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2018 10月


10月3日 定期考査の捉え方

現在、ほとんどの学校が定期考査中ですが、生徒が勉強をしている様子を見ていると、それぞれ定期考査の捉え方が異なるなと感じます。

中学校までは高校入試で内申点が重視されるので、定期考査で点数を取りにいかなければなりません。

高校では一般入試で大学を受験する場合は内申点が必要ないので、定期考査で必死に点数を追いかけるような勉強をしなくても構いません。

ただし、指定校推薦などを考えている生徒は、内申点が必要になるので評定が高くなるような努力が必要です。


こういう言い方をすると、一般入試を受ける人は高校の定期考査は勉強をしなくてもいいのかと勘違いをする人がいますが、そういうことではありません。

定期考査のときは、もちろん勉強をするのです。ただし、点数を取ることだけを目的とするのではなく、きちんと実力が身につくような勉強を行うのです。

余裕がある生徒は、全ての内容を漏れなく勉強して高得点が取れるように努力をすればいいと思います。しかし、基礎的なことがそれほど身についていない生徒が、難しい問題の解法や答え方だけを覚えて、その場しのぎで何とかしようとするのはあまり良いことだとは思えません。

点数を取ることよりも、基礎的な内容を仕上げたり、総復習を行う機会にしようという捉え方をする方が良いのではないかと思います。


10月6日 考査の後

現在、考査が終わった学校とこれから考査が始まる学校があるため、塾の授業では、考査に向けた勉強をしている生徒が半分、考査または苦手な分野の復習をしているという生徒が半分といった状況になっています。

今日考査が終わった生徒は、考査終了後に塾に来て2時間きっちり勉強をしていきました。

果たして考査が終わった日や、その週末に自宅でしっかりと勉強を出来ている生徒がどれだけいるでしょうか。

周りに差をつける、周りとの差を埋めようと思ったときに、周りと同じことをしていては位置関係は変化しません。考査中に勉強をして今回は頑張ったと思っても、周りも頑張っているわけですから、それほど順位は変化しないのです

周りがやっていないときにやることは順位を変えるだけではなく、努力をしているという自信もつく効果があります。

そういう考えなので考査前や考査中は塾を休みにすることもありますが、その分、考査後は出来る限り多く授業コマを入れるようにしています。


10月7日 フラットな気持ち

今日、ある生徒が

「学校で嫌いな先生がいるんですけど、今日、その先生が良いことを言っていたんですよ。」

と言っていました。

私は、それを聞いて、こういう生徒は伸びる可能性が高いなあと感じました。


人は合う合わないがありますから、先生のことを好きになったり嫌いになったりするのは仕方がありません。

そこで多くの人は、好きな先生の言うことは聞いて、嫌いな先生の言うことは聞かないというようになりがちです。

しかし、好き嫌いだけで判断していると、自分にとって得るべきものを得られず、間違った情報を信じてしまう危険性があります。

誰が発した言葉であっても、内容をフラットな気持ちで評価することはとても大切なことです。

論理的思考力を鍛えることで、勉強だけでなく、そういう考え方が出来るようになるのではないかと思います。


10月8日 応用問題へのアプローチ

当塾では基礎基本を大切にしていますが、入試に向けて応用問題や発展的な内容も取り扱います。

応用問題を生徒に解かせると、手が止まってしまったり、やみくもに計算をしてしまうということがあるので、問題へのアプローチの仕方から説明をしています。

応用問題を解くときの基本は「条件の整理」と「計算に集中」となります。

とにかく大切なことは、いきなり答えを出そうとしないということです。応用問題は、条件が複雑になっていることが多いので、まずは条件の整理をすることから始めます。

何をすればいいのかを確認した後、計算をしていくのですが、このとき計算だけに集中することが大切です。条件の整理と計算を同時進行で行うと、計算ミスも増えますし、何をしているのか分からなくなることがあります。

当たり前のようなことですが、こうしたことが身についていない生徒は驚くほど多いので、実際に問題を解いているところを見て、こうした取り組み方を指導しています。


10月9日 原石

生徒に数学を教えていると、どのレベルの生徒を指導していても、楽しいことや学ぶべきことがあります。

優秀な生徒を指導しているときには高度な内容を取り扱う楽しさがありますし、数学が苦手な生徒を指導しているときには、どうすれば理解できるだろうか、どうすれば前向きに数学に取り組めるだろうかという工夫を考える面白さがあります。

どのような生徒に対しても、力を伸ばしてあげようという気持ちは変わらないのですが、特に何とかしてあげようと思うタイプは「頑張る気持ちがあるのに、一人ではどうしていいのか分からない」という生徒です。

生徒本人が頑張りたいという気持ちがあっても、学校の進度についていけなかったり、どこかで躓いてやる気を失ってしまったり、様々な要因があり環境的に頑張るのが難しいなど、一人では困難を超えられないことがあると思います。

私が塾を始めたきっかけの一つとして、頑張りたい気持ちのある生徒を何とかしてあげたいという思いがありました。

学校によっては生徒を特別扱いしてはいけないということで、補習や個別指導に否定的なところもあります。組織の運営上仕方のないこともあるとは思いますが、磨けば光る原石がゴロゴロと転がっているのに、磨いてはいけないというのはもったいないと思うのです。

先日、入塾した生徒も現在の成績は良くありませんが光るものを感じます。少し時間はかかるかもしれませんが、これから研磨していくのを非常に楽しみにしています。


10月12日 考査と入試

定期考査が終わったので、数学以外の教科も返却された答案を持ってくるように指示しています。

このような指示を出していても、点数が良いと持ってきて、点数が悪いと持ってこないということがありますが、そういう姿勢の生徒は点数を気にしすぎているように思います。

点数ばかりに気を取られていると、考査の対策をすることに時間を費やしてしまうことになり、本物の実力をつける妨げになることがあります。

入試では付け焼刃の対策は通用しないので、そのような勉強の仕方をしていては後々、苦しむことになります。


そもそも「考査」と「入試」は性質の異なるテストです。

「考査」は単位を取得するのに、その分野の学習が身についているのかを査定するためのもので、他人との点数を比較する意味はありません。考査を単元毎の総復習をするために利用するのは良いですが、その段階で身についていなくてもいい内容まで必死で覚えて臨む必要はありません。

「入試」は合格者を選抜する試験なので、合格ラインを超える点数を取らなくてはなりません。ただし、ほとんどの大学入試で満点を取る必要は無く、基礎的な内容を抑えたうえで、他者と差のつく問題が解けるかといった勝負になります。

「入試」は点数を取らなければいけないテストですが、「考査」は点数を取らなければいけないテストではありません。

考査で平均点が取れないことで落ち込んでいる生徒がいたりしますが、大切なことは平均点を取ることではなく、試験に向けて勉強をして自分がどれだけ成長したかです。

他人と比べるのではなく、現在、自分がどういう状況なのか、これからどうするべきなのか、「考査」はそのようなことを確認するテストだと考えれば点数で悩まなくても済むと思います。


10月13日 センター同日受験にご注意

先日、ある高校2年生の生徒が、センター試験の過去問を解いてみたところ、想像していた以上に難しくて不安です、というような話をしてきました。

高校2年生が今の時期にセンター試験の過去問を解く必要はそれほど無いと思いますが、数学が得意なので試しに解いてみたようです。

その生徒は数学の実力があるので、時間をかけてじっくり考えれば現時点でも8割程度は解けると思うのですが、時間を区切って解いたのであまり出来なかったのでしょう。

近年のセンター試験の数学は、よほどの高学力者ではない限り、意識してトレーニングをしていなければ点数が安定しません。

最近流行っていますが、実力を測るためにセンター試験の日に時間を区切って高校2年生に同じ問題を解かせても、本来の力が発揮できないことが多いのではないかと思います。

高校2年生の段階でセンター試験にどのような問題が出題されるのか知りたいというのなら、問題は無料で公開されているので、プリントアウトして時間無制限で解く方が有意義です。

某予備校ではここ数年、センター試験の同日受験を無料で開催していますが、それはボランティアでやっているわけではありません。

その結果を元に講座を売るためにやっているので、点数が取れないことに焦って、直ぐに契約をして大金を払い込むことがないようにご注意ください。


10月14日 「小論文」などの指導

10月も半ばになり、推薦入試の準備をする時期になってきました。当塾でも、推薦入試を受験する予定の生徒がいます。

「志望理由書」の確認や「小論文」「面接」の練習を学校でしっかりと指導してもらえない人は、塾で面倒を見るので言ってくるように毎年声掛けをしています。

ほとんどの学校の先生は一生懸命指導をしてくれるのですが、受け持っている生徒が多すぎるため1人当たりの時間が十分にとれない場合もあります。

また、指導をする気が無い先生や、指導をしてくれていても見当違いのことをやっている先生も稀にいるため、不安であれば相談をしてもらいたいと思います。

依頼は来たことが無いのですが確認のために書いておくと、高校3年生のこの時期に「志望理由書」「小論文」「面接」の指導だけをしてもらいたいというのはお断りをします。

当塾では「志望理由書」「小論文」「面接」の指導は、料金を取るものではなく、今まで通った生徒への付加的なサービスになります。

これらの指導は、ものすごく負担が大きいので、見知らぬ人にはやりたくないというのが本音です。


10月15日 どのように復習するか

当塾では、ある程度授業が進んだら復習の時間を取って塾で復習をさせています。

放っておいても各自で復習をして内容を定着させてくれればいいのですが、そのように出来る人ばかりではないので、復習をするべき時に強制的にさせるようにしています。

塾でそこまでは面倒を見ますが、それだけで大丈夫というわけではなく、自分一人でも復習の時間を設けなくてはなりません。

そのときに意識してもらいたいのはどのように復習をするのかということです。

数学がある程度得意な生徒は、今までに学習したことを忘れないために、最近触れていない分野の問題を解いたり、全範囲の総復習をしたり、苦手な分野を集中的に復習すればよいと思います。その時々で、自分にとって必要なことを考えて取り組めばいいでしょう。

これに対して、数学が苦手な人は自分一人で苦手分野を1から勉強し直そうとしない方が良いです。数学が苦手な人は、内容の定着が弱いことが多いので、出来るだけ最近習ったことを優先して復習する方が良いと思います。そして、苦手分野を一人で始めから復習するのは非常に困難なので、教えてくれる人に頼るべきです。

当塾では、復習をしていて分からないところがあった場合や、苦手な分野の説明を1からしてもらいたい場合に個別指導で対応します。

私個人の考えですが、数学が苦手な人が一人で苦手分野を全部復習し直すことは不可能、もしくは、非常に効率が悪いです。

頼るべきところは人に頼り、自分で出来ることを集中的に頑張るとした方が、勉強の効率が良くなると思います。


10月16日 「教科書の解説」と「授業の解説」の違い

今日は高校1年生の授業で「最大公約数」と「最小公倍数」を取り扱いました。それほど難しい内容ではないのですが、苦手にする生徒が多いように思います。

その理由は、意味を考えずに機械的に問題を解こうとしているからだと思います。そして、その原因の一端は教科書の解説にもあるように感じます。

最大公約数と最小公倍数が条件になっている問題なのですが、教科書は以下のような記述になっています。



これ自体は、ものすごくしっかりとした非の打ち所の無い解答です。

しかし、数学が苦手な生徒がこれを読んで問題を解こうとすると、どうしても細部の表現にこだわってしまったりして、内容の理解が不十分であることが多いのです。

当塾では、この問題は以下のように解説します。



まずは条件を整理して、どこに着目して問題を解いていくのかを説明しています。

問題が解けるようになるためには、表現の上手さを身につけるよりも、内容を理解することを重視するべきだと考えています。理解が深まれば、表現は後からでも上手くしていくことが出来ると思います。


10月18日 引き出し

今日、数学Vの積分法について説明しているときのことです。

授業の導入で

「数学Vの積分はある程度決まった形があるので、それを見抜いて処理の仕方を覚えていかないといけないよ。解ける形を覚えることで、コレは工夫が必要であるとか、コレは処理が不可能であるということを見抜けるようになるからね。」

というような話をすると、ある生徒が

「それって、なんだか漸化式に似てますね。」

と、発言しました。

実はその後「漸化式の分野と捉え方が似ているよ。」と言おうとしていたので驚きました。


数学の勉強では理解することが最も大切ですが、覚えないと処理が厳しい分野も存在しています。

理解と暗記のバランスを取りながら、一つ一つの分野をしっかりと身につけるような勉強をしていると、取り扱う内容は異なっても経験をいかすことが出来るようになり、勉強の効率が上がるように思います。

このような経験を積むことは、入試に限らず、とても大切なことではないでしょうか。

学生時代に勉強をすることの中には、社会に出てから直接使うこともあれば、使わないこともあるかもしれません。

それでも様々な教科を勉強をすることに意味があるのは、学び方の引き出しを増やすという効果があるからだと思います。


10月20日 基礎は満点が基本

高校3年生はセンター試験まで残り100日を切り、必死になって勉強をする毎日を過ごしていると思います。

それとは逆に高校1年生は、高校生活にも慣れ勉強の手を緩めがちな時期になっています。

当塾では英単語テストを実施しているのですが、毎回安定して満点近く取れる生徒もいれば、毎回6〜7割位の生徒というような生徒もいます。

生徒の様子を見ていると、7割出来ていたら合格と自分の中で勝手にラインを作っているような気がしたので、今日は以下のような話をしました。

特に何点を取れば合格ということは決めていませんが、本来、単語テストは満点以外は不合格と考えなければいけません。

これは、数学の基礎的な内容の勉強をするときも同じです。例えば、数学Tで習う三角比の値を0°〜180°の範囲で正確に求められるのか確認をするときに、満点以外は意味がありません。

そこが正確に求められないと以降の値が合わなくなってしまうので、8割や9割で合格にしてしまってはいけないのです。

これは全ての科目に言えることですが、基礎的な内容は満点以外では身についたと思ってはいけません。

どれだけ勉強時間が多くても成績が上がらない生徒は、基礎が完璧じゃない状態で練習をやめてしまっているのではないかと思います。

成績を上げようと思ったら、難しい問題を解こうとする前に基礎的なことを反復して完璧にすることが大切です。


10月21日 謝らなくていいです

高校3年生はマークタイプの模試を受けたら、点数を報告してもらっています。

今日、点数を書いてもらった生徒が

「すみません、数学の点数が1番悪かったです。」

と言ってきました。

定期考査などでも、点数が悪い時に謝りながら持ってくる生徒がいるのですが、その度に謝る必要は無いと言っています。

それは、瞬間的な点数だけでどれだけ努力したのかを判断することは出来ないですし、点数だけを見て褒める、怒るとしていると、勉強の判断基準が点数だけになってしまいそうだからです。

学校でテストの結果が悪くて先生が怒っていたという話を聞くことがありますが、平均点が著しく低い時は
・ ほとんどの生徒がサボっていた
・ 先生の指導に問題があった
・ テストの内容に問題があった
という要因があるように思います。

私自身にも自戒の念を込めて言いますが、生徒が勉強をしているのに良い結果が出ていないのであれば、むしろ反省しないといけないのは指導者かもしれません。

しかし、仮に指導者に原因があったとしても、大学入試の合否の最終的な責任を取るのは生徒自身です。

高校3年生はこれから入試まで、自分自身と、自分の信用できる先生を信じて、瞬間的な結果に一喜一憂せずに頑張りましょう。


10月23日 11月の予定表

11月の予定表をTOPページにアップしました。

最近は朝晩が冷え込むと思ったら、あと1週間で11月ですね。時間が経つのは早いです。特に高校3年生は、夏休み以降1日が過ぎ去るのがものすごく早いと感じているのではないでしょうか。


今までもやっていたのですが、11月から高校3年生は本格的なセンター試験の対策を行っていきます。

センター試験の練習をするときは時間を計って問題を解かないといけないのですが、一人で練習をしているときちんと出来ない生徒が多いので、塾に来て解いてもらいます。

解説は答の求め方だけを説明するのではなく、計算の仕方や、解法までの道筋の付け方、捨てるべき問題の見極め方など、書籍の解説には載っていないことを伝える予定です。

ただし、基礎学力が付いていないと、いくらセンター試験用の対策をしても点数が伸びないので、その辺りのバランスを考えて指導の仕方を考えていきたいと思います。


10月24日 日本国紀

11月12日に発売予定の『日本国紀』(百田尚樹)が楽しみです。

当初は、11月15日発売予定だったのですが、発売日が前倒しになるほどの反響の大きさのようです。

この本は、国民の歴史と、国の変遷を描いた日本の通史なのですが、日本の良いところを褒めたたえるだけでなく、情けないところやダメなところも併せて書いてあるようです。


例えば、紹介されていた「犬のお伊勢参り」は知りませんでしたが面白い話です。

江戸時代、足の悪い人がお金と住所を飼い犬にくくりつけて、自分の代わりにお伊勢参りに行ってもらうことがあったそうです。当時はそのような犬が多かったらしく、お伊勢参りに行く人が一緒に連れて行ってくれて、また家まで帰ってくるという記録が残っているそうです。

日本人の気の良さがうかがえる話だと思いませんか。


大人になってから思うのですが、学生時代には教科としての歴史しか学んでおらず、国の歴史というものをきちんと勉強をしていませんでした。

年齢を重ねる度に、日本人として生きていく上で日本のことを知るというのは非常に大切であると感じるようになりました。

受験に使うからではなく、自分の生き方を考えるために、興味を持って歴史が勉強できるといいですね。


10月25日 ドラフト会議

今日は、プロ野球のドラフト会議がありました。

記者会見を見ていると、高校生とは思えないようにしっかりとした受け答えをしている選手が多いように思います。

大勢の記者やカメラに囲まれて人前で話している姿を見ていると、そういうことが出来るのが当たり前のように感じますが、決して簡単なことではありません。

実際、高校生に大学入試の面接練習をしていると、自分の考えをまともに話せなかったり、質問に対してきちんと返せないことがほとんどです。

もちろん、全ての高校生がプロ野球選手になる人のように話せる必要は無いのですが、自分がどのように生きていくかという核の部分は持っていてもらいたいと思います。

伸びると思う生徒からは、単純に記憶力がいいとか、理解力があるというだけではなく、自分のことは自分で判断して決めるという意思の強さを感じます。

人に話すことは無くても、自分はこれで勝負するという思いを胸に秘めて、人生を決める大学受験に向かって努力をしてもらいたいと思います。


10月27日 蛍雪時代11月増刊号

毎年購入しているのですが、これが届くといよいよ受験が近くなったなという気になります。



蛍雪時代の11月増刊号は、様々な受験情報が載っているのですが、その中でも特に大切なのは合格最低点です。



大学入試はトップで合格する必要は無く、定員の中に入っていればいいという試験です。

センター試験の後、実際に受験する大学を決めるのですが、A〜E判定では具体的に何点取ればよいのかが分かりません。

年によって合格に必要な点数は変わりますが、過去のデータを見れば推測することは可能です。

あと何点取ればいいということが分かっていた方が、受験校を選びやすいですし、勉強もしやすいのではないかと思います。

もう少し先になりますが、センター試験の後は生徒の実力を加味した上で、こうしたデータを基に進路指導を行います。


10月29日 結果を責めても仕方が無い

少し前にも書いたことなのですが、塾に通う生徒が模試の結果や定期考査の結果を持ってくるときに「すみません」と謝りながら持ってくることがあります。

また、模試の前になると「どうやって勉強したら模試の点数が上がりますか」と聞いてくる生徒がいます。

おそらくそのような生徒は、定期考査や模試で点数が悪いときに、親や先生に怒られた経験があるのではないかと思われます。

当塾に通っている生徒は、ほとんどが進学校の生徒で、ご家庭も教育熱心なことが多いように思います。こうした環境の生徒は小中学校までは比較的優秀な成績を修めています。

ところが高校ではこれまでと同様の成績を残すことが出来ないので、努力をしていないんじゃないか、サボっているんじゃないかと思ってしまうのかもしれません。しかし、実際に指導している者からすると、一生懸命頑張っている生徒がほとんどです。

中学校までの勉強の内容と高校で学ぶ内容は難易度が全く違うので、努力をしていたとしても出来ないこともありますし、塾に通い始めても目に見えて成績が伸びていくということはそれほどありません。

特に数学が苦手で塾に通い始めた生徒は、土台作りをやり直さないといけない状況です。目先の模試や定期考査の結果に一喜一憂していると、その対策に時間を割いてしまって、いつまで経っても本物の学力が付きません。

テストの結果で生徒を怒ることは、本人のためを思って頑張らせたいから、という気持ちがあることは分かるのですが、それによって勉強の目的が別の方向に行ってしまうことも少なからずあります。

結果よりも過程を評価して、過去のことよりも未来をどうするのかを話し合う方が、お互いの精神衛生上良いと思います。


10月31日 下準備

現在、高校1年生は「n進法」の授業をしています。

「n進法」は新課程になって数学Aに入った内容です。最近の入試問題を見ていると出題している大学もあるので高校3年生に演習をさせてみると、問題を解ける解けないの以前に、意味が分かっていないことが良くあります。

その原因は、基本的な計算演習を十分に行っていないからではないかと思います。

数学がとても得意な人は「n進法」の説明を聞いたときに、今まで使っている「10進法」を基準に法則を考えることが出来るでしょう。

しかし、生徒によっては「n進法」の説明を聞いたときに、今まで使っている「10進法」と混同して間違った法則を用いてしまう恐れがあります。

そのように考えながら問題集や参考書を見ていると、生徒が理解して慣れるのに十分な問題量が確保されていないように思います。そのため当塾では計算練習用のプリントを作成して、ある程度の量を解かせるようにしています。

大学入試で「n進法」の計算問題がそのまま出題されることはありませんが、問題が解けるようになるためには、その前段階の練習というのが必要になります。

大学入試問題を解けるようになるためには、直接出題されていなくても学ばなくてはならないことがあります。

もっと大きな視点で言えば、社会に出てから直接使っていないように見えることでも理解しておくべきことがあります。今はそういうことをやっているのだと考えて、受験勉強に取り組んでもらいたいと思います。



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