日記・予定表


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塾の情報

2015 月


11月1日 生の授業

入塾を考えられている方から問い合わせをいただくことがあるのですが、大きく分けて次の3つの人がいます。

1 現在塾に通っていないくて、数学が出来ないので塾を探している
2 成績が伸びないので、他塾からの転塾を考えている
3 現在塾に通っていなくて、数学は出来るが、更に出来るようになりたいため塾を探している

1と2が同数程度で、3が少しいるというのが現在の状況です。

最近多いのが、他塾からの転塾を考えているというお問い合わせです。お越しいただいて話を聞くと、映像授業が合わない、聞いても分からない、成績が上がらないというという悩みを抱えている方が多いようです。

映像授業の全てを否定しているわけではありません。映像授業は基礎学力の高い生徒や、映像であっても集中力が続く生徒など、適している生徒には効果があります。ただし、万人受けするシステムではなく、適する生徒の方が少ないでしょう。

また、映像授業を効果的に用いるためには、それを見せる指導者が専門的な知識を有していて、生徒の状況を見て直接教えることを併用する必要がありますが、そのような指導を行える力のある指導者は極小数であると思われます。


当塾が生の授業にこだわっているのには理由があります。

生の授業では、巻き戻しも出来ませんし、一時停止も出来ません。一度言った言葉を繰り返し聴くことが出来ないため、聞き逃したら終わりです。更に、教える側に感情がありますから、気を使わないといけませんし、生徒の都合だけで行動できません。

しかし、だからこそ価値があると考えているのです。人間同士が面と向かって緊張感を持ち、指導者に敬意を払うからこそ、得られるものがあると思っています。


11月2日 「整数」絡みの話

現在、高校1年生の授業は数学Aの「整数」をやっているのですが、生徒から話を聞く限りでは、他の分野と比べて力を入れて授業を行っていない学校が多いように感じます。

「整数」の分野は値を求めるタイプの問題はそこまで難しくないのですが、証明問題は解法を分類し辛い上に論述が必要なため、高校1年生の段階では理解することが難しいという判断で、流して授業をしているのかもしれません。

また、大学入試には以前から出題されていましたが、旧課程では単元が教科書に無かったため、授業の経験が少ないということもあり、戸惑っている先生もいるのかもしれません。

当塾では、学校とのバランスを考えて課題の量などを調整しているため、生徒に学校で与えられた課題を聞くのですが、現時点では内容が定着するために必要な量の課題は出されていないように感じます。

学校で課題が出されていないから勉強をしないで良いということではありません。内容を身につけるためにはどれ位の量をこなさないといけないかを自分で考えて演習する必要があります。その匙加減が難しいので、塾に通っている生徒には、問題を精査して定着に必要な量を与えています。

塾に通っていない方のために書いておきますが、以前と比べて、高校で学ぶ数学の内容が増えているため、受験に間に合わせるために学校は授業進度を速くしがちです。そのため、学校で行う各単元の問題演習量は減っています。習う範囲は広がって、単元毎の演習量が減っているため、数学が苦手な生徒にとっては過酷だと思います。

これは学校を非難しているわけではなくて、決められた時間数やカリキュラムの中で、指導をするためにはそのようにせざるを得ないのです。高校生はそういう状況であることを理解して、出来るようになるためにはどうすれば良いかを考えて行動してください。


11月3日 くつろぎすぎ

毎日、塾を開けてから換気をして、それから神棚、机、椅子、トイレの清掃を行い、植物に水をやるのが日課になっています。

その作業が終わるまでは全ての窓と扉を開けているのですが、トイレの清掃を終えて教室に戻るとくつろいでいるヤツがいました。



そういえば、少し前に面談に来られた方が扉を開けた隙に中に入ってきて走り回ってました。
噛み付いたり引っ掻いたりすることはないので害はありませんが、塾へお越しの際は、一緒に入ってこないようにお気をつけ下さいませ。


11月4日 「漸化式」

高校2年生は「数列」の後半戦に入り、これまた生徒が苦手にする「漸化式」を学習しています。「数列」全般に言えることですが、この分野も解き方が決まっている問題が多く、そのタイプが10種類以上あります。

「漸化式」が解けるようになるためには、問題を見たときにどのタイプなのか分類化できるようにならなければなりません。そして、それぞれの解き方を全て覚えなくてはならないのですが、覚えるといっても丸暗記ではダメで、何故そのように変形すればよいかということを理解して覚えていかなければ、応用問題に対応ができません。

以上のようなことを意識して勉強をしている生徒が少ないため、苦手にしやすいのです。

また、学習していく順番も大切なのですが、市販の教材や教科書では順番や網羅性が不十分なことが多く、中々良い教材に巡り合えません。そのような点も、生徒が苦手にしやすい原因かもしれません。

当塾では、普段は教科書の傍用問題集で授業を進めることが多いのですが、この分野に関しては専用のプリントで学習していくようにしています。

今年度の生徒たちも「漸化式」を学習し始めたときは、かなり苦戦している様子でしたが、少しずつ慣れてきました。コツさえ掴めば得点しやすい分野になるので、是非マスターしてもらいたいと思います。




11月5日 仕込み期間

高校3年生理系の数学Vの講座は、医学部と旧帝大を志望している生徒がいるので、ハイレベルな演習をやっています。準備などで大変なことも多いのですが、高校数学で最高レベルの問題を取り扱うのは、指導者冥利につきます。

とは言っても、無意味に難しい問題をやっているわけではなく、入試問題の中から本質的な理解を深めるような問題、多分野にまたがり多角的な見方を必要とするような問題を精選しています。

高校数学はある水準以上になると、コツコツと積み上げていくだけでは到達できないレベルになってきます。基礎が身についていることが前提ですが、無理やり引っ張り上げることで様々な問題を俯瞰できるようになることを期待して、難しい問題に取り組んでもらっています。

今は出来ないことも多く辛いと感じるかもしれませんが、受験本番までに数学Vの力を伸ばすためには11月の下ごしらえが特に重要で、最も力を入れないといけない時期になります。

12月に入るとセンター試験の対策のため数学Vを勉強する時間は多く取れません。そうすると、センター試験終了後から数学Vの勉強を再開するとなったときに忘れていることも多く、更に時間も2次試験まで40日程度しかありません。その40日間で力を伸ばすために、今、思考力が着くような勉強の仕方をすることが重要です。




11月6日 時間の変更が多くなりそうです

全員に確認が取れていないので、まだ確定ではないのですが、今月後半の授業時間の変更が多くなりそうです。

当塾では、出来る限り全員が授業を受けられるように授業時間を設定しています。基本は曜日を固定したいのですが、それでは上手くいかないため月毎に予定表を作成、配布しています。また、予定表を配布した後でも、可能な限りは対応します。

ただし、個人的な用事で休む場合などは授業変更の対応をしません。また、ギリギリまで授業に来れないことを伝えなかった場合、対応が不可能なこともあります。授業時間は、自分だけ変更すれば良いわけではなく、全員に確認を取らなければなりません。そのあたりのことを、きちんと理解出来ていない人がたまにいます。

授業の時間変更を伝えるのが面倒だから休むという姿勢の生徒もいますが、そういった場合は補講を行いません。そもそも、塾を休むことが平気になっている生徒は、勉強が出来るようになるとか、そういう次元の話ではありません。

最低限の礼儀が守れなければ、一緒に勉強していくことはできません。高校生にもなれば、感情を持った人間とどのように付き合っていくかを考えて行動が出来るようにならなければいけません。


11月7日 仕事と能力

昔、指導を受け持っていて、あまり勉強が得意でなかった生徒が家庭教師をやっているという話を聞きました。少し驚きましたが、環境次第では上手くやれることもあるのかなと思います。

勉強の指導をすると言っても、小学生、中学生、高校生を教えるのか、また、どのような目標を持った生徒を教えるのかで、必要となる能力が変わってきます。

小学生、中学生の勉強が苦手な生徒に対しては、知識よりも、勉強の習慣付けを行うモチベーターとしての能力が必要です。コミュニケーションを取って勉強をやる気にさせる能力があれば、機能すると思います。ただ、中学入試や、高校入試で特に難関校の指導は、素人には不可能です。相応の知識と、経験が無ければ務まるものではありません。

高校生の指導は専門性が高くなるので、勉強が苦手な生徒に対しての指導であっても、指導経験が無いと難しいです。指導マニュアルがあり、補助的な指導であれば上手くやれる大学生もいると思いますが、全ての分野を1から解説できる大学生は、ほとんどいません。私も、大学生のときに家庭教師をしていましたが、自信を持って指導できるレベルの生徒しか受け持ちませんでした。

仕事を引き受けるときには、現在の自分の能力で解決できることしか引き受けてはならないと思っています。だから、解決できることを広げていくために、努力をしていくのです。

真に恐ろしいことは、能力が足りなくて仕事を任せられないことではなく、能力が足りていないのに仕事を任せられることです。

大学受験は、そういうことを教えてくれる機会であると思います。


11月9日 面談

高校3年生は、これからの指導の確認のために、面談をしています。現在、塾に通っている生徒は受験の状況を考えると

@ 数学Vが受験で必要な生徒
A センター試験以外で数学UBまで必要な生徒
B センター試験以外で数学が必要の無い生徒

に分類されます。

また、センター試験以外で数学UBまで必要であったとしても、受験する大学の問題の難易度や出題方法によっては、記述の練習が必要でない場合もあります。

模試の結果が返ってきたときに話を聞くこともあるのですが、生徒の考えが変化していないか、私立大学を考えた場合の科目選択の可能性などを含めて確認をしています。

センター試験が終わるまで確定はしませんが、センター試験以外で数学が必要な生徒の人数が多くなっているので、2月は個別指導が多くなることが予想されます。そうなった場合、2月は高校3年生の個別指導を他学年よりも優先します。


高校3年生の面談が終わった後は、高校2年生も面談を行っていく予定です。

高校2年生は12月からクラスを再編成するため、進路の確認を行います。特に、理系はもうすぐ数学Vの授業に入るのですが、志望学部の関係で理系で数学Vが必要ない場合、どうするかなどを話し合いたいと思っています。

生徒各自に適した指導が行える環境を出来る限り整えられるように、柔軟に運営していく考えです。


11月10日 問題を解く時間

11月の中旬から、高校3年生のセンター試験がメインとなる生徒の授業では、試験対策をやっていきます。センター試験の対策をするときに意識することは、時間をかければ問題が解けるという状態から、短時間で問題が解けるという状態に仕上げていくことです。

模試を受けたときに生徒が、時間が足りませんでしたとよく言います。それには、二つの理由があり、基本的なことが完全には身についていないか、時間を意識した練習を行っていないかです。

塾では、地力をつけるために、今までは基礎的なことの反復や復習に重点を置いてきましたが、これからはスピードを上げていく練習をします。生徒によっては、まだ基本的な内容が定着しきっていない分野もあるので、そういう分野はこれからは自分で学習を進めなくてはなりません。


数学Vまで必要な生徒は、11月は逆に時間無制限の問題をやっていきます。基礎的なことから、標準的な問題まで一通り学習をしたので、更なる力をつけるために、見たことの無い問題を分野も区切らず、試行錯誤して考えてもらいます。

そのため、取り扱う問題のレベルをこれまでよりも数段上げています。準備も大変ですが、こちらも考え込むような問題を生徒と取り組めるのは楽しいです。


11月12日 遅いです

10月以降に、高校3年生の方から数件お問い合わせをいただきました。

いずれの方も今まで塾に通っておらず、数学が出来ないので何とかしてほしいということだったのですが、入塾を考える時期が遅すぎます。

生徒が何を分かっていて何を分かっていなくて、何を指導をしてあげれば良いかということを理解するのに、塾に通い始めてから1、2ヶ月はかかります。塾に通えばすぐに何とかなるというものではありません。

10、11月は、計画的に勉強を進めてきた高校3年生は、演習を繰り返して定着を完璧なものにしていくか、発展的な内容に取り組んで力を伸ばす仕上げをしている時期です。

基礎事項が身についていなければ、一つ一つやり直していかなければならないでしょうが、当塾では集団で授業を行っているので高校3年生にそのような指導をしてあげることは出来ません。今の時期に、数学を基礎的な内容からやらないといけない人は、完全に個別で見てもらえるところを探した方が良いと思います。

当塾でも個別指導を行っていますが、それはあくまでも集団授業+αの要素です。受験までのペースメイクを集団授業で行い、足りない部分を個別指導で補うという形にしています。ですから、個別指導のみを求めてこられる方はお断りしています。

大学受験に対する認識が甘い方が多いのですが、その一因は高校受験の時に中学3年生になってから必死にやれば何とかなったという経験からきているのではないでしょうか。

大学受験は高校3年生から必死になっても何とかならないことがほとんどです。勉強の内容も分量も、中学と高校では全く違います。気づいたときには手遅れだったとなる前に、高校1、2年生の生徒は、早く行動するようにしてもらいたいと思います。


11月13日 これくらいかかるのが普通

今日、ある生徒が学校で発表が当たっているので出来ているか確認してくださいと、数学の問題を持ってきました。

見てみると勘違いで間違っている所はあったのですが、数学的に高度な置き換えをしていたり、複雑な計算を正確に行えていたりと、よく出来ていました。

この生徒は、数学が苦手だからと高校3年生になる直前の3月に入塾してきました。受験で数学Vが必要ということで数学Vの授業を受けるクラスに在籍しているのですが、それ以前の数学TAUBまでがあまり身についていないので、文系のクラスで授業を受けたり、数学TAUBまでの授業を受けたりと、月に「20コマ以上×2時間」の授業を3月からずっと受けてきました。

塾の授業だけを見ても他の生徒の2倍以上の時間を数学に費やしているので、かなりハードな日程で過ごしてきましたが、授業が終わった後は毎日のように残って自習をして、授業が無い日も塾に来て自習しています。

この努力を8ヶ月間継続して、ようやく数学の力が伸びてきたと感じられる位になって来ました(それでもまだまだ受験に必要な学力は付いていませんが)。

1、2年生の間、サボっていた(努力の仕方を間違えていた)生徒が受験で数学を使えるようになる為には、最低限これくらいやらなければなりません。ただ、他の科目の事を考えると、このような学習の仕方はおススメしません。やはり、高校1年生のときから、全ての科目をコツコツとやっている人が最終的には有利になります。

高校2年生は、定期考査修了後から「理系は数学V」「文系は各分野の復習」の授業を行っていきます。途中入塾でも区切りよく学習できると思います。受験のことを意識している高校2年生で塾を探している方は、この機会にご検討ください。


11月14日 熱気

授業中に説明をしていると動いて話をするので暑いと感じやすいのですが、今日は生徒が暑いと言い出したので、これは自分だけではないのだなと気づきました。そういうわけで、季節はずれですがクーラーを入れました。

暑いと感じたのは生徒の人数が増えてきたということもあるのでしょうが、訴えてきた生徒がいるクラスの前の授業が高校3年生のクラスだったことが原因だと思います。

各学年やる気はあるのですが、最近の高校3年生は別格です。他の学年とは目付きが違っていて、生徒の体からやる気が出ているのが見えるくらいです。

そんな高校3年生の授業をしていると、えらく暑いなと感じることがあるのですが、今日は生徒の必死さで室温が上がっていたのを次のクラスでも感じたのでしょう。

これから受験まで、周りの温度を上げるほどの姿勢を保って努力できれば、きっと力がついていくと思います。


11月15日 誰のため?何のため?

最近、複数の生徒が入塾しました。その中で1年生の生徒に「三角比」の分野の個別指導をしています。

塾では既に終わっている分野ですが、現在、学校で習っていて全く分からないと言うので、空き時間に教えることにしました。学校の授業は終盤に差し掛かっているようなのですが、指導をしてみると一番初めの公式から全く何も覚えていない状態でした。

「三角比」の分野では基本的な「sinθ,cosθ,tanθ」の値は覚えるか導けるようにしておかないと、後半何も出来なくなります。そういうこともあり、この分野では小テストをして、確実に生徒に覚えさせる先生が多いのではないかと思います。しかし、先生によっては生徒が自主的に覚えることが当たり前で、確認作業をしないという人もいるでしょう。

以前も書きましたが、学校でどんな先生に当たるのかは、ハッキリ言って運です。それ以外の要素はありません。だから、どんな先生に当たったとしても自分が出来るようになる為には、どのように行動しないといけないのかを考えないといけないのです。

先生が小テストをしないから、授業中に習ったことを覚えなくていいということはありません。怖い先生に怒られるのが嫌だから勉強をして、怒らない先生の授業では宿題をしていかなくてもいいということもありません。

そういう行動の仕方をしていると、結局は自分の意思で行動をしているのではなくて、他人のために行動していることになってしまいます。そんな動機付けで、大学入試に立ち向かうことはできません。

塾では確認テストをすることもありますが、しないことの方が多いです。生徒にも伝えていますが、前回の授業で習ったことを覚えて出来るようにしてくるのが当然だと思っているからです。

学校でも塾でも宿題や課題が出ると思いますが、何のためにそれをやるのか理解できていない生徒がいます。今日習ったことは、今日出来るようにしていかないと、いつまで経っても出来るようになりません。塾だからとか学校だからとか関係ありません。目の前のことを、出来るようにしていこうという意思を持って取り組まなければなりません。


11月16日 フォームの修正

個別指導の話をもう少し。当塾は集団授業がメインですが、個別指導も平行して行うのは理由があります。

新たに塾に通おうとする生徒の中には、勉強をしているのに成績が上がらないという生徒がいます。勉強をしていると思っているのは本人だけで、大して勉強をしていない場合がほとんどなのですが、中には本当に努力をしていて能力も低くないのに成績が伸びない生徒がいます。

そういう生徒はスポーツで言えば、競技に必要のない筋トレばかりしているような状況だったりします。トレーナーがいないため、基本的なフォームの確認をすることも出来ず、見よう見まねで試合に出ているようなものです。

始めから通塾してくれている生徒は、そういう状況にならない指導が出来るのですが、途中から入ってくる生徒には、フォームを近くで見て、間違っているところは指示を出して修正していく必要があります。集団授業だけでは対応できない、根本的な部分の指導を行うために個別指導を行っています。

勉強の理想は自学自習です。大学入試に立ち向かうためには、自分で勉強が出来る状態に早くしなくてはなりません。自分で勉強が出来るというのはただ単に、机に何時間向かうとかそういうことではありません。効果的な勉強の仕方が出来て、初めて自分で勉強が出来る状態というのです。


11月17日 出来なくても良いこと

今日、授業終了後に生徒が「分からないわけではないんですけど、質問良いですか?」と聞いてきました。

その生徒は自分でチャート式(数研出版)を解き進めているようで、塾でまだやっていない範囲の問題を質問してきました。

質問内容は、ある式変形の問題で「解説を読めば分かるんですけど、こんなこと思いつくものなんですか?出来るようになっておかないといけないんですか?」というものでした。

生徒には「受験には必須で身につけなくてはいけないことだけど、現時点では身につけなくてもいい内容だよ。」と伝えました。

生徒が聞いてきた問題は、随分進んだ後で練習をすることになるのですが、現時点ではほとんど出てこないため、関連づけた学習ができないようなことだったからです。

問題集や参考書は、先々のことを考えて出来るようになってもらいたいという意図で掲載されていて、その単元で習う必然性がないことが含まれていることもあります。余裕があれば全て習得すれば良いのですが、知識を寄せ集めただけでは使いどころが分からないので、無駄になってしまうおそれがあります。

指導をしていると「これって出来ないといけないんですか?」と生徒が言ってくることがあります。そのうち98%は出来るようにならないといけないことなんですが、2%は(現時点で)できなくても良いこともあります。

ちなみに全体で指導をしているときは出来なくても良いことは指導しないので、全部出来るようにしていってもらいたいと思います。


11月18日 理科・社会の選択

受験生にとって、文系・理系の選択も大切ですが、文系・理系に進んだ後に選択する理科・社会の選択もまた大切になります。

理科・社会の選択は、ハッキリ言って学校の格差が出てしまうところだと思います。小規模校になると選択の自由がありません。

理科だと「物理・化学・生物・地学」から選ぶことになるのですが、愛媛県では「地学」が選択出来ない学校が多いようです。

また、文系は受験で「理科」を選択する場合、「基礎科目2種類」という選択肢があるのですが、学校によっては「基礎科目」の講座を開講していないこともあるなど、随分と状況が違うようです。

上記のような違いが出るのは、講座を開講をしたいからと言って簡単に出来るものではないからです。

開講するためには、カリキュラムを県に届け出て承認されなければならないのですが、教員の人事権は県にあるため、県の意向により、開講できるかどうか決められているようなものだと思います。

また、受験に詳しい先生があまりいない学校だと、どのように変えると生徒達に有利かということが分からず、変えないまま運営を続けてしまうということもあると思います。

どうしても自分の勉強したい科目があるのならば、高校受験前に講座があるのかを調べておくことをお勧めします。


選択の自由がある人が講座を選択するときに最も気をつけなければいけないのは、自分が受験に使用する可能性のある科目を調べてから決めるということです。

特に文系で「公民」の選択は気をつけてください。ある程度、偏差値の高い大学になると、センター試験の選択科目が「公民」の中の「倫理・政経」のみであるところがあります。「倫理」「政経」の単独ではなく「倫理・政経」を取らなければ受験が出来ないので注意が必要です。

それから、最近、学校で「日本史B」と「世界史B」の両方を受講することを勧められたという生徒が相談に来ました。その2科目が受験に必要なのは東京大学くらいなのですが、その生徒は正直、東京大学を志望するというレベルには至っていません。話を聞くと、受験に必要なのは東京大学くらいだということは説明されていなかったようです。その講座を開講するために勧められたのかもしれませんが、断るように指示をしました。

このように、様々な思惑で自分の意図しない科目を受ける可能性も0ではありません。自分に必要な選択を間違わずに行ってもらいたいと思います。


11月19日 忙しいです

3年生の演習問題作成と、各学年の面談、各学年の授業準備、新規入塾者の個別指導と、最近やることが多く立て込んでいます。

HPの日記は毎日更新が目標ですが、これから暫くは不定期更新になるかもしれません。目の前の生徒最優先で塾を運営していきたいと思っています。


11月22日 山場

基本的には定期考査対策を行わない当塾ですが、個別指導で対応してほしいという場合は別です。というわけで、明日は新規入塾の生徒を中心に個別指導が入ったため、10時間近く連続で授業があり、私にとって11月最後の山場になっています。

それとは別の話ですが、推薦入試を受ける生徒達はこの一週間くらいに試験が集中しています。そこで合格して、受験が終わる生徒もいれば、終わらない生徒もいます。まだまだ勉強は続けなくてはなりませんが、大きな山場を迎えています。

本番だけ上手くいくなどという奇跡は起こらなくてよいので、持っている力を発揮できることを祈っています。


11月23日 12月の予定表

12月の予定表をTOPページにアップしました。塾生、保護者の方は確認をよろしくお願いします。

3年生は最後の追い込みの時期に入ってきました。12月はマーク演習を集中的に行い、センター試験の点数の底上げを狙います。ただし、文系理系とも記述の勘が鈍らないように、記述の演習も多少は行います。

2年生の講座は文系理系という区分ではなく、受験に「数学V」が必要な生徒と「数学UB」までが必要という生徒で分けます。現時点で「数学V」が必要か分からない理系の生徒は「数学V」の講座を受講してもらうようにします。

勉強をしていく中で、受験に「数学V」が必要無いとなれば講座は移れますので、相談してもらえればと思います。

どの学校も定期考査が目前です。範囲の決まった試験できちんと点数が取れることも大切です。入試に繋がるような学習の仕方で定期考査に臨んでください。

12月の予定表 


11月24日 受験科目

塾生の高校3年生に、愛媛大学の医学部看護科を志望している生徒がいます。

他県からの受験生もいるでしょうが、愛媛県で看護師を目指している高校生が多く受験することになると思います。塾生でも志望している生徒が2人いますし、学校の同じクラスで志望している生徒が複数いるようで、限られた枠を身近な人と争うことになるので、周りの状況が色々と気になるようです。

ある塾生は、学校で身近な人が「数学UB」を捨てて「数学TA」のみの勉強をしていることが気になっているようです。愛媛大学医学部看護科の受験で使用するセンター試験の「数学」は「数学TA」または「数学UB」のいずれか一方で構いません。より点数の高い方を採用されるということになります。「数学」が苦手な人はそのような選択をすることもアリでしょう。

塾生にも話をしたのですが、人によって状況や戦略は違うので、自分の決めた方針を貫くべきです。受験は、周りを気にしたり、焦ってしまって勉強のペースを崩してしまうことが最も危険です。


ただ、このケースは一概に正解というものは無く、本当に生徒の状況によって指導の仕方は変わると思います。

以前指導をしていた生徒で、愛媛大学医学部看護科を志望している生徒がいましたが「数学UB」を仕上げられるほど数学の力がなかったので「数学TA」に絞って勉強をするように指示しました。また、その他の科目も合格に必要な得点率まで届いていなかったので、合格可能性を高めるのであれば「数学UB」はやらずに、他の科目に勉強時間を割く必要がありました。

今回の塾生の場合は、他教科の点数がある程度取れており、得点率的には既に合格圏に手が届いています。本番まで気を抜かずに勉強をして安定感を出す必要がありますが、やや余裕があるといったところです。また、今まで「数学UB」を学習してきて基礎学力が十分にあります。こういう場合は「数学TA」に絞らずに、難化したときの保険で「数学UB」の勉強をした方が合格可能性は高まると思います。

同じ大学の同じ学部学科であっても、どのように計画を立てて合格に近づいていくかは生徒によって違います。学力の伸び具合や停滞具合によっては修正もしなくてはなりません。

いずれにしても進路や勉強の相談は、生徒の様子や力を身近で見ている指導者にしてもらうべきです。特に文理選択や、理科の選択などは、取り返しがつかないこともあるので、1、2年生は自分だけの判断で決めないでもらいたいと思います。


11月25日 中島に乾杯

NHKで「鶴瓶の家族に乾杯」という番組があるのですが、先日の放送の舞台が愛媛県の忽那諸島でした。

学校で働いているときに、1年間だけですが忽那諸島の中島で講師をしていました。初めはどこにあるのかさえも分からない場所でしたが、1年間通う内に、島の人の温かさや素直な生徒達に触れて、中島がとても好きになりました。

古き良き日本の原風景が残っている素晴らしい場所だと思います。何年経っても、思い出すたびに心が温かくなるような気持ちになります。

放送は島の生活や人の良さが伝わるとても良いものでした。11月30日に再放送があるそうなので、見逃した方や見ていない方は是非ご覧になってください。


11月26日 つなぐ

昨日は以前指導していた生徒が会いに来てくれました。
愛媛大学の院生で数学を専攻しているのですが、来年の春から学校の現場で働こうとしているようで、色々と話をしました。指導者に必要な資質を十分に持っているので、良い先生になると思います。

そして、今日は私が高校時代に指導していただいた先生のところに会いに行ってきました。
指導をする立場になって10年以上経ち、経験を積んで来たからこそ理解できる話や、ハッとさせられるような話を聞くことができました。

関係性は180°違うのですが、このような関係が卒業後も続いていることはとても幸せなことです。

授業を受けて教えてもらうことは数学でも、学ぶことは勉強だけではありません。塾でも学校でも本当に大切なことは、勉強を媒介にして生き方や思いを伝えることだと改めて感じました。

私が先生から伝えられたことを咀嚼して次の生徒に伝え、その生徒がまた次の生徒につないでいくことが出来るならば、この仕事をしていて良かったと思えます。


11月27日 勉強のバランス

11月も残すところあと僅かになり、センター試験までは後50日となっています。高校3年生はこれからセンター試験までの間、バランスを意識して勉強してもらいたいと思います。

まずは教科間のバランスです。この時期になっても仕上がっていない科目や苦手な科目がある生徒は、苦手科目の勉強ばかりしてしまうことがありますが、必ず毎日全科目勉強することを心がけましょう。

出来るようになったことや覚えたことは、触れていないとどんどん忘れてしまいます。勉強は出来るようになるだけではダメで、その状態をキープすることも必要です。高校では勉強量が膨大であるため、全分野を復習するのにかなり時間がかかります。キープするだけでも簡単ではありません。

次に、これからの時期はセンター試験のマーク演習に偏って勉強をしていくことになると思います。時間を計って本番を想定した練習をしていくことは大切なのですが、解きっぱなしにならないようにしましょう。もし、苦手な分野があると感じたら、分野を区切った復習を行うようにした方が良いです。

当塾でも高校3年生はマークの演習しているのですが、その中で「数列」の「群数列」を苦手に感じる生徒が複数いたのでその分野をピンポイントで復習したりしています。それ以外の分野でもいくつか補填が必要な分野があるので、12月前半はマーク演習と補填を平行して行っていきます。

このような勉強をバランスを考えて全科目で行っていかなければなりません。受験生にとってはこれから先が正念場です。最後の詰めを気を抜かずに頑張りましょう。


11月28日 5日間、お休みです

明日から5日間、塾はお休みとなります。自習室の使用も出来ないので、塾生は注意してください。ただし、お申し込みや、お問い合わせの対応はしていますので、連絡をしていただいても構いません。

これから高校3年生の受験が終わるまで、生徒が休む暇がないのは当然ですが、こちらも休む暇はありません。5日間でしっかりと準備をして、これからの戦いに備えたいと思います。



松山数学塾
住所 愛媛県松山市小坂3丁目4−32 ホワイト岡田ビル1F
TEL 089-948-8908