2023 9月
9月2日 臨機応変
来週は公立高校の運動会が開催されるので、変則日程になったり、授業が休みとなる講座があるので、その分の調整は中旬に行います。
また、雨天で運動会が延期となった場合は、授業日程が変更になる講座があります。
先々の天気の予測は難しいので、予めどうするのかを考えておいて、そのときの状況に応じて対応します。
対象となる講座の生徒には事前に伝えるようにしますので、ご協力をお願いします。
令和5年9月2日現在の進度状況
1年生 数学T・・・三角比「正弦定理・余弦定理」の説明まで修了
2年生 数学U・・・「積分法」修了,数学B・・・「ベクトル」の内分・外分まで修了
3年生B 総合演習26回目まで解説済
3年生V 総合演習18回目まで解説済
9月3日 分野の特性
現在、高校1年生の授業は数学Tの三角比の中盤「正弦定理と余弦定理」まで進みました。
それほど難しい内容ではないのですが、様子を見ていると定理を使いこなせていない生徒が多かったため、今日の授業では時間をかけて問題を解かせるようにしました。
数学の勉強は、多少身についていないことがあっても全体的な理解を深めてから復習をした方が良い分野と、基礎を固めてから新しい内容に入った方が良い分野があります。
三角比は「三角比の値を求められる」「相互関係を使える」「正弦定理・余弦定理で三角形の辺と角の値をを求められる」ということが身についていないと、そこから先に進めても何も出来ないため、基礎固めが大切です。
幸い当初の授業予定よりも早く進んでいるので、次回の授業は復習にして、もう少し生徒が慣れてから次の内容に入ろうと考えています。
9月5日 数学が出来る生徒の行動
当塾の指導は、数学が好きになってもらいたいというベースがあります。
その上で、まず、計算や基礎内容の処理の正確性と速度を高めて欲しいと考えています。
これまでに生徒を指導してきて、数学が出来る生徒と苦手な生徒の違いは基礎練習の反復を素直に行うか、嫌がるかに出ると感じています。
世間の数学が出来る生徒のイメージは、難しい問題ばかり解いていて、計算練習はあまりやっていないと思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。
少なくとも、これまでに当塾で指導をしてきた数学の成績が良い生徒は、基礎練習を嫌がらずに何度でも行っていました。
そうすると、練習をする度に処理が速くなり、同じ時間で他の人よりも多くの問題を解くことが出来るため学習効率が高くなります。
また、試験時間内で計算にかける時間が少なくなる分、考えらえる時間が長くなり、ミスにも気づきやすくなるため試験の点数も安定します。
逆を言えば、基礎内容を軽視して、正確性と速度が上がらない生徒は学力が伸び辛いです。
良い循環を作るためには、同じことを何度も繰り返して身につける地道な作業が必要になります。
内容が分かって、問題が自分の力で解けるようになれば、自然に数学が好きになってきます。
通塾する生徒がそうなるように指導をしたいと思っています。
9月7日 何周すれば身につくか
私が授業をするとき、数値の確認で問題集等を見ることはありますが、説明する内容を確認するために教科書や参考書を見ることはありません。
その日に説明する内容を全て頭に入れておくことは、授業をするための最低限の準備だと考えているからです。
この準備が出来ていないと、生徒の表情や理解度を確認するための余裕が生まれず、良い授業が出来ません。
今年度から数学Bで新しい単元として「統計的な推測」が追加されて、11月から授業を行う予定です。
現在そのための勉強をしていて、一通り最後まで終わって2周目の途中なのですが、今は問題を解くのが精一杯で、授業をやれと言われても出来る状態ではありません。
これまでの経験から、授業が出来るようになるには参考書の問題を4周か5周は解くことが必要で、その上で大学入試問題を解かなければ余裕は出てこないと思います。
ある程度は数学が得意な私でも、新しい単元の内容を定着させて、何を聞かれても大丈夫な状態に仕上げるにはこれくらいの努力は必要です(5周でも足りないと感じればそれ以上やります)。
この経験があるので、高校数学の内容が身につかず、点数が取れない生徒の原因の多くは勉強量の不足にあると思っています。
新しいことが中々身につかないのは普通のことなので、身につくまで努力するしかないと考えて頑張りましょう。
9月8日 計画立ててます?
生徒から聞いた話によると、ある学校の数学の進め方がよく分からないことになっています。
教科書の掲載順でもありませんし、内容を理解するために適切な順とも思えませんし、単元の途中で別の単元に移ったりしているようです。
更に、事前に説明も無いようなので、生徒も何を学習するのか分からないという状況になっています。
愛媛県の公立高校は、どのように授業を進めるのかホームページにシラバスを公開しているのですが、現在の高校2年生からの新課程の指導計画を載せている学校は未だにありません。
新課程になり、大学入試がどうなるのか未だ不透明な部分があるのは確かです。
そうだとしても、生徒が学習をしやすい計画を年度の始めに立てて、それを実行してもらいたいと思います。
学校の指導計画は、生徒が自分で予習を進めていくときの指針になります。
生徒のためにも正しい情報を公開してもらいたいです。
9月12日 流行ってますね
運動会前後からコロナが流行っているようで、学校によっては学級閉鎖や学年閉鎖になっているようです。
それに伴って、塾を休む生徒も増えています。
話を聞いていて感じるのは、人によって症状が全く異なるということです。
発熱が一週間続くという人もいれば、一日で快復したという人もいます。
今の流行り方を見聞きするとウィルスに接する機会をゼロにするのは無理だと感じます。
ですから、体力のある若者は積極的にかかろうとはしなくても、普通に生活をして免疫をつけるしかないように思います。
言わば、コロナ騒動の前と同じ生活をするのが良いのではないでしょうか。
9月13日 試験対策がハマる大学
昨日、大学4年生の卒塾生が就職や現状の報告に来てくれました。
この間入学したと思ったら、もう卒業して社会人になるのかと思うと、時の流れの速さを実感します。
この生徒は学校の授業についていけなかったので、高校1年生の途中で入塾をしてきました。
始めは身についていなかったことが多かったのですが、2年余り努力をして国公立大学の2次試験では数学を用いて受験できました。
受験をした大学の学部は、数学か英語のいずれかを選択するという試験で、定員40名のうち数学で受験をして合格した生徒は2名だったそうで、塾に通って良かったと言ってもらえました。
当塾では、共通テスト後に国公立大学の受験が決まると、出題傾向を調べて対策プリントを作成します。
この生徒が受験をした大学は出題傾向がハッキリしていて対策プリントが作りやすかったと記憶しています。
確認すると24回分作成していたので、過去問題を5年分やったとすると、併せて30回程傾向に沿った練習をしたことになるので、合格する可能性を高める手助けが出来たのかなと思います。
これは極端な例ですが、どの大学を受けることになっても手助けできることは全力で行います。
9月15日 ミスを0にする
現在、高校2年生は「ベクトル」の授業をしています。
「ベクトル」で頻出の問題として「交点の位置ベクトルを求める」というものがあります。
この問題は
@ 比率を文字で置く。
A 交点を別の直線上の点とみて2つの式を立てる。
B Aの2つの式の係数を比較する。
という手順で解くのが一般的です。
やるべきことは複雑ではないのですが、生徒に解かせてみると答えが中々合いません。
先日、初めてこの問題を取り扱った授業では、2時間で2問しか進めることが出来ませんでした。
それほど難しくないのに、なぜ答えが合わないのかというと、立式と計算で処理をする量が多いため、それらをミス0でやり切ることが出来ないからです。
答を出すまでの処理量が多い問題では、計算を分割しておこなったり、間違いやすい部分は検算を複数回入れることを習慣づけないとミスを0にすることは出来ません。
また、効率の良い計算の仕方や、計算ミスを減らすための心構えなどを普段から意識して取り組むことが大切です。
授業中にはそういうことを伝えているのですが、こういう姿勢を定着させるのは難しいと実感しています。
直ぐには難しくても、少しずつでも変わっていってもらいたいと思います。
9月16日 実力が急激に伸びる生徒の理由
最近、高校3年生の何名かの生徒が急激に伸びていると感じます。
高校3年生は本格的な演習に入ってから3ヵ月程度が経過して、誠実に取り組んでいれば成果が出てくる時期です。
誠実に取り組むというのは、問題の解き方を覚えたり、答えが合っていればいいという表面的な勉強ではなく「何故こうなるのか」と突き詰めて考えることです。
今、急激に伸びている生徒は、分からないことがあれば納得するまで自分で考えるか、質問をしてきています。
こうした姿勢で物事に取り組む習慣がつくと、数学に限らず将来の仕事も上手くいくのではないかと思います。
何事も実力をつけるために最も効率がいい方法は、誠実に愚直に努力をすることだと信じています。
9月18日 現代文の勉強法
今日の高校3年生の授業は、共通テストの現代文の解き方について説明しました。
私は高校3年生の途中から模試の現代文の成績が急激に良くなりました。
その理由は、現代文の問題の解き方や勉強の仕方を当時通っていた数学の塾で教えてもらったからです。
良いか悪いかは別として、学校の国語の授業は語彙を増やしたり、心を育てることに重きを置いており、大学入試問題を解くために必要な、論理的に文章を読み答を導くという解き方はあまり教えていないように思います。
論理的な思考で問題を解くという点で、現代文と数学は問題を解くときのアプローチが似ています。
今日の授業では、昔私が教えてもらったように、どのように問題を解くのか、どのように勉強をするのかを伝えました。
地道な努力をして論理的な解き方が身につけば、現代文の点数が安定するはずです。
9月19日 共通テストの受験科目について
高校3年生は共通テストの申し込みを、学校で行ったと思います。
理系、文系の違いはあっても、基本的には学校で授業を受けている科目で受験をする予定の生徒が多いと思います。
しかし、絶対にその科目で受験をしないといけないわけではありません。
理系の生徒は学校で「地歴」を受講していることが多いと思いますが、現時点で「地歴」の点数が低い場合は、「公民」で受験することを考えても良いと思います。
というのは、「地歴」よりも「公民」の方が必要な勉強量が少ない傾向にあるからです。
また、文系の生徒は「生物基礎」「化学基礎」「地学基礎」「物理基礎」の4つから2つを選択して受験しますが、ほとんどの学校では開講される科目が決まっています。
その2つの科目が苦手意識を感じるものであれば、学校で開講していない科目を自分で勉強して受験することも可能です。
学校で受講している科目をそのまま受験に使うのが一般的ではありますが、それは絶対ではありません。
受験科目は自分の勉強をしやすい科目を選択するべきなので、そういうことも可能だということは知っておいてもらいたいです。
9月20日 試験と現代社会
当塾では、高校3年生は7月から記述の演習を行っています。
10月は引き続き記述の演習を行い、11月は記述が8割でマークタイプは2割、12月から共通テストが終わるまではマークタイプの演習を主体にする予定です。
センター試験のときは、もう少し早くマークタイプの演習に取り組んでいましたが、共通テストになってからは、出来る限り記述の演習を多く行った方が良いと考えるようになりました。
以前の試験では頻出の問題に対応できれば7〜8割は取れていたのに、現在の試験では頻出の問題に対応できても5〜6割が取れるかどうかとなっているように感じます。
その理由は、問題を解くときに情報を読み取る能力を強く求められるようになったからです。
単純に問題の文章量が多くなったものもあれば、数式から解答の方向性を予測しなければならないような問題も見て取れます。
こうした問題を解く能力は、思考を誘導されて解くマークタイプの練習では身につきにくく、自分で思考を組み立てる記述の練習の中で身につくと思います。
現代の社会は、多くの情報から何が大切なのかを探す能力が求められます。
共通テストの数学の試験にそれを課す必要があるかは疑問ですが、そういうことを考えて作られているのかもしれません。
9月23日 10月の予定表
10月の予定表をTOPページにアップしました。
予定表の通り、10月から高校1年生の講座を2つに分けます。
講座を分けるのは学力で分けるのではなく、途中入塾の生徒が他塾との兼ね合いなどで日程が上手く組めないためです。
同じ学校に通う生徒でも、科目の得手不得手、学力の差があるように、当塾でも全ての講座で生徒の学力差はあります。
当たり前のことですが、それを前提として指導をすることが大切だと考えています。
具体的には、大学入試を受験するときに必ず身につけなければならないことを説明して、それを定着させるための課題は全員に課します。
それ以降、定着が不十分な生徒は追加で反復の課題を与えますし、基礎内容が定着している生徒には段階的に難易度の高い課題を与えます。
学力を上げるために大切なことは、他人と比較することではなく、自分が何をするべきかを判断して実行することです。
通塾する全員の生徒にとって意味がある指導をしていきたいと考えています。
9月24日 正しい型で勉強しましょう
昨日の朝、小学校1年生の息子の号泣している声で目が覚めました。
休日の朝から何をそんなに泣くことがあるのかと尋ねると、足し算の筆算が出来なくて辛いということでした。
話を聞いて、やっぱりそうなったかと思いました。
というのは、以前に「2桁+2桁」の計算をしているのを見ていたら、繰り上がりの数を書かずに答を出していました。
そのときに、このやり方だとこの後の問題が出来なくなるから、繰り上がりの数をきちんと書くように言ったのですが「今は出来てるし、面倒臭いからこれでいい」と言って直そうとしませんでした。
言っても聞かないので、そのうち困るだろうと思って放っておいたのですが「3桁+3桁」の計算で、ついにそのときがやってきました。
だから言っただろうと言いながら、繰り上がりの数を書くようにさせて練習をすると、何とか出来るようになっていました。
小学校の算数では、出来ない原因が明確なので直ぐに対処が出来ます。
しかし、出来ない原因を放置してしまうと、それを後々までずっと引きずる危険性があります。
塾で指導をしている高校生で、小学校や中学校で習う計算の部分で毎回同じ間違いをしている生徒を見かけます。
変な癖がついてしまうと、正しいやり方を定着するのが難しくなるので、基礎基本の内容の練習は適当にやらずに、丁寧に型通りにやるようにしてもらいたいです。
9月26日 正しいやり方で勉強しましょう
定期考査の近い学校が多いので、授業を進めるのを中断して復習やテスト勉強をしています。
考査に向けての勉強は、希望する生徒には教材を配布しますが、基本的には生徒が自分で教材を用意して問題を解き、分からないところを質問するようにしています。
自分で何をするべきかを判断出来るようになってもらいたいと考えているので、勉強の方向性が余程おかしくない限りは口出しはしないようにしています。
それでも、次の2つのことを見かけた場合は声をかけるようにしています。
1つ目は、教科書や参考書を読んでいるだけの場合です。
内容や公式を理解するために読むのは構わないのですが、問題の解答を読んで自分で解いていない場合は解くように指示します。
解答を読むと分かった気にはなっても、実際に自分で解いてみると行き詰まる部分が発生することは良くあります。
数学が出来るようになるためには、その詰まってしまう部分を理解して自分の力で問題が解けるようになることが必要で、解答を読むだけでは出来るようになりません。
2つ目は、教科書や参考書の解答を写している場合です。
問題を解いていて、分からないことがあれば解答を見ることは構いません。
ただ、参考書の解答を見ながら式を書くと、それは理解して書いているのか、ただ写しているだけなのか判断が出来ません。
自分で解答を作成していて行き詰まったときは、参考書を読んで理解をした後、参考書を閉じて解答の続きを書くのが正しい勉強のやり方です。
1つ目と2つ目に共通して言えることは、一見勉強をしているようでも身につかないということです。
試験のとき、何も見ずに自分一人の力で問題が解けるようになるためには、どのような練習をしないといけないのかを意識して取り組んでもらいたいです。
9月28日 定期考査の取り組み方
これまでに何度も書いてあることなのですが、当塾では定期考査の対策は行いません。
これは、定期考査中も授業を進めたり、質問を受け付けないということではなく、各学校の定期考査の過去問題のコピーや予想問題を配布して、目先の点数を取るような対策はしないということで、実力をつけるための勉強の手助けは行います。
高校入試では中学校の内申点が重要になるので、中学生を指導する場合は定期考査対策が必要です。
しかし、大学の一般入試では高校の内申点は不要なので、推薦入試を大学受験のメインで考えている場合や、欠点を続けて取ってしまって進級が危ないなどの場合を除き、高校での定期考査の点数はそれほど気にしなくても構いません。
ですから、当塾では目先の点数よりも、実力をつけることを優先した指導を考えています。
具体的に実力をつける勉強とは何なのかと言うと、定期考査前になって解答を覚えるような勉強をするのではなく、普段から定期的に復習を行い、いつ何を聞かれても良いように取り組むということです。
こういう姿勢で勉強をしていると、定期考査前の復習は最小限で済みますし、生徒によっては復習の必要もありません。
とは言っても、生徒によっては考査範囲で身についていないことが多い状況で定期考査を迎えてしまうことがあるでしょう。
そういう場合は、考査範囲の全てを無理矢理詰め込むのではなく、基礎的なことに重点を置いて定着させることを意識した勉強をしてもらいたいと思っています。
理解は出来ていないけれど、なんとなく解き方を覚えたというような勉強では、結局定期考査で点数は取れませんし、その後に何か残るものもありません。
日々の勉強の目標は何なのかを考えて、定期考査に向けての勉強をしてもらいたいです。