日記・予定表


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2015 6月


6月1日 ほとんど運です

話の続きになりますが、学校で教えている先生には、教員と講師がいます。教員は教員採用試験に合格して正採用された先生で、講師は教員免許を所持していれば、教員採用試験を受けなくても教壇に立てます。

このような言い方をすると、講師と教員を比べて講師を下に見るような生徒や親がいるのですが、指導力は必ずしも講師の方が下であるとは限りません。

塾に長年勤めた後教員を目指すために講師をしている方や、大学の准教授として働いていたけれど高校生を教えたいという思いで講師をされている方や、定年退職されて再任用という形で現場に戻ってきている方など、一口に講師といっても様々な状況があり、指導経験が豊富な方も多くいます。

大学を出たての若い講師であっても、塾講師や家庭教師を大学時代に経験してきた人は、指導経験の無い正採用の教員よりも授業が上手いことは多々あります。今まで多くの教員と講師を見てきましたが、結局、指導力は個人の努力や資質によるところが大きいように思います。

ですから、学校で授業が上手い先生に当たるかどうかはほとんど運だと言って良いと思います。そして、相性もありますから、他人にはよくても、自分にとってはよくないこともあります。そういうことが、往々にしてあるということを分かっておくだけでも対処のしようがあると思います。

もし、授業が分かりづらいと感じるのなら、自分で勉強を進める努力をするしかないです。それが難しいのなら外部の力を借りるしかありません。そのときの選択肢の一つとして存在していきたいと思っています


6月2日 原点

一昨日の日曜日に、高校生のときの友人の結婚式に参加してきました。高校時代、一番多くの時間を共にした友人だったので、感慨深いものがありました。

その友人とは高校では同じクラスになったことはなく、出会った場所は通っていた塾でした。今は私が塾を経営をしているのですから、不思議なものだなと思います。

私が高校時代に通っていた塾は、古き良き塾といった感じでした。先生の指導力が高かったことはもちろんですが、生徒達の学習意欲が高く、入塾試験などもありませんでしたが、私が所属していたクラスは20名弱の生徒全員が国公立大学に現役合格しました。

その中には旧帝大や医学部なども含まれていたのですが、指導をする側になって、それがどれくらいすごいことなのかというのを改めて感じます。その塾で過ごした経験が、今の塾の運営方針に少なからず影響を与えているのは確かです。

時代も人も違いますので、私の通っていた塾と同じようにというわけにはいかないかもしれませんが、通っている生徒に合った方法で、私にできる限りのことはしてあげたいと考えています。


6月3日 課題の量

塾で授業を行った後は次回までの課題を出しますが、それは最低限の量であって、それだけやれば出来るようになるという量ではありません。生徒の苦手な分野は、追加の課題を出すこともありますが、できれば学校での宿題や長期休暇中の課題で復習をすることで内容の定着を図ってほしいと考えています。

塾の課題と学校の課題で量的に不可能にならないようにバランスを考えたいので、学校でどのような課題が出ているかを頻繁に聞くようにしています。現在、様々な学校の生徒が通っていますが、学校毎に課題の量が全く違っていて、私から見て生徒にとって「少なすぎる」「適切」「多すぎる」と感じる学校がそれぞれあります。

どの学校がどうとか言う気はありませんが、どのような状況であっても、学力がきちんと付くように自分でコントロールしてほしいと思います。

「少なすぎる」場合は、基礎学力が定着しない可能性があるので、自分で反復練習の量などを増やす必要があります。

「多すぎる」場合は、真面目な生徒は時間が足りずにパンクする可能性があるので、自分に必要なレベルの問題だけきちんと解くようにするなど、ある程度の割り切りも必要になってきます。

自分が現在どのような状況にあるのかわかりづらい生徒には、課題や日々の学習の取り組み方についても話をしていきます。学力が付くためにはどうすれば良いかということを優先して、課題への取り組み方を考えてほしいと思います。


6月4日 ノートの取り方

今日の授業中、ノートを取るのが遅いなと思って生徒を観察していると、内容を考えずに、ただ文字を覚えてノートに書き写していました。習慣になっていることを直すのは難しいのですが、数学が出来るようになるためのノートの取り方の話をしました。

数学に関しては、解説を聞いて理解したと思ったら、板書された文字は出来るだけ見ずに、自分でノートに復元するのが理想です。問題を解くというイメージでノートに書き写すようにすると、反復の回数が一回増えることになるので定着が強くなります。考えても分からなくなったら板書を見るようにして書き進めれば良いと思います。

ノートを取るということは、後で見返すためにという目的もあるのですが、その場で一度頭の中を通過させるという目的もあります。数学が得意な生徒は、こういうことを言わなくても自然と出来ていたりするのですが、あまり得意でない生徒は指導されなければ身に付かないことの一つかもしれません。

ただし、学校で板書が直ぐに消される場合などは、このような手法を取れないこともあります。考え込んでノートを書くのが必要以上に遅くなる場合は、素早く写して後で考えるようにすれば良いと思います。

自分のおかれている環境の中で最も良い方法を探すことも勉強においては大切なので、そのような意識で授業を受けてほしいと思います。


6月6日 個別指導が増えてきてます

この土日で県総体が終わり、3年生の運動部に所属している生徒は、大半が引退となります。そういうことで、塾ではこれまで以上に、個別指導の時間が埋まりそうな気配です。多くの高校3年生の生徒から、苦手なのでこの分野の授業をしてほしいという希望が出てきています。通常授業は全体でやらないといけないことがあるので、そのような希望は個別指導で対応しています。

当塾の強みは高校数学であれば、どの分野でも、どのレベルでも、生徒に合わせた指導を直接してあげられるところです。

個別指導については、入塾した直後などは自分から言い出しづらいこともあるでしょうし、塾の授業の進度が把握できないと思うのでこちらから声かけを行いますが、入塾後しばらく経つと個別指導について、こちらから声をかけることは少なくなっていきます。

勉強だけに限りませんが、自分の行動は、自分で考えて動けるようになるべきだと思っています。ですから、自分で考えて助けを求めてきた場合には、助けられる体制を整えて待っています。


6月7日 学歴フィルター

ゆうちょ銀行が、就職活動をしている学生を学歴差別している(実際には学歴というよりも、学校)とニュースなどで話題になっています。

簡単に説明すると、ある大学生が、自分の通う大学名でゆうちょ銀行の就職説明会に申し込んだところ満席で予約ができなかったのに対し、東京大学でアカウントを作って申し込むと、予約ができたというものです。

これをネットに載せた大学生は、拡散をしてほしい、こんな現実があるとやる気が起きないなどと書き込みをしていました。私が見た範囲では、一部では盛り上がっていたようですが、そういうことはあるだろうという冷静な意見がほとんどだったように感じます。

このことを学歴差別というように、いかにも悪いことのように書いている記事もありますが、就職活動にネットを使うようになっている現在、とりあえず申し込んでおこうという学生も増えているため、企業が効率のためにどこかで線引きをしていても何もおかしいことだとは思いません。

極端な例ですが、昨年最も倍率が高かった企業では採用枠4名のところに11000人が申し込みをしています。この11000人をまともに1人ずつ対応することは不可能でしょう。

では、世間一般に大企業と言われているところに就職するためには、偏差値が高い大学に行けば大丈夫なのかと言うとそういうことでもありません。少子化と大学乱立の影響で、生徒の確保が難しくなっているため、特に私立大学は推薦入試などでの入学者を増やしており、偏差値が高いと言われている大学でも基礎学力の保証ができない時代になっています。

そういう事情を企業側も理解しているため、エントリーなど始めの線引きはあっても、それ以降の面接や試験では、大学名は採用に関係ないところがほとんどです。ですから、企業から必要とされるためには、確かな学力を付ける必要があります。

また、大企業や特定の職種にこだわる人もいますが、私は人には向き不向きがあるので、自分に適性のある仕事を探すべきだと思います。私が教員採用試験を受けたときに、集団面接で志望動機を聞かれて「人と接するのが苦手なので、教員になって克服したいと思ったからです」と正直に(?)答えている人がいました。その方には申し訳ないのですが、だったら他の自分に向いている仕事を探すべきだと思いました。企業や仕事というのは、リハビリの場ではなく、自分が培ってきたものを生かして働く場です。

就職は大学入試と同じで、自分の希望通りに全てが上手くいくわけではありません。そういうことを学ぶためにも、大学入試で努力する必要があると思いますし、自分に何ができるのかを探すために勉強をしないといけないと思います。


6月8日 頑張る人の味方です

ゆうちょ銀行は就職説明会に学校毎の定数を設定しているようですが、当塾では学校は入塾の条件になっていないので、現在松山市内7校の生徒が通っています。

色々な学校の生徒が通っていると、学校での授業の進度や、進める単元の順番が異なるので、必ずしも現在学校で習っているところと同じ範囲を塾で学習するとは限りません。配慮できるところはしますが、照準を受験に合わせるということが一番大切だと考えているので、塾のカリキュラムに沿って授業をする場合が多くなります。

ただ、受験を見据えて地力を付けることが大切だと分かっているけれど、定期考査でもきちんと結果を出したいという思いをもっている生徒がいることも分かっています。ですから、希望する生徒には本来の授業とは別の時間に、現在学校で習っているところの授業や、質問を受け付けるようにしています。

ある生徒は、現在学校で習っている分野があまり得意ではないらしく、最近毎日自習室で勉強して授業後に質問をして22時頃まで勉強しています。その甲斐あってか、教えていても随分出来るようになってきたと感じます。

昨日、職場は努力して培ってきたものを生かす場だと書きました。その生徒は、まさに今、将来のために様々なものを培っているところなのだと思います。


6月9日 当たる確率

塾の斜め前の店に自販機があり、当たったらもう1本貰えるようになっているのですが、なんだか、当たる確率が異様に高い気がするのです。

昨年から塾を始めて、毎日そこで買っているわけでもないのですが、既に5回当たっています。生徒もよく利用しているようなのですが「人生で初めて当たりました!」と報告に来ることもあります。少し前に、1週間のうちに2回当てている生徒もいました。

気になったのでどういう仕組みになっているのか調べたら、景品表示法で売り上げの2%以内までに当たりの確率を設定しないといけないようです。1本100円の自販機だと、法律上は最高で1/50で当たるようにできるみたいですが、ネットの情報では、ほとんどの当たり付き自販機が1/100以下に設定しているようです。やるとは思えませんが、やろうと思えば、法律を無視して当たりやすい確率にすることも出来るみたいです。

抽選の仕方は、どこまで本当かは分かりませんが、本数+時間の組合せで抽選しているものと、毎回抽選しているものがあるみたいです。

当たったときは、生徒のテンションが上がって授業への集中力もよくなる(気がする)ので、塾の近くに当たりやすい(と思われる)自販機を置いてくれているのはありがたいです。


6月10日 カエル

塾の隣に田んぼがあるのですが、少し前に水を張ったようで、最近はカエルが大合唱をしています。1匹が鳴きはじめると、つられて他のカエルも鳴いて大音量になるため、カエルが気になる生徒もいるようですが、ほとんどの生徒は意に介さずに集中して勉強しています。

これくらいの環境の変化はあって当たり前のことなので、多少環境が変わっても直ぐに適応して集中力を発揮できるようになってほしいと思います。考えてみれば、入試の本番は、いつもとは違う場所で、知らない人に囲まれて、一人で問題に取り組まなければなりません。そして、予期しないような出来事だって起こる可能性があります。

無理して悪い環境の中で勉強をする必要はありませんが、学校であっても塾であっても、たまにあまり良くない環境が訪れることもあると思います。そういうときには、集中するための訓練も兼ねているんだと考えて、前向きに取り組んでいってほしいと思います。


6月11日 苦手をきっかけに

確率が苦手なので授業をして下さいという高校3年生がとても多いです。指導をしていて感じるのは、この分野を苦手にする生徒のパターンはほぼ同じです。

処方箋として、基礎的な問題の授業をしますが、大抵の生徒がその基礎的な問題が出来ません。また、答が合っていたとしても、考え方が根本的におかしかったりします。その根本的な考え方の部分さえ治せば、生徒によっては劇的に点数が伸びます。確率が苦手だと言っていた生徒が、指導後に受けた模試で、確率の分野が一番出来ていたということもよくあります。

本質的なことにこだわって基礎を確実に身につければ、標準的な模試で出てくるような確率の問題はほとんど出来るようになります。他の分野に比べ、覚えることや複雑な計算が少ないというのも、点数が伸びやすい要因かもしれません。

一度このような経験をすれば、他の分野でも本質的なことを理解する大切さが分かってくると思います。そういうきっかけにするために、数学が苦手な生徒は、まず確率を勉強をしてみるのもいいかもしれません。


6月12日 勉強する仲間

「難しいことを易しい言葉で伝えないといけない」と福沢諭吉も言っていましたが、数学を教える者は、このことを実践しなくてはいけないと思っています。

日々、授業をするにあたって、何とか易しく伝わる方法はないかと考えて準備をしているのですが、どうしても難しい表現になってしまうこともあります。しかし、不思議なもので、授業をしていると簡単な表現や解法をその場で思いついたりすることもあります。何回も授業をしている分野ですらそのような新たな発見があったりします。

何かを身につけたり、反復練習をするときの勉強は一人でコツコツとやっていかなければならないのですが、身につけたものを発展させていくのは、一緒に勉強する仲間の協力が必要なのかもしれません。

今日、ある生徒から今までにされたことのない質問を受けました。少し考えさせられる内容で、もしかしたら今までの生徒の中にもその部分を分かりづらいと思っていた人がいるかもしれないなと感じさせられる質問でした。

指導する側は、そのような生徒の質問で成長していけるのだと思います。形式上はこちらが指導する側ですが、一緒に勉強する仲間として、とても良い生徒たちだなあと感じました。


6月13日 良い姿勢

今日の授業でのこと、新しい単元だったので計算練習をするために、ホワイトボードに問題を書いて順番に解いていきました。

ある生徒に当てたところ、少し悩みそうな計算を、指名した瞬間に答えたので「すごく計算速いね」というと「当たると思ったんで、前もって頭の中で計算してました」という答が返ってきました。

いつ自分が当たっても良いように、頭の中で計算をしながら授業を聞くというのは、とても良い心がけだと思います。どの科目もそのような姿勢で授業を受けていれば、きっと力が付いていくことでしょう。


6月14日 興味を繋げる

毎日、少しずつ本を読むようにしていますが、ここ最近、好んで読んでいるのは偉人伝です。

お恥ずかしい話ですが、日本史を取っていなかったこともあり、日本人なのに日本の歴史で知らないことが多いです。そんな私ですが、偉人伝を読んで少し知識が増えると、歴史に興味を持って勉強したいと思うことが増えて、次はこれを読もうと繋がっていっています。

どんなことでも知識は増えれば増えるほど面白いと感じて、もっと勉強したいと思うようになってくるのかもしれません。

高校生は受験のために色々な勉強に取り組まなくてはいけません。その中で義務感だけではなく、勉強は楽しいんだと感じられるような瞬間や出会いが訪れることを期待しています。




6月15日 すでに正念場

今年も、1年生の授業で2次関数の応用問題を取り扱う時期になってきました。

高校数学のキモといえる考え方が詰まった分野なので、この分野がきちんと習得出来ていなければ、ここから先の高校数学は非常に厳しい状況になります。

それほど大切な分野なのですが、中々出来るようにはなりません。その原因として最も大きいのは、公式や問題の解き方を覚えて云々、では対応できないからです。高校数学に慣れていない生徒にとっては、意味の置き換えや、式変形の操作などが非常に分かりづらく、本質的な理解をしていなければ問題の意味すら分からないといったことがおこります。今、分からないと感じている人は早めに対処しなければ、受験期までひきずってしまいます。

昔、お世話になった先生が「高校の数学が出来るようになるかどうかは高校1年生の7月までで大体決まる」と、よくおっしゃっていました。

高校1年生は今が正念場なんだという意識で2次関数に取り組んでほしいと思います。


6月16日 水流

入塾して、すぐに実力(成績)が伸びる生徒と、伸びてくるまでに時間がかかる生徒がいます。ほとんどの生徒は後者なのですが、すぐに成績が伸びてくる生徒も稀にいます。

成績が伸びてくる生徒は今まで自分でコツコツと勉強をしてきていたけど、疑問点を質問することが出来なかったような生徒です。そのような生徒は、ダムにたまっていた水が流れ出るように、すごい勢いで伸びていきます。

今日、生徒にそのような話をしたら
「私が伸びるのが遅いのは、今まで勉強してきてなかったからなんですね。まずは、勉強時間を増やさないとどうしようもないですよね。」と言っていました。

とは言っても、その生徒は入塾してからは学習量はかなり増えていると思います。そのためか
「昔は問題集に関心がなかったんですけど、最近、よく開くので問題集に愛着が沸いてきました。」という、不思議な発言もありました。

勉強に多くの時間を費やすことと、疑問点を解消していくこと。成績を伸ばすためには、この2つの当たり前のことをしっかりやらなくてはなりません。しかし、このことを当たり前だと思って実行することが何より難しいと思います。


6月17日 模試の志望校の書き方(国公立)

先日、高校2年生の生徒から
「どこの大学を受けたいとかが全然分からないんですけど、模試の志望校はなんて書くのがいいんですか」
という質問を受けました。

高校1年生や2年生の前半では志望校が決まっていない生徒も多いのではないかと思います。そこで、特に志望校が決まっていない生徒は次のように模試の志望校を書けばよいという例を記しておきます。ただし、生徒の状況によっては当てはまらないこともありますので、あくまでも参考にして、自分の状況に合うようにしてください。

対象は「愛媛県」の「進学校」の生徒とします。(愛媛県以外の方は、地元で、それぞれの大学とイメージの近い大学を当てはめてほしいと思います)

まずは学部を、大体でいいので選びます。
文系:「文学部」「法学部」「経済学部」「教育学部」
理系:「工学部」「理学部」「農学部」「教育学部」
この他の学部もあるのですが、特に決まっていない生徒は以上の学部からまず1つか2つ学部を選びましょう。
※「医学部」「薬学部」「芸術系学部」を志望している場合は、それなりに進学先も考えていると思いますので、今回は除きます。

国公立大学の欄には、文系の「経済学部」以外の生徒は、同じ学部で
第1志望 広島大学 ○○学部
第2志望 岡山大学 ○○学部
第3志望 愛媛大学 ○○学部
としておけばよいでしょう。学科は興味を持てそうなもので構いません。

文系の「経済学部」の生徒は
第1志望 広島大学 経済学部
第2志望 岡山大学 経済学部
第3志望 香川大学 経済学部
としておけばいいでしょう。(愛媛大学には経済学部がありません)

随分乱暴な感じがしますが、特に決まっていない生徒は、このように書いたので構わないと思います。よく分からないという理由で「東京大学」や「名前がユニークな大学」を書く生徒もいますが、そういうことはしないようにしてください。

模試の目的は、今まで勉強してきたことがどれだけ定着しているのかを調べることと、自分が今どれくらいの位置にいるのかを調べるということです。現在の自分の力を計るために、同じ学部で、大学を偏差値順に並べるのが良いでしょう。

参考までに書いておきますが「広島大学」と「岡山大学」と「愛媛大学」の間は均等ではありません。また、実際の入試の難易度は、学部によっては広島大学と岡山大学はそこまで変わらないのですが、模試の判定では広島大学が厳しくなりがちです。「愛媛県」に住んでいて、大学を選ぶ指針が無い「進学校の生徒」がイメージしやすいように、このような設定にしています。

模試の判定が上から「E・E・E」と出れば、次の模試のときは、偏差値の表を参考に「広島大学」を違う大学に変えて、志望校をずらしましょう。

「D・D・C」と出れば、引き続き同じように書けば良いでしょう。

「C・B・A」と出た場合は、第1志望の大学をもう少し偏差値の高い大学に変えて、志望校をずらしましょう。

A判定が出るということは、レベルとしては適性ではないということです。行くかどうかは別にして、自分のレベルを計るためにA判定が出ない大学を模試の志望校には記入するようにしてみてください。

それと、これ以上のレベルの大学を調べると、それぞれの大学で強い学部や学科というものがあることに気づくと思います。そういうことを調べるうちに、自分の進むべき道が決まってくるかもしれません。

今回の話は、迷っている生徒向けの話です。理想は、自分の行きたい大学を見つけることです。どこの大学を目標にしていいか分からない生徒は、身近な大学で自分のレベルを知って、進むべき方向を見つける指針にしてもらいたいと思います。


6月18日 模試の志望校の書き方(私立)

国公立よりも、私立大学の方が志望校を絞るのは難しいかもしれません。なにより数が多いですし、どのような序列になっているかも分かりにくいと感じるのではないでしょうか。

明確な理由があって志望している私立大学があればよいと思うのですが、そういうものがない生徒を想定して、志望校の記入の仕方の例を記しておきたいと思います。


対象は「愛媛県」の「進学校」の生徒とします。

地方の私立大学を含めると膨大な量になってしまうので、まず、大きく分けて「関東地方」「関西地方」「地元」の3つに分けて、考えます。

「関東地方」の大学は、家賃や物価が高くなる上、「愛媛県」の生徒にとっては、遠方になるため、交通費もかかります。また、あまり遠くに行ってほしくないという保護者の希望もあるかもしれません。大学に進学するとお金が多くかかりますから、それが理由で選択肢が変わることもあります。直前になって揉めることがないように、保護者の意見を聞いておくことが大切です。

さて、一般的に、大学はレベル毎にある程度グループ分けされています。昨日書いたように、まずは学部を一つか二つ選び、あとは各グループから一つずつ大学を選んで並べていくと良いと思います。自分の力を計るという目的があるので、出来るだけ同一のグループから何校も選ばないようにしましょう。

「関東地方」

グループ1
慶応義塾大学・早稲田大学・上智大学

グループ2
明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学・学習院大学

グループ3
日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学



「関西地方」

グループ1
関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学

グループ2
京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学

グループ3
摂南大学・神戸学院大学・追手門学院大学・桃山学院大学


グループに入れませんでしたが「東京理科大学」や「ICU」など、この他にもレベルの高い私立大学はあります。今回は複数の学部があり、有名な並びとされる大学群のみを選んでいます。また、同じグループ内であっても、学部によってはレベル差はありますし、関東と関西でもレベル差があります。

細かいことを言い出せば、いくらでも書きようがあるのですが、始めて受験を体験する生徒には情報が多すぎても分からないことが増えるだけなので、ざっくりとした分け方をしています。

大学名に無頓着な生徒は、このような代表的とされる大学を志望校を書いてみて、自分の力がどれ位なのかを計ることで、大学に興味を持つことから始めてもらいたいと思います。


6月19日 複素数平面三昧

高校3年生の理系は、授業で「複素数平面」を取り扱っています。微分積分にかなり時間がかかったので、少しペースを上げて授業を進めています。あと少しで終わる予定なので、公立高校の定期考査には間に合いそうです。

「複素数平面」は新課程になって追加された分野で、新課程に切り替わった学年は、現在の大学1年生からになっています。今、大学2年生や大学3年生の人は現役時代に複素数平面は習っていません。そういうわけで、家庭教師や塾の講師をしている大学生は「複素数平面」を教えるのに苦労しているようです。

先日、そのような状況の卒業生が、複素数平面がよく分かんないので教えてくださいと訪ねてきました。

新たに追加された分野ということもあり、他の分野に比べて授業回数が少ないと感じていたので、生徒のわからない部分を把握する経験量を増やすためにも、授業をしてあげることにしました。

授業の質を上げるためには、実際に授業をするのが一番だと思います。こうした経験を、高校生への授業で還元していきたいと思います。




6月20日 夏が来る前に

高校3年生理系は、1学期末考査が終わってから講座を分けようと考えています。このときに、大きく分けて数学Vが必要かどうかで講座が変わります。

理系であっても看護系は数学Vが必要ありませんし、地方国公立大学の理系学部で数学Vを受験に使わない大学もあります。そういった進路を考えている生徒は、これ以上数学Vを引っ張らず、数学TAUBを固めていきます。

数学Vが必要な生徒は、数学TAUBの演習も混ぜますが、数学Vの演習をメインにしていきます。数学Vが受験科目になっている大学の場合、難易度と出題頻度を考えれば、今から対策をしておく必要があるからです。

さて、ここで難しいのが、数学Vが希望している大学に受験科目として必要だけれど、数学TAUBの内容があまり定着していない場合です。

数学だけが苦手で重点的に数学をやればいいという状況であればまだいいのですが、他の科目も同様にあまり出来ないという状況であれば、数学Vの分量と内容はかなりハードなので、勉強全体のバランスを壊しかねません。

第一志望を曲げずに最後まで頑張ってみるというのも一つの選択肢ですが、第一志望を変更して数学TAUBを集中的に勉強するということも決して間違っているとは言えません。

何の計画も無しになんとなく勉強をして夏休みを過ごしてしまわないように、自分がどのように受験勉強に取り組むかを考えなくてはいけません。受ける可能性のある大学を、どのような道筋でそこに向かうのか、受験科目も含めて考えてほしいと思います。


6月21日 新課程初年度入試

私の日課ですが、授業が終わった後、大学入試問題を最低一問は解くようにしています。

勉強は毎日続けておかないと勘が鈍ってしまいますし、生徒に解かせる問題を探したり、大学入試の傾向を調べるといった理由もあります。

傾向などは実際に問題を眺めるだけでも分かるかもしれませんが、解いてみて始めて分かることもあります。解くときに高度なテクニックを用いることもありますが、生徒が思いつくであろう解法を意識して探すようにしています。

このように毎日問題を解いているのですが、昨日ようやく平成27年度分の旧帝大を含む25大学分の問題を解き終わりました。平成27年度の入試から数学は新課程となったので、問題の傾向がどのようになるのかを気にしながら解き進めました。

私が気になっていたのは
「数学T」の「データの分析」が2次試験で出題されることはあるのか。
「数学A」の「整数」を出題する大学は増えるのか。
「数学V」の「複素数平面」を出題する大学は多いのか。
というようなことでした。

「データの分析」と「複素数平面」に関しては新たに追加された分野のため、浪人生に配慮するという事情もあり、私の見た範囲では選択問題としてしか出題されていませんでした。その上、出題していた大学もかなり少なく、ほとんどの大学が出題を避けていました。

そんな中、「データの分析」を「一橋大学」が選択ではありますがを出題していることもあり、来年以降は他の大学の出題が増えてくることも考えられます。また「複素数平面」に関しても、来年以降は出題が増えてくると思うので、きちんと勉強をしておきたいところです。

「整数」に関しては、今までは教科書にカテゴリー分けされていなかっただけで出題自体はありました。それが教科書に載ったことで、出題をする敷居が低くなると予想していたのですが、今までも出題していた大学では相変わらず出題されているものの、今まであまり出題していなかった大学は出題しておらず、例年通りという感じでした。

各大学により難易の差はありますが、全体的な傾向としては問題の難易度は難化傾向にあるように感じました。特に理系に関しては、そのように感じる大学が多かったように思います。この傾向が今年だけのものなのか、来年度の新課程への本格移行後、更に難化するのか気になるところです。

どちらにしても、本物の力をつけなければ2次試験の数学には対応できません。塾生が受験に立ち向かえる力が付くように鍛えていきたいと思います。


6月22日 まもなく定期考査

一部の私立高校を除いて、愛媛県のほとんどの高校では定期考査がもうすぐ始まります。一学期に習ったことをしっかりと復習して、定期考査に臨んでほしいと思います。

その定期考査なのですが松山東高校は少し特殊な状況になっています。松山東高校は以前まで2学期制をとっていました。現在は3学期制になっていますが、2学期制の名残からか、定期考査が年間4回しかありません。他の学校で言えば、1学期の中間テストが無いという状況です。

そのように聞いて、テストが1回少ないなんてうらやましいなあと思った他校の生徒は、考えが足りません。中間テストが無いということは、テスト範囲がものすごく広くなるということです。入試では全範囲が試験範囲になるとはいえ、テストギリギリまで習っていたところが出題される定期考査で、この状況はかなり厳しいと思います。

実際、テスト範囲を聞いてみると、数学だけでもありえないような範囲になっています。それが全科目分あるということは、かなり計画立てで学習しなくては、まともな結果は得られないでしょう。

最近は自習室で勉強している松山東の生徒たちが多くなっています。定期考査は習ったことを総復習して学力を定着させると共に、勉強をするための計画を立てる練習でもあります。残りの時間はどれくらいで、試験までに出来ることは何か、どうすれば試験で思うような結果が出せるか、そういうことを意識して取り組んでほしいと思います。


6月23日 7、8月の予定表

7月と8月の予定表をアップしました。

7月の予定表 8月の予定表

8月は多めに授業を入れるので、生徒によっては、部活動の大会や帰省などで都合の悪い日も出てくるかと思います。早めに言っていただければ変更が出来ることもあるので、8月の予定表もこの時期に渡すようにしています。

また、8月は講座によってコマ数が違いますが、一律32,000円にさせていただいています。
どの講座でも、普段の月よりも1時間あたりの単価は安くなるようになっています。

一学期の考査が終わって、思うように成績が伸びずに入塾を考えているという生徒は、出来るだけ早めの入塾をお勧めします。8月は通常授業が多く私の空き時間が少ないのですが、7月の中旬までに入っていただければ、個別指導の時間を取ることができるので補填がしやすくなります。


6月24日 今後の予定(高校2年生)

高校2年生の今後の授業予定ですが、ここから先は学校によって進め方が違っていたり、同じ学校でも年によって教える順番が変わったりします。そのような理由で、学校よりも先に授業が出来ない可能性があります。

塾は以下の順番で授業をしていきますので、学校の授業と分野がずれていて分からないことがあれば、個別指導などを利用して質問していただきたいと思います。

7月  ・・・ 数学U「対数関数」,数学B「ベクトル(平面)」
8月  ・・・ 数学B「ベクトル(空間)」,数学U「微分・積分」
9月  ・・・ 数学U「微分・積分」,数学B「数列」
10月 ・・・ 数学B「数列」

※ 6月時点での予定です。定期考査や進度状況を考えて、キリの良いところで演習を入れるので、進度は後ろにずれることもあります。

ここまでの授業が修了したら、講座を「理系」と「文系」に分けます。

「理系」は「数学V」の授業に進みます。
「文系」は「数学TAUB」の基礎的な問題を総復習した後、入試問題の基礎〜標準と演習をしていきます。

これから先、途中入塾をされる場合、塾の授業と学校の授業で隙間が出来ている方がいるかもしれません。そのような場合は、個別指導などで補填をします。また、特定の苦手な分野がある場合も個別指導で対応します。入塾をお考えの方は参考になさってください。


6月25日 今後の予定(高校3年生理系)

高校3年生理系は6月末の授業から講座を分割します。各自の進路や状況を考えて、講座選択を考えてもらいたいと思います。以下が各講座の予定になります。

3年理系 ・・・ 全員参加
数学TAUBの、やや難易度の高い問題演習を行います。
7月  ・・・ 2次試験の比較的易しい問題演習
8月  ・・・ 2次試験の比較的易しい問題演習
9月  ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習
10月 ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習
11月 ・・・ 2次試験のやや難易度の高い問題演習


3年理系V ・・・ 選択 
主に数学Vの問題演習を行いますが、数学TAUBの高難度問題や融合問題も取り扱います。また、進路によって必要とする問題難易度が変わるので、この講座は細分化する可能性があります。
7月  ・・・ 数学Vの未修分野の授業、サクシードの章末問題
8月  ・・・ 2次試験頻出問題演習
9月  ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習
10月 ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習、2次試験発展レベルの問題演習
11月 ・・・ 2次試験発展レベルの問題演習


3年理系B ・・・ 選択
数学TAUBの基礎から標準レベルの復習と演習を行います。
7月  ・・・ 入試基礎レベルの問題演習
8月  ・・・ 入試基礎レベルの問題演習、マーク問題演習
9月  ・・・ 入試基礎レベルの問題演習、入試標準レベルの問題演習
10月 ・・・ 入試標準レベルの問題演習
11月 ・・・ マーク問題演習

12月は3年生理系と3年生文系を併せて講座の再編成を行い、マーク問題演習をメインで行います。数学Vが受験で必要な人は、12月も数学Vの問題演習を多少やります。

3年生理系Vと3年生理系Bは選択としていますが、両方受講しても構いません(月謝も変わりません)。ただし、自主学習の時間が減るデメリットがあるので、そのことは考慮して下さい。両方受講してみて8月から片方に絞るなどしても構いません。ピンポイントで苦手な分野がある場合は、個別指導も利用してもらいたいと思います。

8月は塾の授業時間が増えるので、数学以外の勉強時間が減らないように、全体のバランスを考えて勉強計画を立てるようにしてください。


6月27日 今後の予定(高校3年生文系)

高校3年生文系ですが、現在在籍している生徒は2次試験に数学が必要な生徒のみとなっているので、2次試験対策を主軸に授業を行っていきます。また、センター試験でも点数が取れるようにセンター対策も併せて行います。

3年文系
数学TAUBの2次試験用の問題演習を通じて、入試に必須の考え方が身に付くように授業を行っていきます。
7月  ・・・ 2次試験の比較的易しい問題演習
8月  ・・・ 2次試験の比較的易しい問題演習、マーク問題演習
9月  ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習、マーク問題演習
10月 ・・・ 2次試験標準レベルの問題演習、マーク問題演習
11月 ・・・ 2次試験のやや難易度の高い問題演習、マーク問題演習

12月はマーク問題演習を集中的に行います。その時は、3年理系と併せて講座を編成します。センター試験終了後は、各自の受験する大学別に問題演習を行っていきます。


6月29日 今後の予定(高校1年生)

高校1年生は、現在
「数学T」では「数と式(命題は除く)」「2次関数」が修了しています。
「数学A」では「集合」のみ学習しています。

これから「数学A」の「場合の数と確率」の授業をしていきますが「2次関数」の演習を平行して行います。高校数学のキモは高校1年生の間に「2次関数」をきちんと修得できるかどうかだと考えています。生徒を見ているとまだまだ習熟には至っていないようなので、その部分を重点的に学習していく予定です。今後の予定は以下のようになります。

7月  ・・・ 数学A「場合の数と確率」,数学T「命題と条件」
8月  ・・・ 数学A「図形の性質」,数学T「図形と計量(三角比)」
9月  ・・・ 数学T「図形と計量(三角比)」,数学A「整数の性質」
10月 ・・・ 数学A「整数の性質」,数学T「データの分析」
11月 ・・・ 数学U「式と証明」

※ 6月時点での予定です。定期考査や進度状況を考えて、キリの良いところで演習を入れるので、進度は後ろにずれることもあります。


6月30日 仕切り直し

今までに何度も書いているのですが、高校数学が出来るようになるかは、高校1年生の夏までに2次関数の分野をきちんと理解できるかどうかにかかっています。

というのは、この分野には高校の数学を通じて用いる関数の根本的な考え方が、ほとんど入っているからです。高校1年生の時点でつまづいていると、これから先はどんどん分からなくなる悪循環に陥ります。

今まで数学を教えてきて、高校生が自分一人で高校数学を勉強して完全に理解することは難しく、出来るようになるためには、何故そのようになるのかということを細かく説明してくれる先生と一緒に勉強することが必要だと思います。

もちろん、中には一人でどんどん勉強を進めていける人もいますが、そういう人は進学校の生徒でも少数派です。

当塾では、数学に特化して授業時間も多めに設定しています。逆に言えば、これくらい数学に時間をかけないと、数学が出来るようにならないのです。

自分の希望している進路に数学が必要なのに、高校1年生の現時点で苦しんでいるという人は、ご相談下さい。7月後半〜8月前半であれば、個別指導を多めに入れることも出来るので、仕切り直しのいい機会になると思います。



松山数学塾
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