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2022 12月


12月3日 ニワカファン

ワールドカップの時位しかサッカーを見ないニワカファンです。

国別の試合は盛り上がって面白いのですが、試合の前後や舞台裏の映像、選手へのインタビューなど、そういうコンテンツがネットで見られるようになっていて、そちらも面白いです。

全員のインタビューを見たわけではありませんが、見た選手は皆知性を感じます。

昔と比べてサッカーの競技人口が増えた今、国の代表になるためには、そこに至るためには何をしないといけないのかを常に考えて行動している人ではないと無理なのでしょう。

そして、そのように行動している選手の年齢の若さに驚きます。

ある程度年を取ると考えが深まっていくのも理解出来ますが、何故その年でそのような考え方が出来るのか、本当にスゴイと尊敬します。

勉強もスポーツも個人の能力には差があるので、全員が日本を代表する人になれるわけではありません。

それでも、日々の努力を積み重ねて、自分の到達点を高くしていくことは誰にでも出来ます。

試合を見て応援するのも良いですが、選手たちのそこに至る過程を特に若い人は見た方が良いと思います。


12月4日 やる気の判断

当塾では、勉強をやる気がない生徒はお断りをしています。

とは言っても、これまでに明らかにやる気が無くて面談時にお断りしたのは2名で、入塾後にやる気が無くて辞めていった生徒が5名程度です。

「やる気」があるかの判断は、分かりやすく態度に出ている場合を除いて難しいです。

やる気があるのかなと感じても、それが見えにくいだけで内に秘めている生徒もいますし、時間とともに変化する生徒もいます。

「やる気」を判断するときに、最もしてはいけないことは、定期考査や模試の点数で判断することです。

テストの点数は、分かりやすい指標のように見えて「やる気」を正確に反映するものではありません。

小学校のときは少し勉強すれば点数が直ぐに上がりますが、高校では努力をしていても、それが点数に中々反映されない場合があります。

意味は分からないけどやり方を覚えるというような勉強の癖が抜けない生徒がいて、努力の仕方を間違っている場合もあります。

テストの点数は様々な要因で決まるので、やる気や努力だけで結果が良くなるものではありません。


2番目にしてはいけないことは、見えるところで勉強している時間でやる気があるのかを判断することです。

幼稚園児や小学校の低学年であれば、目の届くところで行動をさせるので、先生や親は何が出来て何が出来ないかを大体把握しています。

しかし、高校生にもなると、勉強をするときは1人で取り組むことが多いはずです。

私も高校生のときに「勉強をしている姿を見たことが無い。」と、よく親に言われました。

それは当たり前で、親といつも一緒にいるわけではありませんし、話しかけられるのが嫌だったので人前で勉強をしたくなかったからです。

勉強の内容も高度になるので、指導者や親が何が出来て何が出来ないのかを完璧に把握するのは、困難だと思います。


まとめると、勉強をしている姿を直接見ていなくてテストの点数が悪いと、勉強をやる気が無いと判断しそうになりますが、必ずしもそうとは言えません。

高校の勉強は結果が出るのに時間がかかるので、指導者や親は感情的にならず、生徒の話を聞いたり、相談に乗ることが大切だと思います。


12月6日 テストの点数はあてにならない

先日の日記で「やる気」をテストの点数で判断してはいけないと書きました。

これは、やる気だけではなく実力にも同じことが言えます。

今日、ある進学校の生徒が定期考査の結果を持ってきました。

答案用紙を見ると、塾生の半数以上が数学で100点を取っていました。

その生徒たちは努力をしてテストを受けたのだと思いますが、問題を見ると簡単すぎるだろうと感じました。

当塾では定期考査に比べて難しい問題の演習をしていたので、生徒たちはこの分野がそんなに簡単ではないと分かっていると思います。

しかし、そのテストのための勉強しかしていないと、高得点を取れたのでこの分野は出来ると勘違いをしてしまう危険性があります。

これは、数学だけではなく全ての科目において言えることです。

定期考査や模試は点数よりも、出題された問題の何が出来ていて何が出来なかったのか、また、なぜ間違ったのかなど、内容を重視するべきです。

目標は大学入試本番で通用するかどうかなので、そこに焦点をあてて頑張ってもらいたいと思います。


12月8日 学力をつける練習と点数を取る練習

大学入試で合格するための点数が取れるようになるためには、まず学力をつけなければなりません。

圧倒的な学力を持っている人は、試験の形式によって結果が左右されないかもしれません。

しかし、国公立大学を目指す生徒が受験をする共通テスト(特に国数英)は、対策をしないと点数が安定しない生徒がほとんどです。

数学に関して言えば、問題形式に慣れることは当然として、時間配分の練習が重要だと考えています。

時間配分の練習だと事前に伝えて、目安の時間を書いているのにも関わらず、後半部分が白紙になっている生徒がいたりします。

毎年、試験が終わった後に時間が足りなかったと言う生徒がいますが、本番でそうならないための練習が出来ていなかったということです。

時間配分の練習は、時間内にいかに点数を多く取るのかの練習であって、実力をつけるための練習ではありません。

言い換えれば、時間配分の練習をしたり模試を受けても、学力は上がらないということです。

学力を上げるためには、解けなかった問題の確認をして、それを出来るようになるための練習を別に行う必要があります。

これからの時期、毎週末に模試がある高校があります。

それに追加して、塾で模試を受ける生徒がいたりしますが、気をつけてもらいたいのは、それを何となく受けているだけでは学力や本番の点数は上がらないということです。

練習をするときは、何のための練習なのかを明確にして取り組んでもらいたいです。


12月10日 維持をするのが難しい

学校の定期考査では点数が取れるのに、模試になると点数が取れないという生徒がいます。

そういう生徒は主に2通りのタイプに分けられると思います。

1つめは、問題の解き方だけを覚えて意味を理解していないタイプです。

定期考査は出題範囲が限定されているので、意味が分かっていなくても解き方を覚えてやり過ごすことが可能です。

問題を解く手順を覚えること自体は悪くないのですが、そこに理解が伴っていないと、表現を少し変えられたり、似たような表現の別の問題が出題された場合は対応が出来ません。


2つめは、復習をしていないタイプです。

大学入試で合格点を取るのが難しい理由の一つとして、試験範囲が広いということがあります。

高校の数学は、習ったときは理解が出来ていても、復習をせずに維持することは不可能です。

高校1年生の4〜12月(9か月)で習う数学TAだけで、中学校3年間での学習量よりも多く、更に内容が難しくなります。

単純に考えて、学習進度は中学校のときの3倍以上です。

そして、数学TAUBの学習量は中学数学の4〜5倍程度はあるのが実感です。

中学校では同じ内容に触れるまでの期間が短くて済みますが、高校では意識して復習をしないと3か月以上触れない単元が出てきたりします。

普通の人は、3か月間全く触れていない内容を覚えておくことは困難です。


大学入試は、全ての分野で何を聞かれても答えられる状態を維持して受験する必要があります。

更に、それは数学だけではなく、受験で用いる全ての科目で同じことが言えます。

高校1、2年生の生徒は、高校に入学してから学習したことを何を聞かれても答えられる状態になっているでしょうか。

そんなことは無理だと思うかもしれませんが、大学入試ではその状態を求められます。

そういう状態に近づくためには、復習を毎日継続するしかないと考えて頑張りましょう。


12月11日 維持をするのが難しいA

昨日の日記に書いた通り、大学入試に対応した勉強は、全ての教科において難易度が高く量も多いため学力を維持するのが難しいです。

これは生徒に限らず、指導者も同様です。

私は現在、常に3学年の指導をしているので、高校1年生の始めから大学入試に至るまでの流れを把握出来ています。

しかし、学校で教えていた時は、1学年か多くても2学年までしか同時に指導をしていなかったため、毎年授業をしていない単元がありました。

また、講師のときや経験が浅いときは高校3年生の授業を持たせてもらえず、指導学年は高校1、2年生のみでした。

更に言うと、学校によっては数学Vを用いる生徒が少なかったり、大学入試で数学を使う生徒が少なく、受験生の指導を行わない年の方が多かったです。

自分の経験から、このような環境だと単元毎の指導は上達しても、大学入試を見据えた単元間の繋がりを意識した指導が上手く出来ていなかったように思います。

経験が豊富な先生であれば大丈夫かもしれませんが、指導経験が多くない先生は授業準備だけではなく、個人的に勉強をし続けなければ大学入試に対応した指導力を維持できません。

学校の先生を責めているのではなく、そのときに必要の無い知識を入れ続けるのは簡単では無いということが言いたいのです。

高校生は大学受験に向けて必要となる知識を入れているわけなので、毎日目的意識を持って頑張りましょう。


12月13日 油断大敵

高校1年生の授業は「数学U」に入っています。

数学Uの始めの単元は、式の計算など数学Tの内容とかぶっている部分も多いため、指導者も生徒も軽視しがちです。

しかし、実際に問題を解かせてみると100%近い精度で処理を出来る生徒はほとんどいません。

経験上、優秀な生徒でも計算ミスが発生したり、速度が十分ではないと感じます。

だからこそ手を抜かずに、ある程度の練習量は確保してもらいたいと思っています。

学校では「ここは分かるよね。自分でやっておいてね。」と、飛ばされているという話を少なからず聞きます。

計算は全ての問題を解く上でのベースになるので、出来ると思っても、精度を高めたり速度を早くするためにしっかりと練習をしましょう。


12月14日 計算の技術

センター試験は元々、基礎から標準的な内容の習熟度を測ることが主目的だったため、昔(15〜20年前)の数学は多少急がないと解ききれない分量ではあったものの、8〜9割得点することはそれほど難しくありませんでした。

そのころは問題がある程度パターン化されていたこともあり、対策をすれば得点しやすい試験であったように思います。

それが10年程前のセンター試験から、質ではなく計算の複雑さや分量で差をつける方向に徐々に変わっていったと感じます。

そこから更に共通テストに変わる少し前のセンター試験から徐々に質の変化が起こり、前回の共通テストではそれが顕著に現れました。

数学TAでは、問題の概要を見抜いたり、必要な情報を抜き出す読解力を求められるようになりました。

数学UBでは、以前と比べて定義や本質を問われる問題が出題される傾向にあります。

こうした中で計算量は減っているのかというと、以前と変わらないままになっています。

前回の共通テストの平均点が低かったのは、質的な難しさと、量的な難しさが合わさったことが原因だと思います。

どうしても質的な難しさに目が行きがちですが、共通テストの数学で安定して点数を取るためには、量的な難しさの部分を克服することが重要であると考えています。

現在、高校3年生はマークタイプの問題演習をしていて、解説のときにどのように計算するべきなのかを見せるようにしています。

これまでにも各単元で問題を解くときには、用いるべき計算手法を見せてきました。

昨日の日記でも書いたように、基礎的な計算を軽視する人が多いように思いますが、計算の速さと正確さが結果に与える影響は大きいです。

答えが合えば良いというのではなく、早く正確に答を出すためには、どのように計算するべきなのかを意識して基礎練習を行ってもらいたいと思っています。


12月16日 個人塾の先生の特徴

昨日は、親しくさせてもらっている塾の先生と食事に行ってきました。

色々な話をさせていただいて、とても楽しく過ごすことが出来ました。

自分で言うのもなんですが、個人塾を経営している先生はこだわりの強い人が多いように思います。

私の知っている塾の経営をしている方に共通するのは、自分の意見を持っていて、それを表明するところです。

良く言えば信念と責任感を持っていて、悪く言えば組織の中で他者と折り合いをつけることが難しいのかもしれません(私もそういう傾向にあります)。

お互いに程よい距離感でこれからも親しく付き合っていただけると嬉しいです。


12月17日 まずは7割を目指しましょう

高校3年生は共通テスト対策のマーク演習をしています。

15〜20年前、数学が得意な生徒は、センター試験の数学は9割取るのが当たり前でした。

しかし、現在の共通テストでは、数学が得意な生徒でも安定して8〜9割取るのは難しいと感じます。

現実的な目標は、時間が無制限であれば8〜9割は取れるまで学力をつけて、時間に制限があるときに安定して7割を取れるようになり、後はどれだけ上積み出来るかというところだと思います。

安定して7割得点することは簡単ではありませんが、得点しやすい問題に時間を投入して、難しい問題は一旦飛ばして後で考えるようにすれば達成しやすくなります。

言われれば簡単そうでも、問題の難易度を見極めるのは慣れが必要なので、練習のときから意識していないと本番だけ上手く立ち回ることはできません。

難しい問題もほとんど解けてしまう学力がある生徒は、こうした練習はしなくても構いません。

大多数の生徒は実力が発揮できる方法を身につけて試験に臨むようにしましょう。


12月18日 総復習にかかる時間

高校2年生の「B講座」は、数学TAUBの授業が全て終わり復習を行っています。

授業の前半は、基礎〜標準問題を解いて来て添削と解説をしています。

授業の後半は、大学入試問題を解くために必要な知識を整理するために、全分野の基礎演習をしています。

いずれも内容的にはそれほど難しくはありませんが、実際に解かせてみると完璧に処理出来る生徒はほとんどいません。

今から半年ほどかけて土台を仕上げられれば、7月以降の本格的な演習で大きく学力が伸びます。

逆に言えば、土台がないまま大学入試問題の演習をしても、あまり学力は伸びません。

例年、高校3年生の4月以降にお問い合わせをいただいた場合、手遅れになっている方が多いです。

そこから間に合わせようとすると、非常に苦しい受験勉強をすることになります。

そうならないように、数学が苦手な人は少しでも早く総復習を始めましょう。




12月21日 更新が滞ります

授業が多いので生徒の体力や都合次第にはなりますが、冬休み中に数学が苦手な生徒は少しでも個別指導を入れたいと思っています。

1日の授業コマ数が多くなっている上に個別指導を入れるので、これから日記の更新が滞ります。

日記は更新していなくても、お問い合わせの対応はしていますので、何かご用件があれば電話、メールでご連絡ください。


12月26日 1月の予定表

TOPページに1月の予定表をアップしました。

今年も残すところ5日となりました。

当塾の年内の授業は12月29日までで、年明けは1月3日からの予定です。

高校3年生は共通テストまで20日を切りました。

試験が近いからといって特別なことをやる必要はありません。

出来ないことを見つけて出来るようにする、忘れている知識を入れ直すことを試験当日まで繰り返すのみです。

学力を上げるためには、問題を解くだけではなく、理解して再現できるようにすることが必要です。

焦りそうなときほど、心を落ち着けて、丁寧に取り組むように心がけてほしいです。


12月29日 良いお年を

今日で今年最後の授業が終わりました。

高校3年生は共通テストまで残り約2週間となりました。

12月前半から流行り始めていた新型コロナの流行がここにきてピークを迎えつつあります。

昨年度の共通テストの日程は第1日程、第2日程、特例追試という形で、まず第1日程か第2日程を選択するというものでした。

それが今年度は本試験と追試験という従来の形に戻りました。

昨年度は第2日程と特例追試を受験する生徒は全体から見ると少数でしたが、今年度は追試験を受験する生徒が多くなるかもしれません。

国公立大学を受験する場合、本試験を受ける方が有利になります。

以前の日記にも書いたことで、大学入試センターの要項は、保健所に認定された濃厚接触者でなければ周りに陽性の人がいても受験することは可能となっていて、どのように行動するかは各自の判断に任せると感じる文面になっています。

人生がかかった勝負のときは、ルールを逸脱しない範囲で自分にとって最も良い選択を取るべきだと思います。

まずは無事に試験を受けられることを祈っています。


1年間、ありがとうございました。それでは、みなさん、良いお年を。



松山数学塾
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