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2020 10月


10月1日 現在の進度状況

10月になりました。

毎年8月が終わった後は、とても早く時間が進むように感じます。

9月は本当に1か月あったのかなと思うほど早く終わってしまいました。

人によって時間に対する感覚は異なると思うのですが、高校3年生は今、驚くほど早く日々が過ぎていっているのではないでしょうか。

これから先、受験が近づくと体感時間は更に加速していきます。

そういう時期だからこそ焦らずに、1日1日やるべきことを実行して過ごしてもらいたいと思います。


令和2年10月1日現在の進度状況

1年生   数学T・・・「三角比」修了
       残り・・・数学T「データの分析」,数学A「整数の性質」
2年生   数学U・・・「積分法」修了
       残り・・・数学B「数列」
3年生B  「演習問題」・・・100問まで解説済
3年生V  「演習問題」・・・76問まで解説済


10月3日 定期考査は参考記録

現在、松山市内のほとんどの高校は定期考査期間中です。

当塾では定期考査が返却されたら全科目持ってくるように言っていますが、定期考査の得点や順位はどうでもいいと思っています。

定期考査の答案で確認しているのは基礎的な内容が身についているのかという点で、得点を見て学力がついているのかを判断しているわけではありません。

個人的に、学校の数学の試験は学力を正確に測れない場合が多いと思っています。

以下が、そのように考える理由です。

・ 時間に対して問題量が適切ではない場合がある。
定期考査の試験時間は学校によって異なりますが、試験範囲から満遍なく出題しようとして取捨選択が出来ておらず 時間内に解けない分量の問題が出題される場合があります。

こうした試験では解き方を覚えて反射的に解けるようにしている生徒は高得点が取れますが、その場で考えるタイプの生徒は点数が取れません。

後者のような生徒は、実力が点数に反映されないことが多いです。


・ 問題の選定が不適切な場合がある。
本来、定期考査は単位認定をするためのものですが、高校では相対評価で成績をつけるため、生徒間で実力差が反映される試験にする必要があります。

100点満点のテストだと60〜70点は単位認定のための基礎的な内容で、残りの30〜40点で段階的に差がつく内容の出題をするべきだと思います。

実際に基礎的な内容を60〜70点分出題しても、全員が満点を取れることはあり得ないので、その部分でも十分差がつきます。

良くないと感じる出題例として、基礎的な内容の配点が少ない(30点程度)、基礎的な内容の問題に妙な工夫を凝らしている(計算が複雑すぎる)、誰にも解けない問題を出題する(差がつかない)などがあります。


・ 授業の進度が講座によって異なる場合がある。
定期考査では授業で学んだ内容が出題されますが、指導者によって授業進度が異なる場合があります。

定期考査の1週間前に試験範囲までの授業を終えているクラスと、試験の前日まで授業をしているクラスでは、内容の定着度が全く異なるので不公平な試験となります。

また、酷い時には、試験範囲までの授業を終えられないため、最後の1時間で教科書を読んで習ったことにする場合もあります。


・ 生徒によって得られる情報に違いが出る場合がある。
大学入試や模試と違って、定期考査は教える人と試験を作成する人が同じです。

そのため、どのような問題が出題されるのか事前に情報が洩れる可能性があります。

情報が漏れても全員に伝わっていればいいのですが、自分の講座の平均点を上げたいと思うような先生もいるので、生徒によって得られる情報に違いが出る可能性があります。

相対評価で成績をつける試験である以上、学校側が提供する情報は均一にするべきだと思います。


以上のようなことがあるので、定期考査の点数や順位などは参考記録程度にしかなりません。

目先の結果よりも、どのように取り組んだのか、定期考査を通じて実力はついたのか、そのような点を気にしてもらいたいと思います。


10月4日 文部科学省検定不合格教科書

最近、中学社会歴史分野の「国史」の教科書を読んでいました。

とは言っても、文部科学省検定には合格していない教科書なんですけど。




日本の歴史に関してこれほど中立的に、また誠実に書かれた教科書は他に無いと思います。

ただ、歴史的事実を詳細に載せているため、中学生が高校受験の勉強に直接用いるには向いてないかもしれません。

受験勉強に用いるよりは、歴史に興味が持てない中学生、高校生が読むための本のように思います。

もちろん、大学生、社会人が読んでも非常に興味深く読めると思います。


私は学生のときに歴史の勉強が嫌いでした。

それは物事の背景や流れが教科書を読んでも理解出来ないため、試験をパスするために意味も分からず年号や人名を覚えるだけの教科だと思っていたからです。

この教科書には「○○があった」という無機質な書き方ではなく、何故そのようなことが起きたのか歴史の流れが書いてあります。

もし、私が学生時代にこの本を読んでいたら、真剣に歴史の勉強をしようと思えていたかもしれません。

また、この教科書では第2次世界大戦と以降の日本の歴史について詳細に書かれていて、第2次世界大戦の項は日本人ならば読んでいて胸が苦しくなると思います。

受験勉強とは関係が無くても、若者は是非その時代の学習をして、自分たちがどのような歴史的背景を持って生きているのかを知るべきだと思います。


10月6日 凡事徹底

youtubeを見ていると達川光男さんが、ソフトバンクの甲斐選手が成功したのは「凡事徹底」に尽きると言っていました。

聞きなれない言葉だったので調べてみると「凡事徹底」とは「当たり前のことを手を抜かずに行うこと」という意味だそうです。

甲斐選手は、育成契約から日本代表に選ばれるまでになった努力の人として知られていますが、どのように努力していたのかを語っていました。

・ 集合時間に遅れたことが無い。
・ 朝6時の朝食に身だしなみを整えて来る。
・ 基礎練習の反復でも全力で取り組む。
・ 練習中に常に自分で考えようとする。
・ 予習、実践、復習を欠かさず行う。
・ 失敗を他人のせいにしない。
・ 他人に感謝して行動する。

プロ野球選手は上記のようなことを当たり前のようにやっているように思いますが、こういう点が評価されているということは継続的に徹底してやれている人はそれほど多くないのでしょう。

プロ野球選手に限らないことですが、日々の行動1つ1つを手を抜かずに行うということは簡単なことではありません。

勉強の成績を上げるためには、勉強だけをどうにかしようとするのではなく、普段の行動を見直すことが近道になるのではないでしょうか。


10月8日 共通テストまで99日

共通テストまで残り日数が100日を切りました。

高校3年生はこれから受験に向けて緊張感が高まっていくと思います。

今年度はセンター試験から共通テストに変わる初めての年であることに加えて、新型コロナウィルスの対応で例年とは試験の日程やシステムが少々異なります。

もしかしたら、これからも例年とは違うことが様々な点で出てくるかもしれません。

自分が受験生のときにこんな事が起こるなんて不運だと思う人もいるかもしれませんが、受験は元々大なり小なり運に左右されるものです。

そもそも人生全般において全て自分の思った通り、予定通りに行くなんてことはありません。

自分の力でどうにもならないことは考えても仕方が無いので、自分の力が及ぶ所に全力を尽くすことが大切だと思います。


10月10日 素質があるのに出来ない理由

先日、数学に苦手意識があると言って入塾してきた生徒と話をしていた時のことです。

勉強に取り組む姿勢を見ていて

「おそらく中学生のとき、数学が好きで得意だったんじゃない?」

と尋ねると

「めっちゃ好きでした。」

と返ってきました。


私も同様の経験があるのですが、中学生のときに数学が得意でも、高校に入ってから暫くすると全然出来なくなるケースがあります。

この原因は様々なことがあるのですが、今回の生徒は復習の量が足りていないように感じました。

高校の数学は分量が多く、中学3年間で習うのと同じ位の分量を高校1年生の半年位で学習します。

中学の数学は分量がそれほど多くないため、生徒によってはあまり復習をしなくても内容が定着します。

しかし、数学の素質があるような生徒でも、高校では意識的に復習をしないと定着しません。

本当は各自で復習をしてもらいたいのですが、放っておくと全然復習をしない生徒もいるので、意識付けをするためにも当塾では復習の時間を設けています。


10月11日 誕生日

今日は息子の4歳の誕生日でした。

今までは大きなLEGOを使っていたのですが、通常の小さいLEGOが欲しいというのでプレゼントしました。

もの凄く喜んではいたものの、上手く組み立てることが出来ないので泣きながらLEGOをやっていました。

暫く様子を見ていると、上手く出来ないと泣き叫んではいるものの、癇癪を起こしてグチャクチャにしたり、物を投げたりはしていませんでした。

そういった点を褒めると嬉しそうな表情をして、その後、また泣きながら何かを作っていました。

中学生、高校生になり上手く出来ないことがあると、涙を出して泣かなくても、心の中には悔しい気持ちが溜まっていきます。

そういうときに、投げやりになったり、直ぐに諦めたりせず、根気よく頑張れる人に育ってくれると良いなと思います。


10月13日 教える側の心技体

当塾では全学年を私1人で教えているので短期間に同じ内容の授業を1、2回しか行わないのですが、定期考査などで塾に来れない生徒がいたため、今週は同じ内容の授業を3回行うことになりました。

同じ授業を何度も行うと余裕が出てくるので、その分生徒の状況を把握しやすくなるというメリットがあります。

その反面、人間は短期間に同じことを繰り返すと惰性や飽きが発生しがちです。

指導者にとっては同じ内容の授業でも、それぞれの生徒にとっては初めての授業なので、3回目の授業でも1回目の授業と同じモチベーションで行うように心がけています。

こうした感覚は、学校で働いているときに教員配置の都合で1年間同じ授業を4回行うこともあって鍛えられました。

良い授業をするためには、学力や伝える技術だけではなく、精神的な部分も非常に大きな要素を占めているように思います。


10月14日 データの意味を考える

当塾では、数学T「データの分析」の授業で偏差値の求め方と意味を教えます。

ちなみに、偏差値の求め方は教科書には載っていませんし、大学入試でも出題されません。

それでも、高校1年生はこれから偏差値を目にする機会が多くなるので、それが一体何なのかを知っておくべきだと思います。

偏差値に限らず、様々なデータや数値が一体どのようにして出てきたものなのか、どういった性質を持っているのかを理解することは大切です。

今年度の新型コロナウィルスに関して、データの一部を切り取って不安にさせる刷り込みがマスコミによって行われてきた結果、現在のようになっていると感じます。

これから更に科学技術が進歩すると、AIが答えを教えてくれる時代になるかもしれません。

しかし、過程が抜け落ちたまま結果のみを用いることは何か落とし穴があるような気がします。

時代がそういう方向に進むからこそ、自分で考えることが重要になるように思います。


10月15日 共通テストの出願者数

今日のニュースで、来年1月の共通テストの出願者数が発表されていました。

厳密には最終日の消印分はカウントされていませんが、大きく増加することは無いでしょう。


以下が出願者数になります。( )は昨年度のセンター試験の人数。

出願総数   514,651人 (530,917人)

高等学校経由 440,555人 (441,020人)

個人直接出願   74,096人 (89,897人)

※ 現役生の内、高校在籍者は高等学校経由となります。


特筆するべきは個人直接出願の減少率で、約1万5千人(18%)程度減っています。

ざっくりとした見方をすると、浪人生で国公立大学を受験する可能性のある人がこれだけ減ったことになります。

今年度の大学受験は、新型コロナウィルスの影響で大学に通えていない大学生で再受験をする人が多いのではないかという予測もありましたが、出願状況を見ているとそうでもないようです。

センター試験から共通テストに変わることをリスクと考えたなど様々な要因はあると思いますが、現役生にとっては良いデータのように思います。

浪人生の動向と新型コロナウィルスで都市部を避けようという心理があるのかが気になっていましたが、あまり影響はないかもしれません。

今後も、こうした数字を逐一チェックしていきたいと思います。


10月16日 共通テストの出願者数の補足

昨日の日記で書いていませんでしたが、来年1月の共通テストは、新型コロナウィルスによる学習の遅れを考慮して2週間遅れで第2日程が実施されることになっています。

共通テストを2週間遅れで実施しても、国公立大学の2次試験や私立大学の試験日程はそのままなので受験する人はあまり多くないだろうと思っていましたが、出願総数514,651人に対して第2日程を希望しているのは789人(全体の0.15%)となりました。

受験する人が少ないとは予想していましたが、これだけの人数のために会場や試験監督者を準備したり、問題を作成するコストなどを考えると、不要だったと言わざるを得ません。

センター試験から共通テストに移行するときに英語民間試験や記述式問題の導入見送りがありましたが、体裁ばかりを気にして現実的な運営を考えられていないことが今回のことでも露呈したように思います。

組織を運営するときは、規模の大小と期間の長短によって取りうる施策が変わってきます。

私のような個人塾に出来ることと、1000人単位の生徒がいる学校に出来ること、全国の受験生を対象に出来ることは全て異なります。

それぞれの組織が、対象者に対して責任ある行動を取ることが必要だと思います。


10月17日 解答の根拠

高校の数学と中学校までの数学との大きな違いは、解答に根拠を求められることです。

中学校までも文章題や図形の証明などで説明や根拠を書くことはあるのですが、高校ではその部分がより重要視されます。

大学入試では答えが合っていても根拠が書けていなければ減点されたり、得点が与えられないこともあり、それは学校の定期考査でも同様です。

先日の定期考査でも「根拠が無い」と書かれて、減点をされている生徒の答案が見受けられました。

しかし、答案をよく見てみると、根拠が書けていないものもあれば、根拠が書けているのに「根拠が無い」と書かれているものもありました。

実際に根拠が書けていない答案に関しては、一見正解にしてしまいそうな微妙な表現だったので、丁寧に採点をされていると感じました。

一方、根拠が書けているのに「根拠が無い」と書かれていた答案は、教科書に載っていない解法だったため根拠が無いように見えたのだと思います。

学校の先生の中には、自分の教えた解法以外で解かれるのを嫌がる先生もいて、教えた解法でなければ全て0点にするというような人もいます。

このように学校の定期考査の採点は先生のレベルや主観によって左右されるので、全て鵜呑みにしない方が良いです。

自分の解答に不備があるかどうかは高校生には分かりづらいので、周りに信頼できる先生がいるのなら、定期的に答案をチェックしてもらうと良いと思います。


10月18日 好きだから頑張れる

今日は個別指導と授業を合わせて9時間連続で指導をしていたので少し疲れました。

実際は授業前後にも準備があるので数学に関わっている時間はもっと長くなりますが、好きなことなので少し疲れる位で済んでいるのだと思います。

楽しいことや好きなことをやっているときは時間が経つのも早いですし、疲れも感じにくいものです。

私の8月の労働時間は計算すると毎年過労死ラインを余裕で超えているのですが、好きなことをやっているからなのか全然元気です。

私の経験上、嫌なことをしているときは精神的な疲れだけでなく肉体的な疲れもより大きく感じます。

仕事をしていて鬱病になるのは、労働時間よりも自分にとって嫌なことをやり続けていることが原因ではないかと思います。

嫌なことをやっていると疲れやすいというのは勉強も同じで、数学の勉強を嫌々やっていると、気持ちも滅入って辛くなってきます。

ですから、当塾の役割は生徒が数学の勉強を嫌にならないようにすることが最も大きなものだと思います。

既に数学が嫌になってしまっている人も、嫌ではない位になってもらって、最終的には好きになってもらえるように関わっていきたいです。


10月20日 速度

最近、数名の生徒が途中入塾してきました。

仕方の無いことなのですが、新たに生徒が入ると授業のペースが少し遅くなります。

これは内容の理解度もあるのですが、以前から通っている生徒と比べると「書く速度」と「計算の速度」が遅い場合がほとんどだからです。

あまりにも差が大きい場合は別の講座を作ることなどを考えますが、大体は徐々に慣れて1か月程で通常のペースに戻ります。

速さだけを意識して雑になったり間違ってはいけませんが、ゆっくり確実にやっても間に合わなければ意味が有りません。

大学入試の日程は決まっているので、逆算してそれに間に合うように進めようとすると、最低限のスピードは必要になります。

また、試験には時間設定があるので、時間内に問題が解けるようにならなければなりません。

生徒を指導していると、勉強が出来る生徒と出来ない生徒では、様々な面での速度差が大きいように感じます。

「計算の速度」は数学の内容的な練習が必要になりますが、「書く速度」は意識次第で随分と変わるので、まずはそこから変えていく必要があります。

「書く速さ」「計算の速さ」「取り掛かるまでの速さ」など、社会に出てからも色々な事を素早く出来ることは有利に働きます。

このようなところから意識を変えてもらいたいと思って指導しています。


10月21日 残り時間で何をやるか

高校3年生の生徒は共通テストまで残り3ヵ月を切り、焦りが出てくる頃かもしれません。

中学校では高校受験までに全ての科目を仕上げることが出来る生徒が少なからずいますが、高校では大学受験までに全教科を高いレベルで仕上げられる生徒はあまりいません。

ほとんどの生徒は、得手不得手があるのが普通です。

受験まで時間が多くあり最終地点が見えていない段階では、どのような事でも努力してみることが大切です。

しかし、残り時間が少なくなってきたら、現在の自分の状況から何をやることが有益なのかを考えなくてはなりません。

残り時間を考えて仕上げることが不可能だと感じることがあったとすれば、何かを切り捨てることも考えなくてはなりません。

人には個人差があるので、何でも努力をすれば同じように結果が出るということはなく、努力をして結果の出やすいことと出にくいことがあります。

苦しいと感じることもあるでしょうが、理想論ではなく、現実的な判断を出来るようになってもらいたいと思います。


10月22日 その手があったか!

ニュースを見ていると、2025年度から共通テストの科目を再編するというものがありました。

高等学校では2022年度に現行の教育課程から新課程に移行します。

学年で言うと現在中学校2年生の生徒からです。

2025年度は新課程として初めての入試となるので出題範囲や傾向などは変化すると思われていましたが、科目の再編というのは大きな変更です。

色々と言いたいことはあるのですが、やはり気になるのは数学がどうなるのかです。

というのも、現行課程から新課程に変わることで最も懸念されていた点は「ベクトル」の取り扱いです。

「ベクトル」は他の分野と様々な点で関係性が深い非常に重要な分野です。


現行課程では

文系は「数学T」「数学A」「数学U」「数学B」
理系は「数学T」「数学A」「数学U」「数学B」「数学V」

となっており「ベクトル」は「数学B」で学習するため、文系理系ともに学びます。

新課程では「数学B」から「ベクトル」を外して、「数学V」を「数学V」と「数学C」に分離した上で「ベクトル」を「数学C」に移すことが既定路線となっていました。

このことから文系の生徒は「数学C」を履修せず「ベクトル」の分野が入試範囲から消えてしまう・・・と思われていたのですが、その手があったか!という情報が入ってきました。


共通テストの科目再編の項目を見てみると

「数学UB」→「数学UBC」

となっています!

これは文系も「数学C」を履修して「ベクトル」を受験範囲に入れるということです。

「数学UBC」の試験は「数学B」「数学C」から出題する問題を選択制とすれば、現行課程と同じ状況で出題が出来ることになります。

初めからそのようにする気であったのならば「ベクトル」を「数学B」から外すことに関して、それほど批判は出なかったように思います。

初めからそうする気であったのか、「ベクトル」を文系の受験範囲から外すことの批判が大きかったためにこのような案が出てきたのかは分かりませんが、非常に素晴らしい案だと思います。

「確率分布と統計的な推測」を押している人が、これに関してどのように反応してくるのかが見物ですが、数学を教えている者としては光明が差したような気分です。


10月25日 11月の予定表

11月の予定表をTOPページにアップしました。

11月から高校3年生「数学TAUB」の講座はマーク演習を行います。

高校3年生「数学V」の講座は11月末まで記述の演習をして、12月からマーク演習を行う予定です。

大学入試の記述試験で数学を使う場合、身につけておかなければならないことが非常に多く、「数学V」の講座は7月から演習を始めて現時点で100問程解説をしましたが、まだまだやりたいことがあります。


高校2年生は11月末で数学UBが終了して、12月から理系と文系(数学Vが必要か不要か)に講座を分けます。

今年度は11月後半から12月前半にかけて修学旅行を実施する学校があるようなので日程を考えて微調整をする予定です。


高校1年生の講座は11月末で数学TAが終了して、12月から数学Uの授業に入ります。


当塾では、大学入試に向けて演習時間が確保できるように公立高校よりも速いペースで授業を進めています。

高校1、2年生で途中入塾をご希望される場合は、授業を受けていない内容に関しては個別指導などで対応しますのでご相談ください。


10月27日 進路指導の要

当塾は高校3年生の共通テスト後に学校のセカンドオピニオンのような形で受験校選定のお手伝いをしています。

そのときの指導の要となる蛍雪時代の11月増刊号が届きました。




何を根拠に進路指導をしているのか、出来る範囲で進路指導のページにも載せています。

長文になりますが、どのような考えで指導をしているのか知りたい方はお読みください。


当塾では定期的に面談をすることは有りませんが、必要だと感じる時期に面談を実施しています。

基本は生徒との面談となりますが、保護者の方も話を聞きたいという場合は時間を取りますのでご連絡下さい。


10月29日 福島原発

見てはいないのですが、東日本大震災時の福島原発事故を描いた映画「フクシマフィフティ」が良いと聞いたので、その原作「死の淵を見た男」を読みました。




原発に「賛成」「反対」というスタンスを取る本ではなく、事故当時に何があったのかを事実に基づいて、読みやすい文体で書いてあります。

当時のことを思い出すと気分を害する人がいるため、テレビで東日本大震災の映像が放送されることは少なくなってきました。

特に原発に関してはタブーのようで、何があったのかを語ることさえ禁じているように思えます。

その点は第2次世界大戦時の日本の状況を正確に語ることを暗に禁じている所と通じるように感じます。

私は学生のときに日本の歴史や国についてあまり興味が持てませんでした。

それは歴史は受験のために勉強をするもので、自分の人生と繋がっているという感覚が無かったからなのかもしれません。

しかし大人になるにつれて、日本人として生きていくためには歴史を勉強することが大切だと感じるようになりました。

東日本大震災はまだ歴史というほど昔の話ではありませんが、日本人として知っておかなければならない出来事の1つだと思います。

そのときに何があったのかを知るために、この本を是非読んでもらいたいです。


10月31日 本質は変わらない

先日、2025年度から共通テストの科目再編の数学に関して述べました。

数学以外はどうなのかということも少し書いておこうと思います。

数学以外の科目を見ていると、名称が変わったり科目がまとめられたりしていますが現行の課程とほぼ変わらないように思います。

理科は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」をまとめて「基礎科目」にするとありますが、恐らく4つの中から2つを選択して受験するというようになるので現行課程と変わりません。

一つ気になる点としては「情報」が教科として新たに加わるという報道です。

これまでのセンター試験でも「情報」の試験は存在していたように思ったので調べてみたところ、現行課程では『数学』の中の「数学A」の中に「情報関係基礎」として存在しているのですが、新課程では『情報』という受験教科を作るということだそうです。

報道では2022年から高校で『情報』が必修化されると書いていますが、既に現行課程でも『情報』は必修です。

細かい話になりますが、学校で履修する科目には必修のものと選択のものがあり、必修科目は高校を卒業するために単位が必要になる科目のことです。

現行課程では必修科目として、教科『情報』から科目「科目と情報」「情報の科学」のいずれかを選択しなければなりません。

新課程では、教科『情報』から科目「情報T」が必修科目になり「情報U」が選択科目となります。

報道を見ていると新課程では『情報』が必修になると言っていますが、これは科目の名称が「情報T」に変わるというだけです。

『情報』が必修になり試験が新設されると言われると全員が『情報』を受験しなくてはならないように感じますが、実際には現在と変わらず『情報』を受験科目とする大学のみ必要になるのではないかと思います。

現在の大学入試では、多くの大学で必要となる「数学UB」と同じ時間に試験があるため「情報関係基礎」を選択する生徒は少なく「数学UB」の代わりに「情報関係基礎」を用いて出願できる大学を受験する予定の生徒のみ受けている状況です。

ちなみに昨年のセンター試験では
数学UB   339,925人  平均点 49.03点
情報関係基礎    380人  平均点 68.34点
となっています。

私は指導をしたことがありませんが「情報」は勉強をすると点数を取りやすいらしく、学校で働いているときに、受験する大学が決まっていて数学があまり得意ではない生徒に対して「情報」の指導をされている先生がいらっしゃいました。

教科『情報』の新設は「情報関係基礎」と「数学UB」両方の受験を可能にするためという程度のものだと思います。

報道は発表された通りに書いていて解説が無いので、誤解を招く表現になっているように思います。

現在の中学2年生以下の生徒は大学入試が新課程になりますが、本質的な学力を求められるということは現行課程と変わりません。

その点を見失わずに、目の前の勉強を頑張って下さい。



松山数学塾
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