手を出してはいけません。

しかし、法で取り締まられていなくても、中毒性のあるものがあります。
人に何かを教えるという行為や、数学の問題を解くという行為にも、中毒性があるのです。
2日間の休みでしたが、それだけの期間でも、授業がしたくてウズウズしていました。

今日の授業は、テスト範囲の質問を受け付けるという形式でしたが
生徒が考えても分からなかった難易度の高い問題をランダムで質問されたので
こちらも燃えてきて、非常に楽しい時間を過ごせました。

仕事をこのように感じられることは幸せで、誰かに必要とされている限りは続けたいですし
必要とされるように努力をしていきたいと思います。




10月4日 気遣い

先週から今週にかけて、テスト前ということもあり、自習室を利用して勉強している生徒が
多かったが、少し気になることがあったので、生徒たちに話をした。

自習室は音は遮断しているが、ガラス越しに中が見れるようになっていて
授業をしているときも、たまに様子を見るようにしている。
そこで、何が気になったのかというと、どうやら分からない所を教えあっているようだった。
特に、私語厳禁などと張り紙をしているわけでもなく、ルールも決めていないので
それ自体は構わないのだが、そのときに、違う学年の生徒も同じ部屋で勉強をしていた。

ルールは無くてもマナーはあるので、自分たちの集団と違う人がいるときは、気を使わなければいけない。勉強を教えあうという行為自体が良いことだとしても、それが他の人の邪魔になっていたら悪い行為になってしまう。

自分のやりたいことが、他人の迷惑になる可能性のあるときは、慎まなければいけない。
自分がやられて嫌なことは当然ダメだが、自分は平気なことでも平気じゃない人もいるかもしれない。
そういうことを考えられる、気遣いのできる人になることが勉強ができるようになることよりもずっと大切だと思っている。


10月7日 団体戦と個人戦

受験は団体戦といわれることがあるが、これは勉強を教えあうとかそういう意味ではない。
一緒に授業を受ける集団がどのような集団であるかで、受験へのアプローチがまるで変わってくるという意味だ。

例えば、全員が大学への進学を考えていることが前提の学校の授業と、大学への進学を考えている生徒が半数くらいの学校の授業では、授業で習う内容や進度に大きな差がある。
学校の先生は生徒のレベルを見て、難しいから理解できないだろうと説明を端折ったり
極端な話、授業をしない分野があったりする。授業をしてもほとんどの生徒が理解できないからやめておこうと先生たちで話して決めてしまう。40人の中にたった1人だけ、理解できる者がいて大学受験を考えていても、その生徒のためだけに授業をしてくれるということは無い。
だから、そういう環境であれば学校の授業を受けているだけでは受験のための力はつかない。

更に、周りにいる生徒が勉強をする気が無い環境であれば、より事態は深刻だ。
真面目に授業を受けたくても、授業を妨害したり、先生がやる気を失うような言動をしたり
課題や宿題をやってこない生徒が多くて授業が全く進まなかったりと、自分の意思ではない
ところで自分の進路が阻害される可能性がある。この場合、真面目にやりたい生徒のストレス
は非常に大きいものだろう。

そのような状況にならないようにするには、少しでもレベルの高い学校に進学することだ。
レベルの高い学校ほど、勉強をする環境は整っていると思ってよい。勉強する環境が整っているというのは、教える人が上手いということではなく、周りにいる人が努力をすることが当たり前だと思っているということだ。高校や大学は肩書きではなく、学べる環境や出会える人が違うからこそ、努力をして進学する価値があるのだ。


さて、では現在自分のおかれている環境が、自分の望んでいる環境で無い場合はどうしたらよいのか。

そのような場合は、誰か信頼できる人(もしくは情報)を見つけ、相談して(自分で考えて)勉強をしていく計画を学校とは無関係に立てることだ(とは言っても、自分で考えて情報を取捨選択することは難しいだろう)。

その場合大切なことは長期的な視野で物事を見ることだ。努力をしても直ぐに結果は出ないし、環境も劇的に変化したりはしない。しかし、人間は、年齢を重ねることで成長速度が変化することもあるので、現時点では大したことがなくても、高校に入ってから、また大学に入ってから力が付いてくる生徒もいる。長期計画を立てて努力を続けていけば、大学入学後も他の大学に編入することだって出来るし、資格試験の勉強に力を入れていけば就職の時に納得のいく仕事に就くことができる可能性もある。納得のいかない環境で頑張り続けるというのは、周りの助けが得られない個人戦のようなもので、モチベーションの維持が難しいが、とにかく諦めずに毎日努力を続けなければいけない。

個人的な話になるが、とある学校で講師をしていたときのことだ。
その学校は数学Vの講座が開講されていなかった。しかし、私は空き時間を利用して毎日
数学Vの勉強を続けていた。それは、いつか教える日が来るかもしれないという思いで、日々の仕事では必要が無くても勉強を続けていた。
そのときに同じ学校で働くある数学の先生から「そんなことをしても教える日なんか来ないから無駄だからやめておけ。意味の無いことをよく毎日出来るな」などと、2年間言われ続けていた。それでも、勉強を続けていたからこそ、今があると思っている。

自分の納得できる環境に辿りつくことは簡単なことではないし、その途中では苦しいことも多いかもしれない。しかし、どのような環境でも、最終的な目標を見据えて今出来る最善のことをやり続けるしかないのだろうと思う。


10月8日 文理選択

1年生は、そろそろ文理選択を考えないといけない季節になってきました。
単純に、数学が好き嫌い、国語が好き嫌いというような考えで文理を選択するのではなく
自分の進路を考えて選ばなければいけません。

特に、理科の科目選択に関しては、しっかりと考えておかなければいけません。
新課程(今年の3年生から)は理科の選択によって受けられる大学が変わってきています。
理科は、物理・生物・化学・地学と物理基礎・生物基礎・化学基礎・地学基礎
という科目構成になっていて、基礎がついた科目は簡単に言ってしまえば2種類受けて
1つ分としてカウントされます。

気をつけないといけないのは、基礎がついている科目では受験できない大学があったり
するので、自分の学校の文系、理系でどの科目を選択できるのかを調べておくことが大切です。
学校によっては、文系では基礎科目しか選択が出来ないということもあります。
この場合、例えば、国公立大学の看護系に進むことが難しくなるなど
以前では選択できていた進路先に進めなくなる可能性が出てきます。

高校1年生の段階で、進むべき進路を決めるというのは難しい面もあるのですが、各学校で
説明をしっかりと聞いて、自分の進路に適した文理選択をしてほしいと思います。


10月9日 残り日数



上の画像は、教室の後ろにある予定を書いてあるホワイトボードです。
今月の授業予定や、学校別の考査や模試の日程などを書いてあって
個別指導の予約が入ったときなどは、授業予定表に書き込んでいくようにしています。

センター試験までの残り日数も書いてあるのですが、あと残り100日になりました。
10月30日には残り78日になります。
残り日数をカウントダウンすることで、逆算して勉強してほしいと思って書いています。

試験が近くなってくると、開き直ったり、焦ったりして勉強が手につかない人もいたりしますが
最後の一日まで実力は伸びるものだと思って、努力をすることが大切です。


10月10日 伸びる理由

今年の4月から塾を始めて、入塾して長い生徒は6ヶ月、短い生徒は3ヶ月余りが経過した。入試本番までの時間から逆算して指導しているので、模試や定期考査の成績などは、そんなに気にしていないのだが、以前と比べて点数が伸びている生徒が多くなってきた。

入塾してからの期間や個人の能力も違うので、全員の結果が目に見えて伸びたなどということは無いが、授業をしていても着実に力が付いてきているのは感じるので、それが結果として表出し始めたということだと思う。

ここで注目したいのは、英単語テストはやっているが、主に数学の授業しか行っていないのに
他の科目の成績も同時に伸びてきている生徒がいることだ。これにはきちんとした理由がある。

まず、1つ目の理由として、数学が仕上がってくると、試験勉強をするときに数学の勉強時間を減らせるということ。その分、他の科目に勉強時間を割り振ることが出来るので、全体的な成績が伸びてくる。数学が苦手な生徒は、試験前にどこから手を付けていいか分からず途方にくれてしまうが、出来るようになると勉強をしないといけないポイントが見えてきて、効率よく勉強できる。

2つ目の理由として、塾に通うことで勉強をする習慣がつくということ。塾では勉強しない生徒には去ってもらうということが前提になっているため、塾に通う限りは強制的に勉強をしなくてはならない。それが数学と英単語だけであっても、絶対にやらないといけないとなると習慣化するしかない。それが勉強の習慣の基礎となって、学校の勉強もできるようになってくる。始めから習慣化できている生徒はいいが、強制的にやらされないとできない生徒は習慣化できるメリットは大きい。

3つ目の理由として、数学ができるようになると、勉強の仕方を他教科にも当てはめることが出来るようになるということ。やみくもに覚えたりせず、きちんと意味や、理由を考えられるようになってくる。論理的に問題を解く練習をすることで、普段から論理的に物事を考えることが出来るようになる。論理的思考力は勉強や普段の行動に影響を与えるものなので、これを鍛えることが全体の底上げになる。数学はそのための思考訓練なのだ。

日々の積み重ねで、勉強する力が上昇してきたと実感できるようになると、勉強することが楽しくなってくるし、成績もどんどん伸びていく。数学を通じてそのような状態にしてあげるのが、私の考える塾の理想的なあり方だ。


10月11日 証明問題

今まで指導をしてきて「私、証明問題、好きです!」という生徒に出会ったことがない。
証明問題の授業をすると大体「ええ〜、証明・・・」という声が聞こえてくる。

今日、2年生に授業をした証明法の数学的帰納法は便利で、実は難しくないのに苦手にする生徒が多い。それは、解き方だけを覚えて、何故それで示せたことになるのか意味が分かっていないからだ。

証明問題というと、なんだか色々言葉を書かないといけない難しい問題という先入観があるのかもしれないが、大学入試に出てくる記述式の問題はどれも証明問題みたいなものだ。
値を求める問題であっても、何故その値になるのか、根拠や考え方を示さずに答だけ合っていても、途中が論理的でなければ点数がもらえない。
きちんと意味を理解していけば、証明問題も求値問題も勉強の仕方は変わらないので苦手意識を持たずに練習をしてほしい。




10月12日 物を探す時間

人が物を探すのに費やす時間は、1日平均10分らしい。
1年間にすると3650分=60.83時間
50年間だと182620分=3043.67時間=126.82日
になるようだ。累積で見るととても大きな数になる。

学校に勤めているときに整理整頓が上手い人は、仕事ができる人の割合が高かったように思う。
どうすれば効率がいいかを考えるという意識が、仕事に繋がっているのかもしれない。

中学生や高校生は学校や塾でプリントを大量に配られるだろうが、これをきちんと整理できているだろうか。教科毎に分類するとか、現在授業で使っているものと、過去に使っていたものを分類しておくとか、効率のいい分け方はいくらでもあると思う。
文具店などにいって、どういったファイルが自分の現状にあっているか考えて購入するなど
工夫することが、将来の役にたったりする。

プリントを出してと先生が言ったときに、なかなか目的のものが見つからないという生徒や、すぐに失くしてしまっているという生徒は、そういうことも考えてみてほしい。


10月13日 個別指導の予約

現在、松山数学塾では1回2時間で月10回の集団授業を指導時間の基本としているが
こちらが必要と感じた場合、また、生徒から要望があった場合には個別指導も行っている。

計算がどうやっても合わないので教えてほしいとか、参考書の解説の一部が分からないなど
5分程度で終わるような内容を授業が終わった後や、授業の始まる前の時間などに質問する生徒もいるが、これくらいの内容であれば予約はしなくてもよい。

しかし、大学入試問題や模試の問題の解説、また、ある単元の一部が分からないというときは、まとまった時間が必要なので予約を入れてもらうようにしている。
それを教える時に料金が発生するようにしてしまうと、どこまでが無料でどこからが料金が発生するかという線引きが難しいので無料で対応させてもらっている。

現在通っている生徒は良識のある生徒たちばかりなので、無料だからといってむやみに予約を入れたりしない。無料ということと、何でもアリということは違うということは分かってもらえていると思う。

生徒の中には学校の先生に質問に行くこともあると思うが、訪ねていっても先生がいない、忙しくて質問に答えてもらえないということもあるのではないかと思う。
質問に行くときには事前に予約を入れてから行くと、対応してもらえる確率が高くなる。
学校の先生は、多種多様な仕事をしているので、突然来られても対応できないことも多い。
自分の要求を通すためには相手の状況を考えて、どうすれば受け入れてもらえるかを考える。
そういうことも自身の成長に繋がっていくので、色々と考えて行動してみてほしい。


10月16日 三角関数の話

学校の授業は教育指導要領に則って、国の許可を得た教科書を用いて行われる。
ただし、弾力的に運用できるようになっているため、学校によって内容や速度の差がある。
進学校では演習するような内容を、進学する生徒が少ない学校では授業で全く取り扱わなかったりもする。

こうした学校間の授業のレベルの差があることは公然の事実だが、同じ学校の中でも先生によって内容(問題の解法)が違っていることがある。内容のすり合わせを行う学校もあるかもしれないが、私が勤務していた学校では行われていなかった。
では、何をもって学校の先生は内容を決めているのかというと、自分が学生の時にどのように習ったのかということだと思う。自分で多くの大学入試問題を解いた上で、生徒が解くことを想定して、教え方を修正している先生は僅かであると思う。

私の経験では、教え方の違いが最も大きく出るところが三角関数だ。
私の見てきた先生の多くが、θの値を求める方程式や不等式を単位円を用いて解いていた。
もちろん単位円を用いた解法も教科書に載っているので問題はないのだが、受験を考えたときに、私はグラフを用いて解くべきだと考えている。
簡単な問題なら単位円でもいいのだが、問題のレベルが上がってくると、グラフで処理した方が圧倒的に理解しやすくなるからだ。

目先の理解や点数ではなく、最終的に必要となることを指導者が選択して、生徒に伝えていきたいと考えている。




10月17日 こだわらないといけないこと

昨日の日記にも繋がるところがあるが、勉強の指導をする者にとって、考えてないといけないのは「こだわらないといけないこと」と「こだわらないでいいこと」だ。しかし、学校の先生の中には「こだわらないでいいこと」に固執している人もいる。

先日、知り合いの先生から「(2,3)をなんと読んだらよいか」というメールをいただいた。
どうやら、学校で話をしていると、先生によって読み方が違っていて、生徒が混乱するといけないので統一した方がいいのではないかという話になったらしい。その先生にも言ったのだが、そんなことは統一しない方がよい。正確な読み方というものが存在したとしても、それが不便であれば何の意味も無いからだ。この程度のことであれば、生徒に伝わりさえすればそれでよい。

意外と学校の現場では、こういうことで議論になることが少なくない。私がどうでもいいと思った例では、以下のようなものがある。

数直線の記号で
「≦のときは黒丸で記し、まっすぐ直線を引く」
「<のときは白丸で記し、斜めに直線を引く」
と教科書に載っている通りに指導するべきだという意見があった。
白丸で区別は出来ていて、斜めに線を引くことに意味はないので、どちらもまっすぐで問題ない。

また、増減表を書くときに教科書の通り、左側の線は2重線で書かなければならないという意見もあったが、そんなことはどうでもいいことだ。

大切なことは、生徒が内容を理解出来て、問題を自分で解くことが出来るようになるための道筋を付けてあげるということだ。そのための指導として、解き方や表現を細かく指摘するのならいいのだが、そうでない瑣末なことにはこだわらない方がよい。もっと言えば、解き方や表現にもこだわりを持ちすぎず、生徒のレベルや特性に応じて変えるなど、臨機応変に対応すればよいと考えている。そういう点にこだわって指導していきたい。


10月18日 体調管理

10月も半ばを過ぎ、随分と気温も下がって体調を崩しやすい季節になってきた。これからは空気も乾燥してくるので、風邪になりやすくなったり、インフルエンザにかかる可能性もある。

どの学年にも体調管理はしっかりしてもらいたいが、特に高校3年生は気をつけて、入試本番まで周りが必死でやっている中、1日寝込んでしまうようなことはないようにしたい。

急に体調が悪くなった場合のために、マスクは用意しているが、自分だけでなく周りにも気を使って体調が悪いときは周りにうつさないように自分でマスクを用意してほしい。

その他の対策として、毎日授業前には清掃・除菌をして、空気清浄機も稼動させている。こういうことがどこまで効果があるかは不明だが、やっておくに越したことはない。万全の状態で受験できるように、出来る限りのことは行いたい。


10月19日 時間制限

世の中には、ほとんどのことに時間制限があるといっていい。学生なら提出物の提出期限があり、社会人になると仕事の納期がある。また、学校にも会社にも始業時間があり、遅刻をするとペナルティがあったり、評価を落としたりする。その他にもあげれば、いくらでも例はある。私達は時間を区切られて生活をしているといってもいい。

当然、受験にも時間制限がある。受験とは突きつめていけば、受験日当日までの制限時間内にどれだけ自分の能力を伸ばせるかということになる。高校3年生は実感しているだろうが、この時期になると時間が足りないと感じているはずだ。あれもやらないといけない、これもやらないといけないと気づいているから、本番までに間に合うのだろうかと不安に思ったりすることもあるだろう。

では、高校1年生や2年生は時間が余っているのかというと、余っていない。逆算すると、実は受験までの時間は足りていない生徒がほとんどだ。しかし、そのことに気づいて必死になって取り組めている生徒は少ない。

どうしてかというと、受験までの日数が長い上に、何をしないといけないかという経験をしていないから、残りの分量や大学入試のレベルの高さが分からず、時間が足りているかどうかの判断が出来ないのだ。
時間が足りないことに気づいてもらいたくて、周りの受験(の指導)を経験した者が話をするのだが、話を信じて自分のこととして聞ける生徒はあまりいなかったりする。理解できるのは高校3年生のこの時期になって、もしくは大学受験が終わってからということがほとんどだ。
高校1、2年生も何をするべきなのかを既に考えないといけない時期になっていることを理解して、日々取り組んでほしいと思う。


10月20日 力が伸びたと実感できるとき

学校のテストの点数や、模試の点数はあまり気にしなくてもよいと生徒によく言っている。
全ての教科で満点近くを取っているのならば間違いなく力があるのだが、そうでない限り点数は瞬間値なので、それを見ても力のある無しは判断できないからだ。

生徒を見ていて力が付いてきたと実感できるときは、大きく分けて3段階だ。

@ 基本的な問題の解法を、淀むことなく答えることができる。
授業では、よほど難易度の高い問題ではない限り、生徒に解法を言ってもらい、それをこちらが板書していくというようにしている。頭の中で考えるだけでなく、言葉に発して表現することで、相手に伝えるための答案を作成する能力をつけてもらおうという狙いがある。

A 本質的な質問をしたときに、正確に答えることができる。
何故、この数式を用いて解くのか。この数式の表す図形的な意味は何かなど、授業では問題を解くときに、本当に理解しているかを確認しながら解説するようにしている。時間はかかるが、数学のベースの力を付けるためにはこの部分を鍛えないといけないと考えている。

B 難易度の高い問題を解いたときに、自分で考えて、表現できる。
頻出問題や、解答を出すまでに、2手3手程度の問題ならば、解法を覚えて解くということは可能だが、難易度が高く何手も先を考えないようないけない問題では、覚えただけの解き方では解けなくなってくる。こういう問題に反応出来て、自分で考えられるようになっていれば、随分と力が付いていることがわかる。

その他にも、学力が上がってくると、普段の佇まいが変わってきたり勉強以外の行動にも変化が現れてくる。そういった点も含めて、力が付いたかどうかを判断している。以上のように成長してくると、結果的に安定して高得点を取れるようになる。

夏休み前から通っている生徒は、@Aの段階まではクリア出来てきている者が多い。Bまで行き着くのはなかなか難しいが、そこまで行けば自分での勉強が随分捗るようになる。そうなれば、更に力が付いてどんどん勉強することが楽しくなってくるはずだ。


10月21日 月の授業時間

10月の定期考査が終わってから入塾の申し込みが増えています。面談をすると、他の塾を辞めて移りたいという生徒が多いです。4月から半年ほどたって、塾に対する評価が決まる時期なのかなと考えたりしています。

他の塾に通っていた生徒に1コマ何分で週何回通っていたのかを聞くと、松山数学塾より指導時間が多い塾にまだ出会ったことがありません。本当はもっと授業時間を増やしたいのですが、これ以上増やすと、他教科の勉強時間と自主勉強時間を圧迫してしまうだろうと考えてギリギリの時間設定にしています。

参考までに、面談をしていて話に出てきた他の塾と比べてみると

A塾 月8回×80分 =640分
B塾 月4回×120分=480分

当塾 月10回×120分=1200分
(+入れられるときは11回にして、個別指導も入れます)

他の塾の2〜3倍は授業時間で拘束しています。それでも受験に対応する数学が出来るようになるためには少ないのです。そんなに勉強する塾には通いたくないという生徒には通ってもらわなくてよいと考えているので、やる気のある生徒だけが集まってきています。出来るようになるために苦しんででも頑張りたいと考えている生徒を応援したいと思ってやっています。


10月22日 1年生の進度と予定

今日の1年生の授業で「整数の性質」が終わったので、数学TAの分野で、残すは数学Tの
「データの分析」だけになりました。

1年生の今後の予定は

〜10月末 数学TAの復習
11月前半 「データの分析」
11月後半 数学TAの復習・高難度演習

となっています。
どの学校も定期考査が11月末〜12月前半にあるので、それまでは演習の時間にあてて、定期考査明けから1年生の授業は数学Uに入ります。目標では3月末までに数学Uの大部分を終わらせたいと考えていますが、生徒達の定着状況次第です。無理には進めません。

1年生、2年生ともに途中入塾の生徒がいるので、冬休みの時間を利用して、「2次関数」、「確率」などと分野を区切って、苦手な分野のみ参加できる1、2年生合同講座を開講する予定です。詳細は追ってお知らせします。


10月23日 2年生の進度と予定

2年生理系の現在の進度は「平面ベクトル」が8割方終了しています。
この後、「空間ベクトル」の授業をして数学UBが終了となります。

2年生理系の今後の予定は

〜10月末 「平面ベクトル」・「数列」演習
11月前半 「空間ベクトル」
11月後半 「ベクトル」演習・数学UBの復習

となっています。

12月の定期考査明けから2年生理系の授業は数学Vに入ります。本当は「微分・積分」から入りたいのですが、通塾している大半の生徒の通っている学校が「複素数平面」から授業をすると予想されるので、先にそちらを行います。
目標では3月末までに「複素数平面」「2次曲線」「極限」「微分」を終わらせて、春休みから5月にかけて「積分」を終わらせたいと考えています。

塾では2年生理系は数学UBの復習をするまとまった時間は、数学Vが終了するまで取れません。考査前や授業を進め辛い時期があれば復習をしますが、個別指導や学校の冬課題を利用しながら、各自で勉強を進めていってほしいと思います。

量が多いので復習をしようと思っても、なかなか時間が取れないのが理系の数学です。理系に進もうと考えている1年生は、分からない分野があっても後で勉強し直せばいいと考えずに、習ったときに仕上げていく気持ちで勉強に取り組んで下さい。


10月24日 3年生の進度と予定

今年度は3年生のクラスは3クラス「理系」「文系」「文系記述」に分かれています。
これは、来年度もこのようにクラス編成をすると決まっているわけではなく、通塾している生徒の状況に応じて、クラス編成をしていきたいと考えています。

現在の3年生のそれぞれの授業内容は
「理系」 国公立2次対応(医歯薬含む)
「文系」 センター試験対策
「文系記述」 難関国公立(旧帝大)2次対応
となっています。

「理系」の授業は、数学Vと数学TAUBの各分野から、大学入試問題の標準レベルの問題を解いていっています。2次試験のことを考えて、現在は数学Vに比重を置いて学習しています。センター試験が終わってから急に数学Vをやり始めても手遅れになることが多いので、この時期にどれだけベースの力を伸ばしておけるかが勝負です。

「文系」の授業は、数学がとにかく苦手だということで数学Tの始めから全範囲の授業をやり直しています。現在残すは「ベクトル」のみとなりました。目標はセンターで7割取ることですが、これから先、どれだけ標準問題の回数をこなせるかにかかっていると思います。

「文系記述」の授業は、TAUBの定番問題を一通り解き終わったので、身に付いているところ、付いていないところを確認するために、分量は少し軽くして、全範囲を何週もしているところです。本格的な2次指導はセンター後になる予定です。難関大学に合格するためには、かなり計画的に学習しないといけないので他の教科とのバランスを考えて指導しています。

3年生は、すべての講座で12月から、センター試験対策に入ります。塾で時間を計って解き、問題を解いた直後に解説を行います。一人でやっていると、なかなか時間を意識して練習が出来ない生徒もいるので、その部分の意識付けも行いたいと考えています。


10月25日 演習の問題

1年生はこれから暫く、問題演習を行っていきます。ここで大切なのは、どのような問題で演習するのかということ。生徒が自分で演習する問題を選ぶと、できる問題ばかり選んでしまったり、偏って勉強してしまったりすることがある。だから、指導する側が効果的な問題を選んで与えていくのだが、ここがセンスの問われるところで、数学を勉強していく上でどういうことに重点を置いて指導していくのかという色が出る。

塾では学校よりも集団が小さい分、生徒の顔を具体的に思い浮かべながら課題を考えられるので、生徒の現状に適した課題を与えられることが強みだと思う。普段は、教科書傍用の問題集を用いて指導していて定番の問題が多いので、今回の演習は全て2014年の大学入試問題から50問弱を解かせることにした。

すると悲劇的なことが起きた。

基本的な問題から、少し難しめの問題まで、1問ずつパソコンで入力していたのだが、2時間以上かけて20問ほど打ち込んだところで、操作ミスで打ち込んだデータを全て消してしまった!

一瞬、事態が飲み込めないほど絶望的な気持ちになったが、生徒達のことを思い浮かべながら一からやり直しました・・・。
2回目は上書き保存をかなり細かく行って、4時間以上かけて作成しました。
こんなミスめったにしないというか、初めてかもしれません。何事も油断大敵です。




10月26日 11月の予定

11月の授業予定表をUPしたので、塾生、保護者の方は確認して下さい。

高校3年生の入試(防衛大学校)や、県総合文化祭、定期考査などの関係で変則的な日程になっているので注意が必要です。
また、入塾を考えている方は、このような日程で授業が行われていると参考になると思いますので、一度見てみて下さい。

できる限り全員に配慮した日程を組んでいますが、通塾する生徒が増えてきたので、個人的に都合の悪い日もあるかもしれません。そういう場合でも、将来のために塾を優先してもらえればと思います。

問い合わせがあったので書いておきますが、現在高校2年生文系の講座は開講されていませんが、来年度は開講予定ですので、現在1年生で2年次に文系に進む予定の生徒の方も入塾は可能です。
現在高校2年生文系の方はセンター試験終了後から入塾可能になります。ご検討されている方は参考にしてください。

11月の予定表


10月27日 授業中に眠くなったら

授業をしていると、生徒が眠いときが発生してしまうことがある。生徒が緊張感を持って授業を受けていれば、眠気というのは発生しにくくなるのだが、クラスの雰囲気や指導者の人間性、指導者と生徒の人間関係、生徒の性格など様々な要因で授業中に眠くなることがあると思う。

生徒が眠くなるのに考えられる要因として、大雑把にあげると

@ 生徒のやる気がない。
A 指導者の力がない。
B 体調が悪い(睡眠不足も含む)。
C 睡眠障害などの自律神経系の疾患。
D 日中に必要以上に運動した。
E 生徒の能力と、学んでいる内容のレベル差が大きすぎる。

などだろうか。

指導者として気をつけなければいけないのは「@やる気がない」と「C睡眠障害などの自律神経系の疾患」は表面上に現れる態度として区別が付きにくいということだ。教えている側は、生徒が眠そうにしている場合は、やる気がないと感じて、イラっとしてしまいがちだ。しかし、Cの場合、自分の意思に反して眠くなるので、授業中に眠そうにしているからといって怒っても意味がない。きちんと理由を考えて指導しないと、問題は解決しない。

学校に勤務しているときに、授業中にいつも眠そうにしている生徒がいた。授業後に呼んで話を聞いてみると、睡眠時間は毎日7時間以上とっていると答える。特に部活動をしているわけでもないので、肉体的な疲労もそんなに無いはずだ。@、Eの場合はどうしようもないのだが、生徒が睡眠時間に関して嘘を言っておらず、あまりにも眠くなる頻度が多い場合は睡眠障害を疑ってみるべきだと私は思う。ただし、受診を勧めても、本人や家族がそのようなことに無頓着の場合は解決はしない。実際、私が話をしたときも、その生徒は病院へは行かなかった。

授業中に毎回眠そうにしている生徒がクラスに何人もいる場合はAの可能性が高い。この場合は素直に自己を省みて、精進あるのみだ。

さて、Cの解決方法は薬を処方してもらうのが一番だが、応急的な解決方法として話をさせることが有効だったりする。これはB、Dにも同様にいえる。できれば、あまり考えなくてもいいような話題(昨日は何時に寝たとか、最近の生活習慣とかBCDを判断するためにも聞いてみる)をすると、眠気がおさまってくることもある。ただ、この間、授業は中断するので、どのように話をするように持っていくのか指導力が問われるところだ。

それと、指導する側ができることは環境作りだ。松山数学塾では眠くならないように、今の季節でも冷房を入れている。もちろん寒くなり過ぎない程度だが、適度に涼しい方が勉強がはかどると考えている。あと、人間関係にもよるが、眠そうな生徒は団扇で扇いで風を送るようにしている。始めは冗談で始めたが、眠気がとぶと生徒がいうので続けている。

全く眠くならないような状況が理想だが、授業をしているとそういう事態が多少は発生してしまう。どのように解決するのかも指導者の腕の見せ所かもしれない。

ちなみに、今のところはいないが@で毎回眠くなるような生徒には、退塾してもらうことになると思う。


10月28日 成長



上の写真は、自習室においてある植物です。手前に写っている植物の葉の色が一部薄くなっています。ふた月程前に、この部分の葉が痛んでいたのでハサミで切ったのです。すると、ひと月程前から新しい茎が伸びてきて小さい葉が新たに付きました。そうして徐々に成長してきていましたが、ここ数日で葉がみるみる大きくなりました。

人間も植物も同じようなものだと思います。特に高校生の時期は、驚くほど伸びる生徒がいたりします。1日2日ではなく、3ヶ月、6ヶ月と長いスパンで頑張り続ければ必ず、成長します。せっかく育ってきた茎や芽が枯れてしまうことがないように、毎日、手をかけることが大切です。


10月29日 受験の目標

進路希望や目標を持って、努力することはとても大切なことだ。

大学進学を考えた場合、自分が進学しようと思っている大学の入試科目を調べておかないと受験をする機会すら得られないこともある。これは本やインターネットを利用して調べればよい。

しかし、進学するためには受験をして合格するための学力が必要になってくる。これはいくら調べても得られるものではない。近道も存在しない。どこかで聞いてきたような、こうしたら楽に上手くいくという話は大体嘘だと思っていい。儲け話など、胡散臭い話と同じようなものだ。

さらに言うと、努力したとしても、希望通りの進路に進めないことは多々ある。努力の仕方が間違っている場合や、目標設定がおかしい場合は当然として、正しく努力をして力を付けたとしても、本番で失敗してしまう可能性は0ではない。勘違いや、発熱など、ちょっとしたトラブルで上手くいかないことはある。

では、どうしても行きたい学校があったとして、自分にできる限りの努力を続けてその学校へ行けなかったとしたら、その努力は無駄なことなのだろうか。私はそうは思わない。希望していた学校には進学できなかったとしても、力を付けた結果、進める学校の選択肢が増えているはずだ。そのときに到達した力で進学できる学校に行けば、それが受験においての成功であると思う。

大学合格という結果が欲しくて努力をするのかもしれないが、努力をしたという事実が本人に堆積していくこと、それこそが受験の目標であると思う。


10月30日 個別指導と緊張感

松山数学塾では、個別指導を希望する生徒には予約をしてもらって、時間を取るようにしている。個別指導の内容は大きく分けて3種類だ。

1つ目は、途中入塾する生徒のために行う未習部分の授業だ。一般に、学校よりも塾の方が授業進度が速いが、途中から入塾しても、習っていない分野の途中から授業を受けることがないように配慮している。学校で習っている範囲と塾で習っている範囲があまりずれていない場合は、1、2週間で個別指導はすむが、大幅にずれている場合、1ヶ月以上かかる場合もある。そのときは、かなり負担が大きくなるので覚悟を決めて入塾してもらわないといけない。

2つ目は、苦手な分野のやり直しの授業だ。これも、途中入塾の生徒を対象に行うことが多い。生徒が希望する場合もあるが、主にこちらから早めに対処しておいた方がいいと考えて、薦めることがほとんどだ。ただし、定期的に行わなくてはならない上に、時間がかかるので、余裕があるときしか対応ができない。

3つ目は、一番頻度が多い、分からない問題の解説だ。自分で買った問題集や、学校で配布された問題集、プリントなど、塾の教材に限らず何でも質問をしていいようにしている。事前に準備をすることができないため、こちらの力量が問われるが、大学入試史上に残る難問や奇問でなければ、おおよその問題は解きながらの解説に対応できる。

今日、学校で解説を聞いたが分からない問題を持ってきた生徒がいた。私が解説をすると、どうやら学校での解説が間違っていたようで、生徒が間違いを教えられたと指導をした先生に不信感を持っていた。
しかし、1問の間違いで、その先生の全てを否定することはいいことではない。たまたま、言い間違えただけかもしれないし、高度な内容で自分が理解できなかっただけかもしれない。信用できないと思いながら授業を受けたのでは、学習効果が低くなってしまうため、それは自分のためにもならない。もちろん、全てを信用する必要などはないが、先入観無く話を聞くことが大切である。
そのような話を生徒にしたが、私も襟を正さないといけないと感じた。間違いを教えていないという自負はあるが、努力をして、緊張感を持ちながら指導に当たらないといけないと改めて思わされた。


10月31日 学校訪問研修

今日は所用があって、日中に以前働いていた学校に行ってきた。昨日、学校訪問研修があったということで、先生方は心なしか疲れているような様子だった。

学校関係者でなければあまり知られていないかもしれないが、愛媛県では県下の全ての高校の中から毎年2校ないし3校が選ばれて、他の学校の先生達が視察などを目的に行う研修がある。新規採用の先生は必ず2回は参加して見識を深めることになっている。10年に1度くらいの頻度で研修の担当校が回ってくるのだが、これがものすごく大変だ。

まず、学校の授業のカリキュラムや、事務の資料等、開示できるものは全て準備しないといけない。そのために作成しないといけない資料もあるかもしれない。更に、全てのクラスで授業を見学されるので、何に重点をおいて、どのような授業をして、どのような点を評価をするのかという資料をタイムスケジュール付きで全クラス分作成しないといけない。ここで、普段やっている授業をそのまま見せるのでもいいと思うのだが、何か一工夫していることを求められる。厳密には、誰かから言われることはないのだが、普段の授業そのままではなく、少しいい所を見せなさいよという空気が蔓延しているため、研究や準備が必要になってくる。これらの業務が、普段の仕事の中に、無遠慮に食い込んでくるため、現場の負担は相当大きいものになるのだ。

そのような研修が昨日、あったということで、皆さんお疲れの様子だった。

時間が無かったので、あまり話しが出来なかったのが残念だったが、先生方のここ最近の仕事量を聞いただけで目眩を覚えそうな量の仕事をこなしていて、つくづく大変な仕事だなと痛感した。

私が最後に勤めていたこの学校の先生方は非常に優しい方が多く、学校を辞めた身の私が訪れても以前と変わらないように接してくれる。私が今まで働いた学校の中でも、先生方との人間関係という面ではとても働きやすい環境だった。激務の中、どうか皆さん、体を壊さないように頑張ってほしい。



松山数学塾
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