日記・予定表


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2021 6月


6月1日 現在の進度状況

6月になりました。

昨年は県総体が中止になりましたが、今年は開催できるようで良かったです。

昨年の高校3年生は部活動を最後までやりきることが出来ず、不完全燃焼だった生徒が多かったと思います。

大学入試は今年ダメでも次の年に受けられますが、高校3年生をもう一度やり直すことは出来ません。

高校生は勉強だけではなく、今の瞬間を大切に過ごしてもらいたいと思います。


令和3年6月1日現在の進度状況

1年生   数学T・・・「2次関数」の「2次不等式の基本」まで修了
2年生   数学U・・・「対数関数」まで修了
3年生B  「標準問題」・・・141問まで解説済
3年生V  数学V・・・「積分法」の体積の途中(囲まれた部分の回転体)まで修了


6月2日 理由の分からないこと

最近の日記で、正しい取り組み方で努力する生徒は学力が伸びやすいと書いてきました。

今まで指導をしてきて、そのように感じる生徒は全員学力がついています。

逆に、取り組み方が中々直らない生徒は伸び悩むことが多いのですが、あるときを境に急に伸びる場合があります。

そして、気づけば今まで出来ていなかった正しい取り組み方が身についていたりします。

このタイプの生徒は徐々に変化するよりも、急に変化することが多いように思います。

そうなる理由や、どの瞬間にそうなるのかは分かりませんが、結果が出ていない間も本人が努力を続けていたことは間違いありません。

こうしたことがあるので、指導して直ぐに出来なくても諦めずに様々なアプローチで生徒に関わりたいと思っています。

勉強が出来る生徒を更に伸ばすことも、現時点で苦戦している生徒を引き上げるのも、同じようにやりがいを感じます。


6月3日 人と比べない

大学入試は一定レベルを超えれば全員合格という試験ではなく、人数を選抜するための試験なので、同じ大学には学力の近い人が集りやすい傾向にあります。

こうした性質上、日本で学生間の学力差が最も大きい大学は東京大学だという話があります。

「〇〇以上△△以下」という学力幅ではなく、「○○以上」という学力幅になると、一番上はリミッターが無いため、一番下との学力差は大きくなると言われています。

東京大学ほどでは無くても、地域の公立高校の1番手と言われる進学校でも同じようなことは起こります。

大学と違って質が悪いのは、高校では同一の試験を行い成績の順位が出てしまうことです。

地域1番手の公立高校に入学する生徒は、中学校のときは上位以外の成績を取ったことがありません。

それが高校に入学して下位の成績しか取れないようになると、生徒によっては自信や、やる気を失ってしまいます。

この対処法は、自分と他人の成績を比べないようにするしかありません。

勉強をするときは「順位」を指標にするのではなく、「勉強した内容を理解して身についているか」を指標にする必要があります。

言うのは簡単ですが、心からこのように思えるようになるのは非常に難しいように思います。

これまで生徒を指導してきて、人と比較することをやめられない生徒は精神的に安定せず、勉強のやり方がその場しのぎになりがちでした。

一方、順位を気にせず、自分のことに集中している生徒は、大学入試まで安定して勉強を続けられることが多いです。

プライドを持って頑張ることは大切なのですが、勉強を頑張るための理由が「他人より優れていると思われたい」ということに重きをおいていると、高校以降は苦しむことになります。


6月5日 2周目の演習

当塾では、高校3年生の数学V講座は6月末で全分野の授業を終えて7月から本格的な試問題演習に入ります。

また、数学B講座(数学UBまで)は数学TAUBの基礎と標準レベルの演習を終えて7月から本格的な問題演習に入ります。

これは一般的な公立高校よりは早い進度になります。

この進度でも大学入試に対応する力をつけることは出来ますが、理想は更に6か月〜1年間、演習をする時間が欲しいところです。

大学入試には数学が得意な生徒でも手が出ないような問題が存在していて、そうした問題まで解けるようになるためには、どうしても演習量が必要になります。

この点で中高一貫校に通っている生徒は有利で、1年前倒しの進度についていくことが出来れば演習時間を十分に確保して大学入試を迎えることが出来ます。

当塾には該当する生徒が必ずいるわけではありませんが、今年度は中学3年から通っている生徒がいて標準レベルまで定着しているので、高難度の演習を行っています。

数学の力はあっても高難度の問題になると随分苦戦しているので、これからもう一段階レベルアップしてもらいたいと思います。




6月6日 やる気が無い人に合う塾ってある?

当塾は、やる気があるけれど、自分でどうしていいか分からない生徒を助けることが出発点となっていて、やる気は無いけど何とかして下さいという生徒はお断りしています。

生徒の状況や時期にもよりますが、例えば高校2年生の12月頃に入塾希望の生徒が来たときは「今から間に合わせようとすると、月に20日位は通塾してもらうことになるけれど大丈夫ですか?」とお尋ねすることもあります。

そこで、そんなに行かなくてはいけないのかと思うのか、そんなに面倒を見てくれるのかと思うのか、感じ方は人によって異なります。

実際、そのように言うと、是非お願いしますと言われる方もいれば、それなら辞めておきますという方もいます。

そのときに大切なのは、親がどのように思うのかではなく、生徒がどのように思うのかです。

学校とは違って、塾は合わないと思ったら辞めることが容易に出来ます。

だからこそ、こちらは本気で指導をしますし、生徒にも覚悟を持って通塾してもらいたいと思っています。


6月7日 データの分析の学習時期

公立高校の生徒は、数学Tの「データの分析」を高校1年生の2〜3学期頃に学習することが多いです。

定期的に復習をしていないと内容の定着が難しいのはどの分野にも言えますが「データの分析」は、それが顕著に現れやすいように思います。

理由は「データの分析」は高校数学の他分野との関連性が薄いため、新しいことを学習するとき、自然に復習ができないからです。

当塾では高校1年生に「データの分析」の授業を行いますが、高校3年生を対象に「データの分析」の授業をもう一度行うことがあります。

高校1年生で学習したときから定期的に復習をして内容をずっと覚えていることが理想ですが、そんなに余裕がある生徒ばかりではないので、高校3年生の今の時期にもう一度内容を入れ直すことが現実的だと思います。

高校3年生はこれから定期的に受けるマークタイプの模試で「データの分析」の復習が出来るので大学入試までには定着していくでしょう。


6月11日 やることが多いです

当塾は入塾試験を実施しておらず、途中入塾も受け入れているので、その時々で通塾する生徒の学力や状況が変化します。

入塾を希望する生徒を入塾時点の学力で絞ると、伸ばせるはずの生徒を弾いてしまうかもしれないのでこのようにしています。

どの段階で入塾する生徒にも言えることですが、何が出来て何が出来ないのかは実際に指導をしてみないと分かりません。

途中入塾の生徒は基礎的な内容が身についていないことが多いので、必要なときはその都度、個別指導で補填していきます。

この方法は身につけて欲しいことをピンポイントで指導が出来るので学習効率は高いですが、1人ずつ指導をするので手間がかかります。

また、7月から高校3年生の講座を今より細かく分ける予定で、計画を立ててみると準備に時間がかかりそうです。

こういうことをやっているので、これから日記の更新が滞りがちになると思います。


6月15日 自己責任

詳細は伝わってこないのですが、最近、ある学校が新型コロナウィルスのPCR検査陽性者が出た(かもしれない?)ということで休校になりました。

また、全校生徒に対して休校中は外出禁止としています。

大規模クラスターが発生したのであれば仕方がないように思いますが、愛媛県の発表ではそのような事例が無いため、おそらく1人か2人のPCR検査陽性者が出たのだと思われます。

※ 追記 後日、5名のPCR検査陽性者が出てクラスターと認定すると報道されました。

昨年のように何もデータが無い状況であれば過剰に反応するのも分からくもないですが、現状で1人や2人のために全生徒を休校措置にするというのは、よく分かりません。

組織が大きくなるほど周りから批判をされないことを選択しがちで、また、そのような意見が通りやすくなります。

生徒が理解しておかないといけないのは、これは純粋に生徒のことを考えての対応では無いということです。

例えば、これから断続的にPCR検査陽性者が出て、トータルで1か月間休校になったとしましょう。

緊急事態宣言のときのように始めから一定期間休みになることが分かっていれば計画的に対応するでしょうが、2、3日の休みが積み重なる場合、対応は後手後手になるでしょう。

そうしたときに学校に依存して勉強をしている生徒は非常に大きな影響を受けます。

その結果、大学受験が上手くいかなかったとして、学校が何か責任を取ってくれるかというとそんなことは無く、勉強をしていなかった生徒の自己責任だと言うでしょう。

ただ、これは学校が悪いわけではなく、大学受験は元々自己責任です。

学校に所属する以上、基本的には規則に従うべきですが、自分の将来にとって明らかにマイナスになることにまで従う必要はありません。

言われたことに盲目的に従うのではなく、自分で考えて行動が出来るようになることが大切だと思います。


6月17日 根本的な問題

最近入塾した生徒が宿題をやってこないので、何故やってこないのか原因を探ったところ「何が宿題なのかを把握できていない」「宿題のプリントを紛失していた」ということが分かりました。

これをやる気が無いからそういうことになるのだ、と言ってしまえばそれで指導が終わります。

しかし、生徒によっては、こちらが当たり前だと思っていることを困難に感じる場合もあります。

そういう時に、自分で考えて何とかしてこいと言っても、解決しないことがほとんどです。

やる気が無いだけであればどうしようもないですが、そうでないのであれば正直に話をして今後どうすれば良いのかを考える必要があります。

数学の指導をしていると、出来るだろうと思っていることが、生徒は出来ないことがあります。

これは数学の内容の理解に限らず、このように行動して欲しいと思っていても、生徒は全く別の考えで行動をしている場合があります。

生徒を指導するときには、どのような事でもフラットな感覚で状況を見て、出来ていないことをどうすれば出来るようになるかを考える必要があると改めて感じました。


6月19日 入試や進路の考え方

愛媛県の公立高校入試は、基本的には同じ問題を同じ配点で受験します(学校によっては配点が異なることもあります)。

試験では様々な難易度の問題が出題されますが、誰も解けないようなものは含まれないので、努力をすれば得意科目の点数は上限に達しやすいように思います。

そのため、高校入試では高いレベルを目指そうとすると、不得意科目の克服が重要になります。

それと比較して、大学入試は共通テストでは同じ試験を受けますが、国公立大学の2次試験は大学毎に試験と配点が異なります。

2次試験は科目数が少なければ1科目(共通テストのみの0科目もあり)、最も科目数が多い東京大学で4教科5科目(理系は社会が無く、文系は理科が無い)となっていて、受験科目数が2〜3科目の大学、学部が最も多くなります。

国公立大学の2次試験の難易度は高いことが多く、優秀な生徒であっても満点を取ることは容易ではありません。

このような事情から、大学入試で高いレベルを目指そうとすると、不得意科目の克服よりも得意科目を伸ばす方が有利に働きやすいです。

これは大学入試に限らず、自分の得意分野をいかせる仕事に就いた方が活躍できる可能性は高くなります。

将来やりたいことがあるのは良いのですが、それが自分に向いているのか自己分析をしたり、何故それがやりたいのか自問自答をして進路を決めてもらいたいです。


6月21日 定期考査の範囲

先日の日記も書いたPCR検査陽性者が出て休校としていた学校は5日間休みとなったので、定期考査の日程が1週間ずれることになりました。

生徒曰く、学校からは定期考査までに進める予定だったところまで授業が進んでいないからという説明があったようです。

このことにより様々なことがずれる可能性が出てくるので、授業の進んだところまでを範囲として、当初の日程通り定期考査を実施する方法もあったようには思います。

今回の件とは若干異なる話ですが、定期考査の範囲を事前に決めていたところまでにしようとして、学校の授業が異常な速度で進むことがあります。

授業をすれば生徒が出来るようになるわけではないので、生徒が内容を身につける時間までを考慮に入れて、定期考査の範囲を決めてもらいたいと思います。


6月24日 方針転換?

センター試験は今年から共通テストと名称を変え、出題傾向も変化することになりました。

しかし、本来であれば何の境目でも無い今年ではなく、教育課程が新しくなる現在の中学3年生の大学入試から変更するのが筋であったと思います。

そのように考えている人が多かったようで、今年の共通テストでは上手くいかなかった記述式問題や民間試験の活用などを2025年入試から導入してはどうかという議論がありました。

これまでのような混乱が何年も続くのは嫌だと思っていたら、文部科学省から記述試験と民間試験活用の見送り(完全に白紙)という発表がありました。

この日記でも何度も書いてきましたが、共通テストの記述式問題や民間試験の活用は現実的に無理であるだけでなく、不平等な試験になる可能性が高かったので、素晴らしい決定だと思います。

また、もう一つの懸念事項として、一般入試において調査書のを点数化を推奨するという話がありました。

こちらの件についての報道は見かけませんでしたが、文部科学省発表の資料を見ると、一般入試において調査書を点数化すると学生の主体的な活動を歪めてしまう可能性があるので慎重に活用する必要があり、義務化などはせず各大学の判断に委ねる方針である、という結論になっていました。

こちらも、素晴らしい決定になっていると思います。

このように方針が変わった原因は調べようがありませんが、文部科学大臣が変わったことが影響しているのかもしれません。

以前に比べて、随分まともな方向に進んでいると感じます。

何かを変えるときは、ただ変えるのではなく、これまでに培ってきた良いものを受け継いだ上で、変えるべき部分を考えてもらいたいと思います。


6月26日 7月、8月の予定表

7月の予定表と8月の予定表(仮)をTOPページにアップしました。

8月の予定表を早めに渡しているのは、予定を立てるときに塾の授業がこれだけ入るということを知っておいていただきたいからです。

ご家庭の都合を塾に合わせていただく必要はありませんが、ご配慮をいただけると助かります。


当塾は生徒の状況に合わせて授業予定を立てていて、今年度は7月から高校3年生の講座が4つになります(例年は2〜3つです)。

そのため、個別指導の時間が取りづらくなっています。

個別指導を希望する人は、指導可能な時間を予定表で確認して早めに申し込んでもらいたいと思います。

また、現在、高校1年生の講座が残席僅かとなっています。

当塾は生徒本人に頑張りたいという意思があれば現時点の学力は問いませんので、途中入塾をお考えの方はお早めにご検討ください。


6月28日 新課程での指導方針

何回か前の日記で、現在の中学3年生から新課程になると書きました。

前回の教育課程が切り替わるとき、高校数学は「行列」が無くなり「複素数平面」が追加されるといった、分野を丸ごと入れ替える大きな変更がありました。

次回の教育課程の変更では、分野毎に細かな変更点はありますが、大きく変わるのは科目間での内容の移動となります。

事前に出ていた情報では、理系のみが履修する『数学C』に「ベクトル」が移ることで、文系の生徒は「ベクトル」を学ばなくなると思われていましたが、共通テストの科目が『数学UB』から『数学UBC』となることが発表されました。

これにより、文系も『数学C』を履修して「ベクトル」を学習することになりそうです。

どのように変更されるのか、確認しておくと

現行課程           新課程
『数学B』          『数学B』
「ベクトル」         「数列」
「数列」           「統計的な推測」
「確率分布と統計的な推測」   
               『数学C』
               「ベクトル」
               「平面上の曲線と複素数平面」(現行課程では『数学V』)

※ 「数学の活用」などは外しています。

予想ですが、2025年入試からの共通テストでは『数学UBC』は『数学U』の分野は必答で、選択問題として「数列」「統計的な推測」「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」から2題を選ぶことになると思われます。

また、国公立大学の2次試験や独自入試を行う私立大学で、数学の試験範囲に『数学UBC』を含む場合、「数列」「ベクトル」のみを出題すると告知するか、「数列」「統計的な推測」「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」から2題を選択するという形になると予想されます。

個人的には、文系では現行課程と同様の「数列」「ベクトル」のみを出題範囲とする大学が多くなると思っています。


理由の1つは『数学B』『数学C』は、全分野を学習することが前提となっておらず、内容を適宜選択して履修させることになっているからです。

これは現行課程でも『数学B』はそうなっていて「確率分布と統計的な推測」を記述試験で出題する大学はほとんどありません。

報道や予備校などが発信している情報では『数学B』の「統計的な推測」が新課程では必修になったと書いてあることが多いですが、学習指導要領にはそのような書き方はしていません。

全ての内容を出題範囲とすると、特に文系では学習量が大幅に増えてしまうため、大学の配慮があると思われます。


もう1つの理由として、入試問題を作成するのには非常に労力がかかるということがあります。

大学入試は適当に作れば良いわけではなく
「学生に身につけておいてもらいたいこと」
「学生を選抜するために差がつく内容」
「学習指導要領の範囲内で解くことが出来る内容」
などを考えて、問題文や内容に不備が無いように細心の注意を払って作成されます。

そのため、選択問題を作っても解答する生徒が少ないと労力がかかるだけになってしまいます。

また、選択ではなく必答とした場合、試験範囲が広いと受験生が出願をしなくなるという可能性もあります。

以上の点から、現行課程と同じ出題範囲を指定できるのであれば、そのままにする大学が多くなるのではないかと予想されます。

これは私個人の予想なので、全く違う方向になるかもしれません。

当塾としては、どのような状況になっても指導が出来るように準備はしておきますが、大学から出題方針が発表されるまでは、とりあえず全分野の授業をするというのではなく、大学入試に必要な基礎学力の定着に重点をおいて指導をしていきたいと考えています。


6月30日 細かな変更

前回の日記で、現在の中学3年生から新課程になり分野毎に細かな変更点があると書きました。

そこで、少し気になっていることがあります。

中高一貫の進学校では中学3年生から高校の内容を学習し始めます。

当塾にも何名か中学3年生の生徒が通っているので確認してみたところ、学校では新課程の教科書では無く、旧課程(一つ上の学年と同様)の教科書で授業を受けているようです。

出版社のサイトをいくつか見てみたところ、新課程の教科書の発行年が令和4年となっているので、これは仕方ありません。

注意しておきたいのは、大きな変更点は無いものの分野によっては追加されている内容があるので、来年以降新課程の問題集などで演習をする必要があることです。

具体的には以下の内容になります。

『数学T』
「データの分析」で「仮説検定」が追加されます。

『数学A』
「場合の数・確率」で「期待値」が追加されます。

当塾でも、現在の中学3年生には時期を見てその内容の授業を行う予定です。



松山数学塾
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