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2023 6月


6月1日 現在の進度状況

6月は祝日も無く、平常通りの日程が続きます。

新型コロナもあまり騒がれなくなり、ようやく日常が戻ってきた感じもあります。

その中で、高校1、2年生は上手くいっていること、上手くいっていないことが分かって来る頃かもしれません。

また、高校3年生は、真剣に進路のことを考え始める時期かもしれません。

少しずつでも成長できるように頑張っていきましょう。



令和5年6月1日現在の進度状況

1年生   数学T・・・「2次関数」の「2次不等式の基本」まで修了
2年生   数学U・・・「対数関数」修了,「数列」の「シグマの基本計算」まで修了
3年生B  「標準問題」・・・150問まで解説済,総合演習4回目まで解説済
3年生V  数学V・・・「積分法」の回転体の体積(第1回)まで修了


6月2日 技術を身につけた人は分かること

今日、髪を切りに行ったときに美容師さんと次のようなことを話しました。

美「数学の問題って、解ければどんな解き方してもいいんですか?」

私「最終的にはそうなんですけど、習ったばかりのときは、基本の解き方をするべきで、答の書き方も型通りに書いて欲しいなとは思います。」

美「学生のときは、独自の解き方をしてたことが多かったような気がしますね。だから、あんまり出来なかったのかな。」

私「髪を切るのでも、色々な切り方があると思うんですけど、基本的な切り方の練習をせずに、いきなり特殊な切り方をしてる新人を見たらどう思いますか?」

美「そういう人って技術が絶対身につかないんで、注意しますね。そういうことか。」

どのようなことでも、ある一定以上の技術を身につけた人であれば、基本がいかに大事であるかが分かっています。

勉強に関わらず、スポーツでも、基本の重要性を説く人は多くいます。

基本の大切さは、学んでいる途中では分かりにくいかもしれませんが、一定以上のレベルに達したときに理解出来ると思います。


6月3日 反射

定期考査や共通テストなど、時間制限が厳しい数学の試験では、点数を安定して取ろうとすると問題を反射的に解かないといけないこともあります。

ただし、新しい内容を身につけようとするときや、知識が曖昧な内容の復習をするときは、問題を反射的に解いてはダメで、何を聞かれていて、何をするべきなのかを確認しながら解かなくては実力がつきません。

中学校までは数学が得意だったのに、高校で苦手になる生徒の中には、数式を見た瞬間に問題を解き始めるというタイプがいます。

今日、指導をした生徒もそういう傾向があり、問題を解くところを見ていると、全く見当違いのことをしていました。

そこで「この問題って何を問われているの?」と聞くと

問題文の一番後ろに書いてあった「aの値です。」と答えてきたので

さらに「どういう条件を満たすaの値を求めるの?」と聞くと

問題文の中に条件は書かれているのに「それは分かりません。」と答えてきました。

この生徒が特別なわけではなく、このような問答になる生徒は少なくありません。

数学の問題を解くということを「公式を覚えて、値を当てはめる」「この式のときは、この部分が答えになる」というように、問題の意味を考えずに反射的に数値を出すことだと考えているのだと思います。

こうした取り組み方から脱却しなければ、高校の数学は出来るようになりません。

反射的に問題を解こうとしている生徒には「この問題で聞かれていることは何?」「この数式の意味を日本語で説明してみて」などと対面で尋ねるようにしています。

遠回りのようで、生徒に自分の言葉で答えさせることが、最短で数学の実力がつく方法だと考えています。


6月5日 根比べ

現在、高校2年生は「数列」、高校3年生の理系は「積分法」の授業をしています。

いずれも基礎的な処理を学んで、応用的な内容を取り扱う段階に入っています。

そこで、説明をした後、問題を解かせてみるのですが、行き詰ってしまう生徒が少なくありません。

その理由は、計算が「正しく」「正確に」「早く」出来ていないからです。

どのように計算をしても最終的に答えが同じなると考えて、その場の思い付きで計算の仕方を変えていると精度が上がりません。指導した方法で「正しく」処理をすると、計算の量が減り、ミスをする可能性も減ります。

「数列」と「積分法」は、答えに辿りつくまでに何段階も計算を行う必要があるため「正確に」計算が出来ているか途中で検算を行う習慣が大切です。特にミスをしやすい場所では、2、3回確認をするようにしてほしいです。

上記のことを身につけた上で「早く」解くことで、人と同じ時間勉強をしていても練習量が増えて学力が向上しやすくなります。また、試験の点数の安定化にも繋がります。

何を意識して練習をすれば良いのかを説明しても、それを愚直に実行できている生徒はあまりいません。

生徒の意識を変えることは簡単ではありませんが、少しずつでも変わってもらえるように、関わっていきたいと思います。


6月7日 伸びる生徒の答案

高校3年生の文系講座は本格的な演習に入って1ヵ月ほど経ちました。

それほど時間はなっていなくても、生徒の答案を添削していると、良い方向に変化していると感じる生徒が何名かいます。

そういう生徒の答案は、答えが合っていなくても、解答の方針が見当はずれでも、毎回必死で考えているのが伝わってきます。

現在、出題しているのは大学入試で言えば基礎的な問題になりますが、演習を始めたばかりの生徒には少し難しく感じると思います。

そういう問題に取り組むとき、最後まで解けなかったとしても、条件を書き出してみる、図を書いてみるなど、出来ることをやってみるという意識が大切です。

もし、本番で分からない問題ばかりが出たとして、早々に諦めて白紙で提出すると確実に不合格になります。

そうならないために、解けなくても出来るところまではやってみて、その後、解説を聞いて知識が足りないと感じる部分は復習をして内容を定着させましょう。

受験勉強は突き詰めれば、これを繰り返すだけです。


6月9日 授業で何を教えるか

先日ある生徒から「塾でやっていて、学校の授業でやっていない内容が結構あるんですけど」と言われました。

これは学校、塾など全般に言えることとして、授業で何を教えるのかは指導者の考えや、状況によって異なります。

まず、学校は学習指導要領があり、単位認定をするためのルールがあります。

これが前提となっていて、先生が指導をする内容を決めることになります。

とはいえ、複数のクラスが定期考査で同じ問題を出題されるので、絶対に教えるべき内容は複数の先生で擦り合わせをしているはずです。

その上で時間が余ったり、各先生のこだわりで、クラスによっては取り扱う内容に差が出ることもあります。

良いとか悪いとかではなく、そういうものです。

対して、塾では単位認定などの評価をする必要が無いため、授業の進め方や何を教えるのかは自由です。

ただし、自由だから良いというわけでは無く、目標を明確に持たないと行き当たりばったりの指導になってしまう危険性があります。

当塾では、大学入試に対応する学力をつけるという目標を立てて授業を行っています。

教科書に載っていないことも必要であれば指導しますし、逆に、教科書に載っていても不要だと感じることは授業で扱いません。

あくまでも私が必要だと感じていることなので、それが全て正しいとは限りません。

どのような指導者でも、全ての生徒にとって完璧な指導が出来るわけではありません。

その中で、生徒は自分の信じた指導者についていくしかないのかなと思います。


6月10日 高校数学の最重要分野

高校1年生は今日の授業で「2次関数」の内容がほぼ終わりました。

授業が終わったといっても、内容が完璧に身についている生徒はほとんどいないので、何度も復習をして身につけなければいけません。

これから高校で学習する内容は「2次関数」の分野で学ぶことが土台となるので、出来ない部分があると理解が困難になります。

大学入試で数学が使えるかどうかは「2次関数」の内容が理解出来ているかにかかっています。

高校1年生にはしつこく言っていますが、分からない内容があったり、1人で復習が出来ないのであれば、空き時間に塾に来て復習をしてもらいたいと思います。

これから先のことを経験していない高校1年生は、今からどのような内容を学び、それが今の学習内容とどういう関係があるのかは分かりません。

なんとなくは分かる、7割位は解けるというのは、全然大丈夫ではありません。

先のことを分かっている人が伝えている言葉を真摯に受け止めて、努力をしてもらいたいです。


6月13日 差をつけられる分野

高校3年生のB講座は大学入試の本格的な演習を行っています。

本格的な演習の前段階では、分野毎に区切って大学入試問題を解くために必要な技術や考え方を学んできました。

現在は分野を区切らず、今までに学習してきたことが身についているかの確認と、初めて見る問題に対応する段階に入っています。

当塾では、独特な解き方は推奨していませんが、教科書や参考書に載っている解き方をしないように指導している分野もあります。

それが顕著に現れるのは「確率」と「ベクトル」の分野です。

この2つの分野を苦手にする生徒が多いのは、問題を解くときに教科書の解き方を当てはめようとしているからだとに感じます。

私も学生時代に、教科書や参考書で勉強をしていて苦労しました。

指導者を目指して勉強をする中で、問題を解くためにはどのように考えるべきかを分析して、私なりに得た結論を伝えているので、塾の生徒には是非それを身につけてもらいたいです。


6月14日 大学入試の現状

高校3年生のV講座は、数学Vの「積分法」の授業を行っています。

あと5〜6回の授業で、数学Vの全分野が修了します。

理系の生徒は、数学Vの授業修了後に復習をしてから大学入試の演習に入ることになります。

当塾の授業進度は、公立高校よりは早くても、残された時間は多くありません。

文系の生徒はこれまで半年程かけてTAUBの全分野を復習しつつ、大学入試に必要な技術、知識を学んできました。

対して理系の生徒は、数学Vを学ぶ過程で「関数」や「ベクトル」「数列」の復習は兼ねているとはいえ、「確率」などは授業でほとんど触れておらず、大学入試に必要な技術、知識でこれから学ぶこともあります。

現在の教育課程において、特に理系の生徒は、分量、難易度を考えると3年間で身につけられる設定になっていないように思います。

そして、現在の高校2年生以下の生徒からは新課程となり、上記に加えて入試に「情報」が増えたり、各科目で学ばなくてはならない内容が増えているため、更に大変になります。

勉強が出来るようになることだけを追い求めるのは肯定しませんが、公立高校の生徒が国公立大学の進学を目指す場合、死に物狂いで努力することが必要になることは、知っておいてもらいたいです。


6月16日 個数の数え方

数学の問題で「50以上100以下の整数は何個あるか?」を求めることがあります。

昔のチャート(参考書)を見ると
「100ー50+1=51なので51個」
と載っていて、説明が書かれていませんでした。

ところが、最新版のチャート(参考書)を見ると
「100ー49=51なので51個」
という式が併せて載っていて、考え方が説明されていました。

上の式の「+1」は、これまでに何度も質問されていて、その度に下の式で考えるように教えてきました。


りんごなどの個数を数えるとき「1、2、3・・・」と数えます。

これは、物の個数は1から数えた時の数字と一致するということを意味しています。

ですから「50〜100」の個数は「1〜100」から「1〜49」の個数を引くことになり、「100ー49=51なので51個」と考えるのが自然です。

上の式で問題を解いていると、どうして「+1」しないといけないのかを理解していない場合、数字が文字に置き換わったり、暫くこのタイプの問題を解いていないと「+1」を忘れることが多いように感じます。

この問題だけを見れば大したことのない話でも、大学入試では個数を数えさせられることが多いので「個数をどのように数えるか」を正しく身につけておくことは重要です。

これまで参考書に説明が載っているのを見たことが無かったので、最新版のチャートでは説明がきちんと書かれていて、数研出版の改訂は細かいところまでやっているんだなと感心しました。


6月17日 解答作成の裏側

中学までの数学と、高校数学の最大の違いは「場合分け」の有無だと思います。

中学までの数学は、問題を解くときに答えが1つに定まります。

これに対して、高校では答えが確定しないことがあり、状況毎の答を複数書く必要があります。

生徒から「解答ではこのように場合分けをしているのですが、どうしてこのように分けるのですか?」と聞かれることが、よくあります。

一言で言うと「そこで状況が変わるから」なのですが、ではどうしてそこで状況が変わると分かるのかという話になります。

教科書や参考書の解答はスマートなことが多く、数式だけで書かれていることもあります。

しかし、生徒が実際に問題を解くときは、参考書のようなスマートな解答を書けないことが多いです。

もっと言えば、私でも参考書に載っているような解答をいきなり書くことは出来ません。

場合分けが発生する問題の解答を作成するときは、いきなり数式を書こうとせずに、まずは全パターンの図を書いたり、状況を把握するために実験をします。

それを解答の一部として残す場合もあれば、端に書いて消してしまう場合もあります。

こうした解答作成の裏側は、模範解答を見ているだけでは分かりません。

高校数学を指導者に教わる意味は、この部分の説明にあると言っても良いと思います。

どうしてこのように考えるのかを理解して、自分で実行できるようになるまでの時間は個人差が非常に大きいです。

何度も質問をして、少しずつ自分のモノにしていってもらいたいです。


6月18日 対応できることはします

当塾は、募集する生徒の学校を指定していないので、どの学年も複数の学校の生徒が通塾しています。

学校によって定期考査の日程が固まっていることもあれば、少しずつズレたり、バラバラだったりすることもあり、この期間の授業をどうするのか悩むことがあります。

大学入試の一般受験は内申点を用いないので、学力をつけることを優先すれば良いのですが、推薦入試のために評定を高くしておきたい生徒もいますし、定期考査を完全に無視できる生徒はほとんどいません。

この6月末から7月中旬にかけての定期考査で、特に高校1年生は、日程も試験範囲も学校によってばらけていて、全員を画一的に指導するのは難しいので、この期間だけ特定の学校別に授業をする予定です。

このようにするのは毎回ではないのですが、状況を見て、出来るだけ生徒が勉強をしやすい日程にしてあげたいと思っています。


6月20日 出来なくても良いこと

今日の演習の授業で取り扱った問題は、完璧な解答を書こうとすると、ハードルの高いものでした。

おそらく、実際の入試で完璧に書ける生徒はほとんどいないでしょう。

しかし、ある一定の部分まではそれほど難しくないため、そこまで自力で書けるようになるのかが合否を分けると思います。

当塾では難しい問題も扱いますが、解説で出来なくても良いことを伝えて、必要以上な負荷がかからないよう指導することもあります。

理想は全ての問題を完璧に解けるようになることですが、それを全ての生徒に求めることは現実的ではありません。

大学入試は多くの受験者が出来る問題を確実に解いて、解ける人と解けない人が半々の問題を解ければ合格の可能性が高くなります。

99%の人が解けないことを必死に練習しても、合否に影響はありません。
(数学が好きで得意な人は、そこにこだわって頑張ってもらいたい気持ちもあります。)

ほとんどの生徒にとって、基礎から標準的な内容を完璧にすることが、大学入試で最も合格に近づく勉強法だと考えています。


6月22日 模試の受けすぎ注意

高校3年生から、希望者のみ受ける模試をどうするべきか相談されました。

公立高校の高校3年生は、10月以降の土日に、学校指定の模試を受ける回数が増えます。

それに加えてオープン模試と呼ばれる志望校別の模試があり、希望者は受験することになります。

また、マークタイプの模試も希望者だけ受けるものが、いくつか存在しています。


まず、東京大学と京都大学を志望している生徒は、オープン模試を受けるべきです。

この2つの大学を目指している場合、学力があれば実際に受験をする可能性が高いため、問題形式に慣れたり、自分に足りない部分を確認するのに有効です。

大阪大学や九州大学などの旧帝大やそれに準ずる大学を志望している生徒も、オープン模試があれば受けても良いかなと思います。

ただし、志望はしているけれど、現時点で学力が全然足りていないのであれば、無理に受けることはありません。

志望校が明確に決まっていない生徒が注意しないといけないのは、オープン模試を受験するのは1つの大学だけにしておくということです。

例えば、最終的に大阪大学と九州大学のどちらを受けるか分からないから両方受けておくというのは、あまり良いとは言えません。

模試を受ける目的は、時間内に問題を解くのに慣れることと、何が出来ないのかを確認することです。

途中の判定は参考程度に考えておけばよく、最終的な志望校を決めるのに用いるべきではありません。

大阪大学がE判定で、九州大学がB判定だったら、大阪大学は無理そうだから九州大学にしておこうとなる人がいるかもしれません。

問題との相性などもあり、模試の判定はそれほど精度の高いものではないため、志望校を決める目的で模試を受けるべきではありません。

また、模試を受けても学力が向上することが無いというのも、理解しておく必要があります。

模試を受けて出来ないことを確認して、復習や演習をすることで学力が上がります。

毎週末に模試を受けてしまうと、復習の時間が取れなくなるため、学力が上がらず、大学に合格する可能性が下がります。

学校で受ける模試以外に、予備校が独自にやっている模試を勧められることがあると思います。

学校で受けるマークタイプの模試が少ないと感じる生徒は、予備校の模試を受けても良いでしょう。

しかし、ほとんどの公立高校の生徒は、学校で受ける模試で多すぎる位です。

希望制の模試を受けるのかは、学校の年間計画を見て10月以降の土日にどれくらい模試が入っているのかを確認してから決めましょう。

周りの人がどうしているのかではなく、自分にとって本当に必要なものは何かと考えて行動することが大切です。


6月24日 7月の予定表

7月の予定表をTOPページにアップしました。

定期考査の都合上、前半は学校毎に指導するなど変則日程になります。

中旬の考査中は授業を進められないので、休みにさせていただいて、その分を前後半に振り分けます。

7月後半は13:30〜17:30に個別指導を入れられるので、希望をする人は時間を確認して申し出てもらいたいです。

生徒の状況によっては、こちらから声掛けをするかもしれません。

数学が苦手でこれから途中入塾を考えている方は、黄色い枠の個別指導を利用して、苦手な分野を少しでも無くしてください。

充実した夏になるように頑張りましょう。


6月27日 8月の予定表(仮)

8月の予定表(仮)をTOPページにアップしました。

確定版は7月後半に出します。

毎年8月の予定をこの時期に渡すのには2つ理由があります。

1つ目は、生徒が個人的な予定を入れることもあるでしょうし、通常月よりも塾の授業が多く入るので、確認してもらって都合の悪い日を申告してもらうためです。

変更が可能であれば変更をして、出来る限り全員が通塾出来る日程を組みたいと考えています。


2つ目は、勉強をしなくてはいけないという気持ちを持ってもらうためです。

個人的な見解ですが、現在の教育課程はバランスが悪いと思っています。

小学校、中学校までに学習することに比べて、大学入試のために高校で学習する内容は、量が多すぎで、質も高すぎると感じます。

現在は昔に比べて大学に進学する生徒の割合が増えているので、仕方が無いのかもしれませんが平均的な高校生が3年間で十分に学び終わるとは思えません。

ですから、中学生までのような感覚で夏休みを過ごしていると、大学入試で良い結果を得ることは出来ません。

実力をつけて大学に進学したいと考えている人は、高校3年間は夏休みは無いものだと考えて過ごさなくてはなりません。

その覚悟を8月直前ではなく、7月の始めから持っておいてもらいたいと思っています。


高校3年生は受験が近づいてきているので必死に頑張るでしょうが、高校1、2年生は、そういう感覚になれない人の方が多いと思います。

後で焦ることの無いように、頑張る夏にして下さい。


6月28日 自分で考えて行動する

最近生徒から「学校で夏休み中に大学のオープンキャンパスに行くように言われたんですが、行った方が良いですか」と相談されました。

大学のオープンキャンパスは行って得る利益よりも、行って得る害の方が大きいと考えているので反対しています。

この件に関しては毎年同じことを書いているので「オープンキャンパスに行くことが何故間違いなのか」を過去の日記を編集して以下に載せておきます。

ただし、私の意見が正しいとは限らないので、行くべきだと言う意見と、行くべきではないという意見の両方を聞いて、自分で考えて自分の責任で行動を決めてもらいたいと思います。


〜〜 ここから 〜〜

私立大学を指定校推薦などで受験することが決まっている場合は、面接で話す話題にもなるのでオープンキャンパスに行く意味はあるかもしれません。

しかし、国公立大学は共通テストの点数を基に受験する大学を決めるので、オープンキャンパスで見に行った大学を受験しない場合がほとんどです。

オープンキャンパスで自分に合う大学を調べたいと言う人がいますが、それは行っても分かりません。

オープンキャンパスに行っても普段とは様子が違うので、実際の大学の雰囲気は分かりませんし、高校生向けの講義を聞いても、大学に入ってから学ぶ内容を正確に知ることは出来ないからです。

仮に自分に合う合わないを感じ取れたとしても、大学の良し悪しは表面的に分かるものではないので1日だけの出来事で判断するのは危険です。

本当は良い大学なのに、見に行ったときに対応した人の印象が悪かったというような理由で、その大学に行きたくなくなることもあるかもしれません。

2019年に、ある企業が大学1年生を対象に行ったアンケートによると「進学するための情報をどこで得たか」という質問(複数回答可)に対して「オープンキャンパス」と答えた人は全体の0.7%でした。

こうしたデータからも、ほとんどの学生は「オープンキャンパス」で得られる情報を進学するための判断材料としていません。

直接見て確認しなくても、見学に行きたいと思うような大学は全て良い大学です。

国公立大学は行きたいからという理由で進学するところでは無く、学力をつけて選抜試験に勝ち抜いた人が入学する大学です。

オープンキャンパスに行こうとする人は受験に対する根本的な考え方が間違っています。

キツイことを言っているように聞こえるかもしれませんが、目標に到達するためには、今どのように行動するべきなのかを考えられるようになってもらいたいと思っています。


6月29日 国公立大学の過去問題について

志望校の過去問題(赤本)を3カ年分解くことを夏休みの課題にする学校があり、毎年、生徒からどの大学の過去問題を解くべきか相談されます。

私は「ほとんどの高校3年生は夏休みに志望校(国公立大学)の過去問題を解くべきではない」と考えています。

どうしても課題としてやらないといけないのであれば、現在の学力にあった私立大学の過去問題を解けばいいと思います。

何故そう考えるのか、理由を再編集して載せておきます。

以下は私の意見で、オープンキャンパスに対する考え方と同様に正しいとは限りません。

自分にとって何が正しいのか考えてみてください。

〜〜 ここから 〜〜

「高校3年生の夏休みに志望校(国公立大学)の赤本を解くべき人」は、志望校が東京大学または京都大学で、先取りで勉強を進めていて、どの教科もある程度仕上がっている状態の人です。

※ 以下、志望校は国公立大学として書きます。

上記以外の人は、高校3年生の夏休みに志望校の過去問題を解く意味はありません。

むしろ、後のことを考えると、解くことによるデメリットの方が大きいです。


まず、高校3年生の夏休みに志望校の過去問題を解く意味が無いのは、一般的な受験生は大学入試問題を解くために必要なことが身についていないからです。

半年後の入試本番で解けるようになるため、夏休みにやるべきことは「大学入試に頻出の考え方に慣れる」「各分野の知識の整理」「各分野の繋がりの確認」です。

これは、過去問題を解いて身につくものではなく、段階を追って演習して身につけるものです。

多くの高校3年生にとって、夏休みはそういうことに時間を使うべきで、過去問題を解く時期ではありません。


もう一つ、過去問題を解くデメリットとして、志望校の選択を誤る可能性があります。

国公立大学への出願は共通テストの点数が確定してから行います。

共通テストで取った点数と、2次試験で自分が取れるであろう点数を合わせて、合格最低点を超えられるかどうかで出願校を決定します。

2次試験で自分が取れるであろう点数は、大学の過去問題を解いて確認します。

このとき、事前に過去問題を解いていると、問題を知っているから解けるのか、自分の実力で解けるのか判断がつかなくなります。

こうしたことから、赤本(過去問題)は共通テスト後まで解かない方が良いと考えています。



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