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2017 5月


5月1日 GWも授業はあります

5月になりました。当塾では予定を不規則に組んでいて、学校が休みのGW中などは授業が多くなります。GW明けには修学旅行があったり、定期考査があったりと何かとバタバタするので、今のうちに頑張っておきましょう。

また、新規入塾で入ってきた生徒は、塾の授業に追いつくために休み中に個別指導を入れています。それ以外の生徒も、苦手な範囲があれば個別指導などを活用して早めに対策をしてもらいたいと思います。

特に、高校3年生はこれから土日に模試を受けることが多いので、休日にまとまった勉強時間を取ることが難しくなります。後手後手に回らないように、勉強計画をしっかり立てて頑張りましょう。


平成29年5月1日現在の進度状況

1年生   数学T・・・「集合(数学Aも含む)」「命題(条件の否定)」まで修了
2年生文系 数学U・・・「三角関数」の合成まで修了
2年生理系 数学U・・・「三角関数」の最後まで修了
3年生B  「標準問題」・・・117問まで解説済
3年生V  数学V・・・「積分法」の定積分まで修了

5月2日 「,」の意味

先日授業をしていると『この問題文の「,」の意味はなんですか』という質問をされました。数学に精通していない人からすると何を聞いているのかと思うかもしれませんが、これは非常に良い質問です。

数学では問題文や答に「,」を用いることがありますが、「,」の意味は状況によって変わるので注意が必要です。

例えば「方程式 (x-1)(x-2)=0 の解は x=1,2」と書くことが多いですが、この場合の「,」は「x は 1または2」という意味になります。

また、問題文で「a>0,b>0 を満たすとき、次の問いに答えよ」と書かれていた場合の「,」は「a>0かつb>0」という意味になります。

このように「,」は「かつ」と「または」のいずれかの意味を持っています。式や文章の前後の意味から、どちらか判断が出来ることが多いのですが、中には判断がつき難いこともあります。「かつ」で解いた場合と「または」で解いた場合では、最終的な答が全く違うものになってしまうので「,」の意味を聞くというのは、非常に良い質問というわけです。


現在、高校1年生は「命題」の分野の授業を行っていますが、この分野では「かつ」と「または」を明確にする必要があるため「,」を使うことを禁止にしています。

高校数学では、何となく問題を解いて答えが合っていれば良いわけではなく、こうした論理性を意識して鍛えることが大切です。


5月3日 わずかな違い

多くの教科書や参考書には「十分条件」「必要条件」の定義を次のように記しています。

命題P、Qについて
P⇒Qが真であるとき
PはQであるための十分条件
QはPであるための必要条件


数学が分かっている人には受け入れられると思いますが、例えば初学者の生徒がこれを見たときに意味が分かるでしょうか。この説明が分かりにくい理由は、後半部分で主語が入れ替わっているところにあると思います。

もう少し分かりやすく書いてある参考書も存在していて、次のようになっています。

命題P、Qについて
P⇒Qが真であるとき、PはQであるための十分条件
Q⇒Pが真であるとき、PはQであるための必要条件

始めのものに比べると分かりやすいのですが、以下のように書いた方が、より分かり易いと思うのです。

命題P、Qについて
P⇒Qが真であるとき、PはQであるための十分条件
Qが真であるとき、PはQであるための必要条件

(私のパソコンの文字ツールには、⇒の反対向きの記号が存在しませんでした・・・もしかしたらそのような理由で、上記のように書いていないのでしょうか。)


これくらいの違いで生徒の理解は変わらないと思う人もいるかもしれませんが、実際には細かい表現の違いで生徒の理解度は全く変わってきます。

高校数学にはこのような微妙なニュアンスの内容が多く存在しているため、独学が難しくなっています。だからこそ、指導の仕方の研究が重要だと思っています。


5月5日 数学を勉強する意味

中学校の数学と高校の数学の最も大きな違いとして「場合分け」という考え方があります。高校数学では「全ての状況を考えて、それぞれの状況における解を求める」ことを要求されることが少なくありません。

例えば
「ax=1を解け」の答は「x=1/a」ではありませんし、
「√ ̄a^2(ルートの中がaの2乗)=a」ではありません。

これらは、特定の状況下でしか成り立たず、全ての場合について成り立つことではありません。

このようなことを考えることは「これは本当に正しいのか、例外は無いのか」と考えたり「自分にとって都合の良いことばかりが起きるわけではない」と考えることに繋がっていくと思うのです。

数学の勉強は数学の知識だけに留まっているのではなく、普段の生活の考え方に繋がっていくものです。数学の問題を上手に解けるようになることよりも、数学を通じて生き方や考え方を学ぶことの方が意味があるという思いで指導をしています。


5月6日 計算の練習

高校2年生理系の授業は指数関数に入ったのですが、指数の計算を苦手に感じる生徒がいるようです。

新しい分野を習ったときに難しく感じるのは、ルールの適用に慣れていないからです。計算はある程度慣れてくると、何となく出来るといった感覚的な処理が出来るようになることがありますが、何となくで練習を繰り返してしまうと、正確な計算が出来るようになりません。

指数の計算に限らず、思い込みや感覚で計算をせずに、この法則からこのような変形が導かれるといった厳格なルールの下に、確信を持って計算練習をすることが大切になります。


今日は、ある生徒が指数の練習問題がほしいと言ってきたので、印刷して渡しました。塾でも学校でも、指定された課題をしたから出来るようになるというわけではありません。人によって身に付くまでの勉強量は異なります。宿題をしても、まだ身に付いていないと感じたら自主的に練習を繰り返す姿勢を大切にしてもらいたいと思います。


5月7日 入試に出ない問題

現在、高校1年生は数学Tの基礎的な内容を指導しています。基礎の定着のために頻出問題を多く練習させますが、本質的な理解をするために入試にはあまり出ないような問題も解かせています。

全てはここに書けませんが、そのうちの一つとして具体的に次のような問題を解かせています。

<問>次の方程式,不等式を解け。
(1) |x|=-1    (2) |x|>-1


全然難しい問題ではないのですが、高校3年生でも正確に解ける生徒は多くないと思います。このような問題を正確に解けるようになるためには「何を問われているのか」を常に意識して勉強する必要があります。

解き方を覚えるような勉強ではなく、何故そのように考えるのかという思考力が付く勉強の仕方を伝えていきたいと思っています。


<問>の答えは↓になります。反転すると見えます。

(1) 解は無い (2) 解は全ての実数


5月9日 元世界チャンピオン

GWの最終日5月7日にインターネットのAbemaTVで「亀田興毅に勝ったら1000万円」という企画をやっていました。流石にボクシングの素人が元世界チャンピオンに勝てるわけは無いだろうと思っていましたが、やはり勝てませんでした。

全て話題作りでやっていたので、分かる人はそれ込みで面白がっていたとは思いますが、昔はその言動から亀田兄弟が叩かれることが多かったです。ただ、どんな言動をしていたとしても世界チャンピオンになるためには生半可な努力では到達できないはずです。

亀田興毅の経歴を調べると、中学卒業後にプロを目指して、高校に行かずにボクシングの練習に専念していたそうです。それで上手く行ったから良かったのですが、成功するかどうか分からない状況の中、世間一般の人とは違う進路に決めるということは、ものすごく勇気が必要だったのではないかと思います。プロのスポーツ選手からは、日々の努力や覚悟を決めることの大切さを教えられます。


上手くいくかどうか分からない状況で頑張らないといけないのは、大学受験をする人も同じことかもしれません。1日の努力で人生はあまり変わらないかもしれませんが、その努力を継続することで人生は大きく変わります。受験生は、覚悟を決めて頑張りましょう。


5月10日 ルール

高校1年生に2次関数を教える時期になってきました。導入でグラフの描き方を説明するのですが、初めにきちんとルールを身に付けることが大切です。

高校では、中学までと違って座標軸なども自分で描かなければなりません。

これが身に付き辛いのでかなりしつこく指導をするのですが、高校2、3年生でも身に付いていない生徒が多いです。特に男子に多いのですが、省略してはいけないところを省略したり、描いてはいけないところを描いていたりと、中々細かいルールを守ってくれません。

野球やサッカーと同じで、正式な試合(入試)では厳密なルールが適用されます。仲間内で遊んでいるときは、インフィールドフライやオフサイドを適用しないかもしれませんが、公式試合ではキッチリ適用されます。

細かいルールを守らずに練習をしても、本番では力を発揮できません。導入部分は退屈だからきちんと聞いてなくて、ルールを知らなかったなどということが無いように気をつけましょう。


5月11日 やってみないと分からない

新年度になり1ヶ月余りが過ぎ、大分慣れてきた頃だと思うので面談を行っています。

面談では進路の話をするのですが、多くの生徒が現時点の実力では合格できそうに無いところを志望校として挙げています。生徒は申し訳無さそうにしていますが、それに対して責めたりするつもりは全くありません。

勉強はやってみなければどれだけ伸びるのか分かりません。今まで見てきた生徒の中には、高校3年生の初めに模試で地方国公立大学がE判定だったにも関わらず、最終的に旧帝国大学に合格した生徒もいました。

毎日必死に頑張っていると何らかの化学変化が起こり、爆発的な伸びを見せる生徒がいるので、勉強をする前から無理だということは言いません。


ただし、現時点の実力から考えて、志望している大学の受験科目数が多く、目指してしまったためにどの大学も受からなくなる危険性がある生徒に対しては、そのように説明をします。

大学受験は高校受験と違い、勉強する科目数を減らすことも可能なので、学力と大学の選択肢のバランスを考えて勉強計画を立てなければなりません。

受験で使う科目が定まれば、特殊な大学や学部で無い限り、やるべき勉強は変わりません。入試本番までに出来る限り努力をして、合格する可能性のある大学を受験すれば良いのではないでしょうか。

初めに考えていた大学よりもレベルが高い大学を受験する可能性もあるわけで、実際に受験する大学が元々考えていた志望校かどうかは、それほど重要では無いと思います。


5月13日 大学進学の費用と理由

生徒と面談をして志望大学を聞くと、ほとんどの生徒が国公立大学を挙げます。

国公立大学を目指す理由は様々なのですが、本人の希望ということもあれば、保護者の希望ということもあります。国公立大学を目指すときに、本人の希望のみであればあまり問題にならないのですが、保護者の希望がある場合は実際に受験大学を決めるときに揉める可能性があるので、早めに話し合いや確認をしておいた方が良いでしょう。


今までの経験上、保護者の方が国公立大学へ行かせたい理由で最も多いのは「私立大学だと授業料が高いから国公立大学に行ってほしい」というものです。

学費の違いを比較してみると、国立大学と公立大学で若干違いますが4年間の授業料と入学金を合わせた金額の概算は以下のようになります。

国公立大学   約250万円

私立大学は平均値です(理系は医歯学部を除く)。
私立大学文系  約400万円
私立大学理系  約520万円

参考までに、お金がかかるというイメージの強い私立大学医歯学部は
6年間の授業料等の平均値が約2200万円になっています(大学によって随分異なります)。

また、上記の私立大学は平均値なので実際は大学や学部によって異なります。特に薬学部は医歯学部よりは安いですが、年間平均200万円×6年+αが相場になっているので注意が必要です(上記の私立大学理系は薬学部を含んでいるので若干高くなっています)。

これは大学に支払う費用なので、教科書代やその他の経費を考えれば、実際の学費はもう少し高くなります。こうした費用に加えて、家賃などの生活費がかかります。都会と田舎で生活費はかなり変わるので、費用のことを考える場合には、進学する地域のことも含めて話し合っておいた方が良いかもしれません。



さて、ここからが大切なのですが、お金が無いから国公立大学に行って欲しいと思っても、お金がいくらあっても行けないのが国公立大学だったりします。

国公立大学に行くために必要なものは「お金」では無く「学力」です。「学力」を付けるために必死に頑張った人が入学出来るのが国公立大学です(念のため、私立大学に通う人が努力していないというわけではありません。)

何が言いたいかというと「お金の有無は国公立大学を志望するための理由にはならない」ということです。お金のことだけを動機に頑張れる生徒はほとんどいません。自分がどのように生きたいのかということを動機にしていかなければ、努力を継続して受験を戦い抜くことは難しいと考えています。

ただ、現実的な問題として、私立大学への進学は費用面で難しいと感じる家庭もあるでしょう。そのような場合でも、初めから私立大学は無理という結論を出さずに、奨学金制度なども調べて、出来る限り生徒の選択肢を広げられるような前向きな話し合いをご家庭でしていただければと思います。

入試本番までに出来る限り努力をして、合格する可能性のある大学を受験すれば良いという環境を用意してあげられれば、生徒は安心して勉強に専念できるのではないかと思います。


5月14日 大学の選び方

高校2年生の生徒と面談をしていると、志望大学が決まっていない、また、志望する学部や将来の夢などが無いという生徒が少なからずいます。

高校2年生の段階で行きたい大学が決まっていても、最終的に受験する大学は異なることが多いので現時点ではそれほど深刻にならなくてもいいです。ただ、何の目標も無く勉強し続けるよりは、目標を持った方が努力をしやすいのは確かです。


以下は、中々、志望する大学が決まらない人に向けた話です。

将来の夢が無いという人は資格が必要な職業に就きたいということもないでしょうから、大学の学部にそこまでこだわらなくても良いと思います。そもそも、どこの学部に行ったから希望の会社に就職できると決まっているわけではなく、大学に行ってから学んだことや興味を持ったことで進むべき道や働きたい会社が徐々に見えてくることが多いのです。

では、中々大学を決められない人がどのように大学を選べばよいかと言うと、自分が勉強をしていて楽しいと感じる科目で受験できる大学を探してみてはどうでしょうか。大学を探すときは、条件を絞り込んで受験する大学を調べることが出来る「旺文社の『パスナビ』」というサイトがお勧めです。

志望する大学が決まっていないという人は、選択肢が多過ぎて絞り込めないことが理由の一つではないでしょうか。受験する科目からどのような大学や学部があるのかを探すことで、自分の目指すべき方向性が見つかるかもしれません。

受験で使おうと思う科目が1つも無い人は、まずは毎日勉強をしましょう。自分が何に向いているのか、何だったら頑張れそうかは、実際に努力をしてみないと分からないですから。


5月16日 勉強のやる気

本人は頑張っているつもりでも、担任の先生や保護者からやる気があるように見えないと言われる生徒がいます。

努力しているところを見せるのが上手い人もいれば、そういうところをあまり見せない人もいますし、闘志が表に出てくる人もいれば、闘志を内に秘める人もいます。

表面的な部分を他人に見せない人は、結果に現れないと頑張っているように見えないかもしれませんが、決して努力をしていないわけではありません。

高校の勉強は、中学校のときよりも努力が結果として現れるのに時間がかかります。努力をしているのに結果が現れない時期が一番辛いものですから、あまり追い込まないであげてもらいたいと思います。

どの生徒も現時点で頑張れる最大限のことをやっています。勉強しているように見えないこともあるかもしれませんが、それがその日のやる気で出来る最大限のことなのです。

基本的に勉強はやれと言われてやる気が出ることは無く、やれと言われれば言われるほどやる気が出なくなるものです。やらないといけない気持ちは全員が持っています。やる気を起こさせるより、やる気を無くさせないような関わり方が大切だと思います。


5月17日 個別指導の使い方

通常授業以外に無料の個別指導を行っているのですが、最近個別指導をお願いしてくる生徒が増えています。

当塾では授業を学校に合わせることよりも、入試に照準を当てて理解が深まることを重視して指導をしています。そうすると学校の授業や課題で分からないところが出てきたときに困るので、個別指導でフォローするようにしています。学校でも塾でも勉強をする機会を出来るだけ有意義なものにしてもらいたいと考えています。

また、高校3年生は個別指導で、自分で解いていて分からなかった問題の質問に加えて、今までに学習した内容で苦手な範囲の授業を行ったりしています。教える頻度が多い分野は生徒が苦手にしやすい「場合の数・確率」「数列(漸化式)」「平面図形」などですが、これらは短期間で成果が出やすいので高校3年生の夏までにモノにしてもらいたいところです。

個別指導はこちらが主導で時間を組むことはあまりないのですが、高校1、2年生で途中入塾をしてきた生徒は基礎的な内容が身に付いていないことが多いので、必要と感じた場合は相談をして時間を組むこともあります。

通常授業だけで十分という生徒もいるのですが、個別指導が必要だと感じる生徒は上手に使って自分の力を伸ばしていってもらいたいと思っています。


5月19日 11年前から

毎月「大学への数学」という受験数学の月刊誌を購入しているのですが、本棚が2ブロック分埋まりました。

 

初めて買ったのは2006年で、今から11年前になります。当時は学校で働いていたのですが、いつか塾をやりたいと考えていました。

この本を買い始めた頃は、塾を開いて生徒を指導するためには、今まで出題された全ての大学入試(数学)の問題を解けるようになることが必要だと思っていました。しかし、学校で生徒を指導したり、勉強を進めていくうちにそういうことでは無いと気づきました。

今は、目の前の生徒が出来るようになるためにはどのように関わるべきか、勉強を通じて勉強以上に大切なことをどのように伝えればよいかなど、教科以外の力が大切だと思っています。そして、教科以外のことに気を配るために、絶対的な教科の力が必要だと考えています。

1冊目の勉強を始めた頃は到達地点がどこになるのか想像できませんでしたが、5年10年と継続することで目標がはっきりと見えるようになってきました。

1日の勉強では分からなくても、継続することで自分に足りないものに気づいたり、目標のために何をすれば良いのか分かってきます。生徒にもそういう経験をしてもらいたいと思っています。


5月20日 記憶

数学の問題は解き方を覚えるものではなくて、論理的に考えて解答を組立てていくものだと思っています。実際には、何度も解いていると解き方を覚えてしまうのですが、覚えるほど反復練習をしたとしても惰性で解かずに意味を考えながら練習するべきです。

そのように考えているので、問題を解いても覚えようとは思っていないのですが、印象に残った問題は、いつ誰に説明したのかまで覚えていることがあります。

今日、ある生徒から質問された問題は2年前の10月に理系クラスで説明したことがあり、問題を見たときに当時の生徒の顔も思い出しました。

生徒に質問されたとき、まれに「確か何年生の何月に似たような問題を説明したよね」と言うことがあるのですが、うなずいてくれる生徒は中々いません。

始めに書いたように問題と解法を覚える必要など無いのですが、覚えようと思っていなくても覚えてしまうような強い印象を与えられる授業が出来たら良いなあと思っています。




5月21日 油断大敵

高校1年生は、高校生になって初めての定期考査が終わりました。

毎年言っているのですが、この考査で成績が良かったからといって高校の勉強は大したことないなと思ってはいけません。

今までのデータを見ていると、数学に関して言えば、中学校までの成績と高校の成績の相関が強く出るのは高校1年生の7月の模試(愛媛県ではほとんどの高校が7月に進研模試を受けます。)までです。例年、高校1年生の11月に受ける模試で、進学校であっても4分の1程度の生徒が数学が分からないことを実感します。

7月の模試は中学校のときの知識でどうにかなるのですが、11月の模試は高校に入ってからの積み重ねがはっきりと現れます。ここまでの内容でつまづいてしまうと、土台が無いまま次の勉強をすることになるので、その場しのぎの勉強しか出来なくなってしまいます。

復習をして追いつこうとしている間にも授業は進んでしまうので、復習をして基礎学力を付けながら現在習っていることを理解するのは、きちんと勉強をしてきた生徒よりも負担が大きくなります。元々さぼってしまう癖のある生徒が、大きな負担に耐えながら勉強をして追いつくというのはあまり現実的ではないと思います。

そうした状況に陥らないように、高校1年生の7月までが勝負だとしつこく言っているわけです。現時点で既に数学に苦手意識がある人は、テスト直しをしっかりと行って、分からないところを解決しておきましょう。後回しにすればするほど、負担が大きくなりますよ。


5月23日 6月の予定表

6月の予定表をTOPページにアップしました。

6月は運動部は県総体があります。今年は愛媛県で国体が開催されるので力を入れている運動部が多いようです。部活の大会があると肉体的に辛くなりますが、出来るだけ勉強のペースを崩さないように気をつけましょう。

また、中間考査が終わったばかりですが、ほとんどの学校で6月末から期末考査が始まります。特に気をつけて欲しいのは松山東高校の生徒で、1学期の中間考査が無いため試験範囲が広くなります。

全ての生徒に言えることですが、考査前になって焦らないように、分からないところがあればその日のうちに解決する習慣をつけましょう。そういう習慣が付いていれば、試験前に特別な勉強をしなくても良くなります。


5月24日 挨拶にスランプなし

先日ネットで「挨拶にスランプなし」という言葉を見ました。芸人の松村邦洋さんが言っていたのですが、とても良い言葉だなと思います。仕事や勉強の出来、不出来はあったとしても、スランプで挨拶が出来なくなることはありません。

当塾では、来たときと帰るときには挨拶をするように指導しています。全員の挨拶を見ていますが、毎回良い挨拶が出来ている生徒もいれば、日によって出来たり出来なかったりする生徒もいます。

スランプということではなく、挨拶が習慣化していないのでしょう。挨拶をしているつもりでも、声が小さかったり、こちらを向いていなかったりと、きちんとした挨拶になっていないことがあります。

人と人との関係は挨拶から始まります。当たり前のことを当たり前に出来ることが、全ての行動の基本になると考えています。


5月25日 丁寧じゃない方がいい?

生徒に問題を解説するとき、どのように解説をすれば生徒にとって一番良いのかを考えています。

個別に教えているときは、同じ問題でも生徒によって解説の仕方を変えています。例えば、計算が上手く出来ない可能性のある生徒には計算式を口頭で言わせますし、意味を理解せずに解き方だけを覚えていそうな場合には何故そのように解くのかを説明させます。

集団に対して問題解説を行うときは、集団の中央より上のレベルを想定して解説を行います。ある程度習熟している集団では公式の確認などは行いません。集団の中の上位の生徒を退屈させたくないということもありますが、公式を覚えて運用できるのが当たり前なんだということを感じて欲しいという思いもあります。

これから先、演習をしていくときに高校3年生の理系クラスでは、問題の解説を最後まで行わないようになっていきます。方針だけ伝えて、後は各自で考えて解いてもらいます。生徒のレベルが上がれば、出来るだけ手を加えない方が学力は上がるものだと考えています。

逆に、高校1年生や途中入塾してきた生徒にはかなり丁寧に指導をしています。質問をしたときに、最近丁寧に教えてくれないなあと感じるようになってきたら、学力が上がってきているのかもしれません。


5月27日 宿題が出来ていないとき

最近、体調不良などで授業を休んだ生徒に補講をすることがありました。そのときに次回までの授業にやってくるよう宿題を出したのですが、分量が多かったため出来なかったと言われました。

指導をする側としては当然宿題はやってきてもらいたいのですが、塾だけではなく学校の宿題が多かったり、体調が悪かったりしてどうしても出来ないときがあるのは承知しています。

ですから、出来ていなければ正直に申し出てどうしたら良いのか指示を仰いで欲しいと思います。宿題が出来ていませんと言ってくれば、優先的にやっておくべきところや、宿題をやって分からなかったら聞きに来る時間の指示を出します。

このように何らかの理由があって宿題が出来ていないというときには怒りませんが、やっていないことをごまかそうとしたり、サボってやっていない場合は怒ります。

怒られるのが嫌で宿題をやっていないことをごまかそうとする人がいますが、試験ではごまかしが効きません。目の前のことだけを気にして、何が大切か見失ってはいけません。

勉強が出来る出来ない以前に、どのように振舞うことが正しいのかを考えられるようになって欲しいと思っています。


5月28日 「メンドクサイ」「ツマラナイ」事をやらせます

考査期間中の学校があったので、今日の授業は考査が終わっている生徒達は2時間、計算問題を解くように指示をしました。復習のときは、生徒が自分で問題を解いて、ノートを見て分からなければ質問するというようにしています。

さて、このように自分で問題(しかも基本的な計算問題)を解くために、わざわざ塾に行ってやる必要があると思いますか。塾に行かなくても、家でもそのような勉強が出来ると思いますか。

私は、計算練習を塾に行ってやる必要が無いと考えているような生徒は、家でも計算練習をしないと思っています。もっと言えば、本来、計算練習が必要な生徒は集中して2時間計算練習することが出来ないと思っています。

数学が出来るようにならない生徒の中には「基本的なことばかりやっていても実際にテストに出る問題が出来るようにならないから、もっと難しい問題を練習をしたい」と考える人がいます。そういう人は、基本的なことが中途半端にしか出来ないのに難しい問題ばかり解こうとしているから数学が出来るようにならないのです。

また、基本的なことが完璧に出来る人であっても、スピードを上げていくことを意識して練習しなければ入試で安定した得点を取ることが出来ません。生徒を指導していると、数学が得意な生徒も苦手な生徒も、基礎部分の反復量が足りないと感じます。

試験で安定した得点を取るためには、計算の正確性とスピードが最も大切です。しかし、生徒任せにすると「メンドクサイ」「ツマラナイ」と言ってやらないことが多いので、当塾では時間を取って強制的にやらせています。


5月29日 親の心子知らず

スケジュール表にも記していますが、授業後にも質問が出来るように多少時間を取っています。また、授業前に塾に来れない生徒を対象に、その時間を利用して補講を行うこともあります。基本的には授業が終わるのが21時30分なので、そこから残ると22時を回ることになるため、本当は好ましくないと思っています。

ですから、授業後に質問をする場合、直ぐに終わりそうにないときは必ず保護者に連絡を入れるように指示していますし、可能であれば事前に保護者に伝えるように指示しています。

そのように生徒に言うと「うちの親は心配していないんで大丈夫です」とか「いつも帰るの遅いんで連絡しなくて良いです」などと言うのですが、子どもの心配をしない親などいません。

今日も残ることが分かっていたため事前に伝えておくように言ったのですが、連絡していなかったので保護者の方が心配して電話をしてこられました。塾に通わせてもらっているのですから、帰りが遅くなるときには連絡をして心配をかけないように心がけましょう。


5月31日 模試の解説

最近、学校や他の塾で受けた模試の解説をして欲しいと言われることがあります。

難しい問題だと解答を読んでも理解できないことがあったり、どうしてそのように考えれば良いのか流れが掴めないことがあります。そうしたときに、そのままにせずに質問をすることはとても大切です。

当塾の個別指導は、まさにそのような使い方を想定しているので、是非利用してもらいたいと思います。

このように、塾で使用していない教材であっても質問してくれば解説します。高校課程の内容であれば、大抵の問題はその場で対応できると思います。

ただ、以前にも書きましたが、過去の大学入試で伝説になっているような問題の場合はその場で解けずに後日になることもあります。出来る限り、そうならないように研鑽を積んでおきます。



松山数学塾
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