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2021 5月


5月2日 最重要分野

高校1年生の授業は今日から数学Tの「2次関数」に入りました。

ここが高校数学の最重要分野です。

これから学習する全ての関数の分野と関係するので、2次関数の理解が曖昧だと大学入試で数学は使えるようになりません。

逆を言えば、ここで関数とは何なのか、関数と方程式、関数と不等式がどのような関係があるのかをしっかりと理解しておけば、今後の高校数学の見通しが非常に良くなります。

気をつけてもらいたいのは、理屈はよく分からないけど何となく問題は解けるという状態で勉強を進めてしまうことです。

習って直ぐ完璧に出来る人はほとんどいないので、時間がかかっても何が分からないのかを確認しながら進めてもらいたいと思います。


5月4日 間違いの質

今日の授業ではいくつかの講座で問題演習を行い、生徒の答案を添削しました。

高校1年生の演習では、まだそれほど難しい問題を取り扱わないので、答案を見ると生徒がどこを間違えているのか一目で分かります。

高校数学を勉強し始めて1か月なので、基礎が身についていないために出来ていないことがほとんどです。

今はそれでも構わないので出来ないところを確認して、出来るように復習をしてもらいたいと思います。


高校3年生の演習(中高一貫校の2周目)では、難易度の高い問題を取り扱っています。

基礎的な内容は身についていて、入試の頻出問題は大体解けるようになっているので、何をしていいのか分からないような問題も演習に入れています。

このようなレベルになると生徒の答案も非常に難解になってきます。

答が間違っている場合、途中のどこかでミスをしていることは確実なのですが、それが計算ミスによるものなのか、論理性の不備によるものなのかを確認しなければなりません。

論理性の不備だった場合、どのように考えたことが間違いで、どうしないといけなかったのかを生徒に伝える必要があります。

あるレベル以上の勉強になってくると、ただ量をこなすだけではなく、細かく内容の検証を行い納得しながら進めていかなければなりません。

そういうことをやっているのですが、今日の授業では生徒の解答の不備を中々見つけることが出来ませんでした。

一目で分からないような間違いをするというのは、順調に成長している証なので嬉しいです。


5月5日 最短距離で進んでいます

現在、高校1年生は2次関数の授業を行っています。

生徒が始めに手こずりそうなところがスムーズにいったので、ドンドン進められそうだと思っていると、そんなに苦労しそうに無いところで苦戦して結局は例年通りの進度になりました。

同じ内容で同じような教え方をしていても、生徒の反応は異なっていて、どの部分で苦戦するのかは、授業をして実際に問題を解かせてみないと分かりません。

これくらいは分かるよねと進めたくなることもありますが、分かっていない場合はそこから後が全て分からなくなる危険性があります。

そういうことがあるので、当塾の授業は基礎的な内容を説明、確認する時間が長くなります。

難しい問題が解けないのは、難しいことが考えられないのではなく、基礎的な内容が理解出来ていないことがほとんどです。

途中では分からないかもしれませんが、基礎を何度も確認するというのは遠回りしているように見えても、実際には最短距離で進んでいます。


5月8日 「正確性」と「速さ」

大学入試に向けて勉強をするとき、最終的に大切なことは速度を上げることだと思います。

入試本番では試験時間があるので試験時間内に問題を解く練習をしないといけません。

また、普段勉強をするときに1問解くのに10分かかる人と5分かかる人では、勉強効率に2倍の差が出ます。

もっと言えば、文字を書く速さや勉強に取り組むまでにかかる時間など、全ての行動が速い人と遅い人では、身につくことに圧倒的な差が発生します。

速さや効率だけを考えて生きていくのはしんどいかもしれませんが、行動が遅い人は大学入試では上手くいかない可能性が高いので、意識してスピードを上げる必要があると思います。

このときに気をつけないといけないのは「速さ」だけを意識して「正確性」が伴っていないとダメだということです。

スピードは速いけれど全部間違っていれば、それは0点になってしまいます。

練習で意識して欲しいのは、いきなり速くしようとせずに、まずは「正確性」を高めていくことです。

正確に出来るようになってから、それを速く出来るように意識するのが良いと思います。

勉強が出来る人がドンドン能力を伸ばして行けるのは正確に物事を身につけることで、色々な事を速く出来るようになるからです。

勉強を1日何時間もやっているのに、成績が中々上がらないという人は「正確性」と「速度」を意識して取り組んでみてはどうでしょうか。


5月9日 当塾の想定しているレベル

高校3年生は、これから大学入試に向けて本格的な問題演習を行います。

当塾で全体を指導するときは「岡山大学〜神戸大学」を受験することを想定して行っています。

国公立大学の受験を考えた時に共通して身につけておきたい内容は、このレベルまでは共通しているからです。

これ以上の難易度の大学を受験する場合は、もう一段階上の演習を行う必要がありますが、それを全体で行うとオーバートレーニングになってしまうので個別に対応するようにしています。

大学入試で大切なのは、他人と比べることではなく、自分の到達点を出来る限り高くするように努力をすることだと思います。

そのために、塾としては生徒それぞれに合った内容を指導することが大切だと考えています。


5月11日 答案を書くときの心がけ

高校3年生の演習では、事前に問題を解いてきてもらって添削してから解説を行います。

大学入試の記述試験では、途中をごまかして何となく答が合っているというものに点数は与えられません。

また、ごまかしていなくても、自分では分かっていて途中を省力しているものにも点数が与えられません。

答案は書いてあるものが全てで、採点者は行間を読んで採点をしないというルールがあります。

答案を上手く書けない人に意識してもらいたいのは「問題を解く」ことよりも「相手に伝える」ということです。

その問題が解けない友達が見て理解出来るような書き方になっているかと考えながら、自分の答案を見返すと良いと思います。


5月12日 宿題についての考え方

当塾では、授業後に次の授業までにやって来てもらいたい問題を宿題として指示します。

宿題に対してどう考えて、どのように取り組むのかは、勉強を進めていく上でとても大切です。

宿題をやっていないと怒られるから、という理由で宿題をやっている人はいないでしょうか。

宿題は他者に見せるために行うのではなく、自分のために学習したことを定着させる目的で行わなければなりません。

極端な言い方をしますが、授業で学んだことが完璧に身についているのなら宿題をやらなくても構いません。

逆に、指示された宿題をやっても内容が身についていないのであれば、身につくまで追加の練習をするべきです。

勉強が出来るようになるためには、この習慣を身につけることが基本です。

当たり前のことのようで、これを実行出来る生徒は少数です。

毎日を完璧な状態で過ごすことは難しいのですが、まず今日1日はそのように取り組もうとすることが、出来ない人から出来る人に変わるきっかけになると思います。


5月13日 宿題と課題

昨日の日記で、宿題で出された内容が身についていないと感じれば、身につくまで追加で練習をするべきだと書きました。

そこで、少し補足をしておきたいと思います。

次の授業までにやって来る問題は「宿題」と「課題」に分類されます。

「宿題」「課題」という言葉の元々の意味とは異なるかもしれませんが、授業で学んだ内容を定着するために行うのが「宿題」で、授業で学んだ内容の理解を深めるために解く問題が「課題」と考えています。

「宿題」は授業中に習った内容の復習なので、出来ない問題があっては困ります。

「課題」は授業中に習った内容を用いて解く問題なので、考えることが出来ていれば、解けていなくても解説をするので構いません。

昨日の日記で触れたのはこの「宿題」のことで、これを完璧にすることを目指して欲しいのです。

学力は1日で劇的に変わるわけではなく、日々の積み重ねで少しずつ変化します。

繰り返しになりますが、まずは今日1日やってみるというところから始めましょう。


5月15日 自分で考えていますか

生徒の話を聞いていると、昨年に引き続き今年も運動会をやらない学校があるようです。

1年前はデータが無かったのでそのような対応も理解出来ましたが、今年はデータが蓄積されているので、この対応は理解出来ません。

学校に限らず、組織が大きくなればなるほど批判されることを恐れて、それなら中止にすれば良いという風潮が出来ているように感じます。

これはマスメディアの影響が大きく、テレビでニュースを見ると、データを切り取ったり意図的に不安を煽る表現を用いていると感じます。

5月15日現在で日本における新型コロナウィルスによる死者は19才以下は0人、20〜29才は4人です。

ニュースでは20代以下でも死んでいる人がいるから若者も危ないと煽ります。

しかし、既往歴を見たり、何人中何人が死んでいるのかを考えれば確率的に問題無いことは自明でしょう。

生きている限り全ての病気に罹らずに過ごすことは不可能で、新型コロナウィルス以外の病気や事故で亡くなることもあり得ます。

そうしたリスク込みで社会生活を送るのが普通で、これまではそのように過ごしてきたはずです。

今回の新型コロナウィルスの恐ろしさは、病気そのものではなく、物事を判断しようとするときに、人によって状況の見え方が全く異なることのように感じます。

情報をテレビだけでなく、ネットで医師や感染症の専門家が数字を上げて解説しているのを見聞きすると、いかに現状がおかしいか理解出来るのですが、両方の情報を得ていたとしても多くの人はマスメディアを信じやすい傾向にあるように思います。

情報は誰が言ったかどうかではなく、複数のデータや意見をフラットな視線で比較して、何が正しいか自分で判断しなくてはいけません。

勉強をする最も大きな理由は、自分で情報を得て、自分で考えて、自分で判断することが出来るようになるためです。

目の前の問題を解くためではなく、このような視点で勉強に取り組んでもらいたいと思います。


5月16日 常人の勉強方法

数学の勉強をするときに、分からない問題の解答を読んで終わりにしている生徒を見かけることがあります。

解答を読んで理解することは良いのですが、その後、解答を見ずに自分で再現が出来るのか確認をしないといけません。

解答を読んで理解するだけで実力がつく人は、理解力や才能が常人とは異なる人です。

ほとんどの人は読んで分かったつもりになっていても、実際に解こうとすると途中で何をしているのか分からなくなったり、計算で詰まったりします。

どの部分の理解が曖昧なのか、どういう計算が苦手なのかを自覚して改善することで、数学の実力は少しずつ伸びていきます。

こうした経験を積むことが、他教科やそれ以外の物事の習得にも影響を与えるように思います。


5月17日 実行するのが難しい

テスト期間中に高校3年生の面談をして、最近の勉強の取組み方や、志望大学、今後の日程の確認などを行いました。

その中で何人かの生徒には、具体的にどの科目をどういう風に進めていくかという話もしました。

現在、上手くいっている生徒はそのまま進めれば良いのですが、これから巻き返していかないといけない生徒は、何となく勉強を進めるのではなく、やるべきことを明確にする必要があります。

ただ、計画や目標を立てることは難しくありませんが、それを長期的なスパンで毎日実行することは難しいです。

面談でこういう風に進めていけばいいんじゃないのかという話をした後に
「これを実行するのが難しいんだけどね」と言うと
「ホント、そう思います」と生徒も言っていたので、自覚はしてくれているようでした。

そう言った生徒は、今日授業はありませんでしたが塾に来て自習室で勉強をしていました。

毎日実行するためには、今日実行しないと始まりません。

今日出来たのなら次は明日というように、一日一日頑張ってもらいたいと思います。


5月18日 「白紙」と「解なし」

その昔、教員採用試験を受けたときのことです。

私はボランティアをしていなかったので、履歴書のその欄を白紙で提出しました。

すると面接のときに、数学の教員として「白紙」と「解なし」は同じですか?と言われました。

そのとき「確かにそうだな」と思ったのを覚えています。

今日、生徒から答が無いことをどうして書かないといけないんですかと質問をされたときに、そのことを思い出しました。

「白紙」はそのことについて考えていない、と捉えられます。

「解なし」は考えた結果、存在しないことを伝えています。

実社会の全てに適用されるかは微妙なところですが、数学においては「白紙」と「解なし」は異なります。


5月19日 危険に気づいたときにどうするか

私は中学時代は数学が得意でした。

ある程度自信があったので、高校では自分で勉強すれば良いと思っていたのですが、高校入学後1か月位で何も分からないという状態になりました。

そのとき、直ぐに塾を探して通い始めたおかげで、何とか国公立大学に行ける学力を身につけられたと思っています。

当塾に途中入塾をする生徒は、危険を察知して早めに行動する人もいれば、どうしてここまで放っておいたの?と言いたくなる人もいます。

勉強に関して危険かどうかは、テストの結果の良し悪しよりも、理解が出来ている感覚があるかどうかを判断基準にした方が良いと思います。

勉強は分かっていない状態を放置しても解決せず、悪化するだけです。

塾に通う、通わないは別にして、危険を察知したら出来るだけ早く解決するための行動を取るべきです。


5月20日 指導の合う、合わない

これまでの指導経験から、高校数学を書籍だけを用いて独学で進められる人は高校生全体の3%未満だと思います。

そこで、学校で授業を聞いたり、塾に通ったりして指導を受けて進めていくのですが、どのような指導であっても万人に合うものは存在しません。

分かりやすい例では、映像授業による数学の指導は人を選ぶと思います。

独学である程度理解出来て、分かりにくいと感じるところを映像で見て理解を深めるような使い方が出来る人には向いていると思います。

どんなに指導力がある人の映像でも、指導を受ける生徒を見て伝え方の調整が出来ないのと、生徒が質問が出来ないというのはシステム上の弱点です。


また、人から直接指導を受ける場合はシステムの問題ではなく、人の合う、合わないが発生します。

学校の先生は学習指導要領に従って指導をしますが、細かいことは現場の裁量に任されているので指導方法は1人1人異なります。

これはフランチャイズ形式の塾も同じで、マニュアルがあったとしても人によって教え方は異なるので、指導の合う、合わないはやってみないと分からないところがあります。


当塾の指導も、生徒によって合う、合わないがあります。

当塾の指導の目標は、本物の学力をつけて大学入試で数学を使えるようにすることです。

具体的には基礎、基本の定着や、何故そうなるのかというところに重点をおいて指導をするので、反復練習を多くさせますし、答が合っていても内容を理解出来ているか繰り返し確認します。

こういう地道な努力が最終的には最も学力が伸びると思っていて、指導が合う生徒は実際に学力がつきますし、成績も上がります。

しかし、反復練習をしたくない人や、理由は良いからとにかく問題の解き方を覚えてしまいたい人は、結果が出ないので辞めていきます。

これは塾を辞めたり、学力がつかない生徒を責めているのではなく、始めに書いたように、どのような指導も万人に合うわけではないので仕方がないと思っています。

努力をしているはずなのに成績が中々伸びないと感じる人は、努力の仕方が間違っていたり、受けている指導が自分と合っていないのかもしれません。

そういうときは環境を変えてみたり、色々な人の意見を聞いて自分に合っている方法を考えることも大切だと思います。


5月23日 良い波が来てました

今日の高校1年生の授業は、全員今までに無い位集中して取り組めていました。

これまでは予定している内容まで授業が進められるかどうかという感じだったのですが、今日は2時間で進める予定のところを1時間半もかからずに到達しました。

今日のような取り組みが毎回出来るのが理想ですが、集中力には波があることは分かっています。

何事も良い日もあれば悪い日もあります。

その中で、そのときに頑張れる範囲で精一杯努力しようという姿勢で取り組んでいれば、良い日が自然と増えていくように思います。


5月24日 6月の予定表

6月の予定表をTOPページにアップしました。

当塾は祝日に授業を行うことが多いのですが、6月は祝日が無く、授業時間の確保が難しいので変則日程になっている講座があります。

何度も書いていますが、曜日固定はスケジュールが立てやすい反面、学校行事や定期考査などの関係で授業時間が確保できない場合があります。

通塾している生徒や保護者の方にはご迷惑をかけることもあるかもしれませんが、ご理解いただければと思います。


5月25日 指導時間について

最近、何件かお問い合わせをいただいて、それが全て同じ内容でした。

現在、授業時間が週に1回90〜120分の他塾に通っているけれど、塾の授業が学校の授業よりも遅く、勉強の内容も細かく教えてもらえないので転塾を考えているというものでした。

少し前の日記に、指導には合う合わないがあると書きましたが、これには指導時間も含まれています。

自分で勉強を進められる生徒は、分からない所を効率的に教えてくれる塾に行けば良いと思います。

逆に、自分で勉強を進めるのが苦手な生徒は、基礎的なことから説明をしてくれる塾に行った方が良いと思います。

当塾はどちらかというと、後者よりの塾です。

高校数学の内容を、独学で大学入試に通用するレベルまで身につけることは非常に難しいです。

過去に学校の成績が良い生徒が途中入塾してきたこともありますが、そのような生徒でも基礎的な内容や大学入試に必要な考え方が身についていない場合がほとんどでした。

当塾では、能力の高い生徒にはハイレベルな課題を与えますが、全ての生徒に基礎的なことから説明をして基礎の反復練習を課します。

このように指導をしようとすると、最低でも授業時間は月に1200分(120分×10回)は確保しないと足りません。

実際にはそれでも足りないので、個別指導で更に指導をする時間は増えます。

他塾に比べると多くの時間を拘束されることになるので、それが耐えられないという生徒や、そこまで面倒を見てもらわなくても自分で出来るという生徒には、当塾の指導は合わないと思います。

塾を選ぶときは、自分に合っていて学力が上がるのかを考えて、総合的に判断する必要があると思います。


5月27日 何故、多くの指導時間が必要か

前回の日記の続きになります。

当塾の指導の仕方として、新しい分野を学習するときは内容を説明して問題の解説をした後、生徒に数字を変えただけの問題を解かせます。

そして、きちんと出来ているか確認をします。

時間がどうしても無い時は宿題でやっておいてとすることもあるのですが、非常に不安になります。

何故かと言うと、生徒は説明したばかりのことを再現出来ないことがよくあるからです。

説明を聞いていなかったわけでも無く、やる気が無いわけでも無く、聞いたときには理解していたと思っても、いざやってみようとすると出来ないことはあり得ます。

出来ない理由は何なのか、どの部分の理解が不足しているのか、また、どのような勘違いをしているのか、ということを解決しないと家に帰って宿題をやろうとしても正しく出来ません。

「説明をしたから後は自分でやっておいて」で出来るようになる人は、この作業が出来る人ですが、多くの生徒には困難です。

ただ、始めは出来なかったとしても、どういう風に取り組めばいいのかが身につけば、一人でも効率よく勉強することが出来るようになります。

当塾では、この「どういう風に取り組めばいいのか」の指導に重点をおいていて、これが一朝一夕には身につかないので、多くの指導時間を取らせてもらっています。


5月29日 ちぐはぐな「そのまま」

生徒を指導していると、こちらの指示したことを「そのまま」やってくれないことがあります。

まずは説明した通りに「そのまま」やってほしいのですが、別の方法でやろうとしたり、言葉や式を付け加えたり、省略したりして、その結果間違ってしまいます。

また、説明した例題とは変えなければならない数字や文字を「そのまま」書いて間違っていることもあります。

このようなことが起こる理由は、何故その言葉や式が必要なのか理解出来ていないからです。

意味を理解しようとせずに問題の解き方だけを覚えようとしているのだと思います。

数学が分からなくなる原因は、この積み重ねになります。

こうならないためには理解が出来ない部分を質問して解決するしかありませんが、こうした取り組み方をする生徒は、理解が出来ていないこと自体が分かっていない場合が多いです。

前回の日記の「どういう風に取り組むべきか」は、生徒が理解出来ていないことを自覚させるところから始まります。

これを受け入れられる生徒は伸びるのも早いです。


5月30日 現時点の点数は当てにならない

一般的な公立高校では5月中旬に中間テストがあり、6月末から7月前半にかけて期末テストがあります。

また、学校によっては6月中旬に模試があります。

塾で3年間連続して同じ生徒を見ているから言えることですが、高校1年生の今の時期の試験の点数は大学受験時の学力とあまり関係がありません。

現段階では試験の内容に中学までの知識が多く含まれるので、中学までの成績との相関は強くても、高校3年時の学力とはそれほど相関が強くないと感じます。

今、考査や模試で9割以上取れていても数学が使えなくなる生徒もいますし、3,4割しか取れていない生徒でも数学が出来るようになる場合もあります。

その例として、最近途中入塾した高校1年生のある生徒は、現時点では点数が取れていませんが、半年も経たないうちに数学が出来るようになると思います。

そう感じるのは、指導する前から正しい勉強の取り組み方が身についていて、塾の指導方針と噛み合っているからです。

正しい取り組み方が身についていれば勉強をした分だけ学力が上がるので、成長速度が早くなります。

最近何度も書いている「勉強に対する取り組み方」は1日では大きな差になりませんが、3か月や半年分の積み重ねとなると、目に見える差となって現れます。


5月31日 本番を想定して練習する

先日、高校2年生の講座で「常用対数」の授業を行いました

常用対数は複雑な計算を楽に行うことが出来るように発明されたもので、意味が分かれば難しくないのですが、苦手にする生徒は少なくありません。

特に、常用対数を用いて桁数を求めるという問題で、何となく計算は出来ても最後の桁数を求めることが出来ないという生徒が多いように思います。

これは、常用対数の意味を理解せずに「式のどの部分を見れば桁数になっているか」という結果を覚えようとしていることが原因だと思われます。

大切なのは、意味を理解して「式のどの部分を見れば桁数になっているか」の理由を確認できるようになることです。

当塾では、問題の説明をするときに確認する方法を教えますが、生徒の様子を見ていると、分からなくなったときに自分で理由を確認している生徒と、結果を見て答だけを書いている生徒がいます。

同じように練習問題を解いて、同じように〇がついていたとしても、上記の前者と後者では身につく学力が異なります。

勉強をするときには、常に本番の状況を想定して取り組むように指導をしていますが、生徒の姿勢は簡単には変わりません。

1回2回で変わるとは思わず、気長に指導をしていきます。



松山数学塾
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