日記・予定表


基本情報


塾の情報

2016 9月


9月1日 課題テスト

愛媛県の公立高校では、夏休み明けに課題テストを行うことが多いです。

夏休みの課題を真面目にしてきたかを問われるためのテストなのですが、課題をしたはずなのにテストが全く出来ないという生徒が、学校を問わず例年、大量に発生します。

当塾に通っている生徒から聞いたところによると、愛媛県で有数の進学校の、夏休み明けの高校1年生の課題テスト(数学)の平均点は30点台です。ちなみに4月に行った入学時の課題テスト(数学)の平均点は70点以上でした。

取り扱っている問題が違うということもありますが、半年足らずで数学がここまで出来なくなるのです。

考えられる原因は色々とあるのですが、与えられた課題をやって、それで終わりにしているということが最も多い原因だと思います。夏休みの課題というのは、最低限やらなければいけないというだけのものであって、課題をやれば勉強が出来るようになるというものではありません。

また、取り組み方にも問題があると思います。意味が分かっていなくても答だけ合えば良い、何も分からず答だけ写す、というようなやり方をしている生徒もいるでしょう。

そういうことを繰り返している生徒は、真面目にやり始めれば何とかなると思っているかもしれませんが、高校1年生の秋までに数学が壊れてしまった生徒は、大学受験で使えるようになる可能性はかなり低いです。これから本格的な高校数学を学ぶのに基礎部分が壊れていては、表面的なことは分かっても、根本的なことが理解できないという事態に陥るからです。

進学校の生徒の中には、中学校のときは勉強が出来ていたなどと過去の栄光にすがる者が出てきます。課題テストができなかった生徒は、現実を直視して真摯に取り組まなくては、本当に過去の人になってしまいますよ。


9月2日 台風が接近中です

台風が接近していて、4日から5日にかけて愛媛県も天候が崩れる可能性が高そうです。
何度も書いているのですが、台風時の当塾の対応について記しておきます。

台風が接近していて暴風警報などが発令されていたとしても、基本的に塾が休みになることはありません。安全に塾まで来られる交通手段があれば、通塾をしてください。

安全に塾に来られる手段がない場合や、外の様子を見て無理だと判断した場合は休んでください。

塾は学校とは違い、自分で責任を持って通う場所です。勉強をやってもやらなくても良いわけではなく、勉強をしなくてはならない場所です。塾に来れる手段があるのであれば、来て勉強をするべきだと考えています。


ただ、今回は次のような場合が考えられるので、その場合は休んでください。
土日に運動会がある学校は、天候によって延期となった場合、運動会と塾の授業が重なる可能性があります。その場合は、運動会後に塾に来なくて構いません。疲れた日はしっかり休んで、次の日から再開するというようにしてください。


9月3日 「数学TA」の選択問題

センター試験の「数学TA」で生徒達を悩ませることの一つとして選択問題があります。

「場合の数・確率」「図形の性質」「整数の性質」の3つから2つを選択するのですが、どれを選ぶと良いですかと質問されることがあります。

個人的には「場合の数・確率」「整数の性質」の2つを選択するのが安定するのではないかと思いますが、8月に演習をしてみると「整数の性質」を苦手に感じる生徒が想像以上に多く、現在テコ入れをしているところです。

「図形の性質」は覚えることは少ないのですが、前半の思いもよらないところで解けない部分が発生することがあり、そうなってしまうと本番の緊張した状態で落ち着いて考えることが難しいように思います。

それに比べて「整数の性質」は覚えることは少し多く、また、計算がやや複雑な場合もあるのですが、実験的に値を求めることが出来るなど、手が完全に止まってしまうことが少ないため、本番向きではないかと思います。

演習をしてみて「整数の性質」をどうしても苦手に感じるようであれば「図形の性質」を選択すればよいと思いますが、出来れば片方を捨てるということなく、両方を勉強しておきたいものです。


9月4日 運動会

運動会も近くなり、疲れの色が見える生徒が多くいます。

そんな中、最近授業で集中力を欠いているなと感じている生徒がいて、失礼ですがそんなに運動会の準備に必死になるタイプではないと思っていたので、別の要因があるのかなと思って話を聞きました。

すると、運動会の準備で周りがあまり手伝ってくれないので、やることが多くて疲れているということでした。責任感が強そうな真面目な生徒なので、任された仕事はきちんとやろうとしているのだと思います。

同じ学校に通う他の生徒も、今年はなんだか運動会に積極的に参加しようとする生徒が減っていて、準備が大変なんですということを言っていました。

私の通っていた高校は、例年、あまり運動会が盛り上がらない学校だったので、運動会を皆で盛り上げる伝統がある学校をとてもうらやましく思います。

大人になってからは、必死になって運動会に参加することなんてまずありません。そのときには貴重だと感じられないようなことでも、後になって、やってよかったと思えることは人生にたくさんあります。

自慢できるような学校行事があるのなら、それを全力で楽しむことも大切ではないのかなと思います。


9月6日 学力をつけるのに必要なもの

長年、生徒を指導していて感じるのですが、こちらの予想通りに学力がついていく生徒と、そうではない生徒がいます。

高校1年生が大学受験時までに学力がどれくらい伸びるのかは、現時点の学力だけで計れるものではなく、同じ時間、勉強をしても人によって伸び方は異なります。これには性格や生活態度、小学生のときからの環境も大きく関係してきます。また、人間は何かをきっかけとして変わることがあるので、学習に対する取り組み方が高校で激変する生徒もいます。

そこまでを含めた学力の伸びの予測というのは非常に難しく、高校1年生の段階で進路を決めても中々その通りにはならないものです。

しかし、こちらの予想を超えて学力がつくような生徒には共通の傾向があります。それは、自分で勉強をするという気持ちを持っているということです。

学校の授業を受けたり、塾に通って勉強をするとき、ほとんどの生徒は与えられたことをしているだけになりがちです。

分からないことはそのままにせずに解決する、自分で考えて復習をする、受験までの日数を逆算して今やるべきことを整理する、当たり前のように思われるようなことかもしれませんが、実はほとんどの生徒が実行出来ていません。

こちらの予想を超えていく生徒は、このようなことを見えないところで実行している生徒です。逆に、こちらの予想よりも出来ない生徒は、このようなことを全く実行していない可能性があります。

学校も塾も生徒の手助けはできますが、本人の代わりに勉強することは出来ません。自分のことをどうにかできるのは自分だけだという意識を強く持てるかどうかが、学力の伸びと大きく関わってくるように思います。


9月8日 センター試験の出願

運動会を終えた高校の3年生は、センター試験の出願書類の記入が始まると思います。

現役生は各高校で取りまとめて出願をすることになるので、自分以外のチェックは入るのですが、記入ミスなどが無いように確認するようにしましょう。例年、模試やセンター試験で解く科目を間違える生徒がいるのですが、こういう事務的な作業を確実にミス無く行うというのも受験には必要な力です。


さて、今までこの場でも何度も書いてきたのですが、このセンター試験の出願を持って受験科目の最終決定になります。

国公立大学を志望している生徒は、自分が受験をする可能性がある大学の「最新版」の受験情報を調べて科目選択をするようにしてください。年度毎に受験に必要な科目が変化する可能性があるので、昨年と同じという思い込みで出願しないように注意をしてください。

また、理系で文転を考えている生徒は、科目選択を間違えないようにしてください。理系に所属している生徒は、理系向けの説明しか行われない可能性もあります。自分のことですから他人任せにしないようにしましょう。

分からないことがあったり、科目選択で迷っている場合は相談に乗りますから、声をかけてください。


9月9日 勢い

雨天で運動会が順延になった場合は、運動会が終わってから塾には来なくても良いと言っていたのですが、今日その条件に該当する生徒が、塾に来てしっかりと2時間勉強していきました。

こういう理由で休む場合は補講をしますし、そのことも伝えます。そう言っても疲れている中、来て頑張っているところを見ると、応援したいなという気持ちになります。

日記にはこのように書いていますが、他の人も同じように無理をしろと言っているわけではありません。自分が出来ると判断したらやれば良いだけの話で、各自で体力も違いますから、全てのことを自分に当てはめないで構いません。

この生徒だけではなく、高校3年生は、夏前に比べて目の色が変わってきた生徒が増えたように思います。勉強には、ときに勢いも必要です。やる気になっていることを活かして、更に力を付けていきましょう。


9月10日 日程を確認しておきましょう

8月に全国高校サッカー選手権の予選にあたる大阪大会で、とある高校の顧問が日程を勘違いして開会式に出席せず、棄権扱いとなり大会に出場が出来なくなるというニュースがありました。その後、出場を認めてもらいたいと嘆願書を出していたのですが、認められないという続報がありました。

かわいそうですが、大会規定で開会式に7人以上が参加しなかった学校は棄権扱いとなっていたので、これは仕方ないでしょう。出場をさせていたら、その規定が意味のないものになってしまい、その他の項目も正当性を失ってしまいます。このように、社会では、自分の都合でルールを曲げられないという前提で行動をしなくてはなりません。

大学受験でも出願の日程を間違える(過ぎている)ということが起こりえます。出願するのを忘れていて、締め切りを1日過ぎているけど出願を認めてくださいといっても絶対に通りません。1日どころか、5分でも1分でも通りません。

高校3年生の生徒で大学入試の日程を知らないということはありませんか。センター試験、国公立大学2次試験の前期後期、受けようと思っている私立大学の受験日程など、どのタイミングで出願するのか位は調べておきましょう。また、受験勉強をするためには、日程から逆算して計画を立てることが必要です。

現段階で正確に把握していないという生徒は、是非、調べるようにしてください。


9月11日 当たり前ではないかもしれない

今日の整数の授業で「n進法」を取り扱いました。

生徒はイマイチ好きじゃないことが多い内容なのですが、とても興味深いので何とかそれが伝わってほしいと思って説明をしています。

私達が普段、生活をしているときに用いられるのは「10進法」です。「n進法」を勉強していて面白いなと思うのは、普段使っている「10」という単位が決して当たり前のものではないということです。それに慣れているから当たり前に感じているだけで、世界の発展の仕方によっては、もしかしたら「5」という単位が基本になっていたかもしれません。

そのように考えると、私達の身の回りにある様々な事象は、当たり前のように感じているだけで、決して当たり前ではありません。

受験のためだけではなく、数学を勉強をすることで、こうして世界が広がっていくような感覚が伝わればいいなと思いながら授業をしています。


9月12日 キープするのが難しい

先日、ある塾生が、模試を受けると最近授業でやった分野はできたんですけど、前に習った分野が分からなくなっていました、ということを言っていました。

高校数学を仕上げる難しさがこういうところにもあると感じます。

中学までの数学と違い、高校の数学はとにかく学習する分量が多く、また、難易度も格段に上がります。習ったときには出来ていても、暫くすると出来なくなるというのは自然なことです。だから復習をしなくてはいけないのですが、それを自主的に行うことが中々難しいように感じます。

当塾では、生徒が忘れかけている時期かなと思う頃に授業で復習を行ったり、復習用のプリントを配布して解かせたりしています。しかし、本当は、他人任せにするのではなく忘れていると感じる前に自主的に復習を行う方が効果的です。

復習をするときに意識をしてほしいのは、問題の解き方を思い出そう(覚えよう)とするのではなく、理解をして解くという感覚を持つことです。単純に覚えたことは忘れやすいのですが、理解したことというのは忘れにくく、少しのキッカケで復元することが容易になります。

高校3年生は、今からの時期、苦手な分野や、分からないことを重点的に勉強することだけでなく、今出来ていることをキープするということも考えながら取り組んでもらいたいと思います。


9月13日 医療系に進む生徒

推薦で大学受験を考えている生徒は、試験で小論文を課されることが多いです。また、医療系への進学を考えている生徒は、小論文や面接が必要であることが多いので、科目の勉強とは別に対策をしなくてはなりません。。

小論文や面接は試験の直前になって、少し練習しただけで上手くいくことはありません。完璧に作り上げて面接を受けるのもどうかとは思いますが、絶対に聞かれる内容くらいは淀みなく答えられるようにしておきたいものです。

また、医療系の面接では想定問答をしておかなければ、適性なしと受け取られる危険性があります。医学的な知識や用語、最近の医療現場での問題点などを、ただ知っていれば良いのではなく、医療に関わるものとして言ってはいけないことがあるということも知っておく必要があります。

このようなことは、なんとなく身に付くものではなく、本を読んで知識を入れたり、適切な指導を受けながら、医療従事者として働くための心構えを自分で構築していかなければなりません。

学校でも塾でも授業で取り扱うわけではないので、自分で勉強をするしかありません。しかし、科目の勉強とは違って、有名な参考書があるわけではないので、生徒任せにしていると適切な本を見つけられないことが多いように思います。そういう事情もあり、当塾では内容を吟味して生徒に本を貸し出すようにしています。

また、必要であれば小論文の指導も行います。指導を希望する生徒は申し出てもらいたいと思います。


9月14日 数字

安倍晋三首相がG20で利用した中国のホテルに「感謝」と直筆でメッセージを残したというニュースを見ていて、気になることがありました。

日付のところに「平成廿八年九月五日」と書いてあったのですが「廿」ってなんだと思って調べると「廿」=「20」という漢数字なんですね。「廿」は「十」を二つ横に並べたものを意味するそうです。「30」や「40」を意味する漢数字もあるそうです。

これで少し気になって、色々な国の数字の表し方を調べてみたのですが、国によって数字の表し方って全然違うんですね。

「1」はどこの国でも一本線で表すんだろうと思っていたら、複雑な形になっていることもあって驚きです。特に「タイ語」の「1」は何でソレ?という感じです。

「0」は、どの言語でもなんとなく共通して丸いイメージがあるのですが、比較的使用することの多い「ローマ数字」には「0」を表す文字が無いことに驚きました。

見比べてみると面白いので、興味のある方はwikipediaで「アラビア数字」を検索してみて下さい。


9月15日 多様な学校の生徒達

当塾には現在、公立私立を問わず、色々な学校の生徒が通っています。

各自の事情によりクラスを細分化することもありますが、基本的には学校が違っていても同じ講座で授業を受けてもらっています。このような授業の仕方はメリットとデメリットがあるのですが、目の前の損得よりも、大学受験に焦点を当てて考えるようにしています。


中学校までと違い、高校では数学の授業の進め方が学校によって異なります。最終的には全ての単元を勉強する(学校によっては習わないこともある)のですが、その時々で、塾で勉強をしているところと、学校で勉強しているところがずれているということも起こりえます。配慮はしますが、この単元を先に習っておいた方が良いと判断した場合は、学校とは違う順番で授業を行うこともあります。

中学校の時に塾に依存していた生徒の中には、学校の授業を真面目に受けない生徒がいます。塾で先に習っている習っていないに関わらず、学校の授業は真面目に受けるべきだと思います。一度習っただけで完璧に出来るようになる生徒はまずいません。謙虚に取り組む姿勢を持つことが大切です。

ただ、学校だけに勉強を依存するのもあまり良くありません。学校とは別系統の勉強の軸を作っておくことも大切です。これは塾に限らず、自分で勉強を進めて行くという意識が大学受験は求められるからです。


勉強以外の点では、自分が所属している学校の状況は他校と比較して始めて分かることなので、学校の違う生徒の間で授業の進度や、学校行事のことなどを話して、全く違うなあと驚いていることもあるようです。

こうして、色々な情報を得る中で、自分に与えられた環境の中で自分の力を伸ばすにはどうしたらよいかを考えられるようになってもらえればと思っています。


9月16日 スピード

生徒は個人個人で色々なスピードが違います。文字を書くスピードが速い、遅い。問題を解くスピードが速い、遅い。内容を理解するのが速い、遅いなど。

例えば、文字を書くスピードは遅いけれど、理解は速くて、問題を解くのも速いとか。文字を書くのは速いけれど、理解は遅くて、問題を解くのは遅いとか。色々なパターンがあります。

この3つの中で、まずは意識次第で変えることが出来るのは、文字を書くスピードです。スピードを上げてあまりに汚い字で書くのは良くありませんが、たとえ丁寧であっても遅すぎると受験では不利になります。

大学受験に限らず試験というのは、時間設定があるものがほとんどです。特にセンター試験の「数学UB」は、高得点を取ろうとすると、内容よりも時間制限の方がネックになってきます。書くのが遅いと、それだけで点数が取れる可能性が低くなります。また、同じ時間勉強をしても書くスピードが遅いと、こなせる演習量が少なくなるので、そういった点でも不利になります。

高校3年生で受験勉強をするときに、試験時間のことを気にせずに問題を解けるかどうかだけを気にしている生徒は、本番で失敗することが多いです。本番を想定して時間内に問題を解く練習を行わなければ、得点は安定しません。

そういう話をしているので、高校2年生は随分、授業中に文字を書くスピードが向上してきました。高校1年生は、まだまだ遅いなと感じることがあります。直ぐに変わることは難しいですが、意識をして少しずつスピードを速くできるようになってもらいたいと思います。


9月17日 完璧じゃないとダメ

勉強に限らず仕事でも何でも、完璧じゃないとダメという部分があります。

実際には、人間はどうしてもミスをしてしまうものなので、完璧を目指す意識がないとダメと言った方がいいかもしれません。

今日、1年生に基礎的な内容の小テストを、満点以外は不合格として合格するまで同じテストを何度も行いました。そうすると段々面倒くさくなってきて集中力がなくなり、出来ていたところまでが出来なくなっていました。

授業中にも言いましたが、同じことを反復することをめんどくさがってはいけません。基礎的なことを間違っている段階で、出来るようになるまで練習しないというのは、取り組み方の問題です。数学の公式や、英単語の意味、スペルなどは完璧でなければ意味がありません。

もちろん、全ての問題を完璧に解くことは不可能です。難しい問題や初見の問題は出来なくても仕方がありません。しかし、新しい公式を習ったときには完璧に覚えて運用するという意識で練習しなければ、出来るようにはなりません。

そのように取り組めていない人は、まず、意識改革から行っていかなければなりません。


9月18日 身内と他人

少し前の日記で、甥に勉強を教えたということを書いたのですが、私の考えとして身内に勉強を教えることは、あまりしたくありません。

教えても良いかなと思えるのは、小学生の間に勉強の習慣を付けるための躾を行う場合と、中学生以降では子どもが分からないから聞きたいという主体的な思いがある場合だけです。というのも、身内が定期的に時間を決めて教えていると、人間関係が悪くなるか、甘えが発生してグダグダになるので上手くいかないからです。

小学生までは躾の側面があるので親子でも上手くいくのでしょうが、中学生以降は精神的に自立をして親の言うことを素直に聞けなくなります。勉強を教えるためには、時には厳しくしないといけないこともあるので師弟関係を結ばなければなりません。しかし、身内の場合、師弟関係よりも元々の人間関係が強く働いてしまいます。他人なら素直に聞けることが、身内だから素直に聞けないということもあるのです。その結果、お互いにストレスが溜まって勉強どころではなくなります。

これは、学校で働いているときに多くの先生から聞いてきたことです。自分の子どもに勉強を教えようとしても上手くいかず、ケンカになって教えられなかったという結論しか聞いたことがありません。

勉強を教えるのは身内よりも他人の方がいいのです。学校や塾で厳しく指導されたとしても、家に帰って落ち着ける空間があればリフレッシュできます。家に帰ったときまで、厳しく指導されていては気を抜く場所がなくなってしまいます。

受験が近づくと親の方が焦って子どもを追い詰めてしまうことがあります。家で勉強しなさいといっても、子どもが勉強する量は変わりません。むしろ減ります。

中学生以降は、勉強をさせるのは他人に任せて、家では勉強しなさいと言わずに落ち着ける空間を作ることだけを考えた方が、勉強の能率は確実に上がります。言いたい気持ちをこらえて勉強しなさいと言わない方が、子どもの成績は上がるのだと知ってください。


9月21日 10月の予定表

TOPページに10月の予定表をUPしました。

10月の予定表 

10月は前半から中旬にかけて考査があります。また、学校によっては修学旅行などもあり、複雑な日程になっています。10月に限らず、当塾の授業日程は変則的で複雑になっていることがほとんどです。

このような方式にしているのも、受験に向けて塾の授業を受けるときに、最も効果的な日程で、出来る限り多く行いたいという思いからです。

生徒と保護者の方は来月も確認の上、通塾をお願いします。


9月22日 休みをいただきます

塾を始めて3年目になりますが、1年目は連続で授業をすると、どれ位疲労が蓄積するか分かっていなかったので、25日や30日連続で授業を行うことも少なくありませんでした。日程が上手く組めない場合はそのようになっても仕方ないとは思いますが、今は休むことも大切だと考えています。

当塾では全ての授業を1人で行っているので、私が倒れた場合は代わりがいません。また、疲労が蓄積した状態では、授業の質を保ち続けることも困難です。健康を維持することも、責任を果たすためには必要なことだと思います。

そこで、考査中は塾を休みにすることが多いです。当塾は大学受験に向けての指導を優先しており、考査の対策は推薦入試に評定が必要である場合を除いて行っていません。また、範囲の決まった試験は生徒各自で計画を立てて勉強をしてほしいという思いもあります。

どのようなことも目先のことだけを考えるのではなく、長いスパンで考えて、今どうするべきかを決めていけるようにしたいですね。


9月23日 参考書の解答が正しいとは限らない

「不等式の証明」は、文系理系を問わず苦手にする生徒が多い分野です。

受験数学の雑誌に書いてありましたが、最近では「不等式の証明」が大学入試で出題される頻度が以前よりも減っているそうです。

数学があまり得意ではない生徒が受験する大学や学部では、出題すると差が付かないため、そうなっているのかもしれません。しかし、難易度の高い大学では変わらず出題されているように感じます。

出来ない人が多い問題が解けると有利になるため、差を付ける側になってほしいと思い、難関大学を受ける予定の生徒には「不等式の証明」の演習をさせる予定です。そこで、生徒に解かせる問題を検討していたのですが、この分野で以前から気になっていたことがありました。

「○○≧△△を証明せよ。」という問題で、等号成立条件を問われていないのに問題集の解答には等号成立条件を記しているものが多く見受けられるのです。しかし、一般に「≧」という記号は「>または=」という意味なので「=」であるときの記述は求められない限り必要がないはずです。等号成立のときの値を条件として用いる問題であれば記す必要があるのですが、証明するだけであれば不要だと私は考えています。

生徒を指導する手前、私の考えが間違っていてはいけないので、大学入試採点者の書籍や、大学教授の考えを調べてみたところ意外なことが分かりました。

長年、大学受験の採点に携わっている教授によると
1. 等号成立条件を問わない問題で、等号成立条件を書いていなくて減点することは無い。
2. 採点の仕方が雑なときは、等号成立条件を問わない問題で、等号成立条件を書いている場合、その部分は採点に加えない。
3. 採点の仕方が丁寧ときは、等号成立条件を問わない問題で、等号成立条件を書いている場合、その部分の減点をする。

良かれと思って書いたことでも、聞かれていないことを勝手に答えるのは、減点をされる可能性があるということです。

このことで更に言いたいのは、問題集や書籍に書かれていると言って、等号成立条件を問われていなくても必ず書くように指導する先生が意外と多いということです。恐らく、そのように指導する先生は、自分がそのように習ったのだと思います。

昔は、大学入試の採点基準や、採点方法などを外部の者が知ることはほとんどありませんでした。しかし、現在では様々な情報を集めやすくなり、このようなことも知ることが出来るようになりました。「不等式の証明」に限らず、先入観を持たずに指導者も勉強をして、正しい知識を生徒には伝えていきたいものです。


9月24日 思考過程

今日、まずまず難しい問題を取り扱っていたのですが、生徒から「このようなことをどうやって思いつくんですか」という質問を受けて、非常に嬉しく思いました。

ある程度型にはまった問題では、解説をしていくと思考の流れを追えるのですが、難易度の高い問題になると、どういう思考過程でそれを思いつくのか分かり辛くなります。

問題集や参考書などには、この思考の流れというのが載っていないので、数学の指導者としてはこういう説明にやりがいを感じるのです。

思考の流れを聞かれたときに、きちんと答えられるようになるためには、ただ問題を解くだけではダメで、トレーニングが必要になります。数学の問題を解くのが得意であっても、何故それが思いつくのかということを分析していなければ説明は出来ません。

よく人に教えると力が付くと言いますが、それは教えるときに自分がどのように考えているのかを確認しているからです。ですから、ただ問題を解くのではなく、思考過程を確認しながら問題を解いた方が、数学の力は伸びやすいのです。普段から思考の流れを意識して、数学の勉強をしていけるといいですね。


9月25日 直前で焦らないために

塾に通っている生徒の学校では、明日からの1週間、または、その翌週に定期考査が行われます。

当塾には色々な学校の生徒が通っていて、進度を聞くと学校毎に進み方が全然違いますし、学校によってはクラスごとに随分、進度に差があるようです。

勉強は消化できるのであれば、先に習ったほうが有利になります。習ったばかりのことは、単純な公式であっても、使いこなすのが難しかったりします。スポーツでも勉強でも、身につけて使いこなすためには熟成させるための時間が必要です。

ベテランの先生はそのあたりのことが良く分かっているので、考査ギリギリまで考査範囲の授業をすることがないように、計算をして早く進めます。ただし、早く進めることだけを考えてもダメで、あまりにも早く授業を進め過ぎた場合には、生徒が消化しきれずに点数が全く取れないということも起こります。

指導が上手な先生は、生徒の様子を見ながら調整をして、消化できるギリギリのスピードで授業を進めていくことができる人だと思います。

学校でどういう先生に当たるかは運次第という部分があります。授業進度の遅いクラスではテスト前に一気に授業を進めてしまうなどということもあります。そういうクラスに在籍している場合、試験直前で焦らないようにするためには、他のクラスの友人に授業の進行度合いを聞いて、自分で勉強を進めておく必要があります。

これは定期考査に限らず受験にも同じことが言えます。自分の勉強のペースは大学受験に間に合うのかを判断して、ペースメイクできるようになることが理想です。


9月28日 情報の活用

とある大学教授が教育論について

最近、インターネットで直ぐに調べることが出来るから、知識を得ることよりも情報を活用出来るようにした方が良いという論調があるが、知識の無い人は情報を活用することは出来ません。そういう点では、大学入試に向けて色々な教科の勉強をするということは大切で、知識を詰め込まないと創造力は育たないんです。

というようなことを言っていました。まさに、その通りだと思います。

知らないことや、自分の欲しい情報を得るために、インターネットはとても便利です。しかし、インターネットで得られる情報は万能ではありません。

例えば、この職業に就くためにはこのような適性が必要ですという情報が手に入ったとしても、自分に適性があるのかは教えてくれませんし、人生をどのように生きていけばよいか指示してくれるわけではありません。そういったものは、色々な経験をしながら自分と社会を知り、現実と向き合っていく中で、自分自身で見つけ出していかなければなりません。

また、インターネットで得られる情報は量が多いため、様々な意見が述べられている場合、自分で判断しなくてはなりません。全てが正しい情報とは限らないので、情報の取捨選択も必要になります。

そして、気をつけなければいけないのは、情報を手に入れることと、活用することは別だということです。以前、色々な英単語帳の特徴を調べて、単語帳にものすごく詳しい生徒がいたのですが、英単語はほとんど覚えていないということがありました。これも言ってみれば、情報は手に入れたけれど活用は出来ていないということになるのかもしれません。

何かを身につけたり、新しいことを創造するというのは、根気のいる作業を繰り返し行った先にあるものです。楽して手に入れたものだけでは、生きるための力はつかないと思います。


9月29日 募集要項はお早めに

10月から11月にかけて、推薦入試を行う大学が多いです。

私立大学の場合、推薦入試を受験機会を一つ増やすという目的で用いられ、学科試験で合否を判定するところもあります。また、生徒の早期確保が第一目的で推薦入試を行う大学もあり、人括りに推薦入試といっても、大学によってその捉え方は様々であったりします。

推薦入試を受けようと思っている人は、受験することが確定しているのならば、直ぐに募集要項を取り寄せましょう。これは、出願ギリギリになって焦らないようにというだけではありません。募集要項をきちんと読んでおくことが大切だからです。

特に、面接や小論文がある人は、募集要項をはじめから一通りきちんと読んで確認をしておくようにしましょう。募集要項には、推薦入試でどのような生徒に入学してもらいたいかということを始めに書いてあります。

例えば、医療系の学部の募集要項には、大学によって「リーダーシップを取れる人」「国際社会で活躍したいと思っている人」「地域医療に携わりたいと思っている人」など、それぞれ求めるものが違っていたりします。「地域医療に携わってほしい」と大学が思っているのに「国際社会で活躍したい」と面接で言ってしまうと、それがいくら志の高いものでも、ミスマッチとみなされて落とされる可能性が高いです。

志望理由書を書くときや、面接の練習をするときには、こういった点に気をつけて行わなければなりません。現時点の自分が求められている人物像とは違っていても構わないので、そこに近づけていく気持ちが必要になります。

そういった内面的なことは、直ぐには変わらないものなので、出来るだけ早く準備をするようにしてください。



松山数学塾
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