日記・予定表


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2020 8月


8月1日 急がば回れ

当塾の授業では基礎的な内容から教えますし、問題によっては計算の仕方まで細かく指示をして、実際にやってみせます。

これは、各分野の内容を通じて大学入試に必要な考え方や計算方法を身につけるためで、非常に重要だと考えています。

しかし、基礎的な内容や計算方法の指示は、面倒臭く感じる生徒もいるようで、ノートを見ていると省略していることがあります。

長年指導をしていて、説明した通りに実行しない生徒は、問題のレベルを上げると手が動かなくなったり、計算ミスを頻発することが多いです。

着実に力をつけるためには、目の前の問題の答えを出すことだけにこだわらず、取り組み方にこだわることが大切です。

そういうところから、しっかりと指導をする夏にしたいと思います。


令和2年8月1日現在の進度状況

1年生   数学A・・・「場合の数」修了,「確率」基本性質まで修了
2年生   数学B・・・「平面ベクトル」修了,「空間ベクトル」直線と平面の交点まで修了
3年生B  「標準問題」・・・150問まで解説済,現在は総合演習
3年生V  全分野修了,現在は総合演習


8月6日 模試の解き直し

今年度の松山市内の高等学校は、今週末に1学期の終業式があるところが多いようです。

生徒の疲労がこれからどうなるのか、また自学習の時間が少なくなることが想定されるので、そうした点は少々不安ではあります。

終業式の時期がずれたので8月に入ってから学校の成績や模試の結果を返却されているようで、最近、複数の生徒から模試の結果や解き直しについて質問がありました。

そこで生徒に話したことを、書いておこうと思います。

まず、模試の判定ですが、気にすることはありません。

現時点の結果がそのまま大学入試の結果になるわけではありませんし、模試の判定は統計データであって、全員に当てはまるものではありません。

模試は結果に一喜一憂するのではなく、何が出来て、何が出来ていなかったのか内容を確認するようにしましょう。

そこで、模試の解き直しをするのは良いのですが、漠然と解けなかった問題の解答を見直すだけでは効果がありません。

模試の解き直しをするときに気にしてもらいたいのは次の4点です。

1 忘れていた公式は無かったか、計算処理は正確に出来ていたか
2 頻出問題を解くときの手法が身についていたか
3 問題に用いられている数学的な考え方が理解出来ていたか
4 問題固有の内容で理解出来ないことがあったか

生徒は4に気を取られることが多いのですが、模試の解き直しをするときは1〜3の方が大切で、何故解けなかったのかを分析して復習をすることで学力が伸びていきます。

これから受験が近づくにつれて、焦ってしまって、基礎的な復習をなおざりにする生徒が増えてきます。

そうならないように、どのような状況でも行動基準を変えない姿勢を身につけましょう。


8月14日 高校生、三日会わざれば刮目して見よ

8月前半の授業が終わりました。

直近1週間は毎日のように塾があったので、生徒も疲れがたまっていると思います。

学校が始まるまでに後2回授業があるので、お盆で少し休んで、良い形で2学期が迎えられるように頑張ってもらいたいです。


高校生を指導していると2、3か月の間に別人のように成長することがあるのですが、最近そのように感じる生徒が数名います。

これまでにこうした経験が何度もあるので、ある瞬間を切り取って、生徒の能力や将来性を断定してはいけないと思っています。

当塾が入塾時の学力を問わないのは、やる気がある生徒は、このように伸びる可能性を秘めているからです。

こうした瞬間に立ち会えることは、指導者として本当に嬉しいと感じます。


8月17日 新しい分野

今日から8月後半の授業が始まりました。

最近、高校1年生は数学Tの「三角比」、高校2年生は数学Uの「微分法」の分野に入りました。

どの分野の授業もそうなのですが、新しい内容を教えるときはかなり気を使います。

新しい概念や考え方は勘違いが発生しやすいため、正確に伝わっているのかを確認しながら授業を進めることになります。

この部分が正確に定着していないと、後々、あり得ないミスが発生しやすくなります。


また、新しい分野を学習するとき、生徒は何が重要で何が重要で無いかの判断がつかないので、指導する側が取捨選択をして伝えることになります。

例えば数学Tの「三角比」の分野では、問題集に三角比の不等式の問題が載っていますが、この分野で学習しても他の内容と関連が無いので、当塾では教えません。

ただし、数学Uの「三角関数」の分野では三角比の不等式は非常に重要なので、問題集に載っていないレベルまで演習します。

新しい分野を習って直ぐの段階では、問題集に載っている全ての問題が解けるようになることを目指すのではなく、まずは要点を掴み理解を深めた方が無理なく学習を進められます。

各分野の復習をするときも、そのような意識を持って行うと学習効果が高いと思います。


8月18日 共通テストの平均点は50点?

今日、ある生徒から

「センター試験は平均点が60点になるように作られていたけれど、共通テストは平均点が50点になるように作られるんで、問題が難しくなるんですよね?」

と聞かれました。

その生徒以外にも同じことを言っている生徒がいたので調べてみると、大学入試センターが発表している情報(令和2年度の共通テストに関するFAQ)には

目標平均点については、センター試験の状況等も踏まえて検討しているところですが、問題の内容に関わる情報の一つとなりますので、公表は予定していません。

と掲載されていました。

では、どうして共通テストは平均点が50点になるように作られるという情報が拡散しているのかですが、私の推測では学習塾業界の営業の結果ではないかと思います。

共通テストについて検索をすると、ヒットするのはほとんどが学習塾や予備校のホームページで「共通テストはセンター試験よりも難しくなるから対策が必要だ」というような言葉が目につきます。

その根拠としているのが、共通テストの試行調査で数学TAの平均点が50点となるように問題を作成したからだというものです。

試行調査は調査なので、それをもって本試験の調整をするはずで、難易度がどうなるかというのはなんとも言えません。

それに、今までのセンター試験で数学TAの目標平均点を60点として作成していたとしても、±10点程度のブレはそこそこ発生していました。

このことからも難易度を予測することは出来ませんし、予測する意味もありません。

そもそも、試験が難しい場合は頑張って、簡単な場合は頑張らなくても良いということでもないでしょう。

今年のように試験の傾向が変わる時には、様々な情報が出てくると思います。

受験生は出所の分からない断片的な情報によって踊らされることなく、地に足をつけた勉強をしていきましょう。


8月19日 初見殺し

大学入試の問題の中には、初めて経験するときには絶対に解けないけれど、仕組みを知っている2回目以降は簡単に解ける、初見殺しというものがあります。

今日の演習で初見殺しの問題を取り扱ったのですが、やはり、全員ほぼ白紙で解けていませんでした。

このような問題の説明をするときは、そういったタイプの問題だということを伝えるようにしています。

というのは、こうした問題を経験すると今後演習をするときに、解き方を知らないと解けないと思いこんでしまうことがあるからです。


大学入試の問題は大きく分けて「初見タイプ」と「頻出タイプ」があります。

「初見タイプ」は類題が無いような問題で、自分で一から論理を組み立てて解答を作成する必要があります。普通は初めて見たとしても考えれば解けるように作られています。

「頻出タイプ」は、参考書や問題集に類題が載っていて、言い回しや数値が変わっているだけの問題で、計算力や正確な処理を問われることが多いです。

初見殺しの問題は「頻出タイプ」に分類されますが、一般的な参考書には載っていないことがあるので、大学入試対策として経験をしておく必要があります。

初見殺しの問題は解法を覚える必要がありますが、「頻出タイプ」の問題は全て解法を覚えなくてはいけないわけではなく、基礎の理解から論理を構築して問題が解けるようになることが理想です。

そのような考え方が根底にあるので、どうしても覚えなくはいけないときにだけ、覚えましょう、と指導をしています。


8月20日 一段落

松山市内の高校は、昨日今日から新学期が始まる学校がほとんどのようです。

生徒の様子を見ていると、休み明けの学校はやはり疲れるようなので、少しずつ生活のリズムを取り戻してもらいたいと思います。

学校が始まったので、塾の授業は少し落ち着いて平常状態に戻ります。

塾には夏休みも冬休みもありませんが、平常時の日中は少し多めに自分の時間が持てるのがいいところです。

7月と8月の忙しかった間に、読みたい本や解きたい数学の問題が溜まっているので、これから消化しようと思います。


8月22日 運動会の準備

最近、数人の生徒から

「運動会の準備があるので、○○日の塾は行けそうにないんですけど・・・」

という話をされて、心から良かったなあと感じました。

塾の授業を何回か飛ばしてしまったとしても、彼らがそれを今やるべきことだと判断したのであれば全然構いません。

今、自分はどのように行動することが重要なのかを考えることが大切で、運動会に全力で取り組める生徒は、その後の勉強も全力で取り組めるかもしれません。


8月23日 直ぐには分からない差

高校1年生は現在、数学T「三角比」の授業をしています。

今日の授業では、0°〜180°における有名角の三角比の値を取り扱いました。

この内容なのですが、指導者によっては「表の値を全て覚えなさい」という乱暴な指導をすることがあります。

三角比の分野では頻繁に出てくる値なので、練習をする中で自然と覚えてしまうことはあるでしょうが、意味も分からず取りあえず覚えればよいというものではありません。

危険なのは、ただ覚えただけでも、意味を理解して求められるようになったとしても、小テストや定期考査など直近の成績では差が現れないということです。

しかし、時間が経ったときの定着度や、総合的な問題を解くときの理解度という形で、後に大きな差が現れてきます。

身につくまでに多少時間が掛かったとしても、本物の力がつくような勉強をしてもらいたいと思っています。


8月25日 9月の予定表

9月の予定表をTOPページにアップしました。

今年度はこれまで学校行事が中止になることが多かったですが、松山市内のほとんどの高校で運動会を実施出来るようで何よりです。

大学進学を考えている生徒が高校へ行く主たる目的は勉強かもしれませんが、勉強だけしていれば良いとは思いません。

学校生活での様々な経験から総合的な成長をすることが大切で、そうした成長が大学受験やその後の人生に影響を与えるように思います。

運動が苦手だったり、大勢で何かをするのが苦手という人もいると思いますが、自分に出来る範囲で運動会を目一杯楽しんでもらいたいと思います。


8月26日 行動原理

先日、途中入塾の申し込みがあり面談をしました。

そのときに「今まで分からないことがあったら、どうしていたの?」と尋ねると

「分からないままにしていました」と、正直な答えが返ってきました。

これだけで判断は出来ないですが、こうして正直に話してくれる生徒は伸びる素養があるように感じます。


宿題をしていないときにごまかそうとしたり、やっているかのように嘘をつく生徒は学力が伸び辛い傾向にあります。

それは単に宿題をやっていないからというだけではなく、怒られたくないという気持ちが行動原理になっていて、自分の行動を他者に合わせていることが問題です。

逆に、宿題をしていないときに、こういう理由でやっていませんとハッキリ言える生徒は、学力が伸びやすいように思います。

このような生徒は、他者に評価されることを重視しているのではなく、行動の責任を自分で取ろうという姿勢が感じられます。

学力がつくかどうかは、最終的に一人でいるときの行動をどのようにコントロールするのかというところに行き着きます。

学力を伸ばすためには、自分の行動を他者に依存するのではなく、自分の意志で決めていくことが大切です。


8月27日 質問されると嬉しいです

先日、運動会の準備や体調不良で授業に出られる生徒が1人だけという講座がありました。

この状況では授業を進められないので復習をすることにしたのですが、学校の課題で分からないところを質問したいということで、その解説をすることになりました。

質問内容は難関大学の入試問題で、難易度は標準程度でしたが形式が少し特徴的だったので慣れていない生徒は手こずるだろうな、というものでした。

ある程度学力のついている生徒が、そのような問題に挑戦するのはとても有意義だと思います。

ただ、一人で問題を解いていると解答を見てもどうしても理解が出来ないこともあります。

今回は授業中に質問に対応しましたが、当塾では、塾生は無料で個別指導を受けることが出来るので、そちらも是非利用してもらいたいです。

質問は塾で扱っているテキスト以外でも大丈夫で、苦手な分野の質問でも、個人的に挑戦して分からない問題でも構いません。

当塾は、数学が苦手で何とかしたいという生徒も、実力を更に伸ばしたいという生徒も、やる気があれば対応します。

頑張っている生徒に質問をされるのは嬉しいので、塾に通っている生徒は、最大限塾を利用して力をつけてもらいたいです。


8月29日 首相辞任

昨日、安倍首相が辞任することを発表されました。

会見前に速報が流れた時は、マスコミの誤報だろうと思ったくらい信じられませんでした。

というのは、現在の世界情勢を見渡した時に日本の安全保障を任せられるのは安倍首相以外には考えられないからです。

これまでの政策や政権運営などに賛否はあったとしても、株価を回復させて、世界での日本の存在感を高めた点は素晴らしかったと思います。

後任が誰になるかは分かりませんが、まずは安全保障を現実的な考えに即して実行できる方が選ばれて欲しいです。

また、これは首相だけの問題ではありませんが、国の根幹となる教育の有り方をしっかりと考えられる政治が行われることを願っています。


8月30日 途中入塾について

最近、途中入塾のお問い合わせを数件いただいたので、途中入塾をされた場合の指導について書いておきます。

まず、確認しておいていただきたいのは、当塾は学校の進度に合わせて授業を行いませんし、学校の定期考査や模試の対策などを行うことはありません。

大学入試本番にのみ照準を当てて指導をしていきます。

途中入塾の場合、学校で学習済みの範囲を確認して、集団授業に合流できるように個別指導で進度調整を行い合流していただくことになります。

これにより、学校とは別の勉強の軸を作ります。

何故このような軸を作るかというと、ほとんどの公立高校の授業のペースでは遅すぎて大学受験に間に合わないからです。

また、学校では学期の切れ目などにより、学習するべき内容を飛ばされたり、教科書を読み飛ばして修了したことにされる場合があります。

計画的に指導をされている先生はそのようなことは無いでしょうが、今年のように新型コロナウィルスなど、現場の先生の力ではどうしようもないことも起こりえます。

大学受験を本気で考えるのであれば、学校の都合に左右されない勉強の軸を作ることが必要です。


ここから先は人によって異なるのですが、数学が分からない状態で途中入塾をされる場合、勉強の軸を作るのと並行して、個別指導で苦手分野の補填を行っていきます。

基礎的な知識や本質的な考え方が抜けている場合、新しいことを学んでも細かいところで詰まってしまうため、様子を見ながら復習をします。

復習は一気にやってしまいたいのですが、他教科とのバランスもありますし、生徒の容量もあるので、現実的には少しずつ進めていくことになります。

これまでの経験上、高校1年生の2時期に途中入塾した場合、きちんと努力をする生徒で軌道に乗るまでに3〜6か月位はかかります。



最後に、誤解のないように書いておきますが、学校の定期考査や模試の対策はしませんが、生徒が自分で勉強をしていて分からないところの質問には応じます。

定期考査の予想問題を作って繰り返し練習させれば点数を上げることは簡単ですが、そのような指導はしないということです。

このような塾なので、直ぐに目に見える結果が欲しいという方は向いていないと思います。

直ぐに点数は上がらなくても、分かっていない所を一つずつ仕上げて、最終的に大学入試に対応する力をつけたいと思っている人には向いていると思います。



松山数学塾
住所 愛媛県松山市小坂3丁目4−32 ホワイト岡田ビル1F
TEL 089-948-8908