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2022 8月
8月1日 成果は直ぐには現れない
最近、個人的にあることを始めました。
1か月以上継続して取り組んでいますが、実感する成果はほとんどありません。
その方面で努力をしている人から聞くと、早くても実感できるまでに3か月、周りが変化に気づくのが6か月ということです。
私は大学入試問題を毎日最低1題は解くようにしていて、その成果を実感するまでに3年位かかりました。
この経験から継続することの重要性を知っているので、1か月程度で成果が出なくても焦ったり、嫌になることはありません。
生涯をかけて取り組むことであれば、無理のないペースでやっていけばいつかは成果が出ると思っています。
しかし、大学入試に挑む高校生は、制限時間がある状況で努力をしなくてはなりません。
目先の結果にこだわるのは良くありませんが、最終目標を達成するためにどれくらい努力をしなくてはいけないのかを考えることは大切です。
高校3年生は、現在の学力と目標、残り時間を考えて、逆算をして勉強をするべき時期にきています。
高校1、2年生は、まだそこまで考えられないので、今学んでいることを本当に理解出来ているのか、日々学習していることが定着しているのかを意識して取り組むことが大切です。
そうした意識の持ち方で、最終的に到達出来る場所が変わってきます。
今の努力の成果は3か月以上先に現れます。
その瞬間を信じて8月を過ごしましょう。
令和4年8月1日現在の進度状況
1年生 数学A・・・「場合の数」修了,「確率」組合せを用いた確率まで修了
2年生 数学B・・・「平面ベクトル」「空間ベクトル」修了
3年生B 総合演習6回目まで解説済
3年生V 総合演習9回目まで解説済
8月14日 8月前半、終了
今日で8月前半の授業が終了しました。
高校1、2年生は授業の進度と復習のバランスを考えて指導を進めてきました。
半月位で劇的に変化することはありませんが、真面目に取り組んでいる生徒は着実に学力がついてきていると思います。
高校3年生は、総合演習を行っていて、現時点では苦労するような問題を取り扱っています。
本番に対応する力をつけるためには、答が合っているとか、解けたということよりも、本当に理解出来ているのかを意識して勉強に取り組む必要があります。
これは、受験まで残り時間が長くても短くても、変えてはいけない勉強の本質です。
受験が近づいてくると、そのような勉強が出来なくなる生徒が増えてきます。
そうならないために、自分は今何をするべきかを明確にして、それを実行する習慣をつけてもらいたいと思います。
8月19日 勇気
現在、高校3年生の演習の授業は、問題を解いてきてもらって添削をしています。
毎年のことなのですが、毎回、答案用紙を白紙で提出をする生徒がいます。
白紙で提出をする生徒には、3種類のパターンがあると考えています。
・ 問題をぱっと見て、出来なさそうだから諦めている
・ 考えたけれど全く分からない
・ 解いてみたけれど、間違っていることが明らかなので、答案を消している
一番上が最もダメで、学力が上がりませんし、入試本番でも同じ思考回路になる可能性が高いです。
一番下は色々と考えた結果、上手くいかなかったのを見られるのが恥ずかしいと考えて消しているのだと思います。
努力はしているので学力が上がる可能性がありますが、入試本番でこれをやると0点です。
答まで導けていなかったとしても、途中の考え方や方針が評価されれば点数が与えられる可能性があるので、解答を絶対に消してはいけません。
見当違いのことを書いていても0点になるだけで、点数がマイナスになることはありません。
また、練習でどのように考えて間違えたのかを見せないと、こちらもアドバイスのしようがありません。
間違うことは恥ずかしいことだと刷り込まれていると、このような行動を取りがちなのですが、どのようなことでも始めから完璧に出来る人はほとんどいません。
見当違いのことを書いていても、絶対にバカにしないので、間違いを見せる勇気を持って取り組んでもらいたいです。
8月21日 指導の目標
高校3年生は総合演習の授業をしていますが、高校1、2年生は8月前半で進めた授業の復習をしています。
これまでの経験から、プリントを渡して家で復習をするよりも、塾に来て復習をする方が学習効果が高いことは確実です。
数学が苦手な生徒は、問題が解けないときに、どう対応していいかが分からないことが多いです。
塾で復習をするときには、ノートを見るように指示したり、問題を解くための思考の流れを促したり、必要な部分の解説をしたりと、生徒の状況に応じて対応を変えています。
問題の解き方だけを教えるのではなく、どういうときに、どのように対応するかを学んでもらいたいと思って指導しています。
また、数学が好きな生徒は何時間でも問題を解き続けられますが、普通の生徒が自分の意志で数学の問題を2時間解き続けることは簡単ではありません。
それでも、強制されると出来る生徒は多いので、長時間勉強することが可能だという経験を積めば、自分の意志で出来るようになると思っています。
塾に来て復習をするのは、塾に依存をするためではなく、一人で勉強が出来るようになるための補助を受けるためです。
生徒が自分の成長のために、効果的な行動を自分の意志で行えるようになることが指導の目標です。
8月23日 家族
当塾は個人塾なので、8月はお盆休みの15、16日を除いて一人で授業をやり続けています。
夏休み中に子供をどこかに連れていくことが出来ないので、私の実家や妻の実家に子供をあずけていて、最近帰ってきた子供から「久しぶりだね」と言われてしまいました。
私も子供の頃は親が忙しかったので、夏休み中は祖父母の家で過ごすことが多かったのですが、普段と違った環境が楽しくて、親に会えないことを寂しいと思っていませんでした。
ただ、彼らが同じように思っているかは分かりませんし、親になって感じるのは子供の顔を見られないのは寂しいです。
おかげさまで毎日忙しくさせていただいていて、家族と過ごす時間を多くは取れない状況です。
だからこそ、一緒に過ごせる時間を大切にしたいと思います。
8月24日 数学的な表現
高校2年生は現在「微分法」の授業が終わり、復習をしていて少し気になることがありました。
生徒が悩んでいたので、ヒントを与えようと思って
「このグラフが平らになっている部分の増減の値は?」と聞くと
「無いです」と答える生徒が多かったことです。
「増減が無い」というのは状況を表している日本語としては正しいのですが、数学の表現としては「増減の値が0」と答えて欲しいのです。
高校の数学で勘違いしやすいこととして、「0」と「なし(存在しない)」は異なります。
細かいことですが、高校の数学を理解するためにはこうした表現に慣れることが必要で、普段用いる言葉と異なる使い方をすることもあります。
日常生活に支障をきたさない程度に、数学的な表現を身につけてもらいたいです。
8月25日 9月の予定表
9月の予定表をTOPページにアップしました。
9月は前半に運動会がある学校が多く、当日に授業が無いように予定を組んだので変則日程になっています。
また、中盤から後半にかけて祝日を利用して、授業回数を増やせるように変則日程にしています。
授業を曜日固定にした方が面倒臭くないでしょうが、それだと学校行事などに塾の授業進度を左右されることがあるので、現在の方法を取っています。
大学入試に照準を当てて計画通りに勉強を進めるためには、塾が学校の予定に合わせるか、生徒が塾の予定に合わせて、学校行事や定期考査などをある程度無視する必要があります。
当塾は学校行事を大切にしてもらいたいと思っているので、塾を最優先に考えなさいということは言いたくありません。
だからと言って、生徒の個人的な予定に全て合わせていたら授業が成り立ちません。
こちらが考慮するのは学校行事などの公的なものに対してで、それ以外の予定に関しては生徒の方が都合を合わせるようにお願いしています。
8月28日 毎日同じことが出来るのはスゴイ
マリナーズの球団殿堂入りが決まったイチローさんの記事を読んでいると、期待している若手選手について次のようなことを言っていました。
「毎日、同じことを続けられる能力を持った人は極僅かしかいない。彼が21才でそれを身につけていることがスゴイ。」
毎日、気持ちのブレを作らずに練習に取り組んだり、試合に出場するのはプロであっても難しいのでしょう。
逆に言えば、そういうことが出来る人でないと大成しないのかもしれません。
これは大学受験でも同じことが言えます。
今やるべきことを理解して、行動がブレない生徒は安定して学力が伸びます。
ただ、高校3年間ブレない生徒は稀で、これまでに数名しか見たことがありません。
ここで何度か書いていますが、そういう能力を身につけるために最も必要なことは精神年齢を上げることだと思います。
イチローさんも「21才で身につけていることがスゴイ。」と言っているように、自分の感情やモチベーションをコントロールすることは、年を取れば身につきやすくなるのではないでしょうか。
では、どうやって精神年齢を鍛えるのかというと「あいさつをする」「掃除を真面目にする」「時間を守って行動する」というような、日常の当たり前の行動を手を抜かずにやることです。
注意されるからとか、指示されたからではなく、自分自身の意志で出来るようになることが、勉強やスポーツでの成長を高めるために必要だと思います。
8月29日 人生の責任
昨日の日記で精神年齢の話をしましたが、ある瞬間から生徒が急に変わったように見えることがあります。
それは「自分の人生の責任は、自分で取るしかない。」と気づいた瞬間なのではないかと思います。
例えば、幼稚園児や小学校低学年で、このような感覚を持っている子供はほとんどいません。
今の自分の行動が将来にどう繋がるかよりも、目の前の興味のあることや楽しいことをやりたいというのが行動基準のはずです。
この年代は自分をコントロールすることが不可能なので、例えばゲームをずっとやっているとか、宿題を全くやらないということがないように、親が一定のコントロールをする必要があります。
小学校高学年から中学生になると、自分の得手不得手を自覚するようになってきて、周りの影響もあるでしょうが、将来の方向性を考える人も出てきます。
特に、勉強やスポーツの才能に秀でている人は、自分の将来を具体的に考えるようになるので、目先の事よりも、自分のためになることを選択する傾向があります。
その中で、人との距離感を上手く取ったり、自分の振る舞いを省みることが出来るようになり、これが精神年齢が高く見えるのだと思います。
高校生になると、卒業後の進路が人によって異なるため、自分の人生について本気で考えなくてはならなくなります。
自分の能力を客観的に見て、現実的な判断をしなくてはならない瞬間が全員に訪れます。
ただ、どのような人生であっても、どうなるのかは、全て自分の行動にかかっています。
そのことに早く気づけた人が、日々の行動が変わり、精神年齢が高く見えるようになるのだと思います。
8月30日 授業進度について
入塾の面談をしたときに、他塾に通っていて出来るようにならないので転塾を考えているという話をされることがあります。
少し前にも書きましたが、直近1年間で他塾で上手くいかない原因で最も多いものは、授業進度が早すぎて身についていないように感じるというものです。
授業進度は「指導者の指導力」「生徒の学力」「指導方法」「指導時間」の4つに依存すると考えています。
当塾の進度は、月平均20時間の授業時間で公立進学校の標準的な学力の生徒が内容をギリギリ定着させられるペースに設定しています。
転塾の相談を受けたとき、当塾よりも「指導時間」が半分ほどで、1.5倍〜2倍の進度で授業を進めている塾の話を聞くこともあります。
それで学習内容を定着させるのは「指導者の指導力」「生徒の学力」「指導方法」が非常に優れていないと難しいのではないかと思います。
現在通われている塾の進度がどうなのか気になる方は、左の授業予定に当塾の授業進度を載せていますので、参考にしてください。
どのような塾や指導者でも、生徒によって合う、合わないは必ずあるので、他塾のことを悪く言うつもりも、当塾が正しいと言うつもりもありません。
ただ、お困りであれば、相談にのりますのでご連絡ください。
8月31日 定着までの段階
前回の日記で、当塾の進度は公立進学校の標準的な学力の生徒が内容をギリギリ定着させられるペースに設定していると書きましたが、塾に通っていれば自動的にそうなるわけではありません。
各単元の内容が定着するまでの段階を、次のように考えています。
@ 授業を受けて、内容を理解する。
↓
A 解き方を確認すれば、問題が解ける。
↓
B 解き方を確認しなくても、問題が解ける。
↓
C 時間が経ってもBの状態がキープできている。
基本的に塾での指導は@,Aまでで、B,Cの手助けをするために復習の時間を設けています。
中学校までであれば、数学がある程度得意な生徒は@→Bまでが短時間で出来るようになり、また、学習する内容がそれほど多くないため自然とCも達成できます。
ところが、高校では@の段階で躓くことも多く、参考書などを見てもAが上手くいかないこともあります。
また、身につけなくてはならない量が多いためB、Cの状態にするのに復習が必須になりますが、定期的な復習が出来ていない生徒も少なくありません。
高校で数学が出来なくなったと感じる生徒は、自分がきちんとCまで達成できているかを確認してみてください。