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2015 3月


3月2日 基礎を定着させる機会

中高一貫校に勤務していたときから思っていたのですが、通塾している中高一貫校に通う生徒を見ていて改めて感じることがあります。それは、数学に関して言えば一般的な中学校、高等学校よりも、中高一貫校の方が学校の教える内容(進度)が生徒にフィットしにくいという点です。

多くの中高一貫校では、中学校3年生の段階で高校1年生の内容の授業が始まります。そのため、3年間分の内容を2年間に圧縮して行います。全員がその進度に合わせて学習を進めることは、なかなか難しいのではないかと感じます。進度が優先となりがちなので、基礎の定着のための勉強量がどうしても少なくなっているように感じます。反復練習を意識的に行える生徒なら良いのですが、多くの生徒は(特に中学生の場合)自分に厳しくすることは簡単ではありません。

高校受験が無いというのは利点であると同時に欠点でもあります。高校入試がある生徒は、自然と自分に厳しくしないといけない環境下におかれるため、中学校までの内容を定着させる機会があります。その基礎力こそが高校に入学してからの勉強のベースになるのです。

ここまで書くと勘違いされそうですが、中高一貫校がダメだということではありません。学校のペースについていくことができて、かつ、基礎を定着させる演習を十分行っていれば、大学入試では圧倒的に有利になります。先に多くのことを学べるということは、勉強においては大きなアドバンテージです。それを活かせるような生徒は受験を有利に進めることができると思います。

3月初旬から通塾される中高一貫校の方には、3月は中学校内容の復習を推奨しています。基礎、基本の定着こそが長い目で見たときの成績向上には欠かせないからです。これは高校生でも同じです。入塾した段階で基礎の定着が足りないと判断した場合は、計算の反復練習を行ってもらうようにします。


3月3日 新高校1年生で入塾をお考えの方へ

新高校1年生で入塾をお考えの方へを公開しました。

中学3年生は今、高校入試に向けて必死に頑張っていると思います。
皆さんが本番で精一杯、力を出し切ることができることを、祈っています。


3月5日 前向きであればいい

最近、2年生理系は「数学V」の微分法の応用でグラフを描く練習をしているのですが、授業があまり進みません。なぜなら、生徒が出来ないからです。それを出来るようにするのが仕事だろ、という話なんですが、なかなか出来るようになりません。でも、それでいいのです。

この分野は、今までグラフを描いてきて気にしなかったようなことを細かく検証していく必要があります。そこで難しいのは、問題によって検証が必要だったり、必要なかったりと慣れが要求されることです。慣れるために時間を取らなければならないので、演習に十分な時間をかけています。

初めて習ったときに全て理解するに越したことはないのですが、各分野には、受験までに出来るようになればいいといった問題もあれば、難しくても絶対にその場で理解しておかなければならないという問題もあります。生徒の能力を見極め、勉強の内容を深く理解した上で、その辺りのさじ加減をどうするかが指導者には問われると思います。

今やっているグラフを描くところは、難しくても絶対に理解しておかなければならないところです。授業はなかなか進まないのですが、生徒が前向きに頑張っているのは伝わってきます。そういう姿勢で取り組んでいれば、きっと理解できるようになると信じています。


3月7日 直感の裏づけ

2015年度入試の問題が出揃ってきたので、毎日少しずつ解いています。

全ての大学というのは量的に不可能ですが、毎年、主要大学(旧帝大、早慶、関関同立、有名私大医学部)の入試問題は大体解いています。それらを解き終わった後は、気になる国公立大学の問題を出来る限り解くようにしています。

これは、大学入試問題の研究ということもあるのですが、腕が鈍らないようにするということと、生徒に解かせる良問を探すということも兼ねています。昨日も問題を解いていて、これは絶対に生徒にやらせたい!という良問に出会いました。

何かの本で読みましたが、直感というのは才能やひらめきではなく、多種多様な経験の裏づけがあって初めて生まれてくるものだそうです。

この生徒には、まず、この分野をやらせないといけないという感覚や、あの生徒はこの問題から学ぶことが多いだろうなどと感じるのも、ただの思い付きではなく、経験からくるものだということです。

そのような感覚を磨くために、教える側も日々研鑽していかないといけないと思っています。


3月8日 報告

国公立大学の合格発表が出た生徒が、結果報告に来てくれました。現時点で報告に来ていない生徒は、合格か不合格かが不明ですが、今のところ報告にきてくれた生徒は、全員合格しています。

学校に勤めていたときからなのですが、受験する前に、合格であっても、不合格であっても結果が出たら必ず報告に来るように言っています。しかし、来ない生徒が毎年僅かながらいます。そういう姿勢が、人として一番ダメです。

合格しているのに来ないというのは論外ですが、仮に不合格であったとしても、精一杯努力して受験したのならば、何も恥じることはありません。堂々としていればよいのです。自分のよいところだけを他人に見せようとする姿勢を持っている人は、それ以上の成長は望めないと思います。

これは現役生にも言えることで、テストの結果が返ってきたときに、悪い結果であると持ってこない生徒がいます。こちらとしては、良い結果であっても悪い結果であっても、一喜一憂しません。ましてや、怒ったり叱責するようなことはありません。現在、その生徒がどのような状況にあるかを把握して、指導に活かすために見る必要があるのです。悪い結果の成績を見せないということは、一時のプライドで指導を放棄している行為なのでやめてほしいと思います。

勉強が出来るかどうか、そのときの結果が良いか悪いかだけで、生徒を見ていませんし、そのような付き合い方もしていません。生徒のことを一人の人間として尊重して、成長していくためにはどのような行動を取ることが正しいのかを考えてほしいと思って接しています。そういう思いが全く受け取れない方は、一緒に勉強していくことは難しいと考えています。


3月9日 覚悟

最近、問い合わせと、入塾の申し込みが増えています。塾に入る前の心構えを少し書いておきたいと思います。

当塾では受験を見据えて、出来る限り数学の力が伸びるように指導をさせていただきますが、「大学合格」と「成績伸張」の保証はできません。

誤解のないように言っておきますが、現在、通塾している生徒は皆、定期考査などの点数は塾に通う前よりも上がっています。しかし、それは各生徒が頑張ったからであって、塾に来たから自動的に成績が伸びたということではありません。

当塾では、各単元の授業をするときは「出来るようになるために最低限やらないといけない量」の演習をさせていますが、それをきちんとやっているだけでも学校の考査位であれば成績が上がります。裏を返せば、今まできちんとした量の勉強をしてこなかったということです。その期間が長くなればなるほど、受験に間に合わせるには大変になります。

塾に通い始めた場合、今までやっていないような量の課題を、手を抜かずにやることを求めます。塾の宿題をやってこない生徒は、まずいませんが、いたとしても強制はしません。宿題をやってくるという最低限のラインがクリアできない生徒というのは塾に通う資格がないからです。そのような方には退塾していただくことになります。

当塾に通ってほしい人は、本気で勉強が出来るようになるために、覚悟を決められる人です。塾に通えばなんとかしてくれて、受験もなんとかなればいいくらいに考えている人は、どこにいっても出来るようにはなりません。自分のことをどうにかするのは、自分自身だと覚悟が決められる人を全力で応援します。


3月10日 受験は寒い日

最近、少し暖かくなってきたと思っていたら、今日は雪が降る底冷えのする一日でした。

明日、明後日は愛媛県の公立高校の入試です。毎年、高校入試の日は暖かくなりかけていたのに、寒さが戻ってくるような日で、雪が降ることが多いように思います。廊下監督をしていると体の心まで冷えて、辛かったのを思い出します。

明日は、中学3年生にとっては自分の人生を切り開く試験です。全力を尽くして、今まで積み上げてきたものを発揮できることを祈っています。


3月11日 表情

入塾してから3ヶ月ほど経つ生徒の表情が最近明るくなってきたので

「最近、以前より明るくなったね」と声をかけると

「最近、数学が分かるようになってきて、いい感じなんですよ」と笑顔が返ってきました。

こういう表情を見ると、塾をやっていてよかったなあと思えます。

1日のうち大半を過ごす学校で、授業を受けて内容が分からないということは、生徒に大きなストレスを与えます。勉強が分からないということは、大人が考える以上に当事者の生徒にとっては辛いことです。だから、できないという結果だけを見て生徒を責めることは、決してやってはいけないことです。

理想を言えば、学校で生徒1人1人に適したペースで、分かるまで教えてあげられればいいのですが、教育課程や受験を考えるとそこまでのことはしてもらえないでしょう。

塾を始めたきっかけの一つとして、頑張る意思のある生徒をなんとか救ってあげたい、というものがありました。生徒が明るく生きていけるための手助けが少しでもできれば、これに勝るものはありません。


3月12日 気持ちのレベル

今日は本当は授業は無く休みだったのですが、最近入塾した生徒と時間が合うのが今日しかなかったので、急遽指導を入れました。生徒のためになるのであれば、予定の入っていない休みを飛ばすことに躊躇はありません。

本気で勉強ができるようになりたい生徒に対しては、こちらもできる限り協力してあげたいという気持ちでやっています。生徒から求められたら応じる代わりに、こちらも生徒ができるようになるために、ある程度の分量をこなすことを求めます。

本気で勉強ができるようになりたいと思っていない生徒が塾に通ったら、なんでこんなに勉強をさせようとするんだという気持ちになると思います。「指導してもらっている」ではなく、「勉強をさせられている」と思った時点で学習効果は低くなります。どんなことでも一緒にやるときは、気持ちのレベルが同じになっていないと、高い効果は見込めません。

当塾は親に言われたから仕方なくとか、とりあえず塾に行っておけば安心だというレベルで通塾しても学習効果が高くない塾だと思います。


3月14日 学校行事による日程変更

松山東高校が選抜高校野球大会に出場するので、3月25日以降の日程を変更しました。
念のため書いておきますが、新1年生の授業は変更ありません。

松山東高生が在籍しているクラスは、移動させられるコマは移動させました(春休みは元々、限界まで入れているので移動できないコマもありました)。参加しなければならない学校行事なので、来られない生徒のことを考えて、授業を進めず復習などの演習をメインとした指導を行います。

甲子園で応援ができるというのも貴重な経験です。その日は行事に集中して、帰ってきてから余韻に浸ることなく、切り替えて勉強をしてもらいたいと思います。


3月15日 苦労させます

最近問い合わせが増えているのですが、面談をして話を伺ってみると勉強ができない(できるようにならない)理由はほとんどの場合、勉強量の不足です。

高校1年生から強制的に勉強をする環境に身を置いている生徒と、何も言われない環境にいる生徒では、勉強の量が全く変わってきます。当塾に通っている生徒は、月に授業で最低20時間、課題で10時間〜15時間は絶対にこなしています。それとあわせて、学校の課題などもきちんとやるように指示します。それだけやっても、大学入試で数学を使うことを考えれば、まだまだ不足しています。それに加えて、他の教科の勉強もやらないといけないので、時間はいくらあっても足りないくらいです。

もうすぐ高校3年生になる人で、本気で国公立大学を目指している人が、毎日どれくらい勉強しないといけないと思いますか。個人的な意見ですが、最低でも、学校の授業以外の時間で平日4時間、休日8時間はやらないといけません。これは今まできちんとやってきている人の時間です。今まであまり勉強をしていない人は、1.5倍しても足りないくらいです。

当塾は時間をかけないとできるようにならないというのが基本的な考え方です。そのためには他の事を犠牲にするように言います。それが嫌なら、勉強ができるようになるのを諦めるべきです。時間をかけなくても、苦労しなくても、できるようになる方法を知っている塾が他にあれば、そちらに行けばいいと思います。苦労する気がある人だけ来てください。


3月16日 理想形

今日は、私が以前勤めていた高校の生徒2人が、電車で片道1時間30分もかけて卒業と進路の報告に来てくれました。私なりの考えがあって塾を始めたわけですが、始めるときの唯一の心残りは、今回訪ねてきてくれた生徒2人の卒業を見届けられなかったことでした。3年生になる生徒を置いて出て行くのは、心苦しいものがありました。

主に部活動で関わったのですが、2人とも責任感が強く、自分のことよりも周りのことを優先して行動できる思いやりがあり、人間的に非常に素晴らしい生徒たちでした。私が生徒を指導していて、こういう生徒に育ってほしいという理想形に高校1年生の始めからなっていて、こちらが与えたことよりも、助けられたことの方が多かったと思います。

今日は、これからの進学先での生活のこと、この1年間であったこと、そして昔のことなど、5時間ほど話しましたが、話はつきませんでした。遠いところをわざわざ来てくれて、本当に嬉しかったです。2人に会えて、これから先、出会う生徒たちとも真摯に向き合っていきたいと思わせてくれました。


3月17日 やってみせます

新規入塾生の関係などもあり、スケジュールを組みなおした結果、29日連続で授業をすることになりました。時間をかけなければ数学は出来るようにならないという主張通りのスケジュールにすると、必然的にこちらの休みは無くなります。

昔、勤めていた学校の校長先生が、ことあるごとに山本五十六の
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
という言葉を言っていました。

有名な言葉ですが、高校数学を生徒が出来るようになる為には、指導者は、このような姿勢でいなければならないと思います。

今日の授業で複雑な計算が出てきたのですが、ほとんどの生徒が煩雑な計算方法を取っていたので、効率がよく、間違えにくい計算方法を実際に「やってみせ」ました。生徒に「させてみる」ことはもちろん大切なことなのですが、「やってみせる」ことも大切です。

このような計算など、数学の勉強だけでなく、普段の物事に取り組む姿勢を生徒たちに「やってみせる」ことが出来るように努力していきたいと思います。


3月18日 内側からが大切

今日の授業が終わった後、生徒が帰り際に
「学校の宿題も多いので、春休みは塾に篭ってもいいですか」
という、嬉しい言葉を言ってくれました。

塾を有効活用してくれることがまず嬉しいですし、何より、それだけやる気になっていることが教える側は嬉しいのです。

勉強が出来るようになるために最も大切なことは、本気で勉強をやる気になることです。生徒自身にやる気を出してもらわなければ、こちらがいくら頑張っても空回りするだけです。

勉強を頑張るために塾に通うことは多少効果があるかもしれませんが、外的要因のみでやる気を継続するのは困難です。塾に通うというきっかけをいかして、自分の内側から出てくるものを大きく出来るかは、生徒自身にかかっています。


3月19日 優先順位

今日は、昔担任をしていた生徒が大学合格の報告をしに来てくれました。1年間浪人をして旧帝大に合格したそうで、相当頑張ったのだと思います。

色々なことを話したのですが、ふとしたことから、塾の話になりました。その生徒は、浪人した1年間で色々な塾に行っていたらしく、あの塾はここがいいとか、ここが良くないという話を聞かせてくれました。

そして、そういえば先生の塾は月謝いくらなんですかと聞かれたので、月最低10回×2時間で、26,000円だよと答えると、ものすごく驚かれました。プロが教えている塾としては安すぎで、1.5倍位の料金が適性じゃないですか。というのが彼の意見でした。彼の言う通り1時間当たりの単価を考えると、それが適正価格だと思います。

しかし、そうしてしまうと、金銭的に通える人がかなり限られると思います。当塾が最優先で考えることは生徒が大学受験で数学が使えるようになることです。そのためには、まとまった時間の通塾が必要になります。ですから、お金が無いから授業数を増やせないとか、お金が無いから個別指導を受けられませんといわれるのが一番嫌なのです。そういう考えで、月定額でこの料金にさせてもらっています。

塾の出発点をどこにおいているかで、何を優先するかが変わってきます。まずは、生徒が勉強を出来るようになるためには何が必要か。それを考えている塾です。


3月20日 2度と会わなくても

最近、高校2、3年生の途中入塾の問い合わせが増加しています。実際に指導を受けてみなければ、自分に合うかどうかは分からないので、当塾では正式に入塾する前に、体験授業もしくは個別指導を受けることを勧めています。判断してもらわないといけないので、体験だからといって出来るようになるための負荷を緩めるということはありません。

複数回、体験に来てもらうときは課題も出しますし、体験の最後の授業で2度と会わない可能性があったとしても課題を出します。それは、最低限これだけはやらないとできるようにならないと伝えたいからです。

私と合わなくて入塾しなくても、体験授業で意味があることを残してあげたいと考えています。そのような思いから、体験授業の2回目、3回目にはその生徒専用のプリントを作ることもあります。全ての生徒を救うことは出来ませんが、目の前の生徒には出来る限りのことをしてあげたいと思っています。


3月21日 一度に教えられる人数

最近、一度に教える生徒の数が増えてきたので、1回の授業における疲労度が大きいです。私が状況を把握して、納得のいく指導ができる限界は12〜16人のため、現在塾は1クラス12人を上限にしています。この人数までであれば、表情や手の動きから思考を読み取ることが出来ますし、生徒の能力を理解して指導をすることができます。

どのような指導者であっても、ある一定以上の人数を指導する場合、全員の状況を完璧に把握することが出来なくなります。今まで40人の前で授業をしていたこともありますが、そのような人数を教えると、観察して状況を把握するだけでも難しいですし、ましてや全員をパーフェクトに指導することは不可能です。出来る限り生徒の表情などを見て対応しようとしていましたが、納得のいくレベルでの指導はできていなかったのが本音です。

現在は一クラス6〜9人程度ですが、全員のことを把握しようとした場合は集中力を限界まで高めないといけないので、相当疲れます。生徒を指導するということは、数学の説明だけをすればいいのではなく、生徒の状況を把握することが大切だと思って授業をしています。


3月22日 配置変更

以前は、生徒1人で教室の机を2つ使っていましたが、生徒数が増えてきたため、机の配置を変更しました。それに伴い自習室のレイアウトも少し変えました。

教室
before




after
  



自習室
before               →  after
       

自習室は仕切りをのけて、机の方向を同じ向きに変えました。座れる人数は変わりませんが、以前の配置では死角があったので気になっていました。見られているかもしれないという緊張感があった方が、集中できる生徒もいるだろうという判断です。生徒の状況に合わせて、変えられるところは変えていきます。


3月23日 毎日、勉強してますか?

最近、入塾した新3年生に3月19日〜31日(学校行事で1日は除く)は毎日、塾に来るように指示しています。まだ確定ではありませんが、4月1日〜7日も毎日塾に来てもらう予定です。

1日の指導は基本2時間で、長いときは3時間〜4時間行い、更に次の日までにやってくる課題も渡します。現時点の力から国公立大学を目指すのであれば、それでも勉強時間は全然足りません。もちろん数学だけやっていてもダメで、他の科目もやらないければならないのですが、まずはとにかく勉強をするのが当たり前という状況を作りながら1つの教科を軌道に乗せることが大切だと考えて指導しています。

これから高校に通うことになる新1年生に言っておきたいのは、後でまとめてやろうと思っても高校では不可能です。いくら元の能力が高かったとしても、1年生の始めからコツコツやった人と、1年以上まじめに勉強をしなかった人の間にはとんでもない差が生まれます。

それを埋めようと思ったら、他の全てを犠牲にする気持ちで勉強に取り組まなくてはなりませんが、実際には他の全てを犠牲にしても追いつけないことがほとんどです。

手前味噌かもしれませんが、最近、1年生の初期から通っている新2年生の成長を感じます。当初は機械的に問題を解くだけだったのですが、今は思考の流れが作れるようになってきたので、難しい問題でも条件を整理して論理的に考えられるようになってきました。決して能力は低くない生徒たちですが、ここまで来るのに反復練習を繰り返して1年間かかりました。それで普通です。

国公立大学を目指すということは、全国のこういうコツコツ頑張ってきた人達と戦うということなのです。これだけコツコツやっている人達に2、3ヶ月頑張ったからといって追いつけることの方が不公平だと思います。

勉強が出来るようにならない人によくある傾向として、今日「0」の状態なのに、ちょっと勉強をしたら(もしくは勉強をしていないのに)明日「100」の状態になっていて欲しいと考えるところがあります。今日頑張って、明日「1」増えていたら良い方です。1日単位で目に見える成長などありません。そういう現実を受け入れて、勉強をやり始めなくてはなりません。


3月24日 確認してますか?

数学の勉強をするときに、問題を解けるようになることを意識するのは大切です。しかし、そのときに「なぜ、解けるのか」「なぜ、このようにするのか」という感覚が抜けていると、少し捻られた問題に対応できなくなります。それは本質的な理解と確認がおろそかになっているということでもあります。

少し前の授業で、高校1年生に「円」という図形の説明をしてみてと言ったら、正確に答えられる生徒がいませんでした。「円」は「中心からの距離が等しい点の集合(軌跡)」です。答えられなくても解ける問題もあるでしょうが、明文化して覚えておかなければ、性質の理解が曖昧になります。複雑な図形を考察するときにはこうした積み重ねが必要になるので、感覚的に理解していることでも、定義を明確にすることは重要です。

新高校3年生は、前回の授業で「双曲線」を取り扱いました。「双曲線」は「2つの焦点からの距離の差が等しい点の集合(軌跡)」です。知らなければ、どのような図形になるのか想像することは困難だと思います。このような場合は特に、定義の確認をしていかなければなりません。こうしたことの積み重ねが、「なぜ」という部分を曖昧にしない数学力を育てます。

しかし、ほとんどの学生は勉強するときに、一般形(公式)を与えられて、理由は分からないけどこうなるのか、覚えよう、としていると思います。

公式や定義の確認は時間もかかりますし、やり慣れていない生徒は退屈に感じるかもしれません。しかし、遠回りをしているようでも「なぜこうなるのか」「本当にこうなるのか」と考える習慣を付けることが数学の力を伸ばす要因になると信じて指導しています。




3月25日 志

今日、生徒が受験の報告に来てくれました。合格した大学もあれば、不合格だった大学もありますが、きちんと努力をして、考えを持って受験に臨めていたので、出てきた結果を受け止めて進学してくれれば、それでいいと思います。

進学後の話など、2時間ほど話して帰りましたが、印象的だったのは「高校時代に勉強をしてこなかったから、大学ではきちんと勉強をして次に繋げたい」と話していたことでした。

その生徒は、高校3年生になって必死で勉強して、当初の志望校には合格することができたのですが、成績が伸びたことによって挑戦した大学には届きませんでした。進学する大学も決して簡単に合格する大学では無いのですが、挑戦した大学へ合格するには、積み上げてきた量が足りなかったということです。

毎日努力を積み重ねることの大切さは、入試だけではなく、社会人になってからの仕事にもいえることだと思います。今回の経験からそういうことを感じて、これから勉強に活かせるのであれば、非常に良い受験だったのではないかと思います。志をもって大学に進学する生徒を見ることができるのは嬉しいものです。


3月26日 授業の振替

当塾では、基本的に風邪などの体調不良や、自己都合での休みに関しては、授業の振替を行っていません。それは、受験まで逆算して授業を行っていることをわかって欲しいのと、簡単に塾を休む(勉強を休む)ことをして欲しくないために、このような措置にしています。

授業日程は出来る限り各自の予定を考えて公平に、かつ、配慮して組んでいますが、現在、塾生の増加に伴い、全てのクラスの授業を遅い時間に行うことが不可能です。ですので、今後、部活の早退をお願いすることがあると思います。

当塾の考え方として、配慮を要する学校関連の優先順位は
1.学校の授業
2.学校行事(物理的にこれない場合)
3.学校の補習(強制参加)
4.学校の補習(任意参加)
5.部活動
となっています。

出欠席などで生徒が不利益を被るケースでは、塾を優先するようにとは言いません。しかし、部活動は任意参加のはずですので、大会前などは出来る限り配慮した日程にしますが、そうでない場合は塾を優先していただきたいと思います。

特殊なケースが発生した場合は、生徒の不利益にならないように対応させていただく予定でしたが、今回、特殊なケースが発生しました。喜ばしいことに、昨日、松山東高等学校野球部が選抜大会で勝利したため、塾の当初の日程が履行不能になりました。このまま勝ち進んだ場合、生徒によっては月に10回の授業に参加出来ませんので、松山東高校生の多いクラスは、授業の振替をさせていただきます。以下、内容です。

該当クラス:3年生理系

確定している振替
3月28日(土)19:30〜21:30 → 4月1日(水)17:30〜19:30

野球部が勝ち進んだ場合の振替予定
3月30日(月)19:30〜21:30 → 4月3日(金)19:30〜21:30

また、決勝戦まで勝ち進んだ場合、松山東高校2年生の方は3月の授業回数が8回となりますので、そちらは4月始めに該当生徒のみ補講をさせていただきます。勉強に対する姿勢を伝えるためにも、予定通り授業が出来なくても、ただの休みとしないように対応します。


3月27日 これくらい出来るはずという思い込み

新しい分野の授業をするとき、生徒が確実に解けないであろう問題は事前に類題の解説をしますが、既習の考え方を用いて解くことが出来る問題はいきなり解かせてみることもあります。こうすることで、生徒の能力の確認をします。

今日、3年生の授業で、ある問題を方針だけ示して解くように指示を出しました。そうすると、各個人で進み具合にばらつきはあるにしろ、半数の生徒が解けませんでした。それは、1年生の初期に出てくる考え方で、指導者はこれくらい出来るだろうと思ってしまうところです。しかし、実際にやらせてみるとできないのです。

こういう情報を集めておくことが指導する側には大切だと思っています。出来るようになるためには、適切なトレーニングを生徒にしてもらわなければなりません。本当は各自でやってほしいのですが、生徒に任せておくだけでは基礎的な反復練習をなかなかやってくれないので、手を加えないといけない部分があるなと改めて感じました。


3月28日 新1年生

今日は、新高校1年生の初めての(体験)授業でした。

始めなので内容的にはそんなに難しくないのですが、出来るからといって省略せずに、一つ一つの事項を確認して授業を行いました。基本的な公式もただ覚えるだけではなく、覚え方や、導き方を知っておくと理解が深まるので、そのような点にも気を使って指導していきます。

高校の勉強をするとき、始めに習うことを簡単だと感じる生徒もいるかもしれません。しかし、分かるから練習しなくても良いという姿勢ではなく、出来ることでも反復して確実に身に付けていくという姿勢で勉強に取り組んで欲しいと考えています。また、分からないところを分かったふりをせず、質問して確実に理解する姿勢で授業を受けることが大切です。

高校の数学(勉強)を習得するためには、始めの分野でそのような勉強の姿勢を作り上げていくことが重要です。春休みのうちに勉強に対する心構えを作って、順調なスタートを切ってほしいと思います。


3月29日 型の練習

昨日、特に見るわけでもなくテレビをつけていたら、書道家の方が話している次のような言葉が、耳に入ってきました。

「毎日5時間以上、人の真似をして型の練習をして、どんなに完璧に真似をしようとしても、僅かに違う部分がどうしても出てしまう。それが個性であって、始めから自由に書いたものは個性とは言わない。」

なるほどなあと感心しました。


少し話はずれるかもしれませんが、勉強においても個性とか能力とかの以前に、身に付けなければいけない型が存在します。型を身に付けた上で勉強をしなければ、ただ行き当たりばったりで問題を解いて終わりです。

・公式を忘れたら、ノートを見て確認するだけでなく、その場で覚え直して1回は書く。
・同じ値になるときは「=」で結ぶ。
・間違いそうだと感じたら検算をする。(もしくは、改行の度に検算する)
・字は丁寧に書く。
・式変形は根拠を持って行う。
・出来るからといって自己流のやり方でやらない。

今日の1年生の授業では、上記のようなことを何度も指摘しました。
こんなこと、高校生なら出来て当たり前だと思いますか?

はっきり言って、出来ない生徒の方が多いです。2、3年生でも身についていない生徒がいます。ある程度、勉強が出来る生徒でもそんな基本的なことが出来なかったりします。

こういう型を身に付けなければ、いくら難しいことを教えても勉強が出来るようにならないと考えて指導していきます。


3月30日 間違いに気づくポイント

今日の授業で説明をしているときに、ホワイトボードの文字を写し間違えて、計算が途中で合わなくなりました。このようなミスを0にしたいと思っていますが、発生してしまうこともあるので、私が前で計算をしていて間違いがあれば指摘するように、生徒に言っています。

こういうミスは本来、無いに越したことは無いのですが、どこで間違いに気づいたのかということを伝える機会にもなります。

今日は、初めに図を描き、求める直線が必ず2本になるということを見抜いてから計算を進めていったのですが、途中で直線が4本存在するという意味の式になってしまいました。その時点で、絶対に計算が間違っているはずなので、それ以上進めてもダメだと判断して、どこが間違っているかを探さないといけないと考えることが出来ました。

大学入試では、非常にややこしい計算を求められることもあります。間違えないために、型を身につけたり、検算をしたりするのですが、それでもミスが起こることがあります。そのような間違いに気づくためには、値や式が何を意味しているのかを普段から考えながら計算することが大切です。



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