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2019 6月


6月1日 現在の進度状況

6月になりました。今日と明日の土日が県総体となっている部活が多いので、怪我に気をつけて頑張ってもらいたいと思います。


毎月始めには現在の授業の進度状況を載せています。これは過去と比較して、進行速度がどのようになっているのかを確認するために書いています。

当塾では、生徒の理解状況に合わせて授業進度を変えています。授業進度は早い方が良く、遅すぎると大学入試に間に合いません。

今まで間に合わないほど遅くなったことはありませんが、こうしてチェックポイントを作成しておくことで意識して指導が出来ると思っています。

当塾では独自の進め方をしているので、学校で授業をしているところと異なっている場合もあります。そのため、途中入塾をされる場合は学校と塾の授業の隙間のようなものが発生するかもしれません。そういう場合は個別指導で対応しますのでご相談ください。


令和元年6月1日現在の進度状況

1年生   数学T・・・「2次関数」の「解の配置」まで修了
2年生   数学U・・・「対数関数」まで修了
3年生B  「標準問題」・・・120問まで解説済
3年生V  数学V・・・「積分法」の体積の途中(回転体の体積の基本)まで修了


6月2日 平均点

私が学校で働いていたとき、テストを作るときに意識していたことが2つありました。

1つは、数学が苦手でも勉強をすれば欠点にならないようにすることです。

学校は単位を取得させることが大切ですから、努力しても30点が取れない試験は良くないと考えていました。また、ひねった問題ばかりを出していると、生徒がどうせ勉強をしても出来ないと思ってしまう可能性があるので、そうならないようにしたいという思いもありました。

もう1つは、平均点を60〜65点にすることです。

ほとんどの学校では、内規で成績の平均点を60〜65点以内にしなくてはならないというルールがあります。平常点などを加えて成績をつけるとしても、テストの点数をその範囲に収めておく方が成績をつけやすくなります。

こうしたことを意識していたので、実際に教えて試験を作ると平均点をほぼ毎回60〜65点に出来るようになりました。

また、自分が作っていない試験でも、生徒の実力と試験問題から平均点を予想すれば±5点位の精度で当てることが出来るようになりました。


しかし、稀にその予想が大きく外れることがあります。

最近、ある学校の高校1年生が定期考査の結果を持ってきたのですが、平均点を聞いたときに、こちらが思っていたよりも10点以上低いということがありました。

その学校の生徒を何十人も指導しているわけではないのですが、例年から比べるとかなり結果が良くないように思います。

平均点から個別の事象を読み取ることは出来ませんが、試験はそれほど難しくなかったので、基礎的な演習が不足しているのではないかと感じます。

何度も書いていますが、高校1年生の夏までが高校の数学では一番大事です。あまり出来なかったと思う人は、しっかりと復習をしましょう。


6月3日 関数

高校2年生は、今日の授業で対数関数の分野が終わりました。

これで「数学U」の一つの山場である「三角関数」「指数関数」「対数関数」が終わりました。

この3つの分野では、共通して身につけておきたいことが2つあります。

1つ目は、計算が正確に出来るようになることです。

この3つの分野の計算を苦手にする生徒が非常に多いように思います。その理由は、なんとなくで処理をしているからです。正しいルールに従って、完璧に処理が出来るようになるまで反復練習を繰り返しましょう。この分野の計算処理は様々な局面で現れるので、身についていないと他の分野に影響を及ぼします。

2つ目は、「関数」の考え方を身につけるということです。

「関数」を扱う問題で問われることはそれほど多くありません。この3つの関数は別の分野として学習しますが、問われることは共通しています。それを「関数」として理解出来れば全体の見通しが良くなり、高校数学全般の理解が深まります。

この2つ目は、高校1年生で学習する「数学T」の「2次関数」で学ぶことでもあります。「2次関数」の理解が出来ている生徒は、これらの分野もそれほど苦労をしないと思います。

逆に言えば「2次関数」が理解出来ていない生徒は、これらの分野で苦労することになります。

高校1年生は、今学習していることがずっと先まで繋がっています。よく分からないけど、まあいいやと流さずに、苦労しても理解ができるように頑張りましょう。


6月4日 早めの掲載

毎年啓蒙活動をしているのですが、話をしたときには既に予定を立てている人もいるので、今年は早めに載せておきます。

私は、高校生が大学のオープンキャンパスに行くことに反対しています。

その理由は、キツイ言い方をすると「お金と時間の無駄」だからです。もっとキツイ言い方をすると「行って得る利益よりも、行って得る害の方が大きい」と考えています。

細かい理由は、過去の日記から引用しておきます。

〜〜引用 ここから〜〜

国公立大学は中学・高校までと違い、事前に行きたいと考えている大学を受験するとは限りません。一般的にセンター試験を受験して点数が確定するまで、受験する大学が決まりません。

つまり、オープンキャンパスに行ったとしても、その大学を受験しないということは往々にしてあるわけです。

私立大学を専願で考えていたり、指定校推薦などで受験をすることが決まっている場合は、面接で話す話題にもなるでしょうから行く意味はあると思います。

また、オープンキャンパスでその大学が自分に合うか調べたいと言う人がいますが、それは行っても分かりません。高校生向けの講義を聞いても、大学に入ってから学ぶ内容を正確に知ることは出来ません。また、オープンキャンパスのときに周りにいるのは高校生なので、大学の実際の雰囲気も分かりません。

実際に自分に合う合わないを感じ取れたとしても、1日だけの出来事で判断するのは危険です。大学の良いところは表面的に分かるものでもありません。本当は良い大学なのに、あまり印象が良くないというような感覚で、その大学を選ばない可能性が生まれる危険性もあります。

直接見て確認しなくても、見学に行きたいと思うような大学は全て良い大学です。国公立大学に合格するために必要なのは学力です。ここに行きたいからと選んで行く場所ではなく、選抜試験に勝ち抜かないと入学はできません。

最後に、2、3日オープンキャンパスに行って勉強をしなくても学力に影響が無いと思うかもしれませんが、受験に対する根本的な考え方が間違っているという点で大きな影響があると思っています。

〜〜引用ここまで〜〜


今年、ある企業が大学1年生を対象に行ったアンケートによると「進学するための情報をどこで得たか」という質問(複数回答可)に対して「オープンキャンパス」と答えた人は全体の0.7%でした。

こうしたデータからも、現実的にほとんどの大学生は「オープンキャンパス」で得られる情報を進学するための判断材料としていません。

大学側もこうしたデータを分析して、オープンキャンパスをやめれば負担が減るのではないでしょうか。


6月6日 風邪を引きました

今年の4月から子供が幼稚園に通い始めたのですが、これまでは全くと言っていいほど病気になっていなかったのに、昨日で早くも3回目の発熱をしています。

集団生活に入ると風邪を引くとは聞いていたのですが、その通りになっています。

そして今までは大丈夫だったのですが、今回はその風邪を私ももらってしまったらしく体調がすこぶる悪いです。

日ごろから体調管理には気をつけているのですが、こうして避けられない場合もあるので仕方がありません。

塾の生徒にうつしてもいけないので、明日の休みで完治させたいと思います。


6月8日 事故にあいました

昨日、塾は休みだったのですが、警察から電話がかかってきました。

塾に高齢者の運転する車が突っ込んだので直ぐに来て欲しいということで、到着してみると塾の正面に車が刺さっている状態でした。

話を聞くと運転手の操作ミスということでした。塾の前の道は小学生の通学路にもなっているのですが、運転手を含めてけが人はいないということだったので、それだけは幸いでした。

教室の中は割れたガラスなどが散乱していたので、保険屋さんと話し合い、直ぐに清掃業者と建物、内装の工事関係者の方に連絡を取ってもらいました。

日をまたいで今日の午前中から業者の方に来ていただいて、清掃と応急処置をしていただきました。

建物と内装の完全な復旧には10日〜3週間ほどかかるそうです。


その間の授業ですが、通常通り行います。

自習室は無傷ですし、教室も使えないわけではありません。事故があったことと勉強をするしないは無関係です。

むしろこういうときだからこそ、関係なくやるという姿勢でいることが大切だと思っています。

暫くは、施設の問題でご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。








6月9日 事故から考えること

昨日、今日と全ての講座で授業を行いました。

事故のことを生徒に説明しましたが、皆、いつもと変わらずに集中して勉強に取り組んでくれていたので安心しました。

こうした事故があると改めて感じるのですが、私が塾で生徒に勉強を教えられることも、生徒が自分のために勉強ができることも、幸せなことだと思います。

今回の件ではタイミングが少しずれていれば怪我をしていたでしょうし、下手をすれば怪我で済まなかったかもしれません。

事故があったのは昼の2時頃ですが、平日の授業がある日は大体1時半〜2時頃に塾を開けます。もし塾が休みでなければ、私は玄関前にいた可能性があります。

また、授業中であれば教室内に生徒が座っていましたから、非常に危険な状況だったと思います。

当塾の立地は大きな通りにも面していませんし、入り口も敷地内の少し入ったところにあるので事故の危険性は低いと思います。

しかし、私たちが普段当たり前のように生活していることは、安全な確率が高いことの繰り返しであって、どのような状況でも100%確実に安全ということは言い切れません。

そうしたことを考えると健康に生きていること自体が幸せだと思います。だからこそ幸せな状況の中で、より善い人生を送ろうと努力しなければならないと感じます。

今回は、誰も怪我がなく無事であったことが本当に幸運でした。

無事であったことに感謝をするとともに、これまでの自分を省みて、どのように生きていくのかを考えなくてはならないという思いになりました。




6月11日 再発防止

昨日、今日と事故の事後処理を行っていました。

事故が起きた時に復旧をすることも大切ですが、今後起こらないようにする対策も大切です。

今回の事故について状況を調べてみると、偶然が重なって起こった事故というよりは、原因があって起こった事故だったように思います。

原因があるということは、それを防止することが出来るということでもあります。

事故を起こした方のこともあるのでここに詳細を書くことはしませんが、生徒と保護者の方には事故の経緯と再発防止策を書面で報告させていただきます。

今後、同じ条件が原因の事故は起こらないと思われます。

ただし、何事も100%という断言は出来ないので、同じ条件が原因ではなくても、不運な偶然が重なり事故が起きてしまうことはあるかもしれません。

今回の原因以外でも出来る限り事故が起こらないように対策をすることを考えていきたいと思います。


6月12日 大合唱

塾の隣は田んぼになっていて、田植えに備えて最近水が張られました。そのおかげで夕方頃からカエルが大合唱を始めます。

閉め切っていてもそれなりの音量で聞こえてくるものが、今は窓を全開にしているのと同じ状況なので、かなり大きな音量で聞こえてきます。

そんな中、今日の高校1年生のクラスである生徒が何かを言いたげな表情をしていたので、どうかしたのかと尋ねると

「この声が聞こえてるの私だけですか?」

と、言ってきました。

カエルの声がうるさいのに、皆が気にせずに勉強をしていたので、そんな気持ちになったそうです。

本当に迷惑をかけていますが、こういうことも集中力をつける訓練と割り切ってもらえると助かります。


6月13日 先入観

今日、生徒が質問をしてきたのですが、どこまで考えたのかと尋ねると「全く考えていない」という答えが返ってきました。

どうして全く考えていないのかと尋ねると「学校の先生がこの問題は難しいって言ってたので多分解けないと思って」ということでした。

更に、その問題には『(東京大学03)』と書かれていました。


質問された問題は確かに簡単ではありませんでしたが、何もできないという問題でもありませんでした。やれるところまで解いてごらんと促すと、解答の7割程度は生徒の力だけで解き進めることが出来ました。

どの科目にも言えることですが、基礎的なことが身について、もう1段階実力を伸ばしたいというときは自分で考えるという姿勢が大切になります。

受験に向けて演習をしているときにありがちなのですが、難しいという先入観を持ってしまうと考える気力を失ってしまうことがあります。

まずは先入観を持たずに、今の自分に出来るところまで手を動かしてみるということが、実力をつけるための第一歩だと思います。


6月14日 順調

現在、全ての講座で予定通りの進度で授業を進められているのですが、特に高校1年生の講座は想定よりも半月ほど早いペースで進んでいます。

更に進めることも出来ますが、テストが10日後に迫っているので、これからは復習や演習を行う予定です。

勉強は早く進めることが出来れば内容の定着に時間を使うことが出来ます。そして、内容が定着していると、新しいことを習っても理解が容易になります。

このような良いサイクルに入れることができれば順調に学力は伸びていきます。

大学入試で最も大事な期間は高校1年生の9月までだと思っています。

それまでに良いサイクルに入れることが出来るかどうかで、最終的な進学先が大きく変わってきます。


6月16日 ティーチングとコーチング

ニュースを見ていると、ティーチングとコーチングについての記事がありました。

記事では、メジャーリーグでサイクルヒットを達成した大谷翔平選手を例に挙げて、所属するチームのコーチが話をしていました。

メジャーリーグでは、そこにいる時点で能力も技術も一流であることは分かっているから、コーチが教えることはほとんどなく、上手くいかなくなったときに過去のデータを提供したりして、苦しんでいる選手を安心させて、どのように対処するかを自分自身で考えさせることが大切なんだと語っていました。

その話自体はとても共感が出来るのですが、最後に取材をした記者が書いていた「日本の部活動でも、このような指導者に出会いたい」という言葉には納得が出来ませんでした。

メジャーリーグの、このコーチの考え方は選手が一流であることが前提で成り立っていることです。

一般的な高校の部活動で生徒の自主性に任せて活動させているだけでは、遊んでいるのと変わらないでしょう。

部活動でどこまで勝利にこだわるかというのは別問題ですが、一定のレベルまでは指導をして技術を身につけさせなければ、自分で何かを発見することは不可能です。

ティーチング(教える)、コーチング(支える)というのは、対象や状況において使い分ける必要があると思います。

これは当然勉強にも言えることで、一定のレベルに達するまでは指導者が引っ張っていく方が良いと思っています。

例えば、高校1年生の初期段階から生徒に1人で勉強をさせて、分からないところだけ質問を受けつけるというのは、非常に効率が悪いです。

全体像が見えていないので、どの部分に重点を置いて勉強をすればいいのかも分からないですし、根本的な概念が理解出来ていないこともあるでしょう。

まずは、優先的に身につけなければならないことを指導者に教えてもらった方が、その後、自分で取り組むときの効率が良くなります。

そして、高校2年生から3年生の前半にかけて、実力がついてきた頃に徐々に手を離していくのが、学力を上げるのには最も効率が良いと思います。


例外があるとすれば、ものすごく能力が高く、人に教わるよりも自分で本を読んだり考えたりして身につける方が早い人です。そういう人がメジャーリーガーになるのでしょう。


6月18日 キレイな値

生徒に問題を解かせていると、合っているのに計算を途中でやめてしまう場合があります。

どうして最後まで解かないのかと聞くと

「こんなに難しい計算になるはずがないから」

という返答をされることがあります。

それが、それくらいはやらないといけない計算の場合もあれば、本当に複雑な計算の場合もあります。

いずれにしても、入試本番では最後まで計算をしなくてはならないので、多少複雑でも計算をやりきる経験を積むことが大切です。

生徒がどうしてこのように思うのかというと、普段練習をする問題の計算結果がキレイな値で与えられることが多いからではないでしょうか。

何年か前にある大学教授に話を聞いたのですが、あえて答がキレイな値にはならないような問題を作成して学生を試すことがあると言っていました。

実際に大学入試問題を解いていると、答がキレイな値にならない問題や、複雑な計算をやるしかない問題が散見されます。

勉強の初期段階ではそのような問題を解かなくても良いですが、実戦的な練習ではそのような問題も混ぜていくのが良いと思います。


6月19日 オールドメディア

インターネットが普及して様々なところから情報を得ることが出来るようになり、既存のメディアが機能していないことが多くの人に理解され始めていると思います。

最近、まさにそのように感じる出来事がありました。

先日、有志の大学教授の方々が2021年度からの大学入試における民間試験利用中止を求めるために、国会請願の署名活動を行い記者会見が開かれました。

ここでも何度も書いていますが、これから行われる大学入試改革は非常に大きな問題を孕んでおり、このまま実施すれば混乱は必至です。

情報を集めている教育関係者であればこの事態を非常に憂慮をしており、多くの人が危険性を発信してきていたと思います。

情報を受け止める能力があり、日本の社会のことを考えているマスコミであれば、こうしたことに関心を持ち、取材、発信をしていてもおかしくは無いと思います。しかし、そのようなマスコミは存在していないということを今回の会見を見て感じました。

今回の会見でマスコミが質問したことは
「どうして国会請願をしたのですか?」
「署名は何人集ったのですか?」
「請願をした議員は誰ですか?」
という、本質的なことと関係の無いことばかりでした。

しかも、会見後に記者会見で話していた教授に
「会見は初めてでしょう。メディアの心を掴む話し方が分かっていない」
という指摘をする始末です。

会見をした大学教授はこれまでもマスコミに発信してきましたが、正確な報道をされてこなかったと訴えています。

マスコミとしては内容よりも話し方であるとかキャラであるとか画的に受けそうなものであったり、自分たちの主張する思想と一致していなければ取り上げたくないのだと思います。

そうした表層的なことや偏った意見ばかりを取り扱っているから、国民から相手にされなくなりつつあることを理解出来ていないのではないかと思います。

旧態依然としたマスコミの姿勢を見ていると、現代では個人が問題提起をして、個人が情報を拡散していかなければいけない社会になっていると感じます。


6月20日 現実に落としていく力

先日の話の続きになりますが、ある新聞記者から大学教授に「どうしてこんなアホな改革が進んでいるのですか?」という質問がありました。

この表現はどうかなとは思いますが、これに対する教授の返答が「善意が無かったとは思わない。いろんな善意を現実に落としていく能力が欠けているのではないか。」というもので、色々と考えさせられました。


今回の改革において、確かに若者に英語を話せるようになってもらいたいという善意はあったのかもしれません。

しかし、それを大学入試を変えることで、ましてや民間試験を受験すれば若者が英語を話せるようになると考えるのは現実的では無いと思います。

英語を話せるようになる、というのは環境要因が大きな面を占めるので、学校教育(集団授業形式)でその能力を身につけさせるというのは難しいと思います。

また、仮に英語が多少話せるようになったとしても、おそらく簡単な日常会話程度であり、英語力を高めることになるかは疑問があります。

普通の人は評論文や小説を読んで理解することは出来ても、それを書くことは出来ません。また、自分の意見をじっくり考えて書くことは出来ても、論理立てて討論をすることは簡単ではありません。それが高校生であればなおさらです。

日本語でさえ難しいことを英語で出来るはずはないので、大学入試において英語のスピーキング試験の内容はそこまで難しいことを要求出来ないと思います。

時間は無限にあるわけではないので、高校生の限られた勉強時間を英語のスピーキングに割り振るということは、英語の他の能力や他教科の能力を削ることになり、結果として高校生の学力低下につながる恐れがあります。

こうした現実が分かっていないのであれば問題ですし、分かっていて進めようとしているのであれば特定企業への利益誘導と思われても仕方が無いでしょう。



今回のことに限らず「目標を現実に落としていく」ことは大切だと思います。

時間制限が無い場合や、個人的なことであれば、自分の気の済むまで理想を追ってもいいと思います。

しかし、個人の理想を求めすぎたがために、周りを不幸にしてしまってはいけないと思います。

目標が遠すぎると分からないことがあるかもしれませんが、目標を達成するためには何をしなければならないのか、それは実行が可能なのかと、現実に落としていく意識を持って行動することが大切だと思います。


6月22日 目標がある人は頑張れる

日本人として初めてNBAドラフト1巡目指名をされたということで、八村塁選手の話題が多く取り上げられています。

記事を読んでいると、バスケットの実力と同じくらい英語について書かれているものが目につきます。

記事を抜粋すると以下のようなものでした。

・ 高等学校では学業にもまじめに取り組み、英語の成績は良かったけれど話すことは中々出来ず、毎日アメリカ人の先生とマンツーマンで勉強をしていた。

・ 土曜日の練習前や平日の練習後なども夜遅くまで英語の指導をしてもらっていたが、アメリカの大学に行って暫くは英語が話せなかった。

・ アメリカの大学でゴンザガ大学を選んだ決め手は、英語を母国語としない生徒に対しての指導を重視してくれているところだった。大学は専門の家庭教師をつけ、練習後や移動中の飛行機でも毎日英語を指導してくれた。

・ 1年目は10%、2年目は40%、3年目は100%英語が通じるようになった。


外国でプロスポーツ選手として活躍をするためには語学力が必要になるので、その目標に向かってバスケット以外にも、ものすごく努力をされたのだと思います。

記事を読んで思うのは、母国語が英語でなければ「話す」という能力を身につけるのは、これだけ恵まれた環境でも大変だということです。

英語の読み書きであれば本人の努力である程度は身につけることが出来ると思いますが、英語を話せるようになるためには環境を整えなければ難しいことを考えると、学生全員にこの能力を求めるというのは酷ではないでしょうか。

日本で生活をしている人は英語を「話すこと」が出来なくても良いと思います。

読み書きを学び、理解を深めてから「話すこと」が必要だと感じる人が個人的に能力を磨くというのが適切ではないかと思います。


6月23日 現実的な答案

先日、ある生徒が大学入試問題を解いていて分からないので教えて欲しいと持ってきました。

どこが分からないのか尋ねると「問題文の意味が分かりません」ということでした。

問題文を読んでみると、具体的な数ではなく文字を使って一般化した形で書いてあり、確かに分かりづらいものでした。

解答を見ても分からないのかと聞くと「解答に書いてあることも分かりません」ということでした。

解答を見ると問題文と同様に一般化された式のみが書かれていました。確かにこの解答では理解することは難しいかもしれません。

それに、このような解答はあくまでも模範解答であり現実的に試験本番で作成できるものではありません。


一般化されて意味が分からない場合は、具体的な数を入れてみて何を意味しているのかを理解することから始めなくてはなりません。

具体的な数を代入して何を意味しているのかを説明すると理解出来たようなので、続きは自分で考えてみるように指示をしました。

暫くして、状況は分かったけれどどうすればいいのかは分かりませんというので、いきなり立式をしようとせずに、図を書いて状況を整理して、それに当てはまるように式を書いていくのがいいよと、ある特定の場合の図を書き立式をしてみせました。

今度はこれを一般化できるように、他の場合の図も書いて立式してみるように指示をしました。

暫くして、どのようにして一般化したら良いのか分からないというので、形が予測できるように複数の図を書き、理解できるか確認しながら最後まで説明をしました。


問題の難易度が上がってくると、問題文を読んでも意味が分かりづらかったり、どのように解けばいいのか方向性が定まらないことがあります。

経験が少ない生徒は全く手が出ない場合が多いので、段階的に指示を出して少しずつ考えを進めていけるように指導しています。

大学入試で答案を作成するときには、このような作業を1人で出来るようにならなければならないのですが、そのためには地道に思考を繋げる練習をする必要があります。

間違っても、現実的ではない答案を覚えようなどとしてはいけません。


6月25日 7月、8月の予定表

7月の予定表と8月の予定表(仮)をTOPページにアップしました。8月の予定を(仮)としているのは変更する可能性があるからです。

8月の予定表を早めに渡しているのは、予定を立てるときに塾の授業がこれだけ入るということを知っておいていただきたいからです。

ご家庭の都合を塾に合わせていただく必要はありませんが、ご配慮をいただけると助かります。

スケジュール表を見ていただければ分かりますが、7月と8月の後半は個別指導の時間を多く取ることができます。

苦手な分野の補填や、夏休みの課題の質問などに活用をしてもらいたいと思います。

また、途中入塾してくる生徒は数学が苦手なことが多いのですが、集中的に指導が出来る期間は1年間の中でそれほど多くありません。

当塾は、やる気のある生徒をどうにかしたいという思いで運営しています。

個別指導で料金を設定するとお金の問題で来てもらえない場合があるので、個別指導は無料にして、やる気があれば質問が出来るというようにしています。

生徒本人に頑張りたいという意思があれば現時点の学力は問いませんので、途中入塾をお考えの方はご検討ください。


6月27日 多面指し

将棋の棋士が一度に複数を相手にすることを多面指しと言います。将棋のイベントでアマチュアの人を相手に指導目的で行われます。

素人だと目の前の盤面を考えるだけで精一杯ですが、プロだと状況を瞬時に見抜きどのように対応すればいいのかを判断できるので、同時に複数の人を相手にすることも可能です。

定期考査中に指導をしていると、複数の生徒から次々と質問をされて答えていくこともあるので、似たような状況だなと感じることがあります。

生徒のためにやっていることではあるのですが、聞かれて即座に答える必要があるので、指導をしている側の能力も上がると思います。

定期考査は生徒だけでなく、指導者の学力も伸ばせる期間だと思います。


6月29日 考査後の勉強

昨日で定期考査が終わった学校もあれば、来週が定期考査の学校もあります。

当塾には色々な学校の生徒が通っているので、このような期間は考査前の生徒はテスト勉強、考査が終わった生徒は復習をするようにしています。

定期考査の前は勉強をしても定期考査の後は勉強をしない生徒の方が多いと思いますが、考査の後に勉強をすることが大切です。

考査後に学校ではテスト直しをしなさいと言われると思います。

このときに、間違っていた問題はどこがダメだったのかを確認して解き直すと思いますが、その後、出来れば類題で練習をするべきです。

考査中に身につけたことも時間が経てば忘れてしまったり出来なくなってしまいますが、直ぐに復習をすることで内容が定着して実力がつきます。

特に数学であれば重視してもらいたいのは、始めに出題されているであろう基礎的な計算問題です。基礎的な部分は、問題の中に何度も出てくることになるので、完璧にしておかないと全体の理解に関わります。

こうしたことは分かっていても実行するのが難しいので、それを手助けするのが塾の役目でもあると思っています。

考査の点数そのものよりも、考査に対してどのように取り組むのかが大切です。


6月30日 やれることをやるしかない

6月は今日で最後になります。

6月前半は事故に遭うなど良い月では無かったのですが、それ以外にも上手くいかないと感じることが色々とありました。

上手くいかないときには
「思い切って今までとは違う考えで行動してみる」
「焦らずに今までやってきたことを継続して行う」
というように、全く逆の行動の仕方があるように思います。

これはどちらが正解ということではなく、いずれの行動を取るにしても、大切なのは自分で決めてそれを信じて行動することだと思います。

上手くいかないときこそ中途半端にならないように、何をやるべきなのかをしっかりと見極めたいものです。



松山数学塾
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