日記・予定表


基本情報


塾の情報

2018 2月


2月1日 有利不利

早いもので1月が終わり2月になりました。高校3年生は私立大学の入試が既に始まっています。当塾にもいますが、人によっては何校も受験するために1〜2週間、東京に滞在することになります。

愛媛県の高校生は愛媛大学と松山大学でしかセンター試験を受験することが出来ません。そのため、移動のリスクが少なく、普段の環境で受験することが出来る松山近辺に住んでいる人は東予と南予の人に比べて有利になります。

しかし、松山に住んでいる生徒も、地方で受験が出来ない東京の大学などを受験する場合は不利になります。東京に住んでいれば、受験期間も塾や予備校の指導を受けることが出来ますし、食事など生活に気を使わなくてすむからです。特に地方から出て行っている人は、舞い上がって観光などをしないように気をつけたいところです。

環境的なことも全て含めて大学入試が存在しているので、多少の運不運、有利不利などはどうしても発生します。

こうした要因の影響を最小限にするためには、自己管理や、事務的な処理など、当たり前のことが当たり前に出来るようになることが大切です。これらは受験に限らず、人生においても必要です。

高校生活は勉強だけでなく、人間としての総合力を身に付けられるように、日々過ごしてもらいたいと思います。


2月3日 高校3年生の指導

高校3年生は、今後のスケジュールが確定したので2月の予定を変更しました。この変更による高校1、2年生の時間変更はありません。

高校3年生の2月の指導は教材作成が大きなウェイトを占めます。当塾では個別の教材を作成、配布しています。各自の苦手な所、受験をする大学のレベル、出題傾向に合わせて同じ分野でも問題を変えてあります。

これからの授業は、課題の配布、学習の進捗状況の確認、解説を見て理解出来ないことの説明を行います。また、自主的に学習した分野の質問、過去問の解説を行います。

ただし、これらを全て授業時間内に行うことは無理なので、特に過去問の解説などは、個別指導も利用してもらいたいと思います。学校は家庭学習期間に入っているので、13時〜16時に予約が取れるようにしています。


2月5日 現在の進度状況

高校3年生のプリント作成のため、日記の更新頻度が少し落ちるかもしれません。

普段は予定を考えて早めに教材を作成しているのですが、今回は生徒の受験校が確定するまで作成することが出来ませんでした。そのため、授業前後など空き時間にずっと作っているのですが受験までの分は全然足りていません。

一人ずつ別のプリントを用意するのはかなり大変ですが、今まで塾に通ってくれた生徒への最後の指導となるので、出来る限り全力でサポートしたいと思っています。


高校3年生以外の指導は、例年並みの進度で順調に進んでいます。

平成30年2月5日現在の進度状況

1年生   数学TA修了
      数学U・・・第2章まで修了
            「第3章 図形と方程式」・・・直線の方程式の導入まで

2年生理系 数学TAUB修了
      数学V「複素数平面」「式と曲線」まで修了
         「第3章 関数」・・・分数関数・無理関数まで修了

2年生文系 数学TAUB修了
      「標準問題」・・・27問まで解説済


2月7日 「ミス」ではない間違い

生徒が数学の勉強している姿を見ていると、どうやったら答が出るのか(正解するのか)を意識しすぎていると感じることがあります。

しかし、数学が出来るようになるためには、答が合うことを目標にするのではなく、なぜ自分の考え方がダメなのかを理解することが大切です。

先日、生徒が問題を解いているところを見ていると

「1/3 + 1/5=5+3」

と書いていました。生徒がよくやる間違いなのですが、これは答が合わない単なる計算ミスではありません。「式の値」と「方程式」を混同して、計算の意味を考えずに解き方の操作だけを覚えてしまっている非常に危険な間違いです。

こうした間違いをしないようにするためには、適切な計算の仕方を反復練習することに加えて、何故これがダメなのかを理解しなくてはなりません。

問題解説をしていると、答えが間違っているときに自分の解答が何故ダメなのかと聞いてくる生徒がいますが、そういう姿勢が大切です。

そこからもう少し進んで、答は合っていたけれど、解き方が違う自分の解答は本当に大丈夫かと考えられるようになれば数学が出来るようになっていくと思います。


2月9日 生徒には判断出来ないこと

早い学校だと来週から定期考査が始まるので、それに向けての勉強をしている生徒を見かけます。当塾では定期考査の対策(予想問題を作って事前に解かせること)は行わないのですが、自主的な質問は受け付けるようにしています。

質問を受けていると、高校数学を独学で勉強していくのは難しいなと感じることが良くあります。それは、単に問題を解くことや、内容を理解することだけではありません。


学校のテスト範囲になっている問題の中には枝葉末節なものも含まれていて、問題を解くための技術のみが要求される問題もあります(テスト範囲を教材のページ数で区切るとそうなりがちです)。質問されるのは、そういう問題であることが多いように感じます。

高校数学の学習量は膨大なので、参考書に載っている全ての問題を解くことは普通の生徒には困難です。まずは要点をおさえた学習で理解を深めることを優先すべきなので、当塾では、授業で本質的ではない問題を取り扱わないことが多々あります(だから、テスト前に聞かれるのですが)。


話を戻しますが、学習を進めていく段階(単元の途中)では、何が重要で、何がそれほど重要ではないか判断が出来ません。大事だと思って時間をかけたことが重要でなかったり、これは別に飛ばして良いと思ったことが重要であったりと、独学の難しさがここにあります。

逆に言えば、塾で提供している内容については、絶対に省略してもらいたくありません。生徒のノートを見ていると、こちらが大切だと思って書いたことをバッサリ省略していることがありますが、学習途中で勝手に大切ではないと判断することは非常に危険です。


2月11日 入試の研究

現在、高校3年生は大学別に問題演習を行っています。

数学の学び方として、入試のためだけに勉強をするという姿勢は正直好きではありません。数学の勉強を通じて、どのように物事を捉えるべきかを考えられるようになってもらいたいと思っています。

しかし、そうは言っても、今の時期に出題傾向を全く無視した勉強をさせるわけにもいかないので、受験する大学の過去問題の研究を行っています。調べていると色々と面白い発見があるので、大変ではありますがこれはこれで楽しい作業だったりもします。

過去問題を見ていると、あまり出題が無い分野があったり、計算を重視していたり、論証を重視していたりと大学毎に傾向があります。そして、それが毎年全く違っているという大学はほとんどありません。

そのため、問題の分野や難易度をただ見るのではなく、それぞれの大学がどのような生徒を求めているのかを考えることで、出題される可能性の高い問題が分かります。こうした大学別の傾向に、それぞれの生徒の弱点を加味してプリントを作成しています。

ただ、こちらがどれだけ気合を入れてプリントを作っても、それを解いて自分の力に変えていくのは生徒自身です。前期試験まであと2週間、1%でも合格の可能性が高められるように頑張ってもらいたいと思います。


2月12日 模試について

現在、高校2年生でマーク模試を受けている生徒がいます。愛媛県の高校では、この時期に始めてマーク模試を受けるという生徒もいれば、高校3年生の5月に始めて受けるという生徒もいます。

マーク模試において、気をつける点を昨年の日記から引用しておきます。

〜〜 以下引用 〜〜

現時点では点数はあまり気にしてなくても構いません。点数よりも気にしておかないといけないのは、マーク模試では問題を解くだけではなくマークを塗らないといけないので、それにどれくらい時間がかかるのかを確認しておくことです。

特に数学では、マークの個数が多いこと、分数は分子からマークが始まることや、数学UBでは数字だけではなく「a」が入る可能性があるので、そのような形式に慣れていくことが大切です。

また、国語と英語は解きなれないうちは時間が足りないと感じることが多いと思います。国語であれば先に古文漢文を解くようにすることで時間の管理がしやすくなり、解き易さが変わることもあるので、これから色々と試していけば良いと思います。

そして、一番気にしてもらいたいことは自己採点が正確に出来ているかです。センター試験では自分の点数は教えてもらうことが出来ず、自己採点の結果で大学に出願をします。自己採点と実際の結果がずれていると合格の可能性が変わるので、練習のときから意識しておかなくてはなりません。

実際に自己採点をやってみれば分かりますが、返ってきた結果と自己採点が何点かずれているということがよくあります。2、3点ならまだ良いのですが、毎回10点20点ずれている人は、原因が必ずあるので本番までに修正しないといけません。

〜〜 引用ここまで 〜〜


学校によって模試を受ける回数が異なるので、4月に年間予定表をもらったら、受験までにどれくらい模試を受けるのかを確認した方が良いと思います。

学校以外に塾で開催している模試を受ける人もいると思いますが、全体のバランスを考えて週末が全て模試で潰れることがないように、スケジュールの管理をするようにしましょう。


2月14日 基本的な計算の「なぜ」

基礎的な計算が出来ない生徒は、計算のやり方だけを覚えようとしていることがあります。

先日、基礎的な内容を教えているときに「方程式を解く」ことの意味や解き方を確認しました。当塾では、基本の確認をするときに問題を解くだけではなく、次のようなことを生徒に質問します。


1次方程式「x-9=5」を解け。

x-9=5
x=5+9  ← どうして -9 が右側に行くと +9 になるの?
x=14



2次方程式「(x-2)(x+3)=0」を解け。

(x-2)(x+3)=0  
x=2 , -3    ← どうして(  )内の数と符号が逆になるの?


少し意地悪な聞き方なのですが、このように質問すると答えられない生徒が少なくありません。

こうすれば答えが出るということを知っているだけでは、数学は出来るようになりません。高校では中学のときよりも厳密に理解しているのかを問われるので、何となく問題を解いている人は、何を聞かれているのかも分からなくなってしまいます。

上記のような、一見単純な計算問題であっても「何故」という意識を持って練習をしていくことが、高校数学の理解に繋がると考えています。


2月15日 採点基準

昨今、大学入試の出題ミスがニュースになっています。そのニュースで見たのですが、全国の国公立大学のうち4割の大学で模範解答を非公表にしているそうです。更に、採点基準についてはほとんどの大学で公開をしていません。

何でも全て公開しろという意見があるのですが、模範解答はともかく、採点基準に関しては公開できないと思います。

それにはきちんと理由があって、入試の採点は完全な絶対評価ではなく、相対評価で行われることもあるからです。

有名な話ですが、ある大学の入試で正答者が0だった問題がありました。50点満点のところ、ほとんどの受験者が白紙だったため、解答の方針を1行でも書いていたら10点を与えるとしたそうです。

そして、それと同じ問題が数年後に同じ大学で出題されました。受験生は過去問として演習をしているので以前のような状況にはならなかったため、1行書いていたからといって10点もらえたということは、おそらく無かったでしょう。

このように、部分点がもらえるのは結果論で、点数がもらえるかどうかは本番での相対評価次第です。ですから、採点基準を公開してしまうと、前は10点もらえたのに何で今回は0点なんだ、などと言われて説明するのも大変なので公開しないわけです。


受験生の中には、点数を取ることだけを意識して、意味も分からず言葉を書いたり式を羅列するような勉強の仕方をする人がいるかもしれません。しかし、それは合格から遠ざかっている行為です。

部分点を取るために記述をするのではなく、数学の解答として正しいもの(論理が破綻していないこと、相手に伝わること)を作成するという意識を持つことが、合格へ近づく勉強の仕方だと思います。


2月17日 学習指導要領改定案

先日のニュースで、次の教育課程の改訂について報じられていました。高等学校が次の教育課程に移行するのは平成34年度(2022年度から)となります。ついこの前、新課程になったばかりだと思ったのに4年後にはまた変わるのですね。

ざっと見た感じでは、科目構成が大きく変わる地歴公民と、スピーキングを重視するという英語は影響が大きいように感じます。

数学の大きな変更点は「数学C」の復活です。おそらく「複素数平面」「2次曲線」が含まれるのだと思います(行列が復活する可能性もある?)。理系の大学入試で「数学V」のみが出題範囲ということは無いでしょうから、「数学V」「数学C」は受験ではセットになるでしょう。

このように分けているのは学校運営の問題です。数学が苦手な生徒が理系を選択してしまった場合、現行課程では「数学V」の5単位(週5時間)を受講し続けなければなりません。しかし、「数学V」3単位、「数学C」2単位と分ければ「数学C」の変わりに「数学活用」などの別の科目を設定して数学の復習をさせることが可能になります。そのような柔軟な運営を可能にするための措置だと思われます。

細かい発表がされているわけではないので断片的な情報ですが、気になることとして「数学A」の確率で「期待値」の復活があります。現行課程では「条件付確率」が入ることで「期待値」は「数学B」に外れていたので、この変更で「条件付確率」がどうなるのかが気になるところです。個人的には「条件付確率」よりも「期待値」の方が日常的に役に立つ考え方だと思うので、復活はいいことだと思います。

また、「数学T」の「データの分析」の内容をより充実させるということで「仮説検定」の考え方を取り扱うとなっていたのも気になります。正直、全く聞いたことが無く、どのような内容なのか分かりません。資料や問題集が出たら勉強する必要がありそうです。

私の考える指導者の理想は、専門分野であれば何を聞かれても直ぐに反応できるレベルにあるというものです。それには、ただ問題が解けるだけではダメで相応の修練が必要になります。改訂はまだ先ですが、情報を仕入れて早めに準備をしておこうと思います。


2月18日 本質を見抜く力

昨日、将棋の朝日杯で藤井聡太さんが優勝をして六段になりました。まだ、中学生なのに本当に凄いです。彼がずば抜けた才能を持っているのは確かなのですが、日々の努力も凄いのだと思います。

敗れた羽生竜王のコメントで興味深かったのが
「形の認識度の高さを感じる。この形は良い、悪いというパターン認識能力が非常に高い。」
というものでした。

これは、全体を見て本質的なものは何か、大切な所はどこかを見抜く能力だと思います。

以前、藤井聡太さんがどのように将棋の勉強をしているのかを聞かれたときに
「出来るだけ定跡にはとらわれず、自分でどうすればいいのかを考えて指すようにしています」
と答えていたことと繋がっていると感じました。

藤井聡太六段は元々詰め将棋が得意で、いわば型の反復練習を小さい頃から繰り返してきました。それだけで実戦の将棋が強くなるわけではないのですが、基本の型がしっかりと身についているという状況で、更に自分で考える勉強をしてきたのだと思います。


これは、数学の勉強の仕方と非常に似ていると思います。まずは、型といえる公式など基本的なパターンを習熟した上で、見たことの無い問題を自分で考えて解く練習をする、というのが数学の勉強では大切です。

そして、勉強が進んでくると、今まで型として解いてきた基本的な問題を何故そのようになるのかまで考えて解く練習をします。すると、型をパターンとして覚えているよりも理解が深まります。

そういうことを繰り返すことで、問題を見た瞬間に本質を見抜いて、どこから手をつければいいのかが直感的に見えてくるようになります。

勉強をするための材料は異なっていても、このような勉強の仕方を続けていくことで、その他ののことでも本質的なものを見抜く力がついていくのではないかと思います。


2月19日 入試制度改革の批判

先日の日記に書きましたが、新しい学習指導要領では英語はスピーキングを重視するようになる予定です。

こんなことをすると英語が入試としては機能しなくなりますし、日本人の英語力は更に低下すると予想されます。

会話には学力以外にも性格が反映されてしまいます。また、筆記試験と違いスピーキングの試験は形に残らないので採点に主観が入りやすく、平等であったのか検証が不可能です。この点で、学力を測る選抜試験としては機能しないといえます。


入試として機能しないだけでなく、以下のような点もこの改革のダメなところです。

・ 大学入学後は、理系の学生は学問として英語を用いるときに、文章を読むことの方が圧倒的に多いので、英会話よりも文法などをしっかりと学ぶ方が有意義です。

・ 英語教育の専門家の方が言っていましたが、第2言語として英語を習得する場合、英語の力は第1言語の能力に比例するそうです。日本人が英語を学んだとしても、日本語以上に英語を上手く使えることは無いので、まずは日本語の力をつけることが、英語力の向上に繋がるはずです。生徒を指導していると、日本語の理解があやふやな生徒も少なくありません。まずは、そこから変えていくべきだと思います。

・ 国際的に通用する人を育てるということで英語が話せた方が良いと考えているのでしょうが、学校の授業だけでネイティブの人と十分に話せるレベルまで英語が上手くなることはありえません。学校に全て押し付けるのではなく、学校に出来ることを学校でやり、それ以外のことは学校外で個人的に学べばいいのです。


このようなことを考えていたのですが、入試改革のシンポジウムで、英語の試験に民間の検定を活用することに批判が噴出したそうです。

そもそも、何故大学入試に民間の検定を活用するようになったのかと言うと、スピーキングの試験を入試のときに実施することが不可能だからです。

今回の批判では、様々な検定を活用することになった場合、どのように点数化するのかという公平性や、経済的に複数の試験を受けられる人と受けられない人がいる不公平をどうするのかという点などが上げられていました。

今回の入試制度改革は、不可能かつ不公平で意味が無いことを、何かを変えると仕事をしたことになると勘違いしている人が引っ掻き回しているだけに見えます。個人の思い込みではなく、生徒と国のことを考えて、現実的な入試制度を作っていってもらいたいと思います。


2月20日 学習指導要領改定案の批判

ここのところ、これからの教育課程や入試制度について批判を書いています。というのも、教育に関わって生徒を指導している立場からすると、おかしいと感じることが多過ぎるからです。

先日、学習指導要領改定案について書いたときは、詳細が見つからなかったのでニュースの記事を参考に書いたのですが、調べていると改革案の詳細が見つかり本当に驚きました。

社会と英語が影響が大きいように感じると書きましたが、数学もかなり大きな(悪)影響があります。むしろ、数学だけに留まらず、他の教科や、他の学問全体に影響を及ぼしかねない改革案になっています。

今回の改定案で一番の改悪となるところは「数学B」の「ベクトル」の全分野が「数学C」に移行させられることだと思います。一般の人は、それがどうしたの位にしか思わないかもしれませんが、これは大問題です。

通常、文系は「数学C」を学びません。理系でも履修するのは「数学TAUB」の後になります。しかし「ベクトル」はその分野だけに留まらず、図形や代数学とも密接に関わっている非常に重要な分野です。

「ベクトル」は「ベクトルの問題を解く」というよりは、「ベクトルを用いて問題を解く」ので、ツールとしての役割が非常に大きいのです。実際に物理では「ベクトル」の考えが必須になるので、数学で学習するのが遅れると物理の理解を妨げる原因になります。

また、文系であっても「ベクトル」を用いないとなると、図形の問題を解くときに解法の幅が著しく制限されます。入試だけではなく、経済学部に進学した場合にもベクトルの考えは必要となるので、大学進学後に1から学習するというのはありえません。



現在の教育課程では「数学B」の内容は「数列」「ベクトル」「確率分布・統計」の3つの分野があるのですが、実際に入試に出題されるのは「数列」「ベクトル」で「確率分布・統計」が出題範囲外になっている大学が多いです。

そのため「数学B」から「ベクトル」をのけることで「確率分布・統計」を履修させたいと考えている誰かがいると推測されます。誰が、どういった考えで、このような改悪をしようとしているのかは知りませんが、このまま改定案が採用された場合、日本の数理教育や大学教育は必ず悪い方向へ進みます。


こう言ってはなんですが「統計」を数学の授業中にやるのは、本来間違っていると思います。数学は論理を積み上げて考える演繹的な学問ですが、「統計」はサンプルから法則を導く帰納的な学問です。「統計」を数学の授業中にやるのは「物理」を数学の授業中にやるようなものです。別の科目で数学の学ぶべき分野が削られるのは、全くおかしな話です。


受験のことだけを考えても現在10歳以下の子どもは全員この影響を受けます。教育が国家を作っていくことを考えれば、これから20年後30年後の日本の社会がこの影響を受けます。このようなことが進められているということを、是非、皆様にも知ってもらいたいと思います。


2月21日 3月の予定表

3月の予定表をTOPページにアップしました。大きな変更点として3月の予定表から講座名が変わります。

新高校1年生の講座が1年生になるので、4月から高校2年生になる生徒は2年生、4月から高校3年生になる生徒は3年生の表記になっています。ただし、中高一貫校に通う生徒で1学年上の講座に所属している生徒は、学年通りの表記ではありません。

表記も変わることですし、新高校3年生は受験があるという意識をより強く持ってもらいたいと思います。今日現在、受験するセンター試験までは残り332日となっています。3月末には残り300日を切ります。

焦る必要は無いのですが、残り時間を把握して受験までに何をすればいいのか計画を立てて、日々の学習に取り組みましょう。


2月22日 入塾のご案内

3月の予定表の中にも記してありますが、来年度の新高校1年生の3月の授業は

第1回目 3月27日(火) 13:30 〜 15:30
第2回目 3月29日(木) 13:30 〜 15:30
第3回目 3月31日(土) 13:30 〜 15:30

となっています。

新規入塾の方は体験授業として無料になります。
授業を受ける前には面談が必要となりますので、お早めにご連絡いただけると助かります。
指導内容は「数学T」の第1章となります。始めから順次授業を行うので第1回目からの受講をお勧めします。


当塾は入塾テストなどは無く先着順で席が埋まり次第募集停止になります。3月に定員が埋まることは無いと思いますが、現在、高校2年生文系(次の高校3年生文系)は空席無しといった状況になっています。

例年、年度初めから入塾する生徒はそれほど多くなく、数学が分からなくなってから来る人が多いのですが、始めから塾に通っている方が勉強全体への負担が少なくて済みますので「新高校1年生で入塾をお考えの方へ」をお読みになり、ご検討ください。



3月以降も新高校2、3年生は受け入れていますが、新高校3年生で数学が苦手な方が入塾した場合は、通常授業に加えて「三角関数」「微分積分」など分野別講座の受講をお勧めします。
予定表に分野別講座の時間も記載していますのでご確認ください。

当塾の特徴として、こうした分野別の補講や個別指導は無料となっています。補講や個別指導は常に行っているわけではなく、指導を必要とする生徒がいるときに不定期に行っています。そのときの生徒に合わせて出来る限りのことをするというスタンスで指導をしていきます。

また、現時点で中等教育学校で新3年生になる方から数件お問い合わせをいただいています。
当塾では、基本的に高校生しか指導していませんが、中等教育学校は3年生から高校数学の内容に入るので受け入れています。中学内容に不安が無い方は3月末からの入塾で問題ないと思いますが、中学内容に不安がある方は総復習をしますので、お早めにご連絡ください。

当塾では、補講や個別指導など、生徒のために出来る限りのことはさせていただきますが、指導を1人で行っているので全ての要望に応えられるわけではありません。早く入塾された方(現塾生)を優先させていただくようになりますのでご了承ください。


2月28日 私立大学入試の状況が大きく変わっています

詳しくは下記ページに載っているので、読んでいただきたいのですが

ttp://diamond.jp/articles/-/154210

この記事に書いてあることが、現実に起こっています。

大学入試の問題が難しくなったわけでもなく、定員が減ったわけでもないのですが、私立大学が合格者を絞っているため、大学入試の難易度が上がっています。

当塾でも、例年であれば合格したであろう実力の生徒が、私立大学に合格できていません。

記事にも書かれていますが、2016年から始まった「入学定員の厳格化」により、私立大学の特に定員が多い文系で、2016年以前であれば合格できていたであろう生徒がことごとく不合格になっています。

今年は昨年からの流れで、中堅私立大学に出願している生徒が増えています。その結果、出願数が多いのに、合格者数を絞っているため実質倍率が異常に上昇していて、滑り止めに考えていた大学に合格しないという状況が多く発生しているようです。

この傾向は来年以降も続くようなので、現高校1、2年生はこれまでよりも合格が難しい大学受験になることがほぼ確定しています。

大学入試に運の要素が絡むというのはこういうことも含まれています。

自分の力で左右できない運の要素で嘆くことの無いように、どのような状況にでも対応できる本物の力がつけられるよう準備をしましょう。



松山数学塾
住所 愛媛県松山市小坂3丁目4−32 ホワイト岡田ビル1F
TEL 089-948-8908