2025 5月
5月1日 聞いていた話と違うことはあります
本来あってはいけないことですが、世の中には事前の説明と実際の内容が異なることがあります。
公的機関や民間企業、また事業規模の大小に関わらず、契約を正直に履行するかどうかは当事者の判断に委ねられると思っています。
私自身が学校で働いていたから分かることとして、個人では計画通りにしようとしていても組織の都合で出来なくなることもありましたし、その逆に組織は計画通りにしようとしていても個人の都合で出来ないこともありました。
そういうことがあるので、公的機関の学校でも盲信をしてはいけません。
学校の授業や部活動の計画が聞いていた内容と異なる場合、本当にそのままで大丈夫なのか、ある程度の期間毎にチェックをするべきです。
高校生は大学入試に向けて3年間でやらなければならないことが非常に多いため、気づいた時には手遅れになっていることがあります。
特に拘束時間の長い部活動に入っている生徒は、勉強と部活動のバランスを取っていけるのかを考えて継続するかどうかを決めてもらいたいと思います。
5月3日 下から上が大切
高校1年生の授業は2次関数に入りました。
現在はグラフの描き方の練習をしていて、特に平方完成の計算が正しくできているか確認しています。
それほど難しい計算では無いのですが生徒にやらせてみると計算ミスが多発します。
中学校まではミスが少なかった生徒も計算量が増えるこのあたりからミスが増えてきます。
その原因は上から下にしか計算をしていないからで、下から上に計算をして元の式に戻るのか確認する習慣がついていればミスは減ります。
授業内に検算の仕方をしつこく言っているので、早く自発的に出来るようになってもらいたいです。
5月4日 卒業生が来てくれました
先日、3月に卒業した生徒(大学生1名、浪人生3名)が訪ねてきてくれました。
浪人生は3人とも同じ予備校に通っていて、生活の様子を聞かせてもらいました。
当塾にも稀に浪人生の指導のお問い合わせがありますが基本的にはお断りしています。
理由は浪人生にとって大切なのは勉強内容の指導よりも勉強時間の管理だと考えていて、当塾では管理が出来ないので責任を持てないからです。
自宅浪人や拘束が緩めの予備校だと9月頃からモチベーションが下がり、勉強時間が減るという話を良く聞きます。
また、昼夜逆転など生活のリズムが一度おかしくなると自分で立て直すのは困難です。
浪人生は現役生よりも必死で頑張らないといけない状況なので、勉強だけに集中する環境に身を置くべきだと思います。
お金と時間を投資しているという自覚を持って、良い結果が出せるように必死に頑張ってもらいたいです。
5月6日 GW終了
今日でGWが終了しました。
GWとはいっても当塾では通常日程よりも多めの授業を行いました。
というのも来週と再来週に修学旅行と定期考査のある学校が多いため、今のうちに授業を進めておく必要があったからです。
どの学年も予定通り進められましたが、特に高校2年生は計画よりも早く授業を進められたので復習の時間を多く取ることができました。
昨日と今日で合計4時間ひたすら問題を解いたので、晴れやかな気持ちで修学旅行にいけるでしょう。
当たり前のことですが、生徒には修学旅行には勉強道具は一切持って行かないように言っています。
持って行ってもやらないでしょうし、勉強をするときも楽しむときも中途半端にせず全力で取り組むことが大切です。
修学旅行から帰ってきたら、気持ちを切り替えて頑張ってもらいたいと思います。
5月7日 責任を取るのは誰?
当塾では大学入試に照準を当てて指導するので、学校の授業とは別のことをしている場合が多いです。
ただし、出来るだけ生徒の負担が少なくなるように定期的に学校の授業の進捗状況を聞いています。
最近聞いて驚いたのが、松山市内のある高校3年生の理系クラスは現時点で「数学V」の授業にまだ入っていません。
当塾の授業計画では「数学V」は高校2年生の12月から高校3年生の6月頃まで、それなりの速さで進めても7カ月程度はかかります。
仮にこれからその学校が「数学V」の授業を始めたとして7カ月後だと11月に授業が終わることになるので、その高校に通っていて学校にペースメイクを任せている理系の生徒は大学入試で「数学V」を使うことは出来ません。
授業が終わってから少なくとも6カ月程度は演習を行わないと入試本番で使い物になりません。
恐ろしいのはこのままでは間に合わないと気づいた時には、取り返しがつかないことです。
こういうことがあるので、塾が学校の授業に進度を合わせるのは危険だと考えています。
ちなみに、こうした状況で学校の先生に責任があるのかというとそんなことはありません。
高等学校は卒業単位を認定するところであって、大学入試のために勉強を教えてくれるところではないからです。
更に言えば、塾などの学校以外の学習支援をする機関においても、勉強のペースや入試問題に対応する指導、分からないときの手助けは出来ても大学入試の結果において責任を取ることは出来ません。
入試結果の責任は受験生本人が負うしかないことを理解して、自発的に行動をすることが大切です。
5月8日 根性
今日体験授業で来ていた生徒は明日が定期考査ということで、テスト範囲の勉強をすることにしました。
当初の予定は2時間だったのですが、席が空いているから残りたかったら残っても良いよと言うと「塾が閉まるまでやって行ってももいいですか」と言うので、やりたいだけやって下さいと伝えました。
結局、塾が閉まるまで6時間半勉強していました。
スゴイのはそれだけ連続でやっていても、姿勢が崩れたりダルそうにせずに集中し続けていたところです。
当塾は現時点では数学が苦手でも、どうにかしたいと頑張る生徒を全力でサポートします。
こうした根性のある生徒を募集しています。
5月11日 難しい問題に取り組むときの注意点
松山市内の公立高校は1学期の中間考査を実施する学校と実施しない学校があります。
今日の高校1年生の授業は中間考査がある生徒はテスト勉強を、中間考査が無い生徒は復習と演習を行いました。
どの生徒も2時間集中して取り組めていて良かったです。
当塾では復習が早く終わった生徒は発展的な演習を行うようにしています。
今日の授業では何名かが挑戦していて、解くのは難しいだろうと思っていると、唸りながら考えて答えまで辿り着けていた生徒がいたので感心しました。
解いたことの無い難しい問題を考え続けると、本物の学力がつきやすいと思います。
ただし、基礎的な内容が定着していない状態で自分の実力と合っていない問題を考え続けるのは時間の無駄になります。
自分で勉強を進めている生徒が、ネットなどで勉強方法を検索した時に陥りやすいことなので注意が必要です。
5月13日 速さを意識する
今日の授業で高校3年生の生徒が、問題の解答をどこまで丁寧に書くべきなのかを聞いてきました。
その問題は同じ議論をするところが何度もあったので「同様に」や「明らか」で済ませていいのかということでした。
本番ではそれらを全て丁寧に書いた方が良いのかもしれませんが、1問の解答の細部にこだわって時間が足りなくなるのでは元も子もありません。
その生徒も「問題を解くのがあまり速くないので、どうしたらいいのか迷います」と言っていました。
問題が解けなかったり、目の前のことで精一杯のときにはこうした悩みは出てこないのですが、学力が一定以上のレベルに達すると解答をどこまで書くべきかという悩みが出てくることがあります。
学力をつけるための練習時には出来るだけ丁寧に答案を作成して、時間内にどれだけ点数が取れるか練習をするときにはバランスを考えた答案を作成するというように、練習の目的に応じて書き方を変えるのが良いようには思います。
また、根本的な解決方法として普段からスピードを意識して練習することが大切です。
当塾では計算や問題を解く速度は遅くても構わないけれど、板書を控える速度が遅いのはダメだと高校1年生のときから伝えます。
問題を解く速度は、まずは時間がかかっても解けるようになることが大切なので、それをクリアできたら早く解けるように速度を上げていけばいいです。
ただし、書き写す速度が遅いのはそれだけで不利になるので、意識して直す必要があります。
5月14日 想定より良かったです
今日の高校1年生の授業は2次関数の最大値・最小値の場合分けでした。
「場合分け」は2次関数序盤の鬼門となる内容なので、丁寧に説明をして演習量も多くこなすようにしています。
例年苦戦する生徒が多いのですが、今日の授業では想定していたよりもすんなり解けていたと感じました。
この調子で定着するようにこれからも復習と演習をしっかりと行う予定です。
5月15日 上講座と下講座
今日、ある生徒が次のテストの成績で学校の講座が決まるので点数を取りたいですと言っていました。
その生徒の通う学校では、成績が上位の生徒と下位の生徒で数学の講座を分けているようです。
それを勉強を頑張る動機にするのは良いですが、学校の授業の講座がどうなっても大学入試には関係ないので、気にしすぎないように伝えました。
講座によってどのように授業内容が変わるのか具体的には不明ですが、仮に上講座は基礎内容の演習が少なく発展内容が多いのであれば、自分で基礎内容の演習をしなくてはなりません。
また、下講座は基礎内容の演習が多く発展内容が少ないのであれば、自分で発展内容の演習をすれば良いでしょう。
大切なのは自分の学力にあっていることと、足りない部分は自分で補えば良いということです。
大学入試は公立高校入試と異なり受験する大学によって必要な内容が異なるので、全員にとって過不足が無い環境はほとんどありません。
例えば、同じ位の難易度であっても、地方国公立大学の医学部医学科を受験する生徒は、数学に関して東京大学や京都大学を受験するような対策は必要ありません。
大学入試は一通りの内容を学習した後は、目標とする大学に照準を当てて自分で勉強を進めていくのが基本となります。
そういう意識を持っていれば、どの講座に所属しているのか、どの高校に通っているのかなどはそれほど気にならなくなると思います。
5月18日 参考書では分からないこと
現在、高校1年生は2次関数の場合分けの授業を行っています。
以前も書いたように、この分野を苦手にする生徒は多く、特に独学で習得するのは難しいと思います。
その理由は、場合分けの問題の勉強をしようとして参考書を見ると解答が初めから全部書かれているからです。
それの何が悪いのかというと、(@),(A),(B)の順に答案を作成しようとすると、上手くいかないのです。
実戦的に問題を解くときは一つずつ縦に書くのでは無く、まずは全パターンの図を描いて、並列的に答案を作成していきます。
また、(@),(A),(B)と書いてあっても(A)や(B)から状況を考えた方が分かりやすいこともあります。
こういうことは、どのように答案を作成するのかを実際に見せてもらわないと分かりません。
また、グラフの描き方にもコツがあり、固定されているものと変化するものがある場合は、固定されているものを先に描いた方が分かりやすくなります。
しかし、グラフをどういう順番で描くべきか載っている参考書を今まで見たことがありません。
参考書に解答は載っていても、それをどのように作成をするのかの手順は載っていないのです。
例えば、プラモデルを作るときに最終的な形が分かっていても、組み立て手順が載っている説明書が無いと、よほど経験を積んでいない限り正しく完成しません。
授業の説明でどのような手順で解答を作成しているのかを頭に入れて、身につけてもらいたいと思います。
5月20日 模試を受ける目的
今日、ある生徒が先日の模試で間違えた問題について話していました。
また解けた問題でも解き方が良くなくてこうして解けば良かったという話もしていました。
こうした作業はとても大切で、模試の後に内容を確認して復習することで学力は向上します。
模試は結果や判定に一喜一憂するのではなく、学力を上げるために内容を確認して復習をすることが大切です。
逆の行動を取っている人が多いのではないでしょうか。
9月〜10月位から高校3年生は学校以外の塾や予備校で模試を受ける場合、毎週末模試を受けるスケジュールにしてしまうと内容の確認と復習をする時間が無くなってしまいます。
模試を受ける目的を明確にして学力が上がるための計画を立てるようにしましょう。
5月22日 基礎内容が大切な理由
今春に大学を受験した生徒から大学入試の点数開示の結果を送ってもらっています。
主な用途は、各生徒の実力でどれくらい点数が取れるのか今後の指導の参考にすることです。
いくつか結果を見ていると、過去に無いほど合格最低点が高くなっている大学がありました。
問題は数学しか見ていませんが過去と比べて随分簡単になっていたので、2次試験問題の易化が原因だと思います。
数学の入試問題が簡単な場合、数学が得意な生徒と数学が苦手な生徒のどちらが得をすると思いますか?
正解は数学が得意な生徒です。
これは計算をしてみると明らかになります。
平均点が60点のテストと平均点が30点のテストがあったとします。
ここでは話を極端にするためにA君とB君の学力比を2:1として、平均点は2人のものとします。
平均点が60点のテストでは、A君は80点、B君は40点となり差は40点となります。
平均点が30点のテストでは、A君は40点、B君は20点となり差は20点となります。
このように平均点が高い程、上位の生徒と下位の生徒の差は広がります。
数学が苦手な生徒がこのように差をつけられないためには、基礎内容の問題を確実に解くことです。
入試問題が簡単な場合は、基礎内容が完璧であれば平均点以上の点数が取れる可能性があります。
入試問題が難しい場合は、難しい部分は解けない人が多いので差がつきにくくなります。
難しい問題が解ける方が有利にはなるのですが、基礎内容を完璧にすることが大学合格に近づく最短距離だと考えています。
5月24日 6月の予定表
6月の予定表をTOPページにアップしました。
6月は県総体があり、四国大会、全国大会へ出場する生徒以外はそこで部活動引退となります。
部活動を引退してから大学入試に向けた勉強を始めるのでは手遅れで、この時期までに各科目の基礎的な内容は定着させておく必要があります。
基礎が定着していないと、これから本格的な大学入試演習を行うときに細部で詰まってしまって学習効果が得られません。
ですから高校3年生の現時点で、基礎内容が定着していない科目を大学入試で用いるのは厳しいと思った方がいいです。
それでも諦めずに頑張りたいという人は、普通ではない努力をするしかありません。
本当に分かっているのかをごまかさず、単語や公式を忘れていると感じたら直ぐに覚え直して、毎日誠実に頑張れば光明が見えてくるかもしれません。
高校3年生は今まで以上に必死になって頑張りましょう。
5月26日 復習の仕方@
高校数学は学習内容が多いので、全ての内容を常にキープしておくことが出来ません。
習ったことは忘れるのが当たり前なので復習をして定着させるのですが、時期や状況によって復習の仕方は異なります。
まず、高校3年生について書いていきます。
これから高校3年生は本格的な大学入試対策の勉強をしていくことになります。
理想的な学習の仕方は、総合演習としてランダムで問題を解いていくなかで、抜けていると感じた知識の補填をしていくことです。
各単元の忘れていた部分、理解が十分では無い部分を集中的に復習すれば良いだけの状態に仕上がっていれば、総合演習で学力が更に伸びることが期待できます。
しかし、その状態ではない生徒の方が多いでしょう。
苦手な単元や知識の抜けが多い単元がある場合は、その単元の問題を一通り解いて知識を入れ直す必要があります。
気をつけたいのは「単元の問題を一通り解く」ときに何の教材を使うのかです。
教科書だと内容的に不足していて、参考書だと不要な問題も混ざっています。
ですので、各単元の必要な内容がまとめられた薄い問題集を解いて、不足分は問題集や参考書で補填するのが良いと思います。
当塾の場合は、単元毎に大学入試に必要な知識をまとめた復習教材を作成しているので、まずはそれを解いてもらいたいと思います。
高校3年生が今から高校数学の全分野を1からやり直すのは時間的に無理なので、効率良く進めることを意識して取り組んでもらいたいと思います。
5月28日 復習の仕方A
先日の続きで、高校2年生の復習の仕方について書いていきます。
高校2年生の今の時期だと「数学TA」が終わり、生徒によっては「数学UB」の内容も半分程終わっていると思います。
まだ新しいことを習っているので、新しいことを習得しながら復習もしなくてはならない忙しい時期になります。
そこでやるべきことは、毎日、現在習っていない分野の復習を少しでもすることです。
参考書や問題集を見て、忘れていたり分からないと感じた問題を順に解いていき、現在習っているところまで追いついたら初めに戻って繰り返します。
各分野の難しい問題や枝葉のような問題は飛ばして構わないので、記憶が0になる分野を作らないようにするのが理想です。
完全に忘れてしまうと1から勉強をし直すことになるので、忘れる前に復習をすることでトータルの勉強時間が少なく済みます。
毎日ノート1ページ分の復習をする位で構わないので、継続しているといつの間にか全分野の内容が定着します。
高校2年生の段階では、各分野を完璧にするよりも大体で構わないので記憶に残すことを意識して復習をすることが大切です。
5月29日 復習の仕方B
先日の続きで、高校1年生の復習の仕方について書いていきます。
高校1年生が復習をする場合も基本の考え方は高校2年生と同じで、忘れていたり分からないと感じた問題を順に解いていき、現在習っているところまで追いついたら初めに戻ってを繰り返します。
ただし、現時点では学習している内容が少ないので上記のような復習をするのは10月以降で構いません。
夏休みが終わる頃までは真面目に学校や塾の宿題をしていれば良いでしょう。
10月頃から意識して復習をしてもらいたいのは「2次関数」です。
学校では5〜7月頃に習うので、夏休みの宿題で触れたとして10月は「2次関数」に1〜2ヶ月触ってない時期になります。
「数学T」で学習する「2次関数」はこのあと学習する関数の考え方がほぼ入っているので、理解出来ていない部分があると今後の学習に影響を及ぼします。
「2次関数」の授業を受けた時に問題が解けていても、実際には理解できていなかったり、時間が経って内容を忘れてしまうことは良くあります。
何度も復習することで以前は分からなかった内容が分かるようになることがあるので、少しずつでも復習をして内容の定着と理解を深めておくことが大切です。
こうしておくことで「数学U」以降の学習がスムーズに進むようになります。
多くの生徒は「数学U」に入ってから「2次関数」の内容を忘れていることに気づいて慌てて復習をするか、数学を諦めてしまうことになるので、そうならないように取り組んでもらいたいと思います。
5月31日 現在の進度状況
今日で5月も終わりです。
現在の授業進度は概ね例年通りで順調に進んでいます。
当塾では春休みやGW中なども授業を進めているので、ほとんどの公立学校より授業進度が早いです。
それでも、あっという間に追い抜いていく学校があり、生徒に聞いてみると基礎内容の演習をあまりしていないようです。
学校がそのように授業を進めている場合、個人で基礎の反復練習をしないと後々厳しくなると思います。
当塾では基礎内容の復習をしているので、ある程度補填ができていると思いますが、内容が定着していないと感じる生徒は更に追加で個人練習をやってほしいです。
令和7年5月31日現在の進度状況
1年生 数学T・・・「2次関数」の「文字定数を含む2次不等式」まで修了
2年生 数学U・・・「対数関数」修了,「数列」の「和から一般項を求める」まで修了
3年生B 「標準問題」・・・141問まで解説済
3年生V 数学V・・・「速度と加速度」まで修了